<あらすじ>
ある休日、警視庁捜査一課の刑事・棟居弘一良(東山紀之)は、同僚刑事・神林武人(きたろう)の娘・一子(貫地谷しほり)と共に、丹沢・日向山へ。下山してきたところ、登山道の入り口で若い女性の死体を発見する。後頭部を石で殴られて殺害されたようだったが、衣服の乱れと防御創があること、靴が脱げ、足は泥だらけ…という状況から、男に襲われて逃げたものの追いつかれて殺されたのではないかと推測された。身元を示すものは何も身に着けていなかったが、胸のポケットから新宿行きのロマンスカーの切符が見つかった。
まもなく死体の身元は、新宿の高級ホテルでVIP相談係として働く八切美樹(松本若菜)と判明。なぜか、ネズミの毛、蚕のサナギ、イモ、カボチャ、ニボシ、アサリの粉末…といったものが衣服に付着していたこともわかった。
その頃、一子がアルバイトをしている挿絵画家・新城隆明(杉本哲太)のアトリエに、大手出版社の編集者・八切亜希(比嘉愛未)が駆けこんできた。亜希は、人気ミステリー作家・女神麻耶(雛形あきこ)の連載小説のために新城が描いた挿絵のヒロインが姉にそっくりだといい、姉とどこで会ったのかと問いかける。ここ1カ月ほど連絡が取れなくなっているという彼女の姉こそ、殺された美樹だった。
一子から連絡を受けた棟居は、新城のもとへ。新城は2カ月ほど前、妻の沙衣子(森脇英理子)と共に鶴巻温泉に旅行した際、美樹を見かけたと話す。その清楚で儚げなイメージがヒロイン像にピッタリだと感じ、美樹の面影が強烈に脳裏に焼き付いたのだという。また、美樹を見たのは、乱暴なタクシー運転手・外浦勝範(浜田学)の車を降りた直後だったことも明かす。そして、つい先ほど、麻耶にも同じこと――挿絵のモデルとなった女性とどこで会ったのか――と聞かれたことも話す。だが、麻耶はなぜか、そのことを自身のマネージャー・一路京介(田中幸太朗)には内緒にしてくれと頼んできたという。
その後、姉の遺体と対面した亜希は、「間に合わなくてごめんね」と謎の言葉をかける。姉の死を確認しても涙を流さない亜希の姿に、神林は違和感を抱くが…。
そんな中、死の直前、美樹が外浦のタクシーに乗車した疑いが浮上する。そればかりか、外浦と思われる男から、沙衣子あてに奇妙な嫌がらせの電話が入ったことが判明。さらに美樹が消息を絶った日、彼女が降り立った本厚木の駅前の防犯カメラに、麻耶の車が映っていたことも発覚した…。
だが、その矢先、亜希の家に何者かが侵入し、美樹の部屋から、彼女がひそかに交際していた評論家・秋沢省吾(寺泉憲)に関する品が盗まれていたこともわかる。秋沢には病気の妻がおり、美樹とは不倫の間柄だった…。
妹の亜希、外浦、麻耶、秋沢…。棟居たちが容疑者を絞り込むことができない中、また新たな殺人が発生…!
事件はさらに深い謎に包まれていくのだが…!?
(土曜ワイド劇場公式HPより)
では、続きから(一部、重複アリ)……。
八切美樹に続き、外浦が殺害された。
当初の容疑者であった女神麻耶も事件には無関係であることが分かり、新城画伯に容疑が向くが……。
矢先、一子、亜希、沙衣子が行動を共にする。
ところが、亜希が「犯人が分かった」と主張し姿を消してしまう。
手分けして捜すことになった一同。
何時の間にか新城や秋沢も加わり、大騒動に発展する。
一方、棟居も犯人に関する決定的な証拠を入手しこれを追うことに。
いち早く亜希を見つけたのは沙衣子。
其処へ新城と秋沢も駆けつけ4竦みに。
此処へ棟居も到着し、犯人を逮捕する。
果たして、犯人の正体は?
棟居が指摘した犯人は沙衣子であった。
棟居が入手した犯人断定の決定的な証拠とは、沙衣子がホテルに勤務していた写真であった。
夫である新城には秘密であったが、沙衣子は結婚前の旧姓・村越沙衣子時代に美樹の先輩としてホテルに勤務していた。
しかし、沙衣子は営業成績を上げる為に外国人セレブの特別な接待を行っていた。
これが風紀を著しく乱したとのことで、退職に追い込まれていたのである。
この過去を偶然再会した美樹から夫に伝えられることを恐れた沙衣子が美樹を殺害したのだ。
さらに、美樹殺害をネタに脅迫してきた外浦をも口封じに殺害したのである。
亜希が沙衣子の犯行に気付いたのは、姉の部屋に飾ってあったラベンダーの写真について知っていたからであった。
こうして、事件は解決した。
新城は沙衣子が過去を隠そうとした為に犯行に手を染めたと知りショックを受けるのであった―――エンド。
<感想>
土曜ワイド劇場版「棟居刑事」シリーズの第6弾。
過去作についてはネタバレ批評(レビュー)ありますね。
興味のある方はリンクよりどうぞ!!
