2013年01月07日

「C.M.B. 森羅博物館の事件目録 71話「足摺厚焼き卵店」(「月刊少年マガジン」2013年2月号掲載分)」(加藤元浩著、講談社刊「月刊少年マガジン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「C.M.B. 森羅博物館の事件目録 71話「足摺厚焼き卵店」(「月刊少年マガジン」2013年2月号掲載分)」(加藤元浩著、講談社刊「月刊少年マガジン」連載)ネタバレ批評(レビュー)です!!

ネタバレあります、注意!!

<ネタバレあらすじ>

登場人物一覧:
森羅:主人公。C.M.B.の指輪の主。多大な影響力を持つ。
七瀬:森羅のパートナー。身体を動かすことが得意。

足摺夫妻:足摺厚焼き卵店の店主夫婦。姿を消してしまう……。
登別たち:足摺厚焼き卵店の常連客。姿を消した店主夫婦を心配して……。


年の暮れの迫った「ななせ湯」。
其処では森羅と七瀬が新年を迎えるべく、忙しく働いていた。
やがて、2人は厚焼き卵の買い出しに出かけることに。
七瀬は買い出しメモを手に目的地へと急ぐ。

目的の店の名は「足摺厚焼き卵店」。
森羅たちが店に辿り着くと、既に店頭には登別ら3人の先客の姿があった。
どうやら、まだ店は開いていないらしい。

待つ間、常連客たちは互いに足摺夫妻についてのエピソードを語り合っている。
それによれば、足摺の孫が受験を控えているらしい。

どのくらいそうしていただろうか―――そろそろ店が開いても良いのではないか、誰もがそう思い始めた。
試みに店内を覗いてみることに。

だが、中には誰も居ない。
常連客の気安さで、店に繋がる居住スペースへも踏み込む面々。
ところが、其処にも誰も居ない。

それどころか、屋内は泥棒が入ったあとのように荒らされていた。
ちかちかと瞬く蛍光灯。
その下に倒れた脚立。
謎のガラス片が散乱し、その横には乱雑に放置された掃除機。
台所では、お茶っ葉が床にぶちまけられている。

極めつけは、テーブルの上にあった白紙のメモ帳である。
破り取られた形跡があるソレ。
破り取られたすぐ下の紙を鉛筆でこすると「タスケテ」との文字が浮かび上がる。
気の所為かそれぞれの字の後ろには点らしきものも見えるが……。
果たして、何が足摺夫妻の身の上に起こったのか?

この惨状を目にした常連客達は口々に足摺夫妻の安否を気遣う。
強盗に襲われ、連れ去られた説。
夫妻が喧嘩し、殺人事件が発生した説。
いずれにしろ、夫妻は無事では済まないが……。

狼狽える常連客たちだが、1人森羅は平然としている。
そして、森羅の口から発せられた「驚異の部屋(ヴァンダー・カンマー)をご案内します」との決め台詞!!

森羅は語る「ポイントはメモにある」と。
こすることにより浮かび上がった「タスケテ」との文字、それぞれの文字の後には点があった。
つまり、メモは正確には「タ、ス、ケ、テ、」となる。

此処で七瀬が厚焼き卵を買い出しに出た事実に触れる森羅。
その際に買い出しメモを作った。
この「タ、ス、ケ、テ、」も同じで「タ」「ス」「ケ」「テ」はそれぞれ独立した物だと言うのだ。
メモの正体は、夫妻が買い出しすべき品を書き出した物だと。

買い出しメモである「タ、ス、ケ、テ、」の謎を紐解きながら、何が足摺夫妻に起こったか語り出す森羅。

買い出しメモのうち、先頭の「タ」は「厚焼き卵店」で必須の原材料「卵」の「タ」。
不足しないように買い足ししようとしていたのだろう。
矢先、ある出来事が起こった。
それがすべての原因だ。

まず、割れたガラス片は眼鏡のレンズの破片であった。
足摺は何かを眼鏡をかけて見ようとしたのだ。
その際に倒れ込んでいた脚立を使用した。
だが、バランスを崩して眼鏡を壊したのだ。

では、足摺が脚立に乗ってまで見ようとした物。
それは点滅する蛍光灯である。
足摺は天井にぶら下がる蛍光灯のサイズを確認しようと脚立に乗ったのだ。
つまり、そもそもの発端は点滅する蛍光灯を買い替えようとしたことだった。
買い出しメモ「タ、ス、ケ、テ、」の「ケ」は「蛍光灯」の「ケ」だったのである。

夫が眼鏡を壊した姿を目にした足摺の妻は、驚きのあまりお茶っ葉を床にこぼした。
これが床にぶちまけられたお茶っ葉の正体である。

こうなると、ガラス片やお茶っ葉を回収する為に掃除機が必要だ。
其処で掃除機が持ち出された。

ところが、掃除機がどうやっても物を吸い込まない。
確認してみると、掃除機内のゴミパックがいっぱいになっていた。
足摺の妻は買い出しメモに「ゴミパック」と書かず、商品名称の「吸い取り君」として書き加えた。
これが「タ、ス、ケ、テ、」の「ス」の正体である。

「タ、ス、ケ、テ、」のうち、「タ」は「卵」。
「ス」は「吸い取り君」。
「ケ」は「蛍光灯」と分かった。

では、残された「テ」は何か?
此処で思い出して欲しい。
足摺夫妻には「受験を控えた孫」が居たのだ。

彼らは彼女の為に合格祈願として「天神様のお守り」を買い出しリストに加えたのである。

こうして「タスケテ」のメモの内容がすべて明かされた。
同時に現在の足摺夫妻が単なる急な買い出しに出かけていることも明らかになった。
ほっと胸を撫で下ろす常連客たち。

そんな彼らの前に、森羅の推理を証明するように買い出しを終えた足摺夫妻が元気な姿で戻って来る。
常連客たちは互いに顔を見合わせると、大いに笑い合うのであった―――エンド。

<感想>

「月刊少年マガジン」2013年2月号掲載分「71話 足摺厚焼き卵店」です。

物凄く良かった。
謎も惹かれるものだし、その解決も些か牽強付会ではあるものの意外性十分。
それでいて、ごくごく平和にほのぼのとした結末を迎えるのも好印象。
新年第1回に相応しい作品でしょう。

特に「タスケテ」から流れるような足摺夫妻の行動が明かされる展開は「風が吹けば桶屋が儲かる」的な面白さがあって良かった。
読むべし!!

そして、次回にも期待!!

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