2012年09月12日

「三億円事件奇譚 モンタージュ」第97話(講談社ヤングマガジン連載中)ネタバレ批評(レビュー)

「三億円事件奇譚 モンタージュ」第97話(講談社ヤングマガジン連載中)ネタバレ批評(レビュー)です!!

三億円事件奇譚 モンタージュ1


登場人物一覧は本記事下部に移動しました。

<第97話あらすじ>

〜〜前回までのあらすじ〜〜〜〜〜〜〜〜

沖縄へと到着した大和たちは、響子と出会うことに成功。
さらに鉄也が沖縄に居たとの情報が……。

同じ頃、鈴木の義父は「鈴本」を名乗り、響子たちに接近。
関口二郎とその双子の兄・欽一は水原と夏美の排除を決意する!!
そして、鈴木は関口弘美に接触、情報を得ていた。
さらには、真玉橋までが乗り出して来て―――。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

その日、鈴本はご満悦であった。

(響子、北海道の土地、そして、3億円事件……これで沢田を脅迫すれば意のままだ)
最高の後ろ盾を得たとニヤつく彼の目の前には、胸と下半身を露出されたキャサリンが拘束されている。
キャサリンを監禁した鈴本は彼女をなぶり続けていたのだ。

「ううう……」
涙ながらに呻き声を洩らすキャサリン。
だが、彼女は大きな抵抗を示さない。
いや、示したくとも示せないのだ。
それもその筈、キャサリンを玩ぶ鈴本の手には武骨な銃が握られていた。
モデルガンではない……本物である。

「悪い友達に貰ってね〜〜〜」
下卑た笑いを顔に張り付けた鈴本は怯えるキャサリンをさらに追い込むべく、拳銃を発射する。
狙いは響子宅から盗み出した大和のスーツケース。

激しい音が響き、スーツケースの鍵が破壊された。
女のあとは金。
欲望に忠実な鈴本は戦果を確認しようとして……凍りついた。
スーツケースの中身は紙幣ではなく、雑誌だったのである……。

数時間後、バー響子。
其処へスーツケースを押して大和と未来が現れた。
スーツケースをバーに預けるつもりらしい。
その姿を確認した鈴本はこっそりと店を抜け出す。

出入り口付近でケニーと擦れ違った鈴本。
ケニーは鈴本の身体から香る女性用香水の匂いに反応する。
だが、鈴本はそんなケニーの反応に気付かない。
頭の中は、3億円でいっぱいである。

さらに数時間後―――閉店し人気の無くなったバー響子に鈴本の姿があった。
響子の自宅同様にバーの合鍵も作っていたらしい。
大和が預けていたスーツケースを盗み出した鈴本は車に乗り込もうとして、声をかけられた。

振り返った鈴本の目に映ったのは大和と未来!!
すべては鈴本の正体を暴く為の大和の罠だったのだ。
飛び掛かる大和に肘鉄を喰らわせた鈴本は、這う這うの体でスーツケースと共にその場を逃げ出す。

一方、振り払われた大和だが鈴本の懐から手帳を奪うことに成功していた。

アジトに戻った鈴本。
バーにスーツケースを運んだことは大和の罠だった。
だとすれば、この中身も……銃声が響き渡り開かれたスーツケース。
其処には先程同様の雑誌の山が……。

「くそガキぃぃぃぃぃぃ……」
憤怒を込めた鈴本の獣の咆哮が夜の闇を切り裂く―――98話に続く。

<感想>


鈴本王朝、早くも終焉か!?


沖縄篇第20回。

前回より猛威を奮っていた鈴本ですが、早くも躓き始めることに。
まさに三日天下か。

大和の方が役者が一枚上手だったようです。
スーツケースの中身は既にすり替えられていました!!
さらに、罠にまでかけるとは。
大和は鈴本を疑っていたものなぁ……。

鈴本自身としては3億円強奪をキャサリンの罪として悠々逃げ出す予定だった筈ですが、大和に罠にかけられた以上、このシナリオは成立しません。
となれば、破れかぶれの鈴本が銃を頼りに強硬策に出ることは火を見るより明らか。

ところが、手帳が大和の手に渡っていることや、香水がキーとなりケニーにも見破られていることから、この強硬策も失敗に終わりそう……鈴本は捕まることになりそうです。
仮に、鈴本が無事に泰成のもとまで逃げられたとしても、泰成が生かしておくとは思えない。
どの道、鈴本の退場は近いか。
同時に、キャサリンも助け出されそうです。