ドラマ原作は森村誠一先生『死海の伏流』(集英社、文藝春秋社、角川春樹事務所、徳間書店刊)。
<あらすじ>
・集英社版
軍事国家への道に警鐘! 社会派ミステリーの傑作。
無惨に殺された亡き姉にそっくりの美女が、雑誌の挿絵に描かれている! 文芸誌の編集者・亜希子は、犯人を求めて絵の謎を追ううち、姉の背後に潜む巨大な闇に気づく…。(解説/下里正樹)
・文藝春秋社版
次々と発見される他殺体。一見、無関係と思われる事件をつないだ黒い糸。さらに、すでに解決ずみかと見えた犯罪の裏には、より大いなる謀略の意思が潜んでいた。(解説・成田守正)
・角川春樹事務所版
厚木市郊外の山林で、一流ホテルの美人社員・八切美樹子が強姦され、殺された。事件後、文芸誌の編集者である妹の亜希子は、受け取ったさし絵を見て、驚愕する。そこには姉の顔がありありと描かれていた!熱海で気鋭の経済評論家と姉が一緒にいたという、さし絵画家の証言を頼りに、亜希子は独自で調査を開始するが・・・。国家の闇を鋭く抉る社会派ミステリーの傑作長篇。
(各社公式HPより)
ドラマ版は原作からかなりアレンジしている様子ですね。
では、ドラマ版の感想を!!
かなり端折って視聴したので、あんまり感想述べられないなぁ……。
そんな中、亜希、沙衣子、新城、秋沢と4人が集まったラスト間際は物凄く盛り上がった。
あれは良かったですね!!
シリーズ次回にも期待ですね!!
【棟居刑事シリーズ】
・土曜ワイド劇場「森村誠一の棟居刑事 目撃美女は二度死ぬ猫が運ぶ犯人!?悪い男vs手玉に取る女…愛と欲の背徳の詩集」(7月30日放送)ネタバレ批評(レビュー)
・土曜ワイド劇場「森村誠一の棟居刑事 愛犬が暴く不倫四重奏!」(11月21日放送分)ネタバレ批評(レビュー)
◆森村誠一先生関連過去記事
【棟居刑事シリーズ】
・土曜ワイド劇場「森村誠一の棟居刑事 目撃美女は二度死ぬ猫が運ぶ犯人!?悪い男vs手玉に取る女…愛と欲の背徳の詩集」(7月30日放送)ネタバレ批評(レビュー)
・土曜ワイド劇場「森村誠一の棟居刑事 愛犬が暴く不倫四重奏!」(11月21日放送分)ネタバレ批評(レビュー)
【終着駅シリーズ】
・土曜ワイド劇場「森村誠一の終着駅シリーズ・殺意の奔流〜ある退職刑事の死!!犯人が遺した二重血痕の謎容疑者はバスツアーの中にいる…」(10月27日放送)ネタバレ批評(レビュー)
・土曜ワイド劇場「35周年特別企画 終着駅の牛尾刑事vs事件記者冴子〜ラストシーン!!雪山に消えた第三の殺人者!チョコが告げる泥棒猫の殺意…」(2月25日放送)ネタバレ批評(レビュー)
・土曜ワイド劇場「森村誠一の終着駅シリーズ・途中下車する女 凶器のない密室殺人を追う!!置き忘れた写真の中の殺人構図」(9月24日放送)ネタバレ批評(レビュー)
・土曜ワイド劇場「終着駅の牛尾刑事vs事件記者冴子・森村誠一の完全犯罪の使者!!富山八尾〜風の盆に始まる殺意の連鎖!!赤いルージュの伝言」(12月18日放送)ネタバレ批評(レビュー)
・土曜ワイド劇場「森村誠一の終着駅〜新宿着あずさ22号の殺人同乗者・消えた姉と三千万の行方…顔のない脅迫者を追う!!」(7月31日放送)ネタバレ批評(レビュー)
・土曜ワイド劇場「森村誠一の灯〜終着駅の牛尾刑事vs事件記者冴子!!バス事故から生還した3人新宿〜妙高高原に運命の連続殺人!?」(12月12日放送分)ネタバレ批評(レビュー)
【刑事の証明シリーズ】
・水曜ミステリー9「森村誠一サスペンス 刑事の証明4 正義の殉職 謎の喪服の女〜消えた1億円の宝石!禁断の愛に脅迫者の罠涙の殺人連鎖を断て(誇り)」(10月31日放送)ネタバレ批評(レビュー)
・水曜ミステリー9「森村誠一サスペンス 刑事の証明3〜歪んだ正義 忘れられた女…連続殺人“R18”謎の犯行声明!?復讐の罠におちた幼い命を救え(同級生連続殺人!!残された謎のメモ!?正義の基準)」(5月23日放送)ネタバレ批評(レビュー)
・水曜ミステリー9「森村誠一サスペンス刑事の証明〜大都会の死角 冤罪に泣く女!ガラスの密室に仕掛けた殺人トリック!?刑事が暴いた哀しみの罪」(1月4日放送)ネタバレ批評(レビュー)
【その他ドラマ】
