<あらすじ>
石塚総合病院で、ある患者が術後に容態が急変、医師の白石由紀(大塚寧々)、太田理沙子(山口紗弥加)らが必死に心臓マッサージをするが、そのかいなく亡くなってしまう。これで立て続けに術後死が2件も続いた。院長の石塚(高橋英樹)は頭を抱える。数日後には、次のワールドカップ出場に期待がかかる現役サッカー選手・中川浩介の脳腫瘍のオペを控えている。石塚院長は、術後死の事実はもみ消し、中川のオペを別の病院の医師に頼むことに。その医師とは、桧山冬実(仲間由紀恵)だった。冬実は、以前、大病院の陰謀に巻き込まれ、結果、姉の夏帆(西田尚美)が殺人を犯してしまってからは、地方都市の中堅病院を転々とする生活を続けていた。冬実にとって、石塚総合病院は学生時代世話になった恩師がいる病院だった。が、その医師はもういなかった。
オペを控えた中川に病院を紹介したのは、医療コーディネーターの美原千景(木村文乃)だった。しかし、事務所に石塚病院の連続術後死と、執刀医は白石由紀だということを密告するFAXが届き、驚がくする美原。
そのころ、院長の娘婿で医師の誠一(中村蒼)が、冬実を迎え入れ、院内を案内していた。憧れの桧山冬実がやってきたことで羨望の眼差しを向ける誠一。医局に向かうと、ちょうど美原が由紀に向かって術後死について事実なのかと詰め寄っていた。誠一は、中川のオペは由紀ではなく冬実が執刀すると告げる。面白くない由紀と理沙子…。
ある夜、冬実が夜道を歩いていると、後をつける人影が…。背後に気配を感じ、振り向こうとした瞬間、冬実は階段から突き落とされてしまう。冬実はそのせいで手をけが。中川のオペは可能だと主張するが、院長は絶対に失敗できないオペだけに、由紀に執刀してもらい、冬実には助手で入るよう指示する。オペ当日、急に執刀医が交代し、白石が担当すると聞いた美原は気持ちが納まらない。
中川のオペが始まった。由紀は滞りなくオペを進めていた。が、数時間経過したところで、由紀の様子がおかしい。手が震え、うなりだした由紀は意識を失いその場に倒れてしまう。異例の緊急事態に、白石を検査室へ運び、冬実はけがをした手首を稼働せずにオペを敢行。なんとか手術は無事に終わるが…。
(金曜プレステージ公式HPより)
では、続きから……(一部、重複あり)。
石塚総合病院では、ある奇怪な噂が囁かれていた。
十数年前に医療ミスが原因で焼身自殺した医師の霊が出ると言うのだ。
矢先、白石由紀が施術した患者が2件続けて死亡する事態に発展する。
石塚病院では次のワールドカップ出場に期待がかかる現役サッカー選手・中川浩介の手術を控えていた。
世間からの注目度も非常に高い手術である。
院長の石塚はリスクを重視し、外部の人材に手術を委ねることを決意。
姉が殺人事件を起こしたこと(前作での出来事)で病院を転々とさせられている桧山冬実を招聘する。
これに由紀はもちろん、由紀の座を狙っていた太田理沙子も面白くない。
一方、石塚の娘婿・誠一はこれに大喜び。
誠一によれば、冬実は憧れの医者だったらしい。
そんな誠一は石塚から多大な信頼を寄せられているようだ。
石塚に自宅へと食事の招待を受けたその帰路、冬実は何者かの襲撃を受け負傷してしまう。
これを受けて石塚は当初の予定通り由紀を執刀医にすることに決定。
冬実は助手に就くことに。
由紀は気合を入れるべく、いつものようにジューサーでグレープフルーツジュースを作るとそれを飲むが……。
手術が行われた。
ところが、術中に由紀が倒れてしまう。
代わって、冬実が怪我を押して執刀することになってしまった。
だが、冬実は怪我のハンデをものともせず手術を成功させる。
こうして、すべては上手く行ったかに思われたが……。
中川の容態が急変、死亡してしまう。
医療コーディネーターの美原は医療ミスの可能性を示唆し、冬実たちを攻撃し始める。
美原こそは永遠子の寄付金でコーディネーターになった人物であった(前作ラストにて登場)。
さらに、由紀が倒れた原因が病魔にあり、手術が必要な身体であることが判明。
冬実がこの執刀を行うことになった。
由紀は手術を行えば、後遺症が残り自身の外科医生命が絶たれると否定的な態度を示す。
だが、そんな由紀を冬実は「自分を信じて欲しい」と説得するのであった。
一方で、冬実は由紀の病変について調査を開始。
原因がシロスタゾールにあると突き止める。
シロスタゾールにはグレープフルーツと併用すると血栓を作るとの副作用があったのだ。
何者かが由紀のジューサーにシロスタゾールを混入したのである。
さらに、中川の死にも不穏な影を嗅ぎつける。
由紀の手術が行われた。
冬実はキャリアをフルに駆使しこれを救うことに成功する。
ところが、その夜、由紀の病室を注射器を携えた怪しげな人物が来訪する。
その人物は注射器の中身を由紀に繋がれた点滴チューブに挿入し……。
「無駄ですよ。それは生理食塩水です」
背後から冬実に声をかけられたその人物は驚き慌てて振り返る。
その正体は太田であった。
犯行に失敗したことを悟った太田は屋上へと逃走する。
これを追跡する冬実。
屋上へと追い詰められた太田は「お金が欲しいのよ!!」と叫ぶ。
太田には娘がおり、その手術費用が不足しているらしい。
だが、それと今回の事件とどう繋がるのか?
