2012年12月30日

「SOUL 覇 第2章(覇-LORD-)」20話「燎宇の国」ネタバレ批評(レビュー)

ビッグコミックスペリオールにて連載再開された「SOUL 覇 第2章(覇-LORD-)」20話「燎宇の国」のネタバレ批評(レビュー)です!!

<ネタバレあらすじ>

魏国を子息・曹丕に任せ、倭国征服を目論む曹操。
その前に1人、燎宇が立ち塞がる。

両者は睨み合うと、それぞれ武器を手に互いを排除しようと動き出す。
槍を振るう曹操。
二刀を以て対抗する燎宇。
2人は出会いからこれまでを振り返りつつ、激しく刃を交わし合う。

情念と信念の争い。
それは果てることなく続くかに見えた。

その頃、蜀へと雪崩れ込んだ関羽と張飛。
彼らは触れる者すべてを斃しつつ、成都へと進軍。
遂に劉璋から州牧の印を奪う。
さらに益州の土地をすべて州民に分け与えるよう布告を出すのであった。

同じ頃、曹丕、馬超、諸葛亮、関平たち。
彼らは魏軍を率いて、涼州は韓遂のもとへ侵攻。
韓遂は腹心の参謀・賈詡の言を容れ魏に降伏することに。
「若木といえど此処まで育てば敵わない」それが賈詡の言であった。

一方、曹操VS燎宇。
曹操の繰り出す槍を両刀で巧みに躱しつつ、攻勢に転ずる燎宇。
傷を受けた曹操は槍を捨てつつ、一刀を燎宇に浴びせる。

一進一退の攻防。
互いに退けぬ理由がある。

「お前を腹に収めねば、空腹は満たされぬ!!」
鎧を捨て、身軽になった曹操が吠える。
これを迎え撃つべく、こちらも鎧を捨てる燎宇―――最終話に続く。

<感想>

20話のネタバレ批評(レビュー)です。
キリが良いので、10話からタイトルも本作に準じて「SOUL 覇 第2章」に変更致しました。
新シリーズについては「SOUL 覇 第2章」のコミックス1巻に続き2巻も発売。
読むべし!!

では、今回の感想を……。
ネタバレあらすじのラストにある通り、次回21話が最終話だそうです。
最終話に向けて控えておきますが、ネガティブな感想しか出て来ないなぁ……。

特に完全に打ち切りっぽいのがなんとも……。
仮に続いていたとしても、これの繰り返しだったのかもしれないと思うと、いい頃合いなのかもしれないと思うほどだし。

正直、クライマックスにも関わらず、著しく盛り上がりに欠けるのもなぁ……。
これまでが何だったのか……疑問の沸くクライマックスとなっております。

テーマとしては「若い世代が育ったんで後は任せる」といった感じなのかなぁ。
各勢力による国家観とかは何だったのだ。
これだったら前回ラスト、燎宇と曹操が対峙したところで「これからだ」エンドで良かった気も。

テーマ自体も特に描けていないのもなぁ。
特に若い世代を育てた描写も感じないし……。
やったのは、背中を見て育て的なことだけだし……。
その背中を見せていた人々が、若い世代に丸投げしちゃったワケだし。
見て育つと永遠に物事が解決しない……。

結論から言えば、主役が2人とも国を投げ出して私事に走っちゃったワケだし。
国を治める立場の人間が私闘に走るのはどうかと。
何事も為せていないし。
何をしたんだろう……。

そもそも「若い世代」以外に関羽と張飛も「民の為の国作り」を狙ってるんだけど、それは良いのだろうか。
同じ志ならまとまって行動しないのは何故だ?
何故か農地解放してるのも疑問だなぁ……。
そう言えば、信仰で国をまとめた孫権(周瑜)はどうなるのか……。

今回の常元なんて、アレだしなぁ。
「○○相手に○○して○○しようとして、仲間に倫理を諭され止められる」だもんなぁ。
あまりの脱力ぶりにネタバレあらすじでは思わず省いちゃいました。
もともとそんなキャラだったとはいえ、野心を隠していたこれまでの暗躍ぶりは何だったのだ……。

最終回、燎宇と曹操が殴り合って理解し合って「完」なのかなぁ。
前回の感想のように「男たちの熱い理想は果たされることなく、続く次世代により晋へと受け継がれた……」みたいなモノローグ、ありそうだなぁ。
もし、この通りだったら、流石にちょっと……。
次回は忍耐と寛容が試されるような気がする。

此処まで書いたら、何だか逆にワクワクしてきた。
どんな終わり方になるのか要注目。

では、今回のストーリーを受けて各陣営を再度、整理しましょう。
現状のところ、勢力は7つ。

燎宇:曹操の前に登場、決闘中。
曹操:兵1000と共に倭国へ渡ろうとし、燎宇と決闘中。
関羽:倭軍と共に益州制圧を成し遂げる。
曹丕:関平、諸葛亮、馬超と共に涼州へ侵攻。
夏候惇、夏侯淵:黒騎兵残存部隊と共に放置中。
孫権(周瑜から改名):西洋兵中心の呉軍を完全掌握。
常元:○○相手に○○して○○しようとして、仲間に倫理を諭され止められる。

燎宇、曹操とそれ以外は分けた方が良さそうですね。
そう言えば、消えた鄒氏はフェードアウトか。

一方、主要キャラたちの目指す国家像はこちら。
果たして、この設定は今も有効なのか?
特に劉備と曹操は国家元首の座を他者に譲っているので異なってますね。
曹丕、諸葛亮、周瑜以外は既に設定自体が無効になってそう。
というか、この設定に意味はあったのかが最終回で問われそう。

劉備「卑弥呼の血を引く者を王とする単一民族国家」
曹操「半永久的に1つの王朝に固定した上で、皇帝を上に戴く専制君主国家」
周瑜「宗教国家」
諸葛亮「民主主義国家」
曹丕「民主主義国家」

今後の展開に―――要注目です!!

この衝撃を体感するには、スペリオール本誌をお読みになることをオススメします。
皆さんも興味があれば、下記アマゾンさんのリンクよりチェックしてみてください。

◆関連過去記事
・1話から10話までのネタバレ批評(レビュー)へのリンクはこちら。
「SOUL 覇 第2章(覇-LORD-)」10話までまとめ!!

今月の「SOUL 覇 第2章(覇-LORD-)」(11話)ネタバレ批評(レビュー)

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posted by 俺 at 12:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 漫画批評(レビュー) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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