2012年06月20日

【解決篇】「暗黒城殺人事件」3話・最終話(「金田一少年の事件簿」、講談社刊「週刊少年マガジン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「暗黒城殺人事件」3話・エピソード最終話(「金田一少年の事件簿」、講談社刊「週刊少年マガジン」連載)ネタバレ批評(レビュー)です。

新エピソードの3話目にしてエピソード最終話です!!
第1回にて犯人を指摘した管理人ですが、それは正しかったのでしょうか?
管理人の名(迷?)推理の結論をお楽しみください!!


【「暗黒城殺人事件」登場人物一覧】
金田一:主人公。最終エピソードまで犯人にも被害者にもならないでしょう。
美雪:言わずと知れた金田一少年のベストパートナー。最終エピソードまで犯人にも被害者にも(以下略)。

綾川春絵:暗黒城のナビゲーター。盲目?
鯨木六郎:20歳の大学生。
影島龍:弁護士。灯の夫。
影島灯:弁護士。龍の妻。
雁野菜月:OL。
桐森岳志:自営業。蘭の父。被害者。
桐森蘭:岳志の娘らしい、13歳。
小松田沫子:招待状の送り主が所持していた招待状に記載された宛名の1つ。

<3話あらすじ>

剣持と美雪を対象とする実験結果により、犯人を確信した金田一は事件関係者を一堂に集める。
「この中に犯人がいる!!」

金田一の指摘にざわつく面々。
金田一は「今回の犯行は暗闇の中でどうやって被害者を狙えたか」が重要であると断言。
これにはトリックが用いられており、そのトリックを見破れば犯人も分かると告げる。

トリックはコレだとばかりに機械を調節する金田一、すると……。

「きゃっ!!」
突如、悲鳴を上げる蘭。
周囲は何が起こったのか分からず首を傾げる。
金田一によれば、彼女にだけ聞こえる音があると言う。
金田一が持ち出して来たのは「モスキート音」であった。

犯人は暗闇の中で、自分にだけ聞こえる音を用いて被害者の居場所を特定したのだ。
そして、殺害した。
これこそが「モスキート音」であった。
これが出来るのは蘭しかいない。

つまり、犯人は蘭なのだ。

蘭はイベント開始前に携帯を桐森岳志に預けた。
その携帯に秘密があった。
この携帯は既にモスキート音のアプリを起動しており、音を出し続けていた。
もちろん、蘭以外には聞こえない。
蘭は音を頼りに居場所を特定すると殺害を実行したのだ。

金田一の指摘を受け、罪を認める蘭。
蘭は義父となった桐森岳志に母親を殺されていた。
保険金目的の殺人だったそうだ。
蘭はその復讐だったと語る。
こうして、事件は幕を閉じた。

翌日、学校で金田一と美雪は真壁たちに問い詰められる。
例の「2桁の数字のトリック(18に揃えられた)」がバレたのだ。
トリックの種は「金田一と美雪の住所」にあった。
金田一と美雪は隣同士、その住所は「2−5−18」だったのである―――「暗黒城殺人事件」了。

<感想&推理>

新エピソード「暗黒城殺人事件」第3話にして最終話。
驚異のスピード解決を見ました、ワントリックだったようです。

では、まず先に管理人の名(迷)推理を振り返りましょう。
管理人の推理はこうでした。

「犯人は鯨木と蘭。実行犯は鯨木、共犯を蘭とする。
蘭がスマホの着信音をモスキート音に設定したものを岳志に預ける。
鯨木は20歳なのでモスキート音が聞こえる。
そこで、鯨木が蘭の携帯に電話を架け、着信音から居所を特定し殺害を実行する。

キャンセル待ちだった鯨木の参加もイレギュラーに思われるが実はトリック。
朝1で整理券1番を入手すると、自身で入れた予約を自身でキャンセルし予定外の参加を偽装した。

他の参加者は当初の予定ならば年上ばかりの設定であった(美雪の叔父など)
金田一たちの参加はイレギュラーな事態でそれが原因で犯行が露見する。
動機は鯨木と蘭は兄弟で母親の復讐」

