2012年07月22日

2012年7月19日の「空が灰色だから」ネタバレ批評(レビュー)

待望の2巻も発売された阿部共実先生「空が灰色だから」(秋田書房)。
ネット上で話題となっており、1巻は今も順調に版を重ねているとの情報も流れています。
2012年7月18日には「asahi.com」さんにて「シュールで不思議な短編集」として紹介もされました。
実際、読んでみると不思議な魅力を持つ本作。
面白いものを読んだら語らずにはいられない管理人にとって、十分に語るべき対象となる作品であります。

というわけで、2012年7月19日に掲載された作品のあらすじをまとめておきます。

これを読んで興味を持たれた方は、是非「週刊少年チャンピオン」本誌連載とコミックスにもチャレンジして貰えればオススメした甲斐があるかもしれません。
直に本作を目にして貰えればその不思議な魅力をご理解頂けるかと思います。

では、本作の魅力を出来る限りお伝えするべくネタバレ批評(レビュー)です。

◆2012年7月19日「週刊少年チャンピオン」掲載

「この不細工〜〜〜」
「なんだと、このやろ〜〜〜」
2人の女子高生が言い争っている……ように見えるが、彼女たちは笑顔である。
それもその筈、これは彼女たちなりのコミュニケーション法らしい。

彼女たちの名前は、今崎と中浦。
「や〜い、不細工」繰り返す今崎。
「今崎〜〜〜私以外にはその言葉使うなよ」いつものことと聞き流しつつ窘める中浦。

切れ長の目を持つ美人が今崎、そばかすの残る可愛らしい女性が中浦である。

ふと、今崎が「最近、お金が無くてさ〜〜〜」と洩らす。
これを聞きつけた同級生の男子・平口が話に加わる。

「どう?良かったら俺のバイト先を紹介するけど」

平口によれば、バイト先の飲食店でホール係を募集しているらしい。
先輩として口利きし時給も弾むと言う。
聞けば、なかなかの好条件である。

その帰り道、「ママがバイトは駄目だって言ってたし」今崎は平口の紹介を断ると決める。
だが、中浦は「私はやりたいことがあるから、お金が必要だしやるよ」と宣言。
「自分で稼げなければ、大人とは言えないし」中浦は紹介された飲食店へ。
一方、今崎は中浦に置いて行かれたような気がして、不貞腐れる。

寂しくなった今崎は中浦のバイト姿をからかってやろうと、これまた飲食店へ。
こっそりと窓から様子を窺うが……中では思いも寄らぬ光景が!!

「平口ィィィィ、話が違うじゃね〜〜〜か!!なんだ、こいつは」
「おいおい、お前じゃね〜〜〜んだよ!!」
「そうそう、不細工は呼んでない」
「ホールに必要なのは華なんだよ、俺たちの意気が上がらないだろうが!!」

中浦を中心に置き、年嵩の店長らしき男性と平口ら他の店員が彼女を取り囲んでいる。
そして、半ば恫喝気味に捲し立てていたのだ。
どうやら、彼らの目的は今崎だったらしい。

「分かりました……私、辞めます」
怒鳴り立てられた中浦は泣きながら、店を後にする。
そんな、彼女と擦れ違う今崎。

「店長〜〜〜賞味期限切れてますけどうします?」
「いいだろ、どうせ分からねぇよ。使っちまえ」

中からは、食材の賞味期限切れを物ともしない店長の笑い声が洩れている。
其処へ外から鞄が飛び込んで来る!!
次いで、激怒した様子の今崎!!

「あのなぁ〜〜〜中浦を貶していいのは私だけだ!!それをよくも!!」
呆気にとられる店長たちを前に、今崎は感情のままに言い募る。

「お前らに中浦の何が分かる、ドアホぅ!!それと、賞味期限切れの件、保健所に通報してやるからな!!」
今崎の剣幕に反撃できない店長、騒ぎを聞きつけ戻って来た中浦は今崎を慌てて連れ出す。

「そうだ、平口。お前が煙草吸ってることも学校にチクってやる、覚えとけぇ」
中浦に引き摺られながら、その間も罵倒を止めない今崎。
「もういいから、本当にもういいから」
中浦は必死に今崎を止める。

数分後、飲食店から離れた道路上。
「あんなところであんな奴ら相手に……危ないよ」
中浦は涙ながらに今崎に訴える。
「でも、でも、私の中浦が!!」
未だ憤懣遣る瀬ない様子の今崎は目にうっすらと涙を浮かべている。
それを見た中浦の気が緩む。
「悔しかったんだよ〜〜〜」
「くっそぉ、あいつら自宅を突き止めてブロック投げ込んでやる!!」
中浦の肩を抱き寄せる今崎だった―――エンド。

<感想>

2012年7月19日掲載のものです。

今週はど直球、友情を描いた作品ですね。
ラストの今崎と中浦の様子に、かなりグッと来ました。
ある種、今崎はジャイアン状態か。

そんな「空が灰色だから」は「週刊少年チャンピオン」に連載中の漫画。
読むと心がざわついて何処となく落ち着かなくなる作風。

この間から何となく感じていたのですが、本作は過去に「週刊少年チャンピオン」にて連載されていた倉島圭先生「24のひとみ」にテイストが似ていますね。

従来の枠に囚われない世界観は両者の特徴と言えるでしょう。
その味は、古典部シリーズ『氷菓』のアニメ化で話題の米澤穂信先生の著作『儚い羊たちの祝宴』に通じるモノがありそうです。

『儚い羊たちの祝宴』(米澤穂信著、新潮社刊)ネタバレ批評(レビュー)

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