2012年09月10日

「超能力者」(2010年、韓国)

「超能力者」(2010年、韓国)ネタバレ批評(レビュー)です!!

ネタバレあります、注意!!

<あらすじ>

天涯孤独のギュナム(コ・ス)は、親友のボバとアルと共に廃車工場で働き、貧しいながら明るい未来を信じていた。しかし事故で入院し、工場を解雇されてしまう。退院したギュナムは求人欄で見つけた、胡散臭いが人のいい店主(ピョン・ヒボン)と、その美しい娘ヨンスク(チョン・ウンチェ)が営む質屋ユートピアで働き始める。もう1人の男(カン・ドンウォン)は、ソウルのホテルを転々としながら他人とかかわりを持たずに、誰からもその名前を呼ばれることもなく生きていた。彼は、まなざしだけで人を操ることができる能力を持ち、その力ゆえに母親を守ろうとして父親を殺し、母親から殺されかけた過去を持っていた。彼は、必要最小限の金を手に入れるためだけにその力を使う。ある日、男はユートピアにやってきて、自分の力が及ばないギュナムと出会う。自分以外の人が操られているのを目の当たりにしたギュナムは男を止めようとするが、自分で操れない相手の出現に驚いた男は、思わず店主を殺してしまう。男は何とか逃げ出すが、自分の秘密を知ったギュナムを殺そうとする。ギュナムも店主の復讐のため、防犯カメラの映像を手に入れようと質屋に潜入し、男と再会する。男はその場にいた人を操ってギュナムを襲うが、身体能力抜群のギュナムは、逆に男を追いつめる。ギュナムは男を警察に連れて行くが、超能力で殺人を犯したと訴えても相手にされない。男は隙をついて逃げ出し、ギュナムは警官の銃を持って男を追い、指名手配される。男は母親を訪ね、銃を向けるが、殺すことはできずに去る。ギュナムはボバとアルに助けられながら、執拗に男を追う。ついにボバとアルも男の手に落ち、男はヨンスクを連れて逃走する。しかしギュナムに追いつめられ、高層ビルの屋上に行く。男は、ギュナムが自身の超能力に気づかず平凡に暮らしてきたことに嫉妬すると同時に、自分のように秘密を抱えた人生を送ることに憐れみを感じていた。ギュナムも男の苦悩に気づき、名前を尋ねる。
(goo映画公式HPより)


では、続きから(一部、重複アリ)……

幼いヒョスクは実父から母と共に虐待を受けていた。
何故か頭から袋を被っているヒョスク、その表情は見えない。
そんなある日、遂に耐え切れなくなったヒョスクは母の止めるのも聞かず、袋から目を出し父を見詰めてしまう。
途端、奇妙な表情を浮かべた父は自身の両手で首をあらぬ方向に捻じ曲げ死亡してしまう。

実は、ヒョスクには「視線により人の意識を奪い、相手を意のままに操る能力」があったのだ。
つまり、父を抹殺したのはヒョスクの意志であった。
これを知っていた母は、父を殺したヒョスクの罪を悔やみ、これを殺そうとする。
だが、ヒョスクは能力により、母を操るとその場を逃げ出してしまう。

それから数十年後。

とある自動車修理工場にイム・ギュナムの姿があった。
弟分のアルやボバにアニキと慕われるギュナムはそれなりに楽しい生活を送っていた。
だが、事故に遭い入院してしまう。
とはいえ、常人とは思えぬ驚異的な回復力を発揮するギュナム。
しかし、数日間は休まざるを得ず、自動車修理工場をクビになってしまう。
 
困ったギュナムは職探しに追われ、質屋であるユートピアに雇われることに。
社長は外見こそ胡散臭いが気の好いオヤジ。
彼には美人の娘・ヨンスクが居た。
社長によれば、何時の間にか金が無くなることが多発しているらしい。
ギュナムを雇ったのはこの対策の為らしい。
これを聞いたギュナムは良い職場に恵まれたと喜ぶ。

新天地での生活に慣れ始めた頃、アルとボバを職場に招くギュナム。
だが、悲劇の足音も迫っていた。

アルとボバを接待する社長とヨンスク。
アルとボバはギュナムが良い仕事に就いたと祝福する。
と、突然、彼らが凍りついた。

文字通り、ピクリとも動かないのだ。
そこへコツコツと迫る足音。
これこそ悲劇の足音であった。

音は店内へと侵入。
すると何かに操られるように社長が金庫から大金を取り出して来る。
だが、誰もが社長の行動に違和感を抱かない。

音の主は社長から大金を受け取ると、振り返り驚いた。
この凍りついた世界の中で、たった1人彼以外に動こうと足掻く人物を見かけたのだ。
誰あろうギュナムである。

そして、ギュナムは見た。
大金を持ち去ろうとする人物の正体を―――それこそ、成長し大人となったヒョスクであった。
宿命の邂逅を遂げた2人。

少しずつ動きの大きくなるギュナム。
遂にはヒョスクの力を振り切り、彼を捕まえようと飛び掛かる。
だが、そんなギュナムをアルとボバが取り押さえる。
ヒョスクに操られているのだ。

自分の力が効かないギュナムに恐怖心を抱いたヒョスク。
アルとボバを振り切りヒョスクに迫るギュナム。

ヒョスクは自分に歯向かった見せしめとして、社長を殺して去ってしまう。
止めることの出来なかった自分に無力感を抱いたギュナムは以降、ヒョスクを追うことに。
一方、ヒョスクもまたギュナムを警戒していた。

