2013年1月16日に本作の謎や疑問点とその解答を追記しました。
感想の後にあるので、興味のある方はどうぞ!!
<あらすじ>
新都銀行池袋支店の新支店長・沖野一郎(椎名桔平)はあいさつ回りで料亭の女将・奈美(芦名星)と知り合う。奈美は30そこそこながら立派な経営者で絶世の美女。おまけに未亡人だ。沖野はひと目で心を奪われる。奈美の期待に応えるべく、沖野は料亭増築に必要な融資をゴリ押しする。そして彼女の元に足しげく通い、次第に距離を縮めていく。奈美との不倫関係が進展していく一方で、妻・蓉子(有森也実)との関係は冷え切っていた。蓉子の父親からは早く子どもを作れと矢のように催促されているが、日頃からの激務でそれもままならない。この状況には蓉子も心身ともに疲れていた。そんな家庭内のいざこざを振り払うように沖野はさらに奈美にのめり込んでいく。
ある日、沖野のもとに桑山(石黒賢)がやってきた。桑山は沖野と大学の同期だが新都銀行の常務。出世のために頭取の娘婿になりながらも女性の影が絶えず、沖野も幾度となく後処理に借り出されていた。そんな折、奈美が融資の相談に来たと報告が。桑山が彼女に興味を示したため、沖野は仕方なく奈美に桑山を引き合わせる。数日後、再び沖野のもとにやってきた桑山は奈美と3人で熱海へドライブに行こうともちかける。翌日、熱海の高級旅館にやってきた桑山は沖野の目の前で公然と奈美を口説き・・・。
それ以来、奈美は沖野の電話に出ず会うことも出来ない。そんな沖野に追い討ちをかけるように不幸が続く。妻・蓉子が救急車で運ばれ、自らも群馬の支店への異動辞令が出たのだ。異動は明らかに桑山による左遷だ。失意のどん底で沖野は伊牟田(笹野高史)という探偵や群馬で知り合った総会屋・福光(中尾彬)の手を借りて、桑山と奈美への復讐を誓う。
(公式HPより)
では、続きから(一部、あらすじと重複あり)……
新都銀行の支店長である沖野は、料亭の女将・奈美と出会った。
その魅力の虜となった沖野は、奈美と不倫の関係となり、彼女の求めに応じ助力を惜しまなかった。
当然、妻である蓉子との関係は断絶状態に。
奈美に便宜を図り続ける沖野だったが、奈美と常務である桑山を引き合わせたことから状況が激変する。
桑山は奈美に興味を抱き、奈美もまた沖野を捨て、より大きな力を持つ桑山に乗り換えてしまう。
奈美を諦めきれない沖野は奈美に執着。
これに対し、桑山は沖野を左遷することで応じる。
桑山への復讐を胸に誓った沖野。
探偵の伊牟田に桑山と奈美の関係を調べさせる。
数日後、桑山たちの密会日時を記録した報告書が届けられる。
それはあまりに頻繁なものであった。
嫉妬に駆られた沖野は伊牟田に依頼し、証拠の写真を手に入れさせる。
その写真を持って、沖野は総会屋の重鎮・福光に掛け合う。
写真をネタに桑山を追い込むように依頼する沖野。
了承する福光だったが……。
後日、沖野は福光に呼びつけられる。
どうやら、怒っているようだ。
沖野を呼びつけた福光は、証拠資料がすべて捏造であったと主張。
沖野が伊牟田に騙されたのだと告げる。
さらに、このことで恥をかいたと謝罪と金を要求する。
伊牟田に騙されたと考えた沖野はこれに応じざるを得ない……。
「あの野郎、騙したな!!」
伊牟田への怒りを胸に探偵事務所へ駆け込む沖野。
だが、伊牟田は探偵を辞めていた。
怒りの矛先を失った沖野は虚脱する。
幾日か経過した。
ある晩、銀行の大口客である久保田の紹介で岩上仁吉と引き合わされた沖野。
岩上は暴力団の組長であった。
桑山から依頼を受けていた岩上は沖野に「これ以上、手を出さないように」と脅迫する。
これまた、沖野は応じざるを得なかった。
さらに幾日か経過して……ある日、沖野のもとへ伊牟田から手紙が届く。
どうやら、沖野が捜していたことを聞きつけ連絡を寄越したようだ。
探偵を辞めた伊牟田は中古車のセールスマンになっていた。
「騙された!!」との怒りを抱き、伊牟田を問い詰めた沖野。
だが、伊牟田は自身の調査が正確であることを主張。
福光が写真をネタに桑山から金を受け取り、寝返ったのだろうと語る。
伊牟田は桑山と奈美の不倫現場写真を他にも複数所持していた。
それは間違いなく、不倫の証拠である。
自身の調査が正確であったことを証明した伊牟田は、桑山の姦計により調査の正当性を汚されたと憤慨。
全力で沖野に協力することを約束する。
心強い味方を得た沖野。
その帰路、沖野は桑山の愛車を思い出す。
これを利用することを思いついた沖野。
桑山は88年式のジャガーを愛車としていた。
そして、伊牟田は中古車を商っている。
伊牟田の協力を得て、桑山のジャガーを同型の別の車にすり替え、窃盗罪の現行犯で逮捕されればどうなるか。
しかもそのとき、桑山の隣に奈美が乗っていれば……。
2人の不倫は露見し、これを皮切りに桑山の不正や奈美の脱税が明らかになるのではないか!!
