2012年07月15日

2012年7月12日の「空が灰色だから」ネタバレ批評(レビュー)

待望の2巻も発売された阿部共実先生「空が灰色だから」(秋田書房)。
ネット上で話題となっており、1巻は今も順調に版を重ねているとの情報も流れています。
実際、読んでみると不思議な魅力を持つ本作。
面白いものを読んだら語らずにはいられない管理人にとって、十分に語るべき対象となる作品であります。

というわけで、2012年7月12日に掲載された作品のあらすじをまとめておきます。

これを読んで興味を持たれた方は、是非「週刊少年チャンピオン」本誌連載とコミックスにもチャレンジして貰えればオススメした甲斐があるかもしれません。
直に本作を目にして貰えればその不思議な魅力をご理解頂けるかと思います。

では、本作の魅力を出来る限りお伝えするべくネタバレ批評(レビュー)です。

◆2012年7月12日「週刊少年チャンピオン」掲載

どこか冷たい雰囲気を湛えた男子学生・斉藤。
噂では「陰で動物虐待を行っている」らしい。
周囲は彼と距離を取る……。

だが、女子学生の越後は「いやいや、あんなタイプこそ優しいんだよ!!」と力説する。
ところがその目の前で斉藤は掃除をサボって下校してしまう。

途端、越後は豹変。
「あいつはやってるね。動物虐待やってるね」
逆に斉藤を批難し始める。

これを聞いていた越後の友人の女子学生・駒林。
「じゃあ、確認しようよ。もしも、虐待してなかったら越後が裸にニーソックスを履いて、逆立ちしながらボイスパーカッションで謝罪してね。虐待していたら、私が裸になって斉藤をボコボコにするから」
などと、驚異的な提案をする。

此処まで言われ退くに退けなくなった越後はこれを受けてしまうことに。

早速、下校途中の斉藤を尾行することにした越後と駒林。
尾行に気付かない斉藤はスタスタと先を歩いて行く。

小学生らしい子供の蹴ったボールが斉藤の傍に飛んで来た。
それを拾った斉藤、どうするのかと越後たちが凝視していると……。

斉藤はボールをあらぬ方向に投げやってしまった!!

「ほらほら、あいつはやっぱり外道だよ!!」
鬼の首をとったかのような喜びようの越後。
一方、駒林は「返そうとしたら、たまたま変な方向に投げちゃったんだよ」と好意的な解釈を示す。

続いて、斉藤は重そうなスイカを持った老人と擦れ違う。
固唾を飲んで見守る越後たち。

斉藤は華麗にスルー。
「ほら、やっぱりあいつは人助けなんてしないね」と越後。
「いやいや、相手が本当に困っているか分からないし。お年寄り扱いされることを嫌う人も居るから」と駒林。

と、スルーした筈の斉藤が戻って来た。
どうやら、老人からスイカを渡して貰おうとしているようだ。

「なにっ、流石斉藤。お年寄りからスイカを奪うとは……」感心気味の越後。
「だからあれは、重そうだから持って上げようとしてるんでしょ」こちらは駒林。

お年寄りからスイカを受け取ろうとした斉藤は地面に落としそうになってしまう。
結局、お年寄りは怒り出し、斉藤からスイカを引っ手繰るように奪うとそのまま先に行ってしまった。

「見た?見た?まさか、奪うだけでは飽き足らず目の前で壊そうとするとは……」
「あれは誤って落としそうになっただけだって」
越後と駒林の掛け合いも此処まで来れば堂に入っている。

お年寄りと別れた斉藤は人気の少ない路地へ。
其処で急にしゃがみ込む。
斉藤の前には子猫がいるようだが……。

これを見た越後は「遂にやった。虐待の現場!!」と狂喜乱舞。
一方、駒林は「う〜〜〜ん、此処からだとよく見えないなぁ……」と首を傾げる。
「ここまで来たら本人に確認した方が早いだろう」との結論に達した越後たちは、直接、斉藤に尋ねることに。

スタスタと斉藤に歩み寄る駒林。
後ろから駒林を追う越後。
(頼む、斉藤。やっててくれよ〜〜〜)
明らかに不埒な考えを抱く越後は、そんな自分の狡さにはたと気付く。

一方、斉藤に声をかけた駒林は子猫が捨て猫であること。
子猫を飼えないので、こっそりと世話をしていたこと。
掃除をサボったのは、この世話の為だったことを打ち明けられ勝利を確信していた。

これを聞いていた越後は号泣。
「私は卑怯だ〜〜〜」と叫び出すや、駒林との約束を果たすべく服を脱ぎ始める。
「ちょっ、ちょっ、本当にしなくても……」慌てて止める駒林だが、越後は止まらない。

遂に制服をすべて脱いだ越後、その下には水着を着ていた。
「残念ながら水着だけど」と前置きしながら逆立ちすると、ボスパーカッションを加えつつ、斉藤への謝罪を始める。
しかも、ご丁寧にニーソックスも履いていた―――エンド。

<感想>

2012年7月12日掲載のものです。

自分というフィルタを通じて見た世界と、実際の世界の相違。
それを認める勇気について触れられていた本作。

勝負の為に斉藤を悪人にしようとしていた越後。
そんな彼女は自分のエゴに気付いた上に、斉藤の優しさを知り、比較したことで居た堪れなくなってしまいました。
結果、せめて約束だけでも……とあの結末に。

越後さんはなかなか義理堅い娘さんですね。
今回の経験を糧にして欲しいものです。
それにしても、斉藤は本当に優しいイイ人でしたね。

教訓:人を見た目で判断し、一方的に決めつけるのは良くない!!

そんな「空が灰色だから」は「週刊少年チャンピオン」に連載中の漫画。
読むと心がざわついて何処となく落ち着かなくなる作風。

この間から何となく感じていたのですが、本作は過去に「週刊少年チャンピオン」にて連載されていた倉島圭先生「24のひとみ」にテイストが似ていますね。

従来の枠に囚われない世界観は両者の特徴と言えるでしょう。
その味は、古典部シリーズ『氷菓』のアニメ化で話題の米澤穂信先生の著作『儚い羊たちの祝宴』に通じるモノがありそうです。

『儚い羊たちの祝宴』(米澤穂信著、新潮社刊)ネタバレ批評(レビュー)

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