ギュナムは質店の監視カメラの映像ならばヒョスクが映っていると考え、これを回収に赴く。
それを阻止すべく、大量の近隣住民を傀儡化し質店へと送り込むヒョスク。

だが、ギュナムは大群相手に一歩も退かない。
それどころか、逆に蹴散らしてしまう。
焦ったヒョスクはさらに大群を送り込むが、其処に隙が。
操る対象が居なければ無力であることを突かれ、ギュナムに捕まったのだ。

警察にヒョスクを引き渡したギュナム。
だが、ヒョスクは警察をも操り、拳銃を奪うと逃げ出してしまう。
この過程でギュナムも巻き込まれ、2人共に手配される立場に。

進退窮したギュナムはアルとボバに協力を要請。
ヒョスクを再度捕えることで無実を証明しようとする。

一方のヒョスクもたびたびの失態に業を煮やしていた。
ギュナムを倒そうと策を練る。

先に母を訪ねたヒョスク。
そこには大量の警官が居た。
しかし、ヒョスクが現れたと共に凍りつく。

唯一、動いているヒョスクとその母。
ヒョスクは母を殺害しようとするが、笑顔で自分を迎え入れる母の姿にどうしても出来ない。
捕り方を全員抹殺すると、これまでに稼いだ大金を置いて姿を消すのだった。

後顧の憂いを断ったヒョスクはギュナムと決着を望む。
誘き出されたギュナムが辿り着いたのはデパート。
そこでギュナムは衝撃の光景を目にする。

ヒョスクに操られた人々が次々と飛び降りて来たのだ。
地面に激突し、消えて行く命。
怒りに咆哮するギュナムだが、ヒョスクは嘲笑い逃げ去る。

さらに、ヒョスクはアルとボバをも操り人形にしてしまう。
彼らにより捕まるギュナム。
3人揃って首吊りさせられることに。

アルとボバを人質にとられたギュナムは動けない。
そのまま、アルとボバは落命してしまう。

だが、ギュナムは脱出に成功。
ヒョスクを追う。

車の運転手を操り、ギュナムを襲うヒョスク。
ところが、ギュナムはこれを悉く打破。
遂にヒョスクをホテル屋上に追い詰める。

しかし、ヒョスクには切り札があった。
ヨンスクもヒョスクの操り人形になっていたのである。
歯向かえばヨンスクの命は無いと脅すヒョスク。

抵抗できないギュナムはヒョスクに刺されてしまう。

このままではヨンスクを助けられない。
そう考えたギュナムは、ヨンスクを救うべくヒョスクに特攻。
共にビルの屋上から転落する。

落下した2人は地上に激突。
ヒョスクは息絶え、ギュナムは瀕死ながらも生き残った。
這うようにして移動するギュナム。

数ヶ月後、とある駅構内。
車椅子姿となったギュナムの前にヨンスクが現れる。
だが、ギュナムはぎこちなく身体を動かすばかり。

と、駅のホームから子供が線路に転落した。
そこへやって来る特急列車。
間に合わない―――誰もがそう思ったそのとき、ギュナムが動いた。

数瞬後、ギュナムは向かいのホームに立っていた。
腕には転落した筈の子供を抱えて。
ギュナムはスーパーヒーローになったのだ―――エンド。

<感想>

タイトルは「超能力者」。
本作には2人の超能力者が登場します。

他人を視線で操るヒョスク。
驚異的な身体能力と回復力を誇るギュナム。

この2人共に本作の主人公です。
そして、光と影の存在である。
もちろん、影がヒョスク、光がギュナムです。

人1倍、愛を欲した男・ヒョスク。
ヒョスクは人との関わりを欲するが、その能力により望む物は得られませんでした。

一方、そんなヒョスクの欲する人との関わりを持っていたギュナム。
ヒョスクはそんなギュナムに嫉妬し、彼と関わる人々を次々と奪って行きました。
奪われるにつれ、ギュナムはヒョスクの孤独を追体験していくことになったのでしょう。

劇中、ギュナムは「こんな形で出会わなければ友人になれたかもしれない」とヒョスクを評します。
まさに、別の形ならば互いに尊重し合える関係だったのかもしれません。

結局、ヒョスクは自分の力を有効利用しているように思いつつ、それに振り回され続けたのかもしれません。
現に人を自由に操ることが出来るにも関わらず、それを最適に使用していたようには見えませんでした。
もっと、大きなことも出来る筈だし。
ヒョスクは力をどう使うべきか分からないままに、力に呑み込まれたのでしょう。

そして、ラスト。
ギュナムはスーパーヒーローになりました。
ギュナムは力の使い方を理解し、その有効な利用法を見出すことに成功したのでしょう。

ギュナムとヒョスク、2人は何処までも対照的でした。
2人の男の光と影―――「超能力者」はそれを描いた物語でした。

2013年9月26日追記

「超能力者」が日本にてリメイクされることが判明しました。
詳細は下記記事よりどうぞ!!

映画「超能力者」がリメイク!!日本版タイトルは「MONSTER」とのこと!!

追記終わり


「超能力者 スペシャル・エディション [DVD]」です!!
超能力者 スペシャル・エディション [DVD]





ラベル:超能力者
posted by 俺 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画批評(レビュー) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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