<あらすじ>
警視庁の和泉副総監(蛭子能収)の肝いりで設置された鑑識特捜班は、主に科学捜査によって得た証拠を迅速かつ機能的に捜査に反映させるため、警視庁内に新設された捜査チームだ。
班長は、警察官でありながら医師免許を持つ九条礼子(渡辺えり)。礼子のほか、FBIで科学捜査とプロファイリングを学んだ霧島まどか(安達祐実)と、大学病院から出向してきている医師の韮沢(石原良純)というメンバーで捜査にあたっていた。
そんなある日、礼子のもとに殺人事件発生の一報が入ってくる。殺害されたのは、暴力団関係の記事をメインに書いているフリーライターの大岩章吾(とむ畑中)。犯行の手口から、相当殺しに慣れた者によるものと推測された。
早速、警視庁捜査一課の刑事・猿又(鈴木裕樹)と共に大岩のアパートを訪れたまどかは、最近大岩が“若松組に敵対する暴力団幹部が次々と姿を消している”という記事を書いていたことを知る。さらに、室内からは4年前の週刊誌が発見された。
当時、殺人事件の被害者である看護師の真野静子(佐藤寛子)がホテル街で男漁りをしていたという記事が週刊誌に掲載され世間を騒がせたが、それは大岩によるものだったのだ。
その後、週刊誌の発行元の出版社を訪ねると、大岩から最後に連絡があった際、東都中央病院にツテはないかと聞かれたとの証言が出てきた。真野静子がかつて勤めていた病院も東都中央病院だったことから、まどかは何か引っ掛かるものを覚える。
静子は、4年前に奥多摩の山中で頭部を殴られた遺体となって発見された。警察は以前から静子にストーカー行為を働き被害届が出されていた無職の松田慎吾(小林竜樹)を逮捕。静子の着衣から松田の体毛が発見されたことと、近くの廃工場から車で逃走する姿が目撃されていたことなどが逮捕の決め手となった。その逮捕には、当時刑事だったまどかも関わっていたという。
そこへ鑑識特捜班の韮沢(石原良純)から、大岩の爪から発見された皮膚片が、静子の爪に残されていた松田以外のもう一つの皮膚片とDNAが一致したという連絡が入ってくる。徐々につながりが明らかになってきた2つの事件。果たして4年前に起きた事件には松田とは別の真犯人がいたのか…?
やがて、礼子たちは事件の鍵を握るある場所へとたどり着く。
(公式HPより)
では、続きから(一部、重複アリ)……
事件に東都中央病院が関連していると考えた礼子は院長の杉浦を訪ねる。
そこで事務長の塚本と出会った礼子。
塚本は静子殺害の容疑者である松田について「まだ中に?」と礼子に尋ねる。
中とは拘置所のことであったが……。
若松組に対立する組織の幹部について連続失踪事件が取り沙汰され始める。
並行して連続女性失踪事件も表面化していた。
その頃、静子の父・真野との距離を縮める礼子。
静子はホテル街に頻繁に出入りしたことを理由に派手な男関係が原因で殺害されたとされていた。
だが、真野はどうしてもこれが信じられなかった。
そんな真野の心情を理解した礼子。
礼子を信頼した真野は、静子に1人だけ交際相手が居たことを明かす。
一方、若松組の桂木が殺害されてしまう。
だが、その事実は誰も知らない。
何故なら、桂木の死体は秘密裏に処理されてしまったからである。
静子の交際相手から、静子が東都中央病院の医療廃棄物に興味を抱いていたことを突き止める。
静子は医療廃棄物の処理業者を調べていたらしい。
しかも、東都中央病院を告訴するかもしれないと語っていた。
韮沢の調査により、東都中央病院院長の杉浦の素行の悪さが発覚。
杉浦は若松組の組長の情婦にまで手を出していたのだ。
さらに、杉浦宛に何者かから金が振り込まれていたことも判明。
杉浦が死体処理をしていたのではないか―――そう考えた礼子。
すべては若松組と杉浦による共謀であった。
医療廃棄物に若松組が抹殺した幹部の死体を紛れ込ませたのだ。
静子はこの事実に気付いた為に殺害されたのではないか?