とのものでした。
さて、正解していたかどうか……って、「モスキート音」と「蘭の犯行参加」以外は外してますね(泣)。
というか、余計な推理を加え過ぎちゃってる?
どうも、詰めが甘いようです……(再泣)。

ううう……敗軍の将、兵を語らず。言い訳はしません。

と言いたいところですが、管理人は将ではないので言い訳をします。

確かに着信音ではなく、アプリを使ったのには驚きました。
なるほど、あれなら携帯が2台は必要ないワケだ。
そして、凶器が注射器だったのも子供だったからと考えれば納得です。

でも、同様に疑問点も幾つかあります。
まず、13歳女子の蘭が40代の男である岳志の首筋に暗闇とはいえ体格差をものともせず針を撃ち込めるかどうか。
1話では、ほぼ体格が同じ人間同士が争っているように見えましたが……。

次に、13歳女子の蘭がイベントのチケットを8人分用意できる予算を何処から持ち出したか。
蘭の母親の遺産は岳志のものであり、それだけの金額を動かせたとは思えないのですが……。

体格差については読者の主観もあると思うので無しにしても、チケット代については難しいと思う。
これだったら、蘭犯人は動かないとしても、鯨木がプランナーでその正体は高遠。
実行に当たり、蘭に協力したとかの方が良かった気も。
金田一への宣戦布告に蘭を利用したのだった……でもアリだったかな。

とはいえ、言い訳しようと思ったが、意外とその余地が無いことに気付いたり。
シンプルゆえに隙があまりない短編だったのか。
素直に兜を脱いだ方が良さそうです。
その分、次回にリベンジと行きたいところなので、次回こそ宜しく。

で、メインは此処までとして「2桁暗号」も意外でしたね。
トリックは「2−5−18」という住所で、例で「25」を使ったので残りは「18」というものでした。

「25」に意味があり「2桁であること」も両立しようとすれば、ああなる(読者の知らない情報が混ざる)のは必然だったのでしょう。
「25を例としたこと」、「2桁であること」それぞれに注目し、「18」である理由をいろいろ考えていましたが「その両方」との結論でした。

やはり、詰めが甘いようです。
精進して、次回こそバッチリとリベンジを決めさせて貰います!!
というワケで、次のエピソードを早く読みたい!!

◆「暗黒城殺人事件」関連過去記事
【早くも確定、犯人はこいつだ!!】「暗黒城殺人事件」第1話(「金田一少年の事件簿」、講談社刊「週刊少年マガジン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「暗黒城殺人事件」第2話(「金田一少年の事件簿」、講談社刊「週刊少年マガジン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

◆シリーズ関連過去記事
・「金田一少年の事件簿」より「人喰い研究所殺人事件」のまとめはこちら。
「人喰い研究所殺人事件」(「金田一少年の事件簿」、講談社刊「週刊少年マガジン」連載)まとめ

・「金田一少年の事件簿」より「ゲームの館殺人事件」のまとめはこちら。
「ゲームの館殺人事件」まとめ(「金田一少年の事件簿」より)

・「金田一少年の事件簿」より「錬金術殺人事件」のまとめはこちら。
「錬金術殺人事件」まとめ(「金田一少年の事件簿」より)

・同じく「高度1万メートルの殺人」のまとめはこちら。
「高度1万メートルの殺人」まとめ(「金田一少年の事件簿」より)

・さとう先生による読み切り「トキメキトキナ消失宣言」のネタバレ批評(レビュー)はこちら。
「別冊少年マガジン」(講談社)より「トキメキトキナ消失宣言」ネタバレ批評(レビュー)

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【関連する記事】
posted by 俺 at 22:00| Comment(4) | TrackBack(0) | 漫画批評(レビュー) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
いや、1話だけから誰が被害者か、及びモスキート音を用いた犯行だと見抜いただけでも凄いと思いますが……。
逆に考えれば「鯨木が犯行に加わった」というのが余分だっただけとも言えますし。

「2桁暗号」に関しては、あんなもん読者には当てようがない(笑)。
(((^^;)
むしろ管理人さんの考えどおりなら(金田一と美雪がそのくらい頭が回れば)、クラスの連中には全くわからなかったでしょうね。
Posted by パンプキン at 2012年06月22日 21:28
Re:パンプキンさん

こんばんわ。
管理人の“俺”です(^O^)/!!

