2012年09月03日

『ミタライ ―探偵御手洗潔の事件記録― 傘を折る女』第2話(島田荘司原作、原点火画、講談社刊『週刊モーニング』4号連続掲載)ネタバレ批評(レビュー)

『ミタライ ―探偵御手洗潔の事件記録― 傘を折る女』第2話(島田荘司原作、原点火画、講談社刊『週刊モーニング』4号連続掲載)ネタバレ批評(レビュー)です。

ネタバレあります、注意!!

<ネタバレあらすじ>

〜〜〜これまでのあらすじ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

石岡が耳にしたラジオの奇妙な情報。
雨が降る中、美女がわざわざ傘を折っていたと言う。
これを聞いた御手洗は「何処かで殺人事件が起こったに違いない」と推理する。

翌日、御手洗の推理は的中。
殺人事件の報が伝えられる。
ところが、御手洗の推理を上回る点が1つあった
死体は2つあったのだ。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

死体が2つあった!!
自身の推理にそぐわぬ事態に興味を惹かれた御手洗は自ら捜査に乗り出すことに。

事件の担当刑事を訪ねた御手洗は、事件概要の説明と事件現場への案内を依頼する。

担当刑事によれば、死体となっていたのは宣子と詩子の2人。
宣子を殺した詩子が何らかの事情で現場に戻り、何かが理由で死亡したのだろうと語る。

傘を折った女は殺害後に、服を洗いその不自然さを周囲に悟られぬように傘を折った。
この御手洗の推理が確かならば犯人は合理的思考の持ち主の筈、それが何故現場に戻ったのか。

室内を見回す御手洗。
其処にあったのは、空のハムスター用のカゴであった……。
そして、御手洗は詩子の服に泥が付着していることに気付く。
此処から導き出された答えとは―――。

一方、舞台は宣子が殺された当日に戻る。
宣子を殺害した犯人は街中を折れた傘を手に濡れながら歩いていた。
だが、それは彼女の狙い通りである。
ところが、この直後、彼女の思いもよらぬことが起こる。

彼女の背後から迫った何者かにいきなり襲われたのである―――エンド。

<感想>

いよいよ『傘を折る女』が『週刊モーニング』にて連載開始されました。
今回は全4回の第2回、前回はこちら。

『傘を折る女』(島田荘司原作、原点火画、講談社刊『週刊モーニング』4号連続掲載)第1話ネタバレ批評(レビュー)

原作から改変を加えて来ましたね。
改変点としては次の通り。

・原作では電話でのみ情報を入手し安楽椅子探偵に徹していた御手洗が現場へ足を運ぶ。
・原作だと先に明かされていた雪子について伏せられたままに。これにより倒叙物の形式は崩れた。
・上記に関連し構成も変更。先に御手洗側のエピソードが語られた。
・詩子の顔が隠されていることで、傘を折った女が詩子であるかのようにミスリードされている。

全体的にエピソードの並びが前後されているワケですね。
これにより、内容的には原作同様なのですが、別の作品のような印象となっています。
特に雪子について後述に変更されたことは大きいか。
これはこれで面白いのだけど、原作のアレもビジュアルで見たかったなぁ……と思ったり。

こうなると、この後は「犯人(雪子)側のあの事情について」明かされて、そのまま御手洗の推理に流れ込む感じかな。

当然、この後の展開が気になる筈。
そんな方にはネタバレ書評(レビュー)もあるので、興味のある方はどうぞ!!

『UFO大通り』(島田荘司著、講談社刊 収録作『UFO大通り』『傘を折る女』)ネタバレ書評(レビュー)

『傘を折る女』(島田荘司原作、原点火画、講談社刊『週刊モーニング』4号連続掲載)第1話ネタバレ批評(レビュー)

『糸ノコとジグザグ』に続く御手洗潔伝説、再び!!『傘を折る女』(講談社刊『UFO大通り』収録)が『週刊モーニング』誌上でコミカライズ決定!!

◆関連過去記事
「探偵Xからの挑戦状!夏休み・島田荘司スペシャル『ゴーグル男の怪』(島田荘司著)真夏のミステリーSP夜霧の街に現れた恐怖の殺人鬼・犯人は誰か謎を解くのはあなた!!」本放送(8月5日放送)ネタバレ批評(レビュー)

『糸ノコとジグザグ』(島田荘司原作、原点火画、講談社刊『週刊モーニング』3号連続掲載)ネタバレ批評(レビュー)

『UFO大通り』(島田荘司著、講談社刊 収録作『UFO大通り』『傘を折る女』)ネタバレ書評(レビュー)

『傘を折る女』収録「UFO大通り (講談社文庫)」です!!
UFO大通り (講談社文庫)





『糸ノコとジグザグ』を収録した「毒を売る女 (光文社文庫)」です!!
毒を売る女 (光文社文庫)





「マイ・ベスト・ミステリー〈3〉 (文春文庫)」です!!
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posted by 俺 at 12:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 漫画批評(レビュー) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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