2012年08月13日

『現場の見取り図 大癋見警部の事件簿(ザ・ベストミステリーズ2012収録)』(深水黎一郎著、講談社刊)

『現場の見取り図 大癋見警部の事件簿(ザ・ベストミステリーズ2012収録)』(深水黎一郎著、講談社刊)ネタバレ書評(レビュー)です。

ネタバレあります、注意!!

<あらすじ>

2011年度短編ミステリー第1位、湊かなえ「望郷、海の星」を含むベスト13作品を収録!

2011年に国内で発表されたすべての短編ミステリから日本推理作家協会が選び抜いた珠玉の13作。
日本推理作家協会唯一の公式短編ミステリ選集!

「望郷、海の星」――湊かなえ
「三階に止まる」――石持浅海
「ダークルーム」――近藤史恵
「超越数トッカータ」――杉井光
「言うな地蔵」――大門剛明
「新陰流“月影”」――高井忍
「原罪SHOW」――長江俊和
「オンブタイ」――長岡弘樹
「現場の見取り図 大べし見警部の事件簿」――深水黎一郎
「足塚不二雄『UTOPIA 最後の世界大戦』(鶴書房)」――三上延
「この手500万」――両角長彦
「死人宿」――米澤穂信
「残響ばよえーん」――詠坂雄二

巻末に佳多山大地氏による『推理小説・二〇一一年』、さらに推理小説関係の受賞作を網羅した「受賞リスト」を掲載。
ミステリファン必読必携、完全保存版の一冊!
(講談社公式HPより)


<感想>

大癋見警部シリーズの1作です。
シリーズには他に『国連施設での殺人』『クリスマスのアリバイ崩し』などがあり、本作を含め8作ほど存在している。

本作では「見取り図上、誰もが犯行不可能な筈の殺人が如何にして行われたか」がテーマ。
よもや、容疑者の曾良が重要なポイントになるとは……流石です。
あなたは「曾良」をなんと読みますか?

<あらすじネタバレ>

大癋見警部のもとに新たな事件が!!
警部は部下の江草と棟方を連れ事件に挑む。

殺害されたのは松尾という男性。
だが、部屋の見取り図を目にした警部は首を傾げる。
どう見ても不可能犯罪なのだ。

棟方が調べて来た部屋の見取り図は次の通り。
突き当り奥から、空室、松尾、公安、曾良、小松崎の順で居住していた。
来訪者は曾良と小松崎の間の廊下を通って、公安の部屋前を抜けなければ松尾の部屋には辿り着けない。

実は、被害者である松尾は公安の監視下におり、公安が松尾の隣の部屋から魚眼レンズ越しに前の廊下を見張っていたのだ。
つまり、外から松尾の部屋へ来訪者があれば、必ず公安の眼に止まる筈。
ところが、公安からは誰も通らなかったとの証言が得られているのである。

これは一体、どうしたことか?
犯人は何処から侵入し、何処へ消えたのか?

「犯人は最初から被害者の部屋に隠れていたんだ!!」
「だったら、犯行後に逃げるときに目撃されますよね」

「どうせ、見えない犯人パターンなんだろ」
「いえ、本当に被害者以外は人っ子1人、魚眼レンズの前を通らなかったそうです」

「じゃあ、魚眼レンズに無人の廊下の写真を貼って誤魔化したんだろ」
「いえ、廊下にはビデオも仕掛けられていたそうですが、やはり無人だったそうです」

警部の推理は悉く否定されてしまう。
と、昼寝から醒めた警部の前に見知らぬ男が立っていた。
なんでも、男は松尾殺害を認め出頭して来たそうだ。
犯人は自らを「ソラ」と名乗った。

「なるほど、やっぱり、曾良が犯人か」
「いえ、違います。曾良さんはソラじゃありません。曾良と書いてカツラと読むそうです」
警部の言葉に訂正を入れる棟方。

「じゃぁ、こいつは何処の誰だ?」
「だから、空(ソラ)さんです。苗字が空、名が室さんだそうです」―――エンド。

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