<ネタバレあらすじ>
遂に曹操を捕捉した常元。
「親子揃って俺の手にかかるなんてなぁ……」
圧倒的優位を確信した常元がふと洩らした一言に、曹操が過敏に反応する。
息子・曹丕の仇とばかりに一撃を奮うも常元には届かない。
戦力比は100対10。
孤立無援の曹操だが、張允は逃げることなく曹操の為に戦い抜くことを宣言。
これに対し、常元は自ら率いる倭軍百を以て曹操たちを包囲殲滅にかかる。
一方、関平は劉備の火攻めで船を失い、這う這うの体で岸に這い上がっていた。
無力化したところを劉備軍に次々と捕縛されて行く関平とその部下たち。
劉備は捕虜とした彼らに投降するよう迫る。
再度、曹操と常元。
こちらは数の差がそのまま結果に表れつつあった。
獅子奮迅の働きを見せた張允も、倭軍3人により首を討たれることとなった。
もはや、曹操の周囲に味方は居ない。
獲物を捕らえ舌なめずりする常元だったが……。
投降を促す劉備に対し反発する関平。
しかし、投降しなければ命を奪われると聞かされた部下が離反し始める。
それでも、意志を翻さない関平とその腹心たち。
関平の意志を確認した劉備は投降の意志を示した者だけ処刑するよう命じる。
「すぐに裏切る奴は必要ない」
嘯く劉備。
見渡す限り常元率いる倭軍に囲まれた曹操。
絶体絶命と思いきや、思わぬ救いの主が現れる。
関羽と張飛である。
倭軍に批判的な彼は漢人である曹操を支持。
曹操を逃がすべく、倭軍と敵対し蹴散らし始める。
そんな中、赤壁の周瑜のもとに諸葛亮が消えたとの報が。
眉を顰める周瑜。
当の諸葛亮は部下と2人、呉へと向かっていた。
関平が劉備に敗れたと知り、起死回生に動いたのだ。
目的地へと辿り着いた諸葛亮は、牢内の人物に話しかける。
「いつまでそのような芝居を続けるつもりですか、私が来たからにはあなたに力を授けましょう」
諸葛亮にそう話しかけられた人物は、兄・孫策を弑逆し周瑜に粛清された孫権。
彼はそれまで虚ろな表情で笑っていたが、諸葛亮の言葉を聞くや居住まいを正す。
周瑜に切り裂かれた筈の瞳には確かな光が宿っていた―――15話に続く。
<感想>
14話のネタバレ批評(レビュー)です。
キリが良いので、10話からタイトルも本作に準じて「SOUL 覇 第2章」に変更致しました。
新シリーズについては「SOUL 覇 第2章」のコミックス1巻に続き2巻も発売予定。
読むべし!!
では、今回の感想を。
よもやのシャッフル状態です。
此処で一旦、整理しましょう。
現状のところ、勢力は4つ。
劉備:常元を加えた倭軍、関平も加わるか?
曹操:関羽、張飛に夏候惇ら黒騎兵残存部隊
周瑜:西洋兵中心の呉軍
諸葛亮&孫権:呉の実権奪還を目指す?
前回の予測を大きく裏切る結果ですね。
戦線離脱を余儀なくされたと思われた諸葛亮が意外な復活を遂げそう。
まさか、諸葛亮が関平を見捨てるとは……この展開は予想出来ませんでした。
民主主義を標榜していた人間の取る行動とは思えない。
しかも、孫権を担ぎ出すとは……主義主張が違うだろうに。
それにしても、見事に離合集散を繰り広げていますね。
なんだか、シミュレーションゲームの「三國志」みたいな展開に。
ゲームだとこういうことも起こりますが、まさかコミック作品でこの組み合わせが見られるとは……。
関平は劉備に屈しそうですね。
曹操は脱出成功でしょう。
こうなると、関羽、張飛が今後も曹操陣営に就くのかが気になる。
もっとも不穏なのは諸葛亮&孫権に対する周瑜か。
孫権が出て来たということは呉の実権を奪還しようとする筈。
となれば、激突は必至。
劉備よりの周瑜が此処で消えることになるのか?
もし、孫権に実権が戻れば変則的ながら史実通りの三国鼎立(曹操、劉備、孫権)になる。
かな〜〜〜り、尖ってはいるものの、意外と史実に即していると言えるかも。
そして、消えた鄒氏は何処に?
このままフェードアウトか。
一方、主要キャラたちの目指す国家像はこちら。
誰が最終的な勝者となるのか、あるいは史実通り第3者が勝つのか?
劉備「卑弥呼の血を引く者を王とする単一民族国家」
曹操「半永久的に1つの王朝に固定した上で、皇帝を上に戴く専制君主国家」
周瑜「宗教国家」
諸葛亮「民主主義国家」
今後の展開に―――要注目です!!
この衝撃を体感するには、スペリオール本誌をお読みになることをオススメします。
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◆関連過去記事
・1話から10話までのネタバレ批評(レビュー)へのリンクはこちら。
「SOUL 覇 第2章(覇-LORD-)」10話までまとめ!!
・今月の「SOUL 覇 第2章(覇-LORD-)」(11話)ネタバレ批評(レビュー)
・今月の「SOUL 覇 第2章(覇-LORD-)」(12話)ネタバレ批評(レビュー)
・今月の「SOUL 覇 第2章(覇-LORD-)」(13話)ネタバレ批評(レビュー)
・アンディ・ラウの「三国志 THREE KINGDOMS:RESURRECTION OF THE DRAGON」ネタバレ批評(レビュー)
・「三國志」―――英雄たちの子孫は今!?
・「三國志」魏の武将・曹休の墓発見か?
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