2012年07月15日

土曜ワイド劇場「警視庁捜査一課長〜ヒラから成り上がった最強の刑事!主婦達の4億円強奪トリック…血液型を自在に変える少女!!」(7月14日放送)ネタバレ批評(レビュー)

土曜ワイド劇場「警視庁捜査一課長〜ヒラから成り上がった最強の刑事!主婦達の4億円強奪トリック…血液型を自在に変える少女!!」(7月14日放送)ネタバレ批評(レビュー)です!!

<あらすじ>

大岩純一(内藤剛志)は、都内で発生した凶悪事件すべての捜査本部の指揮を執る、警視庁捜査一課長。20年前に最愛の娘・春奈(本田望結)を病気で亡くし、妻の小春(床嶋佳子)と2人暮らしをしている。
都内で放火事件が4件連続し、解決が急がれていたある日、墨田区内のアパートで主婦の小林早紀(秦由香里)が殺害される事件が起きた。室内に荒らされた形跡はなく、夫が夜勤中の惨劇だった。庶務担当管理官・小山田大介(金田明夫)から連絡を受けて臨場した大岩は、現場資料班主任・平井真琴(斉藤由貴)より、被害者が念入りに化粧しているようだと報告を受ける。被害者はその日、どこに出かけ、誰と会っていたのか…!?その特定こそが、犯人逮捕のカギになると思われた。大岩はすぐさま警視庁刑事部長・笹川健志に連絡し、捜査本部を設置する。

そんな中、成城で不動産会社の倉庫が放火され、現場から社長の竹川栄二(浜近高徳)の刺殺体が見つかった。4件の放火事件と手口は同じだが、金庫から現金700万円が奪われていることが発覚。竹川には妻の麻子(北原佐和子)と娘の由衣(朝倉あき)がいたが、麻子は何かを隠している様子だった。
ところが、その翌日、調布の霊園で男の死体が見つかり、着衣から奪われた700万円が見つかるという事件が発生した…!殺されたのは、なんと16年前に大岩が逮捕した強盗殺人犯で、3日前に出所したばかりの佐久間友和と判明。しかも佐久間が絶命していたのは、かつての共犯者・杉森陽一(平野貴大)の墓の前だとわかる。
16年前の事件は、大岩にとって苦い思い出だった。まだ大岩が捜査一課の係長だったとき、八王子で3人組の男たちが資産家夫婦を殺害し、4億円の現金を強奪する事件が起きたのだが、主犯の杉森は大岩たちが潜伏先に踏み込む直前に自殺。その後、逮捕した佐久間は脅されて手伝っただけだと主張して無期懲役刑となり、最後の3人目の共犯者には結局たどり着けないまま、4億円の行方もわからぬうちに、捜査は打ち切りとなった。しかも事件はそれだけでは終わらず、当時4歳だった杉森の娘・真梨子が何者かに誘拐されるという予想外の展開に発展、それ以降の真梨子の消息は一切つかめないまま、現在に至っていた。はたして16年前の事件の真相と、連続殺人をつなぐ意外な接点とは…!?
(土曜ワイド劇場公式HPより)


では、続きから(一部、重複アリ)……

竹川が16年前の強盗事件の3人組最後の1人と判明。

矢先、連続放火犯として永田が逮捕された。
永田の部屋から、竹川殺害の現場写真が発見された。
永田は由衣のストーカーもしていたらしい。
其処には佐久間が竹川を殺害する現場が写されていた。
しかも、殺害現場では竹川の妻・麻子も同席していたのだ。

こうして、5件の連続放火事件の犯人は逮捕。
さらに、竹川殺害犯も被疑者死亡で終わりを迎えた。

麻子は何故、佐久間の犯行だと訴えなかったのか?
もしや、麻子が夫の復讐に佐久間を殺害したのか?

大岩は竹川由衣こそが消えた真梨子ではないかと考える。
しかも、杉森の死に他殺の疑惑が浮上。

殺された小林早紀が誘拐される前の杉森真梨子と面識があったことが判明。
しかも、絵画展で早紀が真梨子と誰かに呼びかけていたらしい。
早紀が殺害された理由は其処にあるのか……。

大岩は竹川由衣と真梨子のDNA鑑定を行う。
比較対象は由衣の口内から採取したDNAと真梨子の所持していたネックレスに付着した血液DNA。
ところが、鑑定結果は合致せず。
しかも、奇妙なことに真梨子と由衣が親娘であるとの結果が出てしまう。
これを聞いた大岩はあることに思い至る。