ありがとうございます。
蘭&鯨木犯行説はかなり自信があっただけにショックが……。
些か、自分で自分のロジックに酔ったところがあったのもお恥ずかしい……。

次回こそきっちりリベンジしたいところ!!
Posted by 俺 at 2012年06月23日 00:03
こんにちは。
私は電子書籍で読んでいて、1話までしか読んでませんでしたが、
2つ気になることがあります。

最初に【招待を受けた】という話を、ご夫婦がしてましたが、ナビゲーターは【私どもは招待するということはしていませんから、どこかの業者が勝手にした】と困惑と遺憾の言葉を述べてます。
最初に美雪が叔父さんから譲って貰った招待状をみると、【本券でお二人】や【特別ご招待状】などが記載されてます。
しかしながらナビゲーターの話から、
このようなチケットは存在しないことがわかりまし。
受付で出して、何故、入場出来たのか不思議でなりません。
(本券と記載されてるので、別に整理券が入っていたとは考えられない)

またもう1つの疑問はモスキートです。
@私は現在28ですが、モスキート音聞き取れます。会社で同僚がモスキート音を流して誰が反応するか実験していましたが、私は聞き取れました。私は最年少ですが、私以外の人は、聴き取れなかったようです。35〜45才がいましたが
聴こえないと言ってて、【こんなに煩いのに?】と、むしろ驚きました。
というわけで、何が言いたいかというと、
影島灯さんも、モスキートは聴こえるはず。
という。
もちろん金田一も美雪も。
あんなに煩い高音流れたら、???となり、
部屋から出たとき1番に周りに確認すると思います。
それがわからないのは、、、
作者がモスキートを聴き取れないからではないと。www
ちなみに私は犬の調教につかうモスキートも聴き取れました。(人間です)
A招待状で来てない人が、10代だったら、
どうしていたのだろうという疑問。

そもそも、アプリで流していたのなら、
入室する前から【なにこれ?煩くない?】と
誰かに指摘されるかもしれないという。

どうなんでしょうか。
2話3話みたら、その答えがわかるのでしょうか?
誰か教えてください。
(電子書籍でたばかりで、きっと4ヶ月先くらいになりそうです。知りたいです。
Posted by なな at 2012年12月24日 09:18
Re:ななさん

こんばんわ!!
管理人の“俺”です(^O^)/!!

なるほど、言われてみれば確かにその2点は不思議。
特に2話や3話でも、それについては触れられていない筈です。

そこで「一応、これかな」と思われる理由を考えてみました。

まず1つ目「招待状の謎」。
招待状は封書で送付されたものと思われます。
なので、招待券として案内書とチケットが同封されていた可能性が高い。
そこで、案内書は偽物であったが、チケットそれ自体は本物だったので有効であった。

2つ目「モスキート音の謎」。
モスキート音には段階があるそうなので、今回は13歳の蘭だけにしか聞こえない音であった。
例えば、10代前半のみ対象とした物を利用した。

他の10代前半が同一グループに参加した、あるいは蘭同様に聞き取れる人物が参加した際には計画を中止していた……とか。

一応、こんなところでしょうか。

とはいえ、「モスキート音」については「厳密に区別できるものなのか」かなり怪しい説となりますね。
やっぱり、苦しいかもしれないですね。
それも含めて短編だったからこその作品と言えそうです。

「金田一少年の事件簿」と言えば、2012年12月26日からは新エピソード「薔薇十字館殺人事件」も開始されます。
こちらも気になりますね(^O^)/!!
Posted by 俺 at 2012年12月24日 23:15
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