・金曜プレステージ「3週連続・罪と女とミステリー第1夜! 森村誠一サスペンス・破婚の条件〜夫殺しを夢みた秘密の殺人日記 その夜、傲慢夫は既に殺されていた!追い詰められ墜ちてゆく女は極限の果てに!悲しい女の業を描いた本格サスペンス」(8月26日放送)ネタバレ批評(レビュー)
・月曜ゴールデン「森村誠一サスペンス 正義の証明 私刑人が起こす連続狙撃事件、法か?個人か?2つの正義に心がゆれる刑事たち、人として本当の正義とは何なのか?」(9月26日放送)ネタバレ批評(レビュー)
・金曜プレステージ「二週連続特別企画 森村誠一 女のサスペンス『捜査線上のアリア』麗しきアリアと共に蘇る名作ミステリー!美しき青年死体。疑われた女流作家は文豪のアリバイを崩せるか」(6月22日放送)ネタバレ批評(レビュー)
・金曜プレステージ「二週連続特別企画 森村誠一 女のサスペンス『マリッジ』 その花嫁は地獄からやってきた…純白の誓いは真紅の嘘、隣で眠る妻は殺人犯?暴かれゆく恐怖の素顔、練炭…食中毒…血染めの結婚生活はじまる」(6月29日放送)ネタバレ批評(レビュー)
【アタミステリー紀行関連】
・『ただ一人の異性』(森村誠一著、アタミステリー紀行2011より)ネタバレ書評(レビュー)
・「アタミステリー紀行2010」結果が発表される
・「熱海の靴屋」(森村誠一著、アタミステリー紀行2010より)3つのミスにチャレンジ!!
・近付く「アタミステリー紀行2010」の足音……
・アタミステリーへの誘い……
(アタミステリー紀行2009について触れた過去記事です)
【その他】
・知ってましたか?森村誠一先生『人間の証明』が韓流ドラマに!!その名も『ロイヤルファミリー』!!
・森村誠一先生「義仲・巴ネットワークフォーラム・イン・富山」にて講演
・クリスマス(12月24日)の森村誠一さん!!
(「森村誠一 謎の奥の細道をたどる」についての過去記事です)
<キャスト>
棟居弘一良:東山紀之
八切亜希:比嘉愛未
神林一子:貫地谷しほり
女神麻耶:雛形あきこ
神林武人:きたろう
新城隆明:杉本哲太
秋沢省吾:寺泉 憲
新城沙衣子:森脇英理子
一路京介:田中幸太朗
那須亮輔:森本レオ ほか
(順不同、敬称略、公式HPより転載)
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捜査会議の場面では、一人ひとりの刑事たちの「誇り」を感じさせ、、リアリティがあります。
ところで、麻耶を演じた雛形あきこさんですが、実はTBSの「棟居刑事シリーズ」(中村雅俊さん主演)の第1作と第2作で、後輩の瀬川明美刑事役で出演されていました。
最新作「夜の虹」では、同じく中村版「棟居」で、上司の那須警視正(こちらでの名前は「亮輔」ではなく「英三」)役だった竜雷太さんがご出演されます。
今日この作品の再放送を見ましたが、外浦を演じた浜田学さんの悪役ぶりが印象的でした。僕自身は、浜田さんを「刑事シュート2」での、秘密を抱えた人物ながら基本的には善良な外科医・河瀬光彦役で知っていたので、この外浦のような「完全な悪人役」は新鮮に映りました。
本人曰く、「いろいろな人間を演じたい」ということから、善人や悪人を問わず、いろんな役を演じられているそうです。(同じ森村誠一さんの「終着駅シリーズ・途中下車する女」では、「善と悪の二面性」を持った商社マン・牧島役を演じていました。)
父・浜田晃さんは、「名悪役」として知られるベテラン俳優ですが、息子である浜田学さんは、「名性格俳優」として重宝される存在になるのかもしれません。
こんばんわ!!
管理人の“俺”です(^O^)/!!
「棟居刑事シリーズ」はこれまでの歴史と作品としての重みがあるシリーズですね。
確かに、「土曜ワイド劇場版」では神林刑事とその娘・一子と棟居との触れ合いも大きな見所の1つと言えると思います。
これもシリーズ作品としての醍醐味でしょう。
放送局を越えて同シリーズでの出演と言うのも、まさにシリーズとしての歴史と安定感があればこそ。
そして、同じ役者さんが別の役で登場するのを発見したり、さまざまな役者さんの演技を楽しむこと……これこそ2時間サスペンスそれ自体の醍醐味と言えるのかもしれません(^O^)/!!