まどかが新たな情報を掴む。
静子の遺体発見現場付近に落ちていたネックレスが水谷美香の物と判明したのだ。
静子殺害とほぼ同時期に美香は失踪していたが……。
まどかは静子の遺体に動かされた形跡があることに注目。
実際の殺害現場付近に秘密があると考え、礼子と共に調べることに。
そして、そこからは美香の白骨死体が発見される。
さらに、2名の女性の遺体も回収される。
被害者は、いずれも10代から30代の女性。
死因は頭部の欠損、何らかの凶器が頭蓋骨を貫通していた。
礼子は凶器の形状を突き止めるべく実験を開始する。
翌日、拘置されている松田慎吾を訪ねた礼子。
「あなたは殺人犯じゃない……」と語る。
喜ぶ松田だが、礼子の言葉には続きがあった。
「ただの殺人犯じゃない。連続殺人犯よ!!」
静子の殺害当日、静子は東都中央病院のある人物と言い争っていた。
そこへ、静子を狙っていた松田が助けに現れる。
静子は松田に救われたと思ったが、誤りであった。
松田は静子を人気のない廃工場に連れ込むと欲望を満たすべく殺害した。
その後、静子の遺体のみ移動させたのであった。
凶器の正体は「和菓子に使う焼ゴテ」だった。
松田宅から押収された凶器を鑑定した礼子により松田の犯行は立証された。
松田は実母から虐待を受けて育っており、女性に復讐心を抱いていたのだ。
それゆえの犯行であった。
翌日、杉浦を訪ねた礼子。
謎の黒幕・Xが若松組に対立する敵対組織の幹部を殺害していたこと。
さらに、死体の臓器を売買していたことを指摘する。
「Xは自分ではない」と口にする杉浦。
礼子は頷くと、東都中央病院事務長の塚本こそがXであると弾劾する。
塚本こそは若松組のナンバー2であったのだ。
ヒントは塚本の言葉にあった。
塚本は拘置所を中と呼んでいた。
それは関係者のみに通じる隠語である。
塚本の発した言葉が奇しくも塚本自身の出自を明らかにしたのだ。
さらに、静子と言い争っていた人物を目撃した松田の証言。
静子と大岩の爪から検出された皮膚片の遺伝子情報なども塚本を指し示していた。
そう……大岩、桂木を殺害したのも塚本であった。
大岩は塚本の正体に近付いた為、桂木は若松組の人間であることがバレた為に口封じされたのだ。
こうして塚本は逮捕された。
さらに医療廃棄物保管所を調べた結果、消えた桂木の死体が発見され動かぬ証拠となった。
静子があらぬ誹謗中傷を受ける原因となったホテル街への頻繁な出入りの理由が判明した。
静子は、プライベートを利用してホテル街に1人住む老女を介護していたのだ。
この事実を知った真野は泣き崩れる。
そして、新たな事件が発生。
礼子とまどかは反目しつつ、互いに協力し事件に挑むのだった―――エンド。
<感想>
「鑑識特捜班・九条礼子」の第2弾です。
原作はなく、オリジナルとなります。
前回(第1弾)のネタバレ批評(レビュー)ありますね。
興味のある方はどうぞ!!
・水曜ミステリー9「鑑識特捜班・九条礼子〜裏切られた遺骨 巨額詐欺の罠に二度死んだ男!消えた5億保障金と献身妻の秘密巨悪を裁く特捜の女(顔を売った殺人者! 骨のスペシャリストが暴く巨額サギ事件!消えた10億円を追え)」(2月22日放送)ネタバレ批評(レビュー)
前回、後で読み返した自分が驚くぐらい拒否反応を示していた本作。
今回はどうだったのでしょうか?
では、ドラマ感想を。
実は前半視聴できていません。
なので、後半のみを視聴した感想になります。
此処をご了承の上、お進みください。
今回は良かったですね。
シナリオ自体が割と基本に忠実だった為かもしれません。
ただ……本作の被害者数は尋常じゃないなぁ。
犯人の数は塚本と松田の2人だが、2人が手に掛けた人数が多い。
此処は驚き。
ここからは幾つか疑問点を。
まず、松田は何で静子の死体をこれまで同様に埋めなかったのか?
関連性を危惧してわざわざ別の場所に遺棄するならば、前の3人と同じところに埋めていれば事件自体が発覚しなかった気も。
それと塚本は何故、大岩の死体を桂木のように処理しなかったのか?
そうすれば、そもそも事件自体が発覚しなかったことは松田の場合と同じ。
両方ともに前半で事情説明があったのかな?
これら以外は特に気になった点はなし。
礼子とまどかの掛け合いも面白く、前回に比べ好印象でした。
<キャスト>
九条礼子:渡辺えり
霧島まどか:安達祐実
韮沢晃一:石原良純
真野渡:篠田三郎
溝口次郎:松澤一之
和泉義仁:蛭子能収
杉浦章一郎:梨本謙次郎
塚本公平:梶原善
真野静子:佐藤寛子
猿又浩介:鈴木裕樹
松田慎吾:小林竜樹
鳥居住江:大竹一重
桂木丈:安藤彰則
二ノ宮遼:乃木涼介
野村優斗:岡田卓也 ほか
(公式HPより転載、順不同、敬称略)
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