大岩は動かせる全捜査員を絵画展会場の捜査に向ける。
そんな大岩の決断を上司の笹川も支持。
此処に一致団結し、一大捜査が展開された。

一方、夫の為に料理を作り続ける小春。

何を捜すべきか指示もなく、ひたすら何かを熱く捜し続ける面々(10分ほど続く)。

と、大岩が思いついたように叫ぶ!!
「爪を捜せ」
真梨子には爪を噛む癖があったのだ。
大人になっても爪を噛む癖は抜けていないのでは……。

この爪のDNAが真梨子の口内から採取したDNAと合致した。
由衣は真梨子だったのだ。

16年前、杉森陽一は佐久間に殺害されていた。
実は、16年前の主犯は杉森ではなく佐久間であった。
佐久間が杉森に罪を着せたのだ。

「真梨子さんは殺人犯の娘ではなかったんですよ」
大岩の言葉に知美はすべてを打ち明ける。

杉森が凶悪犯とバッシングされたことで、真梨子もその娘と迫害されることを恐れた知美は、3人目が竹川であることを黙っている代わりに真梨子を養女にするよう依頼。
竹川夫妻はこれを引き受けた。

ところが、絵画展で由衣が真梨子であることが早紀にバレた。
早紀は知美を脅迫した。
そこで、知美が口封じに殺害したのだ。
16年前に佐久間を通報したのも知美だった。
そして、佐久間殺害も知美の犯行であった。

佐久間は4億円の分け前を求め竹川家を訪ねた。
だが、4億円を使い切っていた竹川夫妻は「無い」と答えた。
すると、佐久間は逆上し竹川を殺害してしまった。
自分も危ないと考えた麻子は「知美が持っている」と嘘を吐いた。
その上で、知美に「佐久間を殺さないとお前が殺されるぞ」と脅したのだ。
こうして、知美が佐久間も殺したのだ。

DNA鑑定の結果が親娘と出たのは口内より採取されたDNAではなく、ネックレスの血液に理由があった。
ネックレスの血液は知美の物だったのだ。

知美と麻子は逮捕された。

大岩は由衣に告げる。
「もう君は竹川由衣じゃない、杉森真梨子だ」と。
由衣、いや真梨子は泣き崩れるのだった―――エンド。

<感想>

原作なしオリジナル作品です。

なんかいろいろツッコミどころが有り過ぎて……何処から手をつけていいのか。

とりあえず、一番に言いたいことはコレ。
真梨子は父・陽一の無罪(強盗には参加してるんだけど……)は判明したけど、母・知美の犯行が新たに判明したので、立場は変わらない筈なのに、なんで大岩はあんな満面の笑顔なのか!?
凄い満足していたが、おかしくないか?
人情派刑事のやることではないぞ。

他にもイロイロあるよ。
大筋を事実が占めるノンフィクション作品ならアリだけど、フィクション作品でこれは駄目だと思う。
ひょっとして、ノンフィクションテイストを狙ったのかな。
でも、無いな、無いわ〜〜〜。

ここから管理人の愚痴が始まります。
いつもの奴です。
大人げないほど、大人げない発言の連発です。
物凄く偉そうに語ります。
読むと気分を害される恐れがあります、注意!!


構成が薄ら寒いくらいに寒かったです。
熱いシーンの筈が冷める冷める。
大岩の一喝で引く引く。
グイグイと距離を開けられ、最後まで追い付けませんでした。

序盤の20分で3人もの被害者が出たことに驚愕(過去の事件も含めるともっと多い)。
ストーリー展開が大岩のモノローグ頼り。
そして、異様なほどの説明台詞。

大岩の設定を語るのにも、大岩自身のモノローグだもの。
普通は、部下か同僚、あるいは妻の台詞で視聴者に伝える筈が全部自分語り。
それが必要かと言うと、実は全く関係ないし。

ドラマと言うより、ただ作中事実を羅列しただけだったのも痛い。
感情描写や情景描写がない……溜めも無い。

それと、前振りもない。
盛り上げる為には、事前にその事象について前振りが必要。
例えば、合同捜査。
所轄同士で対立するシーンを先にやってないから、合同捜査になっても緊張感がないこと著しい。
さらに、キャラの台詞でソレを視聴者に認識させようとしているのも微妙。
これはあらすじレベルで、ドラマのシナリオじゃない。
他も同様で根本的に前フリがないので後付ばかりになるのも冷めた原因だろう。

キャラに思い入れがないのも難しいと思う。
その為にも、事前にキャラの個性を見せる必要があるが、それが異常に下手。あるいは、省いている。
包帯の須崎や阿部は何の為にキャラ紹介されたのか、人数調整なのか?

小春が料理を作るシーンが意味もなく挿入されたのも???

合同捜査と言えば、目標物が何かも分からずとりあえず由衣に関連するものを捜せと言うのもどうだろう。
結局、リアルに10分後に「爪だ!!」とか出て来るし……。

ある意味、「土曜ワイド劇場」のブランドに何処まで傷をつけるかに挑戦した“勇敢な”作品と言えなくもない。
何度となく挫折しかけたことだけは此処に記しておく。
次回(……があれば)に期待したい。

<キャスト>

大岩純一:内藤剛志
平井真琴:斉藤由貴
大岩小春:床嶋佳子
小山田大介:金田明夫
笹川健志:本田博太郎
杉森知美:渡辺 梓
竹川麻子:北原佐和子
野口秋代:未來貴子
天笠一馬:鈴木裕樹
竹川由衣:朝倉あき ほか
(公式HPより、敬称略、順不同)


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