一方、今回で注目すべきポイントは、なんといっても手帳!!
これが大和の手に渡ったことで、泰成と鈴本の関係や、沢田の北海道の土地などの情報が大和側に渡ることとなりました。
これは大きい。
正直、響子の持つ情報よりも重要かもしれない。

ちなみに、北海道という地名が出たことで次の舞台は沖縄から北海道に移動か?
本州には水原と夏美たちが居るし。
とはいえ、水原と夏美には関口兄弟の手が迫っており危機的状況だが……。
そういえば、真玉橋も居たぞ……。

さて、97話となっているモンタージュ。
此処で一度、雄大や鉄也の謎あたりについての推論をまとめておこうと思います。
ただ、過去にも同様のことをしながら、割とブレた記憶もあるので、あくまで管理人の予想ということで。

とりあえず、今のところ。

鳴海鉄也が整形した川崎雄大かなぁ……。
年齢の差については戸籍を借りた際に詐称したことも考えられるし。
これで、関口の「今度はその顔」発言や、東海林の「3億円事件の犯人の息子」発言、響子の「鳴海鉄也は3億円事件の犯人ではない」発言との整合性もとれるか。

次に、武雄が施設出身と判明したことから、雄大と和子の子供は彼ではなかろうか。
鉄也が近付いたのもこのため?
ただ、彼は事情を最近まで知らされていなかったと思われる。

そして、葉子が関口弘美の言う「ヨウちゃん」だとすれば、彼女の娘の可能性が高い。
葉子自身が施設出身との事実も、この推理を支持するだろう。
だとすれば、葉子は沢田と関口弘美の娘の可能性も……。

となると、自動的に未来の出自は当事者同然の立場になる。

で、大和はこれまでの爪を噛む描写から、雄大の血を引いていることが示唆されているので、鉄也の子で正解か。
こうなると、母親が気になる……。

泰成も3億円事件関係者の息子である可能性が高い。横溝あたりか。
なお、関口二郎はこの事実を知っているものと思われる。

ちなみに、沢田と雄大は過去に軍艦島で凄惨な体験をしている模様。

こんなところか。
ただ、この前提は現代編で登場した雄大が本物であるとの前提に基づいているので、其処が違ってくるとご破算です……。

管理人的に気になっているのは、和子死亡後に雄大がかなり暗黒面に染まっていたこと。
それが、あっさりと鉄也になれるものなのか……鉄也のキャラはどちらかと言えば竜に近い気もする。
そして、あの暗黒面に堕ちた雄大こそは、その後の沢田のキャラに近いんだよなぁ……。
まさか、雄大が沢田と入替っている可能性ないよねぇ……うむむむむむむ。

結局、はっきりしたことはまだ分からないか。
ただひとつ、今後重要となりそうなのは鳴海鉄也の正体と、大和の母。
此処がポイントとなりそうな気がします。

では、次回以降の各人の状況をまとめておきましょう。

まず、大和と未来は鈴本と対決。響子もそれに絡むか。
キャサリンは何時保護されるかが注目。
水原と夏美には関口兄弟が迫る。
真玉橋は小田切家を起点に独自の捜査開始。
泰成は沢田を追う。

こんなところ?
危険なのはキャサリンと水原&夏美かな。
どう切り抜けるのか注目。

変わって、現在の勢力図はこんな感じ!?

@大和たち(水原含む)
A沢田たち(関口兄弟)
B雄大一派(雄大死亡!?)
C泰成一派(義父の鈴木)

Aの沢田たちも関口兄弟と沢田の間には含みがある様子。
Cの泰成と義父の間もいろいろあり、決して一枚岩とは言え無さそう。

以上のように争いは3つ巴から4つ巴に。
更なる激化は間違いないか?

とりあえず、今回はここまで。
逃亡し続ける大和と未来の明日はどっちだ!!
98話に期待です!!

ちなみに、2012年9月6日に「三億円事件奇譚 モンタージュ」最新第9巻が発売。
購入希望者は本記事下部のアマゾンさんリンクから是非!!

◆関連過去記事
「ヤングマガジン27号」(講談社刊)より「三億円事件奇譚 モンタージュ」連載開始!!

