ネタバレあります、注意!!
<あらすじ>
バリスタ・切間美星の趣味は――謎解き
京都の町で、女性バリスタが日常の謎を鮮やかに解決!珈琲好きの青年とバリスタの前に、忍び寄る闇……。
編集部推薦作家デビュー!『このミス』大賞 2012隠し玉
女性バリスタの趣味は――謎解き!理想の珈琲を追い求める青年が、京都の一角にある珈琲店「タレーラン」で、のっぴきならない状況に巻き込まれて……。魅惑的な女性バリスタが解き明かす日常の謎の数々。第10回『このミステリーがすごい!』大賞最終候補作に、全面的に手を入れて生まれ変わった、編集部推薦の「隠し玉」。
第一章 事件は二度目の来店で
第二章 ビタースウィート・ブラック
第三章 乳白色にハートを秘める
第四章 盤上チェイス
第五章 past, present, f*****?
第六章 Animals in the closed room
第七章 また会えたなら、あなたの淹れた珈琲を
解説 北原尚彦
(宝島社公式HPより)
<感想>
第10回「このミステリーがすごい!」大賞隠し玉4作品の1つ。
応募時タイトルは『また会えたなら、あなたの淹れた珈琲を』。
・第10回「このミステリーがすごい!」大賞が決定!!栄冠は「懲戒弁護士」に
各章ごとに1つずつ事件を解決していく中で、主人公と切間美星との関係を描いて行くタイプの作品です。
全体的に『ビブリア古書堂』っぽい雰囲気の作品ですね。
リーダビリティも高くなかなかでした。
『古書堂』が好きならば、オススメです。
ネタバレあらすじはかなり改変しており、きちんと本書を読まれた方が楽しめると思うので注意。
<ネタバレあらすじ>
主人公・青野大和(アオヤマ)はバリスタをしながら、理想の珈琲を探し求めている。
ある日、切間美星がバリスタをしている「タレーラン」に客として入った大和は其処で理想の珈琲に出会う。
数々の事件を経て、美星に惹かれて行く大和。
だが、彼にはある心の傷があった。
実は、大和には過去に真美(マミ)という恋人がいた。
しかし、真美は大和の心を傷付け玩んだのだ。
そして、実は美星にも同様の傷があった。
過去に、胡内という客と親しくなったことでストーカー被害を受けたのだ。
以来、美星は異性を頑なに遠ざけて来た。
大和は美星にとって胡内以来の異性であった。
その胡内が美星と大和の仲を聞きつけ、危害を加えようと動き出した。
大和は美星の過去の傷を刺激しないよう胡内を排除するべく、真実の協力を仰ぐ。
真実は美星と別れ、復縁することを条件にこれを承諾。
美星の為に大和も応じることに。
美星には事実を報せず、美星に変装した真実を連れ歩く大和。
案の定、美星と勘違いした胡内がこれを襲撃。
だが、柔道の有段者である真実にコテンパンにのされ、恥ずかしい姿を写真に収められてしまう。
こうして、胡内は無力化された。
大和は真美との約束を守るべく、美星に別れを告げる。
実は、自身が他店のバリスタであることを伝えていなかった大和。
味を盗みに来たと嘘を吐いたのだ。
「あなたは大嘘吐きですね」
そんな美星の言葉を背に別れることに。
数ヶ月後、真実は大和に別れを切り出す。
彼女にとって大和は特に価値が無いらしい。
美星と交際していると聞き苛立ちを覚えていたが、別れさせたので満足らしい。
こうして、真実は大和のもとを去った。
だが、真実は知らなかった。
美星と大和にはまだ儚いながらも2人を繋ぐ糸が残っていたことに。
実は美星は大和の素性も意図も何もかもに気付いていた。
その上で、大和の芝居に乗った。
大和の意志に委ねたのだ。
だからこそ「大嘘吐き」との言葉が出て来たのだ。
あの別れの日に走り書きされたメッセージにてそれを知っていた大和。
久しぶりに「タレーラン」に足を運ぶ。
今度は素性を隠すことなく堂々とだ。
そんな大和を受け入れる美星。
彼女は大和の淹れた珈琲を所望するのだった―――エンド。
「珈琲店タレーランの事件簿 また会えたなら、あなたの淹れた珈琲を (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)」です!!
珈琲店タレーランの事件簿 また会えたなら、あなたの淹れた珈琲を (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)
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