困惑する冬実に太田がメスを手に襲いかかる。
激しく揉み合う2人。
其処へ誠一が駆け付け、太田を引き離す。
ところが、太田はそのまま転落死してしまうのであった。
「太田先生がメスで桧山先生を襲っていたので助けようとしたら、落ちたんです」
誠一は、それだけを呟くと連行されてしまう。
中川たちの死因が医療ミスではなく、太田による故意の他殺であることが判明した。
さらに、当の犯人も死亡してしまった。
この不祥事の余波は大きく、石塚病院からは患者が姿を消してしまう。
冬実はと言えば、太田の言葉「お金が欲しいのよ!!」を気にかけていた。
もしも、太田が金で殺害を引き受けたのだとしたら……。
さらに、十数年前に焼身自殺した医師が冬実の恩師である天童だと判明。
冬実は誠一を屋上へと呼び出した。
あの夜、誠一からは太田の手元のメスが死角になることを指摘した冬実。
太田の転落死が口封じの殺害であると断定する。
「あなたは天童先生の息子さんね」
冬実の指摘を認める誠一。
誠一は天童の1人息子。
十数年前、天童は石塚の医療ミスの責任を背負わされてしまった。
これに抗議すべく、誠一の目の前で焼身自殺したのだ。
以来、誠一は石塚への復讐を胸に誓うと医師となり、娘婿にまでなった。
太田が娘の手術費用を欲していることを知った誠一は、これを支払う代わりに中川たちを殺害するよう指示したらしい。
すべては石塚への復讐だったのだ。
これを知った石塚は謝罪する。
しかし、誠一はそのまま屋上から投身自殺してしまうのであった。
時が過ぎ―――某所。
其処には回復した由紀が居た。
由紀の前には1組の患者が。
「難しい手術だが、強力な助っ人を呼ぶ」と患者に語りかける由紀。
由紀自身が「その人のおかげでメスを握ることが出来ている」とまで口にする。
その頃、当の助っ人はバイクを走らせていた。
目的地は由紀の勤務する病院。
その人物こそ冬実その人であった―――エンド。
<感想>
ドラマ版『悪女たちのメス』の第2弾です。
前作についてはネタバレ批評(レビュー)がありますね。
・金曜プレステージ「大ヒット医療ミステリー小説待望の映像化! 悪女たちのメス〜成功したはずのオペで患者が急死!止まらない死の連鎖…真相を巡り激突する4人の悪女!誰が嘘で誰が真実?全員容疑者」(12月9日放送)ネタバレ批評(レビュー)
そして、ドラマ第1弾の原作は秦建日子先生『インシデント 悪女たちのメス』(講談社刊)でした。
原作については過去にネタバレ書評(レビュー)していますね。
興味のある方はこちらをどうぞ!!
・『インシデント 悪女たちのメス』(秦建日子著、講談社刊)ネタバレ書評(レビュー)
では、ドラマの感想。
現在、風邪にて絶賛、体調不良中の管理人です。
というワケで、此処までに3日かかってます。
当然、記憶違いや把握し切れていない点も多々あるかと思います。
其処をご了承の上でお進みください。
ドラマ自体はシンプルだったけどそれなりに良かったと思う。
ただ、いろいろと不可解な点や奇妙な点が多過ぎた。
まず、サブタイトルにある「4人の悪女」が不明だよなぁ……。
おそらく、冬実、由紀、太田、美原のことかと思うけど、冬実はもう悪女じゃないし、由紀も違うし、美原ももちろん違うし。
該当しそうなのは太田だけか。
しかも、主犯は誠一だから男だし。
ある意味、タイトルに偽りありだなぁ。
それと、太田の娘はどうなるのかなぁ。
屋上でのやり取りを見るに、太田は誠一からまだ金を受け取っていない様子。
成功報酬として渡す約束をしていたのかな。
だとすると、太田の娘はひょっとして、あのまま放置?
