登場人物一覧は本記事下部に移動しました。
<第101話あらすじ>
〜〜前回までのあらすじ〜〜〜〜〜〜〜〜
沖縄へと到着した大和たちは、響子と出会うことに成功。
さらに鉄也が沖縄に居たとの情報が……。
同じ頃、鈴木の義父は「鈴本」を名乗り、響子たちに接近。
関口二郎とその双子の兄・欽一は水原と夏美の排除を決意する!!
そして、鈴木は関口弘美に接触、情報を得ていた。
そんな中、正体を現した鈴本と争いになった未来が負傷することに。
さらには、真玉橋までが乗り出して来て―――。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
消えた大和と未来を追跡する真玉橋は、響子宅にて大和が運び出せなかった日記や本など3億円事件に関連する品々を発見。
これに目を通すことに。
一方、捜査の手を逃れ地蔵前に隠れている大和たち。
取り乱していた大和だが、未来が意識を回復したことで落ち着きを取り戻していた。
とはいえ、全島規模で包囲が敷かれたこの難局を打開する方法があるワケでもない。
諦めかける大和だが……。
「こら!!」
そんな大和の頭部に未来のチョップが振り下ろされる。
この檄に大和は不敵な彼の本質を思い出す。
と、そこへ坂を上がって来る不審な影が……。
目を惹くアフロヘア、そして顔の半分を覆うサングラス……異質な彼の正体は!!
変装した鈴本であった。
変装を解いた鈴本、笑顔で銃を突き付ける。
「くそ、早く3億円を寄越せ。そしたら、さっさと沢田先生に連絡をとって助力して貰おう」
銃を手にしつつ、要求と共にひとり言を洩らす鈴本。
顔こそ笑ってるが内心怒り狂っていることは明らかであった。
戸惑う大和と未来。
そんな2人に、鈴本は発砲。
早く寄越せとの恫喝である。
秘策があってか、あるいは無いものか―――大和はこれに応じようとするが……。
「3人とも武器を捨てて投降しろ!!」
坂の下から何者かの警告の声。
真玉橋である、その周囲には多数の警官の姿も。
どうやら、地蔵周辺は包囲されてるようだ。
追い詰められた鈴本は、この場を切り抜けようと未来を人質にとる。
「近付くと、このガキを殺すぞ!!」
未来のこめかみに突き付けられた銃口。
これを目にした大和がとる次の行動は?
そして、真玉橋たちは―――102話に続く。
<感想>
未来、復活!!
沖縄篇第24回。
前回までの焦燥感が嘘のような今回。
未来が鈴本の人質となっていますが、大丈夫でしょう。
それよりも、前回ラストで大和が抱いていた未来喪失の恐怖があっさりと解消されたことに驚き。
あのまま意識不明が続くと思っただけに今回、あっさり回復していた描写には本当に驚かされました。
まず、大和の夢オチを疑い、次に1回読み飛ばしたか真剣に話数を確認してしまいました。
未来復活の流れはもっと丁寧に描かれても良かったかなぁ……。
さて、そんな今回ですが鈴本の人質にされたことで未来喪失の恐怖が再び大和を襲うことに。
読者は前回と違い、今回は「未来は大丈夫」と分かっているだけに安心して読めますが、大和にそれは分かりません。
大和がどのような行動をとるか……次回に注目です。
もっとも、未だ姿を現さない響子やハリー、ケニー、あるいは真玉橋が活躍する可能性もありますね。
特にケニーはキャサリン関連で鈴本に怒り心頭なので、可能性としては高いか。
さて、今後の予想ですが、確実に鈴本は沖縄編でリタイアでしょう。
問題は真玉橋たちに包囲されている大和たちが如何に脱出するか。
ありそうなのは、響子、ハリー、ケニーの協力でヘリで脱出かな。
ただ、真玉橋自身も大和の残した荷物を目にしたことで、沢田が関与した3億円事件の真相に気付いた可能性があるので、協力する可能性もある。
この場合、身柄を拘束された大和たちを周囲にバレないように真玉橋が逃がす展開か。
地蔵に隠した3億円を回収するにはこの方法以外では厳しい気もするし……。
管理人的には、雄大にとっての東海林の立場のように、大和にとって真玉橋がその役割を果たすと思っているので可能性はありそう。
そして、心の拠所であるバー響子を失った響子。
これで響子が沖縄に居るべき理由は失われました。
大和たちと行動を共にする可能性も出て来たか?
