2012年08月28日

『ガラス張りの誘拐』(歌野晶午著、角川書店刊)

『ガラス張りの誘拐』(歌野晶午著、角川書店刊)ネタバレ書評(レビュー)です。

ネタバレあります、注意!!

<あらすじ>

犯人の目的は何なのか? 偉才が放つ驚天動地の誘拐ミステリ!

警察をてこずらせ、世間を恐怖に陥れた連続少女誘拐殺人事件。犯人と思われる男が自殺し事件は解決したかに見えた。しかし、事件は終わっていなかった。刑事の娘が誘拐されてしまった…! 驚天動地の誘拐ミステリ。
(角川書店公式HPより)


<感想>

『密室殺人ゲーム』シリーズで知られる歌野晶午先生の作品です。
講談社版と角川書店版が出版されており、今回は角川書店版を読みました。

第1の事件、第2の事件、第3の事件と3つの事件があるのですが、第2の事件から始まり、第3の事件、第1の事件にて結末が明かされる構成は面白かったと思います。
物語の根幹に関わる発想も良い。

ただ、当の物語が微妙。はっきり言って余り面白くない。
途中、ファンタジックな謎が提示されるのですが、トリックはそのままだし。
サプライズはあるものの、次に繋がらないのが原因かも。

読む人を選びそうかな。
管理人には合わなかった。

<ネタバレあらすじ>

登場人物一覧:
佐原:刑事。
梨花:深雪の通う学校の保健教諭。
深雪:高校生。

連続少女誘拐事件が発生する中、また1人の少女が姿を消した。
そして、明かされた犯行声明文。
そこには少女を殺害したと記されていた。
ところが、少女は家出をしていたに過ぎず無事に保護され、犯人とされる男は自殺してしまった。

それから暫く後、今度は刑事である佐原の娘・深雪が消え誘拐犯からの脅迫状が届く。
深雪の通う学校の保健教諭にして、佐原とも個人的に交友のある梨花の力を借りて犯人を追う佐原。
犯人は佐原を精神的に追い詰めるような手段をとり続ける。

しかし、深雪もまた無事であった。
事態を聞きつけ、ひょっこり戻って来たのだ。
深雪も家出をしていたのである。

佐原は深雪の家出を知る人物が犯人と推測。
深雪の家出中の滞在先を調べる。
ところが、これは佐原にとって苦痛以外の何物でもない結果となった。

深雪は援助交際を続けて、宿泊先を確保していたのである。
つまり、容疑者の数は深雪が肉体関係を持った男の数とイコールなのだ。

佐原は辛いが1人ずつ当たるつもりだと梨花に告げる。
すると、梨花はそんなことをしなくても犯人が分かると口にする。

自身の過去を語り始める梨花。
梨花も深雪のように家出したことがあった。
そんなある日、家出先で両親の夢を見たり、両親の声を聴くようになった。
遂には両親の訃報をニュースで目にし、翌日に慌てて実家に戻ることに。

ところが、両親はその日の昼に事故に遭い死亡していた。
では、前日のニュースは何だったのか?

両親の所持品に興信所からの報告書を見つけた梨花は興信所を訪れる。
所長によれば、両親の夢や声、訃報のニュースはすべて人為的なトリックであった。
家出少女に家族のありがたみを理解させる目的だったらしい。
だが、奇しくも現実で同じことが起こってしまったのだ。
謝罪する所長を梨花は許した。

その所長と同じことを梨花は行ったのだ。
家出少女たちに家族のありがたみを理解させる為に、敢えて大事件にしたのだ。
すべての犯人は梨花であった。

梨花は自身を連行するよう佐原に告げる。
だが、梨花に好意を抱く佐原はそれが出来ない。
そんな佐原の姿を見かねた梨花は自首すべく、荷物をまとめはじめるのだった―――エンド。

◆歌野晶午先生関連過去記事
『密室殺人ゲーム王手飛車取り』(歌野晶午著、講談社刊)ネタバレ書評(レビュー)

『密室殺人ゲーム2.0』(歌野晶午著、講談社刊)ネタバレ書評(レビュー)

『密室殺人ゲーム・マニアックス(前編)』(歌野晶午著、講談社刊、メフィスト2010 vol3収録)ネタバレ書評(レビュー)

『密室殺人ゲーム・マニアックス(後編)』(歌野晶午著、講談社刊、メフィスト2011 vol1収録)ネタバレ書評(レビュー)

『さらわれたい女』(歌野晶午著、講談社、角川書店刊)ネタバレ書評(レビュー)

「ガラス張りの誘拐 (角川文庫)」です!!
ガラス張りの誘拐 (角川文庫)





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posted by 俺 at 12:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 書評(レビュー) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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