これが事実だとすると、誠一の行為は石塚が天童に行った以上に残酷だと思うが……。
そもそも、ラストの流れから石塚は誠一が主犯であることを隠蔽したと思われるが、それだと天童の死と同様に何も解決していないような気もする。
石塚の非を告発せずに終わらせるのはなぁ……。
妻子への愛情から思い止まったとしても、もう少しその描写が欲しいところ。
そもそも、誠一が犯人ならば何故、石塚の娘婿になったのかとの疑問も拭い切れないし。
原因と結果が反転しているような気もする。
犯人の意外性のみを追求した結果、誠一が犯人になったような感じ。
ここらも不可解かなぁ……。
前回同様にサスペンス性に重きを置いていたと理解する方が良さそうかな。
◆関連過去記事
・『ダーティ・ママ!』(秦建日子著、河出書房新社刊)ネタバレ書評(レビュー)
<キャスト>
桧山冬実(ひやまふゆみ)(34):仲間由紀恵
天才脳外科医。姉・夏帆の事件により、地方の病院に勤務を余儀なくされていたが、その腕が買われ、都内の石塚総合病院にひき抜かれる。冷静沈着。その表情の裏には、情熱も隠れているが、そのことを理解されず誤解されることもしばしばある。今回は石塚総合病院で、新たな病院の闇に巻き込まれてしまう。
石塚誠一(26):中村蒼
石塚総合病院の若手医師。院長の石塚の娘と結婚し、婿養子になった。石塚からの信頼が厚く優等生タイプで、仕事熱心。実は、幼いころに本当の両親を亡くし、親戚に育てられた。そのため奨学金を利用し、医学部へ入学。努力の裏にある理由が…。
太田理沙子(30):山口紗弥加
石塚総合病院の医師。経験や技術は白石医師に劣るが、執刀医の座を狙っている。実は、シングルマザーで娘がいる。
美原千景(28):木村文乃
新人医療コーディネーター。真面目で仕事熱心。石塚総合病院に入院している患者・中川の担当をしている。
桧山夏帆(39):西田尚美
冬実の姉であり、アルコール中毒患者。情緒不安定で、妹のことを大切に思う気持ちがありながらも、劣等感を抱き、苦しむ。それゆえ、殺人を犯してしまい、現在は地域医療センターへ入所している。
白石由紀(37):大塚寧々
石塚総合病院の脳外科医。冬実と競えるくらい、手術の腕が立つ。数か月前に、担当した手術で死亡者が出て、院内では医療ミスを疑われていた。しかし、本人は意思を曲げることは無く、「医療ミスは起きていない」と言い切る。入院してきた患者・中川の手術をどうしても執刀したいと名乗り出る。
石塚富士夫(58):高橋英樹
石塚総合病院の院長。腕の良い冬実をヘッドハンティングする。立て続けて起きている医療ミスを、どうにか世間にばれないまま穏便に解決したいと思っている。娘婿の誠一を大切に思っている。
(順不同、敬称略、公式HPより)
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私はこのドラマ裏番組見ながらだったので管理人様以上にうろ覚えでしたが誠一が太田を突き飛ばした時点で「あぁこの人が犯人なんだろな」と思
ってたらそうでした
自分も誠一同様石塚の謝罪が薄っぺらく感じました。「こんな事になったからとりあえず謝りました」的な
本当に悪いと思ってたなら行方を調べて陰ながら助けるとか出来るでしょうし誠一の口ぶりからして誠一母子は放っておかれてたっぽいですし
でもこれから石塚は地獄だろうなと、産まれてくる子供は誠一の子供ですし迂闊に娘に真実を話せない
財産もないしでこれからどうなるんでしょうか
太田のお金についても駆け出しの医者の誠一にそんなお金があるのかなと思ったり
そう思うと最初から誠一は太田を口封じするつもりだったのでは?と思うほどでした
こんばんわ!!
管理人の“俺”です(^O^)/!!
お気遣いありがとうございます。
体調は未だ優れませんが、ぼちぼち頑張ります(^O^)/!!
石塚親娘についてはエピローグで語られても良かったかもしれませんね。