2012年07月30日

「C.M.B. 森羅博物館の事件目録(「月刊少年マガジン」2012年8月号掲載分)」(加藤元浩著、講談社刊「月刊少年マガジン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「C.M.B. 森羅博物館の事件目録(「月刊少年マガジン」2012年8月号掲載分)」(加藤元浩著、講談社刊「月刊少年マガジン」連載)ネタバレ批評(レビュー)です!!

ネタバレあります、注意!!

<ネタバレあらすじ>

登場人物一覧:
森羅:主人公。C.M.B.の指輪の主。多大な影響力を持つ。
七瀬:森羅のパートナー。身体を動かすことが得意。
マテラ:マルタ共和国に住み、騎士を名乗る老人。
シンシア:マテラの孫娘。
バレッタ:マルタを外敵の侵略から防衛した中世の英雄。


法王庁の依頼でマルタ共和国に派遣された森羅、これに随行した七瀬。
マルタ共和国の大使によれば、ある問題を解決することに力を貸して欲しいと言う。

実は、マルタ共和国内に住むマテラ老人が傷害事件を引き起こしたのだ。
老人は騎士を名乗るなど、一部に有名だったが、これまで大きな事件は起こしていなかった。

ここまでなら普通の傷害事件である。
ところが、此処からが普通と違った。

マテラ老人は「自宅の土地が騎士団のものである」と主張。
よって、共和国の法に従わず縛られないと訴えたのだ。
その代り、事が終われば土地を正当な持ち主に返還したいと訴える。
さらに、騎士団に古くから伝わる燭台も土地と併せて返却したいとなったから、さぁ大変。

この燭台、「バレッタの燭台」と呼ばれる謂れのあるもの。
国を護った伝説の騎士・バレッタが所持していたとの由緒ある燭台だったのだ。
過去にも、これを巡って多くの者が争っていた。
今回も他国に先んじて手にいれようと、イギリス、フランス、ドイツ、スペインの4ヶ国が奪取競争に参加してきた。
もちろん、お膝元であるマルタ共和国も指を咥えて座視しては居なかった。
こうして、計5ヶ国による協議が進められていたのだ。

森羅への依頼はこの5か国での協議を裁定し、燭台を持つに相応しい相手を選び出すことであった。

マテラ老人より事情を訊くべく、その住居を訪れた森羅たち。
マテラ老人は森羅の聡明さを1目で見抜くも、協力は拒否。
そこで森羅は、マテラ老人の孫娘・シンシアに出会う。

シンシアによれば、傷害事件も相手が先に絡んできたとのこと。
しかも、マテラは余命が限られていた。
時間があまりないらしいが……。

これを聞いた森羅はある結論を下す。
翌日、一同に集められた各国代表に森羅が出した答えとは。

森羅はイギリスを燭台の正当な保持者として認定する。
こうして、事件は無事解決したかに思われたが……。

翌日、シンシアからマテラが“天の国”に興味を抱いていたと聞かされた森羅は顔色を変える。
事件はまだ終わっていないのだ。

慌てて、騎士団ゆかりの洞窟へと駆け付けた森羅。
中では、マテラがイギリス大使を手にした剣で襲っていた。

実は、騎士団員にとって“天の国”に行くことは名誉である。
だが、“天の国”に行くにはある条件があった。
その条件とは「敵を倒すこと」。

マテラは、土地の正当な所有者でありながら、統治せず放棄した者を悪であると考えた。
そこで、誰が土地の正当な所有者であるかを判別する為に燭台を餌に正当な所有者を捜し出したのだ。
その所有者こそ、マテラにとっての「敵」であった。

そして、森羅により誰が敵か明らかにされたのだ。
そこで、襲い掛かったのである。

何とか止めたい森羅と七瀬だが、相手は騎士として一流。
到底、森羅たちでは叶うはずもない。
その間にも大使は襲われている。
窮した森羅は一計を案じるが……。

大使に止めを刺そうとするマテラ。
其処へ、バレッタの甲冑が立ち塞がる。
驚きながらも攻撃を仕掛けてくるマテラを甲冑はさらりと倒してのける。
尚も反撃しようとするマテラだったが、その耳にバレッタの声が……。

「汝はよくやった、汝の功を認め騎士に叙任する」

こうして、手柄を認められたマテラは“天の国”行きが約束されたことに安心し、剣を捨てるのだった。

バレッタの甲冑を身に着けていた人物の正体は七瀬であった。
いくらバレッタに化けたとは言え、ああもあっさりマテラを倒せたことを不思議がる森羅。
さらに、バレッタの声は森羅たちの耳にも届いていた。
声に関しては特に何の仕掛けも施していない筈である。
森羅は、不思議な力の存在を感じるのだった……。

大使は森羅の口添えでマテラの襲撃も不問に付し、燭台を手に帰国した。
最後まで騎士であり続けようとしたマテラの罪はこうして消えたのであった。

帰国の日がやって来た。
空港の森羅に、シンシアから今回の報酬が手渡された。
それは1枚の古ぼけたコインであった―――エンド。

<感想>

「月刊少年マガジン」2012年8月号掲載分です。

なかなか面白かったですね。
燭台の所有者を特定することこそがメインのストーリーかと思いきや、其処は過程でしかなく、真の目的はその奥に隠されていた……かなりグッと来ましたよ。
特に目的と手段が逆転しており、「目的の為に敵を倒す必要があり、その為に敵が必要だった」との動機は、先行作があるものの、なかなか斬新だったように思います。
流石、「C.M.B. 森羅博物館の事件目録」と言えます。

ちなみに、マルタ共和国が実在するようにバレッタも実在の人物。
モチーフ選択の上手さも本作の魅力と言えるでしょう。

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posted by 俺 at 12:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 漫画批評(レビュー) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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