<ネタバレあらすじ>
関平の軍を焼き討ちした劉備は、その中から自身に投降した者を処刑する。
あくまで諸葛亮への忠義を貫く関平は最後まで抵抗を示し、生き長らえることに。
「今後、どうするのか」尋ねる関平。
劉備は「お前が仕える諸葛亮ごと俺の部下にするまでよ」と嘯く。
当の諸葛亮はといえば、周瑜に幽閉されてた孫権に呉の実権を握るよう出馬を要請していた。
周瑜率いる西国兵は、大喬が劉備により破れ、それ以外も黒騎兵により討たれたことにより大幅に兵を減らしていた―――その数、周瑜直轄軍を含み2200。
比べて、呉軍全体は数万人。
諸葛亮は孫権さえその気になれば、周瑜を排除する事も可能であると説く。
これに孫権は動くことを決意する。
一方、常元は目の前の光景に呆然としていた。
其処に広がるは屍の山―――劉備の誇る精鋭兵が、曹操を守った関羽と張飛により悉く抹殺されていたのだ。
倭軍は勇敢に戦ったと言えるだろう。
だが、相手が悪かった。
常元は「だから、手を出すなと言っただろうが!!」と吐き捨てる。
同じ頃、当の関羽と張飛は曹操に連れられ、荊州は江陵城へと辿り着いていた。
命を救われたことで、宴を催す曹操。
その席に現れたのは……なんと、許昌にて常元に殺害された筈の曹丕!!
曹丕は生きていたのだ。
許昌で殺されたのは影武者だったらしい。
今の世の中、これくらいは当たり前だと述べる曹操。
曹丕によれば、さらに秘密があるとのこと。
彼に案内されるまま、地下牢を訪れた関羽と張飛は驚く。
其処には、曹操に殺された筈の趙雲が拘束されて居たのである。
殺された趙雲もまた影武者だったのだ。
遂に呉軍掌握に乗り出した孫権と諸葛亮。
劉備に周瑜攻撃を依頼すると共に、周瑜を呼び出し将軍解任を伝えるが……。
諸葛亮の意図に気付いた周瑜はつかつかと壇上の孫権に歩み寄る。
異変に気付いた諸葛亮は白羽扇を投げつけるが、周瑜は一蹴。
そのまま駆け上がると剣を一閃し、孫権の首を宙に飛ばすのであった―――16話に続く。
<感想>
15話のネタバレ批評(レビュー)です。
キリが良いので、10話からタイトルも本作に準じて「SOUL 覇 第2章」に変更致しました。
新シリーズについては「SOUL 覇 第2章」のコミックス1巻に続き2巻も発売予定。
読むべし!!
では、今回の感想を……。
ある意味、衝撃的な展開となりました。
よもやのリセットです。
折角、赤壁が終わったと思いきや、登場人物の状況的にほぼその前の段階に戻りました。
赤壁前:曹丕、趙雲生存。孫権除外される。
赤壁中:曹丕、趙雲死亡。孫権復権。
赤壁後:曹丕、趙雲生存。孫権斬られる。
この通り、なんと……趙雲、曹丕が生きていました!!
死亡したのは影武者だったとのこと。
これ(影武者)が事実だとすると、第2部開始以来、実際に死亡したのは劉表、蔡瑁、大喬、張允か。
この中で前作から登場し、本作中で三国(魏・呉・蜀)に関わるのは……大喬だけだ。
趙雲死亡時に、2回にわたり影武者の可能性に触れました(第5話、6話参照)が、まさか現実になるとは……。
キャラを大切にするのは良い事ですが、一度、殺しておいて「実は生きていました」はかなりへこむなぁ。
しかも、ここぞと言う時に生きていて誰かを助けに入るワケでもなく淡々と生きていることが明かされるとは……。
というか、生きている方が本当に本物?
そちらが影武者とかではなくて?
まさにSLGでロードしたか、新武将登録で同名武将をオリジナル作成したかのような感覚です。
なんだか「龍狼伝」ぽくなって来たなぁ……あっちもキャラが甦りまくりだけど。
ロードと言えば、だからタイトルがロードなのか?
特に「覇」では、各勢力が土地に執着する様子があまり描かれないので、勢力の大小が将の数と兵の数で表現されており、その点でもこの復活劇は驚き。
趙雲、曹丕の復活を受けて各陣営を再度、整理しましょう。
現状のところ、勢力は4つ。
劉備:常元を加えた倭軍、関平も加わるか?
曹操:曹丕、関羽、張飛、夏候惇、夏侯淵に黒騎兵残存部隊(趙雲拘束中)
周瑜:西洋兵中心の呉軍
諸葛亮&孫権:呉の実権奪還を目指すも、周瑜に孫権が斬られる?
関羽、張飛、趙雲は劉備陣営に戻りそうかなぁ……。
諸葛亮も孫権が死亡すれば、劉備陣営か。
最終的には正史に近い形になる?
ただ、影武者制度の導入により、孫権が本当に周瑜の手にかかったのかが確定ではないところが……。
第一、諸葛亮は倭軍の精鋭を倒す関羽と張飛2人を相手に負けない男。
それが個人の武力で周瑜に敗れる(白羽扇返し)ことになるのか?
だとすれば、個人戦闘力最強は周瑜(劉備も)ということになるが……。
なんだか全体的に展開が刹那的かつ流動的になって来ているように感じるのは気の所為か。
そして、消えた鄒氏は何処に?
このままフェードアウトか。
一方、主要キャラたちの目指す国家像はこちら。
果たして、この設定は今も有効か?
そして、誰が最終的な勝者となるのか、あるいは史実通り第3者が勝つのか?
劉備「卑弥呼の血を引く者を王とする単一民族国家」
曹操「半永久的に1つの王朝に固定した上で、皇帝を上に戴く専制君主国家」
周瑜「宗教国家」
諸葛亮「民主主義国家」
今後の展開に―――要注目です!!
この衝撃を体感するには、スペリオール本誌をお読みになることをオススメします。
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◆関連過去記事
・1話から10話までのネタバレ批評(レビュー)へのリンクはこちら。
「SOUL 覇 第2章(覇-LORD-)」10話までまとめ!!
・今月の「SOUL 覇 第2章(覇-LORD-)」(11話)ネタバレ批評(レビュー)
・今月の「SOUL 覇 第2章(覇-LORD-)」(12話)ネタバレ批評(レビュー)
・今月の「SOUL 覇 第2章(覇-LORD-)」(13話)ネタバレ批評(レビュー)
・今月の「SOUL 覇 第2章(覇-LORD-)」(14話)ネタバレ批評(レビュー)
・アンディ・ラウの「三国志 THREE KINGDOMS:RESURRECTION OF THE DRAGON」ネタバレ批評(レビュー)
・「三國志」―――英雄たちの子孫は今!?
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