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◆登場人物一覧

【現代】

鳴海大和:主人公、三億円事件の犯人の息子と呼ばれるが……
小田切未来:大和の幼馴染み、両親の行方不明後は大和と共に逃亡中

鳴海鉄也:大和の父、五つの首(首、手首、足首)を失くした遺体で発見されるが……
小田切武雄:未来の父、突然姿を消した。関口が行方を知っているらしい……。
小田切葉子:未来の母、突然姿を消した。関口が行方を知っているらしい……。

鈴木泰成:未来の両親の後輩、要所要所にて不穏な動きを見せていたが……。
水原:福岡県警所属の巡査。上司曰く「検挙率100%男」。15話より登場。
夏美:泰成の塾の教え子。大和に一目ぼれする。14話より登場。

土門:過去編の土門その人。足を洗い東海林とは友情を築いていた。47話時点では既に死亡している、病死らしい。享年70歳。
土門あきら:46話で登場した土門の孫娘。未来より1つ年下の17歳。

響子:現代編の響子。沖縄にてバーを経営していた。80話より登場。
キャサリン:響子が経営するバーの女給。81話より登場。

ハリー・スタンレー:元海兵の幹部。現在ではヘリコプター会社を営む。95話より登場。
ケニー:現役の海兵。

関口二郎:元祖悪徳警官、眼鏡の男の命令に従い大和と未来を追う。
眼鏡男:関口に指示を与えている男、どうも謎の男と同一人物らしい(42話)。88話にて関口の双子の兄・欽一と判明。

沢田幹事長:19話で登場、謎の男を従えているが……。
謎の男:シルエットのみ登場した沢田の腹心。関口に指示を与える人物と同一人物らしい(42話)。88話にて関口の双子の兄・欽一と判明。

松葉杖の男:30話で登場、小田切家を訪ねたシルエットの人物。48話で川崎雄大と判明。

朝霧:46話で登場、沢田の部下らしい。45話で石川を殺害したのは彼。64話で関口に殺害される。

小柳翔太:61話で登場、負傷した大和と水原を助けた。以後、大和と行動を共にする。
茜:61話で名前のみ登場、翔太の彼女で社会人らしい。69話で大和たちを匿う。

真玉橋:ホスト風の男性だが実は警部だった。フェリーにて大和たちと乗り合わせる。
鈴木:泰成の義父。どうにも行動が腹黒い男。泰成すらも信用していないようだが……。
関口弘美:沢田と親しいらしい関口兄弟の養母。過去編で沢田が出入りしていた風俗店の店員か?

森田:1話にて関口と共に現われた捜査員。以降、本編に出番なし。
血塗れの男性:元刑事、1話にて殺害される。これは関口の犯行だった。実は過去篇の東海林。
ボート小屋のオヤジ:軍艦島付近でボート小屋を営んでいた。6話で関口に殺害され、この殺人容疑が大和と未来にかかっている。
土居:18話に登場。ミステリ作家兼コメンテーター。三億円を信じていなかった。
島田:5話より登場。関口の部下だったが、19話で失態を犯し関口に処刑された。
夏美の母:関口と男女の関係にある。
水原の祖母:44話より登場。その自宅は東京での大和たちの活動拠点となっている。
石川:東海林の同僚、45話にて登場。同話にて朝霧に口封じされてしまう。
東海林の息子:45話にて登場。東海林の一人息子だが東海林とは折り合いが悪かったらしい。
高野:65話で登場。関口に協力し証拠を隠滅した。69話で関口に殺害される。

【三億円事件当時】

川崎雄大:22話より登場。三億円事件では白バイ警官役を演じたらしい。和子との間に一子をもうける。
望月竜:23話(22話は名前のみ)より登場。雄大と共に三億円事件を実行した。
響子ギブソン:竜の恋人。竜と共に土門への対策を練っていた。
土門:地元の顔役(地廻り)。竜と対立するが……
東海林:25話にて登場。土門を追う刑事。雄大の機智に興味を持っていた。後に1話で殺害された老刑事が彼と判明(37話)。
沢田慎之介:26話より登場。竜の顔馴染み&雄大の友人、日本の行く末を憂慮していた。28話にて後の幹事長と判明。
横溝:26話より登場。竜の後輩。
和子:27話より登場。雄大と交際中の女性。雄大との子供を妊娠するも事故死。
和子の子供:28話に登場。雄大と和子の子供。未熟児で生まれた。現代篇の誰になるのか?

健:真理のヒモ、関口兄弟を虐待する。後に関口兄弟に殺害される。89話より登場。
真理:関口兄弟を拾った人物、健の恋人。健同様、関口兄弟に殺害される。89話より登場。

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