2012年06月03日

2012年5月31日の「空が灰色だから」ネタバレ批評(レビュー)

1巻も好評発売中の阿部共実先生「空が灰色だから」(秋田書房)。
ネット上で話題となっており、順調に版を重ねているとの情報も流れています。
実際、読んでみると不思議な魅力を持つ本作。
面白いものを読んだら語らずにはいられない管理人にとって、十分に語るべき対象となる作品であります。

というわけで、前回のネタバレ批評(レビュー)以降に掲載された作品をあらすじのみ、まとめておきます。

これを読んで興味を持たれた方は、是非「週刊少年チャンピオン」本誌連載とコミックスにもチャレンジして貰えればオススメした甲斐があるかもしれません。
直に本作を目にして貰えればその不思議な魅力をご理解頂けるかと思います。

では、本作の魅力をお伝えするべくネタバレ批評(レビュー)です。

◆2012年5月31日「週刊少年チャンピオン」掲載

学級委員長を務める女子高生・円。
周囲からはお堅く真面目な生徒と思われていた。
そして、事実そうであった。

しかし、円はそんな現状に不服を抱いていた。

わ、わたしも不良になれるんです!!
とばかりにチャレンジすることに。

これはかなり悪いですよ〜〜〜とゴミ箱を蹴飛ばす。
……も、散らかしたゴミを拾い集め元に戻す。
其処を他の生徒に目撃され、流石は委員長と褒められてしまう。

こうなれば……とばかりに、買い食いにチャレンジ。
……も、手にした新商品に同級生が群がり特に不良とは思われない。

わたしは不良に向かないのでしょうか……と肩を落としてトボトボ歩けば親子連れに声をかけられ落し物を拾って上げることに。
ありがとうございます!!と心からの感謝を受ける円。

此処で円の心に疑問が……。
他にも人は居るだろうに、何故、わたしなの?

腹立たしくなった円は、先程の親子連れを追跡。

え〜〜〜い、此処まですれば完全に悪ですよ!!
今にも電車が通らんばかりの遮断機の降りた線路に向けて、子供を突き飛ばそうとするが……。
気が付けば、目の前には地面が!!

突き飛ばそうとした子供の兄が後ろに居たのだ。
円の行為に気付き、弟を助けようと円を後ろから押したらしい。

こいつが突き飛ばそうとしたんだぜ!!
弟を守ったとの自負から叫ぶ兄。

ところが、兄はその母親から大目玉を喰らう。
この人がそんなことするワケないじゃないの!!

シュンとうなだれる兄。
円へと謝り続けるその母親。

円は立ち上がると、鼻血を流しながら大きく笑う。

遂に悟りを開きましたよ〜〜〜わたしには悪い事は出来ないんですね〜〜〜。
鼻から血を流し続ける彼女の視界には大量のクリオネが光り輝きながら飛び交っていた―――エンド。

<感想>

2012年5月31日掲載のものです。

人には向き不向きがあり、器があります。
円はどう転んでも悪事が出来るタイプではない……筈でした。
ですが、最後のアレは悪戯どころか殺人ですよ。
止められなければ達成していたかもしれないことを考えると背筋が寒くなるほどの悪です。
普段、真面目な人ほどハメを外すと恐ろしいと言いますが、まさにソレでしょう。
円、恐るべし……。
ある意味、利益なしに悪事を行えるほど、純粋な娘さんなんでしょうね。

ラストで飛び交うクリオネはそんな円の象徴。
「流氷の天使」と呼ばれるクリオネですが、その捕食シーンはかなり惨い。
見た目と行動の間にギャップが存在することを表現したのだと思われます。
つまり、円(いや、人類全体か?)には本能的に残虐行動出来る下地が存在している、と。
最終的に円は善良に生きるべきと悟ったようですが、その周囲をクリオネが乱舞しているところを見るとあくまで一時的なものに留まるのかもしれません。
今後も気を付けて欲しいものです。

そんな「空が灰色だから」は「週刊少年チャンピオン」に連載中の漫画。
読むと心がざわついて何処となく落ち着かなくなる作風。

この間から何となく感じていたのですが、本作は過去に「週刊少年チャンピオン」にて連載されていた倉島圭先生「24のひとみ」にテイストが似ていますね。

従来の枠に囚われない世界観は両者の特徴と言えるでしょう。
その味は、古典部シリーズ『氷菓』のアニメ化で話題の米澤穂信先生の著作『儚い羊たちの祝宴』に通じるモノがありそうです。

『儚い羊たちの祝宴』(米澤穂信著、新潮社刊)ネタバレ批評(レビュー)

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posted by 俺 at 12:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 漫画批評(レビュー) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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