あるいは、これを機にハリーの求婚に応じるのか?
こちらも注目です!!
ちなみに、手帳から北海道という地名が出たことで次の舞台は沖縄から北海道に移動か?
本州には水原と夏美たちが居るし。
とはいえ、水原と夏美には関口兄弟の手が迫っており危機的状況だが……。
さて、101話となっているモンタージュ。
此処で一度、雄大や鉄也の謎あたりについての推論をまとめておこうと思います。
ただ、過去にも同様のことをしながら、割とブレた記憶もあるので、あくまで管理人の予想ということで。
とりあえず、今のところ。
鳴海鉄也が整形した川崎雄大かなぁ……。
年齢の差については戸籍を借りた際に詐称したことも考えられるし。
これで、関口の「今度はその顔」発言や、東海林の「3億円事件の犯人の息子」発言、響子の「鳴海鉄也は3億円事件の犯人ではない」発言との整合性もとれるか。
次に、武雄が施設出身と判明したことから、雄大と和子の子供は彼ではなかろうか。
鉄也が近付いたのもこのため?
ただ、彼は事情を最近まで知らされていなかったと思われる。
そして、葉子が関口弘美の言う「ヨウちゃん」だとすれば、彼女の娘の可能性が高い。
葉子自身が施設出身との事実も、この推理を支持するだろう。
だとすれば、葉子は沢田と関口弘美の娘の可能性も……。
となると、自動的に未来の出自は当事者同然の立場になる。
で、大和はこれまでの爪を噛む描写から、雄大の血を引いていることが示唆されているので、鉄也の子で正解か。
こうなると、母親が気になる……。
泰成も3億円事件関係者の息子である可能性が高い。横溝あたりか。
なお、関口二郎はこの事実を知っているものと思われる。
ちなみに、沢田と雄大は過去に軍艦島で凄惨な体験をしている模様。
こんなところか。
ただ、この前提は現代編で登場した雄大が本物であるとの前提に基づいているので、其処が違ってくるとご破算です……。
管理人的に気になっているのは、和子死亡後に雄大がかなり暗黒面に染まっていたこと。
それが、あっさりと鉄也になれるものなのか……鉄也のキャラはどちらかと言えば竜に近い気もする。
そして、あの暗黒面に堕ちた雄大こそは、その後の沢田のキャラに近いんだよなぁ……。
まさか、雄大が沢田と入替っている可能性ないよねぇ……うむむむむむむ。
結局、はっきりしたことはまだ分からないか。
ただひとつ、今後重要となりそうなのは鳴海鉄也の正体と、大和の母。
此処がポイントとなりそうな気がします。
では、次回以降の各人の状況をまとめておきましょう。
まず、未来が鈴本の人質に。
大和は鈴本と対決。響子や真玉橋もそれに絡むか。
キャサリンは何時保護されるかが注目。
水原と夏美には関口兄弟が迫る。
泰成は沢田を追う。
こんなところ?
危険なのはキャサリンと水原&夏美かな。
どう切り抜けるのか注目。
変わって、現在の勢力図はこんな感じ!?
@大和たち(水原含む)
A沢田たち(関口兄弟)
B雄大一派(雄大死亡!?)
C泰成一派(義父の鈴木)
Aの沢田たちも関口兄弟と沢田の間には含みがある様子。
Cの泰成と義父の間もいろいろあり、決して一枚岩とは言え無さそう。
以上のように争いは3つ巴から4つ巴に。
更なる激化は間違いないか?
とりあえず、今回はここまで。
逃亡し続ける大和と未来の明日はどっちだ!!
102話に期待です!!
ちなみに、2012年10月5日に「三億円事件奇譚 モンタージュ」最新第9巻が発売。
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◆関連過去記事
・「ヤングマガジン27号」(講談社刊)より「三億円事件奇譚 モンタージュ」連載開始!!
