<ネタバレあらすじ>
己に欠けたところを知るべきだ―――そう馬超と諸葛亮に促された曹操は逆上。
これを斬って捨てようとするが、実子である曹丕に剣を突き付けられ止められる。
よもやの裏切りに曹操が青褪める中、曹丕は諸葛亮たちを連れ陣を出る。
一方、常元に受けた矢傷を癒した関羽。
そんな関羽に劉備は自身の名とすべての軍を託し、姿を消す。
劉備は倭人・燎宇に戻ったのだ。
去り行く燎宇を見送る張飛、趙雲。
彼らは関羽を支えるべく残ることに。
曹操のもとを飛び出した曹丕、諸葛亮、馬超。
曹丕は曹操に欠けるものの正体を彼らに問う。
「民と語り合うこと」それこそが、諸葛亮らの答えであった。
同時に彼らの答えにはある人物のイメージが伴っていた。
「民と語り合うこと」が出来る将―――劉備こと燎宇である。
「“王”は誰でも僭称すればなることが出来る。だが“皇”は“王”の上に立ち、民に選ばれなければなれない」これこそが劉備の目指したものだと語る諸葛亮たち。
其処へ関平が訪れる。
関平から劉備が関羽にすべてを譲り姿を消したことを聞かされた諸葛亮は驚く。
さらに関平は手に旗を握りしめていた。
その旗に書かれた字は「蜀」。
これこそが劉備が諸葛亮や馬超たちに残した新たな国の名前らしい。
其処へ皆が集うことこそが、劉備の願いであるとの伝言を聞かされる諸葛亮たち。
同じ頃、関羽と張飛は劉備の願いを叶える為に益州牧・劉璋を討つための兵を進めていた。
益州こそは「蜀」建国の地となるのだ。
自分なりの答えを見つけた曹丕は、欠けたものを補うべく曹操の元へ戻る。
だが、曹丕の裏切りに激怒した曹操はこれを斬ろうとする。
欠けるものを埋めねばならぬ―――むざむざ斬られることを良しとしない曹丕はこれに抵抗し曹操に引退を迫る。
こうして、親子2人が剣を以て互いにやり取りすることとなった。
若さゆえに何も分かっていないと批判する曹操。
若さゆえに柔軟性があると反論する曹丕。
この言葉通り曹丕は若さを活かした剣筋で縦横無尽に曹操を攻める。
襟元を斬りつけられる曹操だったが……。
バランスを崩したことを利用して、そのまま曹丕を押し倒すと剣を振りかぶる。
「お前らは本当の戦場を知らぬ!!」そう断ずる曹操。
死を覚悟した曹丕は「たとえ死すとも信念は曲げぬ。それは必ず受け継がれる!!」と叫ぶ。
これを聞いた曹操は曹丕を認め、引退を決める。
曹丕に「魏」の王となることを託した曹操。
自身は1000人の兵を率い離脱する―――過去に誓い未だ果たせぬ野望を実現するためである。
曹操が目指したのは東に面した海岸、その先には倭国がある。
「今度こそ、征服する気か?」
未だ遠い倭国を想う曹操の前に、ある男が現れた。
そう……彼こそは皆の前から姿を消した燎宇である―――20話に続く。
<感想>
19話のネタバレ批評(レビュー)です。
キリが良いので、10話からタイトルも本作に準じて「SOUL 覇 第2章」に変更致しました。
新シリーズについては「SOUL 覇 第2章」のコミックス1巻に続き2巻も発売。
読むべし!!
では、今回の感想を……。
前回から急展開が続いていますが、まさかこう来るとは想像もしませんでした。
多くの登場人物たちそっちのけで、いきなりクライマックスです。
どうやら、最終回が近い……のかも。
以前から公言していた倭国制覇を狙う曹操。
スタート時に戻り、倭国へと帰国を図る(?)燎宇。
互いの立場は対立しており、最終的にはこの2人の一騎討ちに帰結しそう。
「覇」はこの2人に始まり、2人に終わるとなるのでしょうか。
次回、見開きでいきなり燎宇と曹操が剣を交える姿。
其処で倭国・卑弥呼が「燎宇……」と異国から心配するシーン。
関羽たち「蜀」、曹丕の「魏」、周瑜の「呉」、常元がちらっと登場。
最後に「男たちの熱い理想は果たされることなく、続く次世代により晋へと受け継がれた……」みたいなモノローグで「完」となっても驚かない覚悟が必要か。
流石にここからもう1度、劉備に戻って……みたいな展開は難しいし、少なくともラストは近い筈。
ただ、常元もいるんだよなぁ……。
最後の最後に美味しいところを持って行く可能性もあるか。
ひょっとして、司馬懿候補ではないかとも思われていたし。
それと、此処で終わってしまうと「これまでが結局何だったのか……」との問題もある。
特に燎宇が何をしたかったのかが見えなくなってしまう。
出来れば「ウルトラC的な秘策」で物語を続けて欲しいところ。
この辺りも要注目です!!
では、今回のストーリーを受けて各陣営を再度、整理しましょう。
現状のところ、勢力は6つ。
燎宇:曹操の前に登場。
曹操:兵1000と共に倭国へ渡ろうとするが……。
関羽:倭軍、関平。諸葛亮&馬超もこれに合流か。
曹丕:夏候惇、夏侯淵に黒騎兵残存部隊。
孫権(周瑜から改名):西洋兵中心の呉軍を完全掌握。
常元:劉備から離脱、流浪中。
燎宇、曹操とそれ以外は分けた方が良さそうですね。
そう言えば、消えた鄒氏はフェードアウトか。
一方、主要キャラたちの目指す国家像はこちら。
果たして、この設定は今も有効か?
特に劉備と曹操は国家元首の座を他者に譲っているので異なってますね。
曹丕、諸葛亮、周瑜以外は既に設定自体が無効になってそう。
劉備「卑弥呼の血を引く者を王とする単一民族国家」
曹操「半永久的に1つの王朝に固定した上で、皇帝を上に戴く専制君主国家」
周瑜「宗教国家」
諸葛亮「民主主義国家」
曹丕「民主主義国家」
今後の展開に―――要注目です!!
この衝撃を体感するには、スペリオール本誌をお読みになることをオススメします。
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◆関連過去記事
・1話から10話までのネタバレ批評(レビュー)へのリンクはこちら。
「SOUL 覇 第2章(覇-LORD-)」10話までまとめ!!
・今月の「SOUL 覇 第2章(覇-LORD-)」(11話)ネタバレ批評(レビュー)
・今月の「SOUL 覇 第2章(覇-LORD-)」(12話)ネタバレ批評(レビュー)
・今月の「SOUL 覇 第2章(覇-LORD-)」(13話)ネタバレ批評(レビュー)
・今月の「SOUL 覇 第2章(覇-LORD-)」(14話)ネタバレ批評(レビュー)
・今月の「SOUL 覇 第2章(覇-LORD-)」(15話)ネタバレ批評(レビュー)
・今月の「SOUL 覇 第2章(覇-LORD-)」(16話)ネタバレ批評(レビュー)
・「SOUL 覇 第2章(覇-LORD-)」(17話)ネタバレ批評(レビュー)
・「SOUL 覇 第2章(覇-LORD-)」18話ネタバレ批評(レビュー)
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(または曹操も連れていって蘇我氏の祖になるとか)
三国志関係なくなりますが(笑)。
こんばんわ!!
管理人の“俺”です(^O^)/!!
それがあっても不思議ではないのが「覇」。
そして、其処こそが本作の魅力。
次回にも期待です!!