2012年07月05日

『狙われた病室(監禁探偵2)』3話(我孫子武丸原作、西崎泰正画、実業之日本社刊『漫画サンデー』連載)ネタバレ批評(レビュー)

『狙われた病室(監禁探偵2)』3話(我孫子武丸原作、西崎泰正画、実業之日本社刊『漫画サンデー』連載)ネタバレ批評(レビュー)です!!

<登場人物一覧>

アカネ:轢き逃げに遭い実日会総合病院に入院。記憶を喪失しているようだ。前作のアカネと同一人物?
多岐川:実日会総合病院の外科医。アカネの手術を担当。眼鏡着用。
米山:実日会総合病院の看護師長。
宮本:実日会総合病院の研修医。
拓人:子供。実日会総合病院の入院患者。
桐島いつき:若手の看護師。2話より登場。同話にて被害者に。
川越修:実日会総合病院院長。65歳。眼鏡着用。2話より登場。

<3話ネタバレあらすじ>

〜〜〜これまでのあらすじ〜〜〜〜〜〜〜

轢き逃げ事故に遭った少女が実日会総合病院に運び込まれた。
少女は身許を示すような品を所持しておらず、ハンカチにあった刺繍からアカネという名前を与えられる。
アカネは意識を取り戻すが、記憶を喪っていた。

そんなアカネに近付く入院患者の少年・拓人。
彼によれば、実日会総合病院は「幽霊病院」らしいが……。

車椅子により動けるようになったアカネは、看護師の桐島いつきが何者かと逢引している現場を目撃する。
翌朝、当の桐島いつきが謎の転落死を遂げるのだった。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

桐島いつきが謎の転落死を遂げた。
以前起きた医療事故を気に病んでの自殺ではないかと周囲が囁く中、1人アカネは昨夜の光景を思い浮かべる。

深夜のナースセンターにていつきは誰かと逢引していた。
だが、あれはいつきの意志だったのだろうか。
強要されてのことではなかったか?
そして、もしもあれがいつきの死の原因だったとしたら……。

それとなく宮本に確認したところ、彼はいつきに好意を抱いていた様子。
アカネが思い切ってナースセンターでの出来事を教えてみると、宮本は激しく動揺し「該当しそうな昨夜の当直医師は多岐川しかいない」と語る。

今度は、多岐川にいつきの死について尋ねてみるアカネ。
多岐川は「あの医療事故は桐島君の責任ではないから、自殺する必要はなかった」とその死を惜しむ様子を見せる。
一方で、何かを探っているらしいアカネに警戒する様子を見せる。
さらに、アカネの記憶の回復状況に興味を抱いているらしいが……。

その日の午後、病室を抜け出したアカネは拓人と共に院内をぶらついていた。
と、奇妙な噂が耳に届く。

―――本当なんです。私、見たんです。
―――ええ、噂の幽霊でした。屋上でふっと消えて。
―――桐島さんが、死んだのもあれの所為ですよ、絶対!!

語っているのは、当直の若い女性看護師。
どうやら、またも幽霊が出たようだ。
しかも、彼女の言葉によればいつきの死にも関わっているらしいが―――4話に続く。

<感想>

2010年8月に『漫画サンデー』で連載されていた『監禁探偵』の続編です。
原作&作画は前作同様、我孫子武丸先生原作、西崎泰正先生画。
『監禁探偵』ネタバレ批評(レビュー)はこちら。

「監禁探偵」(我孫子武丸原作、西崎泰正画)まとめ

さて、第3話。

いつきの死についてアカネが調べ始めました。
3話にて、あの夜ナースセンターに居た看護師もいつきだと正式に判明。
しかも、どうやら逢引は本人の意志ではなく、男性側から強要されていた模様。
宮本によれば、多岐川ではないかとのことですが、これは疑わしい……。
現時点で、むしろ多岐川は消えたものと思われます。
他に眼鏡の医師となると、院長の川越しかいなくなりますが……。

ただ、此処を素直に取っていいのかが悩みどころ。
前回も述べたとおり、多岐川に憧れるばかりに同一視した別の人物の可能性もある。
管理人はこれを「男装した看護師長の米山ではないか」と疑っていますが……果たして。

一方、多岐川について怪しいと思われるのは「アカネの轢き逃げ事故」と「幽霊」の方。
第1回、第2回ともに述べていますが、どうにも多岐川が轢き逃げ犯のような気が……。
多岐川がアカネの記憶に興味を抱いているのはそれが理由ではないだろうか。

そして、幽霊。
屋上で不意に消えたというのは、途中で幽霊の変装を解いたと思われる。
ということで、院内関係者による変装で確定。
となれば、こちらも当直の医師だった多岐川が怪しい。
多岐川には女装癖があり、その現場を目撃されたとかかな。
あるいは、影で権力闘争が行われており、川越への嫌がらせか?

以上、「男性と思われていた逢引相手が女性」と「女性と思われていた幽霊が男性」といった性別入替が今回のテーマかなと推理してみたり。

3話までではこんなところか。
推理よりは妄想が多いとのツッコミは無しで。

果たして、この推理が正しいのか?
4話に注目です。
ちなみに、アカネが割とあっさり病室からの拘束を抜け出してしまったのは意外でした。
もう少し粘ると思ったんだけど。

そして、我孫子武丸先生といえば『狼と兎のゲーム』が『メフィスト』(講談社刊)にて連載中。
こちらも注目です!!

◆「狙われた病室」関連過去記事

『狙われた病室(監禁探偵2)』1話(我孫子武丸原作、西崎泰正画、実業之日本社刊『漫画サンデー』連載)ネタバレ批評(レビュー)

『狙われた病室(監禁探偵2)』2話(我孫子武丸原作、西崎泰正画、実業之日本社刊『漫画サンデー』連載)ネタバレ批評(レビュー)

◆関連過去記事

「狼と兎のゲーム(第1回)」(我孫子武丸著、講談社メフィスト連載)ネタバレ書評(レビュー)

「狼と兎のゲーム(第2回)」(我孫子武丸著、講談社メフィスト連載)ネタバレ書評(レビュー)

『狼と兎のゲーム(第3回)』(我孫子武丸著、講談社メフィスト連載)ネタバレ書評(レビュー)

・[速水三兄妹シリーズ]
「8の殺人」(講談社)ネタバレ書評(レビュー)

『夏に消えた少女』(我孫子武丸著、新潮社『Mystery Seller(ミステリーセラー)』掲載)ネタバレ書評(レビュー)

「監禁探偵」(我孫子武丸原作、西崎泰正画)まとめ

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我孫子武丸先生の「殺戮にいたる病 (講談社文庫)」です!!
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◆我孫子武丸先生のその他の作品はこちら。
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posted by 俺 at 12:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 漫画批評(レビュー) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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