2012年06月06日

「C.M.B. 森羅博物館の事件目録(「月刊少年マガジン」2012年6月号掲載分)」(加藤元浩著、講談社刊「月刊少年マガジン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「C.M.B. 森羅博物館の事件目録(「月刊少年マガジン」2012年6月号掲載分)」(加藤元浩著、講談社刊「月刊少年マガジン」連載)ネタバレ批評(レビュー)です!!

ネタバレあります、注意!!

<ネタバレあらすじ>

資産家の芦原家の依頼で足を運んだ森羅と立樹。
依頼人は芦原家の次女・咲。
咲によれば、このたび有数の資産家に嫁ぐことが決まったので姉・藍と資産を分けることとなったらしい。
そこで、分与に当たり資産目録を作ることになったので、美術品を鑑定して欲しいとのことだった。

意味ありげな咲の様子に不審を抱いた森羅。
他に狙いがあると察し、咲の身辺を調べ始める。

すると、意外な事実が浮かび上がった。
つい先頃、咲の恋人・榎木が溺死していたのだ。
なんでも、遺跡調査の為に湖面を船で移動中に転覆し溺死したらしいが……。

さらに、榎木が咲にプロポーズしており、咲がこれを受けるつもりだったらしいことも判明。
だが、藍を筆頭に芦原家の人間は榎木との結婚に反対していた事実も分かる。
特に藍の反対は激しかったらしいが、榎木が溺死したその日に限って咲と共に現地を離れていたと言う。

現地へ赴いた森羅は、事故の目撃者とされる男性から「目を離した隙に船ごと無くなっていた」との証言を得て真相に思い当たる。

「“驚異の部屋(ヴァンダー・カンマー)”をご案内します」
森羅の決め台詞と共に真相が明かされる。

藍と咲の前で真実を語り始める森羅。

あの日、榎木は湖面に船を走らせていた。
その進行方向上の水面ぎりぎりに巨大な風船が沈められていたのだ。
船の先に着けられた針が風船に接触。
風船が割れ、その体積が消失し、そこへどっと周囲の水が流れ込む。
同時に榎木の船も転覆し、榎木は溺死した。
だから、一瞬のうちに船が消えたのだ。

つまり、榎木の溺死は他殺。
しかも、その場に居なくても犯行可能な時限式トラップの類であった。

これを仕掛けたのは……その日に限りアリバイがあり、榎木の死の翌日に咲と共に戻った藍以外にありえない。
何故なら、藍は榎木と咲の結婚に反対していた。
である以上、藍が咲を一度は連れ出したならば連れ戻る必要は無い筈だからだ。
むしろ、引き離せたのを幸いとばかりにそのまま別れるように仕向けなければならない。
ところが、咲を連れ地元へ戻った。
これは、榎木が既に死亡していると知っていたからに他ならない。

あくまで犯行を否定する藍だが、咲は結果に満足を示す。

数日後、芦原家の不正経理が世間に公表された。
咲は財産分与の為に目録を作るとして、芦原家の帳簿にアクセスしていた。
不正経理の情報を入手し、公表したのは咲だったのだ。

咲は姉・藍の犯行を疑っており、その犯行が明らかになれば復讐しようと決意していたのだ。
そこで森羅を呼び寄せた。
資産家との結婚を認めたのも、復讐の機会を窺ってのものだった。
咲は榎木を愛していたのである―――エンド。

<感想>

「月刊少年マガジン」2012年6月号掲載分です。

愛する人の復讐の為に機会を窺っていた咲。
それだけ、榎木への愛情が深かったということでしょうか。

風船トリックですが、あれは是非、漫画で見て貰いたいもの。
実行の可否はともかく、なかなかにインパクトがあります。
そういえば、「コードギアス」の2ndシーズンでゼロが似たような戦術を用いていたような気がします。
船は下からの衝撃に弱いんですね。

そういえば、芦原家を捨てた咲はこれからどうするのでしょうか……。

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posted by 俺 at 12:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 漫画批評(レビュー) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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