・「三億円事件奇譚 モンタージュ」第1話から第100話(講談社ヤングマガジン連載中)までネタバレ批評(レビュー)まとめ
◆登場人物一覧
【現代】
鳴海大和:主人公、三億円事件の犯人の息子と呼ばれるが……
小田切未来:大和の幼馴染み、両親の行方不明後は大和と共に逃亡中
鳴海鉄也:大和の父、五つの首(首、手首、足首)を失くした遺体で発見されるが……
小田切武雄:未来の父、突然姿を消した。関口が行方を知っているらしい……。
小田切葉子:未来の母、突然姿を消した。関口が行方を知っているらしい……。
鈴木泰成:未来の両親の後輩、要所要所にて不穏な動きを見せていたが……。
水原:福岡県警所属の巡査。上司曰く「検挙率100%男」。15話より登場。
夏美:泰成の塾の教え子。大和に一目ぼれする。14話より登場。
土門:過去編の土門その人。足を洗い東海林とは友情を築いていた。47話時点では既に死亡している、病死らしい。享年70歳。
土門あきら:46話で登場した土門の孫娘。未来より1つ年下の17歳。
響子:現代編の響子。沖縄にてバーを経営していた。80話より登場。
キャサリン:響子が経営するバーの女給。81話より登場。
ハリー・スタンレー:元海兵の幹部。現在ではヘリコプター会社を営む。95話より登場。
ケニー:現役の海兵。
関口二郎:元祖悪徳警官、眼鏡の男の命令に従い大和と未来を追う。
眼鏡男:関口に指示を与えている男、どうも謎の男と同一人物らしい(42話)。88話にて関口の双子の兄・欽一と判明。
沢田幹事長:19話で登場、謎の男を従えているが……。
謎の男:シルエットのみ登場した沢田の腹心。関口に指示を与える人物と同一人物らしい(42話)。88話にて関口の双子の兄・欽一と判明。
松葉杖の男:30話で登場、小田切家を訪ねたシルエットの人物。48話で川崎雄大と判明。
朝霧:46話で登場、沢田の部下らしい。45話で石川を殺害したのは彼。64話で関口に殺害される。
小柳翔太:61話で登場、負傷した大和と水原を助けた。以後、大和と行動を共にする。
茜:61話で名前のみ登場、翔太の彼女で社会人らしい。69話で大和たちを匿う。
真玉橋:ホスト風の男性だが実は警部だった。フェリーにて大和たちと乗り合わせる。
鈴木:泰成の義父。どうにも行動が腹黒い男。泰成すらも信用していないようだが……。
関口弘美:沢田と親しいらしい関口兄弟の養母。過去編で沢田が出入りしていた風俗店の店員か?
島袋:沖縄編で登場した刑事。真玉橋の部下。
森田:1話にて関口と共に現われた捜査員。以降、本編に出番なし。
血塗れの男性:元刑事、1話にて殺害される。これは関口の犯行だった。実は過去篇の東海林。
ボート小屋のオヤジ:軍艦島付近でボート小屋を営んでいた。6話で関口に殺害され、この殺人容疑が大和と未来にかかっている。
土居:18話に登場。ミステリ作家兼コメンテーター。三億円を信じていなかった。
島田:5話より登場。関口の部下だったが、19話で失態を犯し関口に処刑された。
夏美の母:関口と男女の関係にある。
水原の祖母:44話より登場。その自宅は東京での大和たちの活動拠点となっている。
石川:東海林の同僚、45話にて登場。同話にて朝霧に口封じされてしまう。
東海林の息子:45話にて登場。東海林の一人息子だが東海林とは折り合いが悪かったらしい。
高野:65話で登場。関口に協力し証拠を隠滅した。69話で関口に殺害される。
【三億円事件当時】
川崎雄大:22話より登場。三億円事件では白バイ警官役を演じたらしい。和子との間に一子をもうける。
望月竜:23話(22話は名前のみ)より登場。雄大と共に三億円事件を実行した。
響子ギブソン:竜の恋人。竜と共に土門への対策を練っていた。
土門:地元の顔役(地廻り)。竜と対立するが……
東海林:25話にて登場。土門を追う刑事。雄大の機智に興味を持っていた。後に1話で殺害された老刑事が彼と判明(37話)。
沢田慎之介:26話より登場。竜の顔馴染み&雄大の友人、日本の行く末を憂慮していた。28話にて後の幹事長と判明。
横溝:26話より登場。竜の後輩。
和子:27話より登場。雄大と交際中の女性。雄大との子供を妊娠するも事故死。
和子の子供:28話に登場。雄大と和子の子供。未熟児で生まれた。現代篇の誰になるのか?
健:真理のヒモ、関口兄弟を虐待する。後に関口兄弟に殺害される。89話より登場。
真理:関口兄弟を拾った人物、健の恋人。健同様、関口兄弟に殺害される。89話より登場。
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