2012年08月20日

「名探偵マーニー」第1話(木々津克久作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「名探偵マーニー」第1話(木々津克久作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)です。

ネタバレあります、注意!!

<ネタバレあらすじ>

此処はロイド探偵社。
ぼさぼさ髪の女子高生探偵マーニーは今日も事件を解決する。

学生生活を送るマーニー個人のもとに、事件解決の依頼が持ち込まれた。
依頼者は白鳥財閥のお嬢様と、その友人の累である。
マーニーが通う学校の女子更衣室で盗撮事件が発生しているらしい。

「お金があれば万事解決」とマーニーは依頼を引き受ける。

一方、ロイド探偵社にも事件解決の依頼が。
近所の公園で連続幼児誘拐事件が起こっていたのだ。
だが、誘拐された被害者は、その母親が騒ぎ出すとすぐに解放されていた。
犯人の目的は何なのか?

マーニーはボタン型のカメラを入手。
事件は解決したと断言する。

誘拐事件の犯人を捕まえたマーニー。
犯人は近所に住む中年女性だった。
息子も独立してしまい、1人寂しく生活していた彼女は親子の涙ながらの再会を見て感動していた。
その為に子供を誘拐し、自ら感動の再会を演出していたのだ。

一方、盗撮事件はボタン型カメラが原因だった。
娘の学校生活を心配した親が監視していたのである。
その電波が別の第3者に拾われ、流出していたのだ。
マーニーは盗撮映像の角度から真実に気付いていた。

共に親子の愛情が生んだ事件であった。
マーニーは呟く。
「親子の愛情かぁ……身近に関係ない人が居るけどね」と―――エンド。

<感想>

「フランケン・ふらん」で知られる木々津克久先生が、2010年の「ヘレンesp」以来2年ぶりとなる「週刊少年チャンピオン」本誌への連載を開始されました!!
連載作品のタイトルは「名探偵マーニー」。

早速、読んでみましたが今回は様子見も兼ねてなのか大人しめでしたね。
とはいえ、2つの事件が犯人は別とは言え同種の動機で結び付く点は良かった。

白鳥財閥のお嬢様と、その友人の累はレギュラーになるのかな。

それと、どうもマーニーには親子の情を理解しない親が居る模様。
今回の流れだと、おそらく母親か?
マーニーが金銭に拘るところをみると金銭で何かありそう……此処も注目。

木々津克久先生といえば「フランケン・ふらん―OCTOPUS―」が『拡張幻想 年刊日本SF傑作選』(大森望・日下三蔵編、東京創元社刊)に掲載されています。
こちらも注目。

木々津克久先生が「週刊少年チャンピオン」本誌に帰還する!!2012年8月16日より探偵物語「名探偵マーニー」連載開始!!

さて、作者である木々津克久先生と言えば、管理人にとっては「週刊少年チャンピオン」本誌での「ヘレンesp」の作家さんとのイメージ。

「ヘレンesp」は、盲目のヘレンがその特別な力(ESP能力)を駆使し、愛犬や叔父さんたちに見守られながら同年代の友人や幽霊など様々なものと交流する物語。

衝突したり理解し合えなかったりと苦難がヘレンを襲うものの、その都度ヘレンの純粋な心で相手に向き合い相手との心の壁を乗り越えていくさまは、心に響きました。
確かにあらすじだけ聞くとよくある展開かと思うものの、本作は不思議な“熱”と“説得力”を持っており、透明感のある淡い絵柄も加え、なかなかの名作といえるでしょう。

既に連載自体は終了していますが、こちらもオススメです。

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posted by 俺 at 12:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 漫画批評(レビュー) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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