こうして、伊牟田の助力を得た沖野は桑山のジャガーを別の車とこっそり交換。
交換された車自体に盗難届を出しておいたことで、沖野の狙い通り桑山と奈美は窃盗罪で連行される。
だが……。
数日後、桑山は自身のオフィスで電話を架けていた。
「変な噂が立ちましたがね。所詮は噂ですから。車ですか?売ってしまったんですよ。いやぁ、またゴルフ行きましょう」
電話口の相手に笑いかける桑山、彼の地位は不動である。
奈美は奈美で新しいパトロンを見つけていた。
「国税の件は任せてくれたまえ」
口にする男は政務官であった。
彼らは何も変わらない。
沖野乾坤一擲の復讐は何も生まなかったのである。
沖野はと言えば、網走支店に飛ばされることになった。
明らかな報復人事であった―――エンド。
<感想>
原作は松本清張著『寒流』(新潮社刊『黒い画集』収録)。
過去記事にてネタバレ書評(レビュー)がありますね。
・『寒流』(松本清張著、新潮社刊『黒い画集』収録)ネタバレ書評(レビュー)
ラストと車交換の件以外は、割と原作に正確にドラマ化されていましたね。
それだけに、よもやラストに捻りを加えて来るとは思わなかった。
まさか、ここで「強者には結局、勝てない」との結論にするとは……虚しいなぁ。
原作ラストはやや現実味に欠け、すっきり解決したとは言えないものの、あそこで終わるから救われる点もあるのだし、この改変には批判的になるかなぁ……。
奈美はともかく、流石にあの状態から頭取の娘婿である桑山が無傷はあり得ないと思うのだが。
仮に地位は保たれたとしても、スキャンダルの影響は残ると思うけどなぁ。
反頭取派の人間も居るだろうし、これ幸いと頭取含む桑山の追い落としを謀ることもありそうだが。
リアル路線に拘ったのだろうか。
仮にリアル路線に拘るのならば、沖野は桑山に奈美の件で恩を着せるなり、それをネタに地位を要求する手もあった。
そうでなくとも、行内の反頭取派の人間に証拠を渡せばそれで良かった筈。
それが駄目でも、マスコミに匿名で証拠を送りつけることも出来た。
現に、作中で桑山は沖野に対し様々な手で圧力をかけている。
それだけ、沖野の存在を怖れていたことにも繋がる筈。
沖野は表に出る必要が無い。
ところが、あのラスト。
あれだけ自由に出来るのだったら、桑山は沖野に圧力をかける必要がないような……。
そこらは変えずに、ラストを変えるのは納得いかないなぁ。
もっとも、そこまで改変してしまうと原作を遥に逸脱してしまうワケだが……。
管理人は原作も合わなかったんだけど、ドラマ版も合わないなぁ。
どうにも、ラストの改変に納得出来ない。
改変と言えば、車の件もそうですね。
原作だと交換ではなく、奈美との逢瀬を終えた桑山に車で移動したと勘違いさせ別の車に乗せる方法でした。
今回よりはスマートだと思います。
流石に交換してしまうのはリスクが高いし、より犯罪性が高まるし。
原作だと、あくまで「勝手に置いておいた車がたまたま桑山の愛車とそっくりだったので勘違いした」と言い抜け出来る人間らしさを活かした方法でした。
やっぱり、原作の方法が優れているように思います。
成功する可能性もほどほどですが、失敗しても特に不安はないワケだし。
ドラマの方法は危険すぎます。
全般的に改変点には不満が残りました。
ただ、ドラマの持つ雰囲気自体はなかなかだったように思います。
キャストも良かった。
それにしても、石黒賢さんがあの役を演じるとは……。
「奥さん、寒いんです。奥さ〜〜〜ん」には衝撃を受けた。
土曜ワイド劇場「温泉(秘)大作戦(12)」の「財布」に続く衝撃でした。
2013年1月16日追記:
1日経過し冷静に振り返ってみて「本作は格差社会を描いた作品だったんだなぁ」と気付きました。
社会的地位の高い者たち「暖流」とそれ以外の「寒流」の対立だったのでしょうね。
それと幾つか疑問点があるように思います。
コメントにてご質問を頂いたこともあり、省略部分が原作から特に改変されていないこと前提で、疑問点を解消して行きたく思います。
Q1.誰が味方で誰が敵だったのか?
A1.沖野側に伊牟田、桑山側に福光ですね。
原作では、福光に関して後に桑山に買収されていたことを明示する描写がありました。
確か、岩上を桑山に紹介したのが福光だった筈です。
「暖流」「寒流」でいえば分かり易いかも。
「暖流」が桑山、福光。
「寒流」が沖野、伊牟田。
Q2.桑山は何処まで知っていた?
A2.伊牟田が沖野側である以上、窃盗罪に問う復讐の内容については桑山は何も知らないと考えられます。
だからこそ、罠に嵌ったのです。
Q3.じゃぁ、なんで桑山も奈美もピンピンしてるの?
A3.これがドラマオリジナル要素。
原作は桑山たちが罠に嵌った時点で完結しています。
ここからは推測となりますが、おそらく政治力で事実を捻じ伏せたのでしょう。
ただ、これに対する不満点は前述の感想で述べた通り。
それと、原作とドラマ版では罠の内容が異なっています。
詳しくは感想にもある『寒流』ネタバレ書評(レビュー)をご覧ください。
Q4.ジャガーのキーはどうしたの?別物なんだからそもそも桑山は乗車出来ないのでは?
A4.これこそ、原作とドラマ版で罠の内容を変更したことの弊害だと思うのですが。
これまた推測となりますが、桑山と奈美が料亭「諫早」での逢瀬中に隙を見て伊牟田がキーを摩り替えたのでしょう。
これでご納得頂けない場合ですが、おそらく触れてはいけないことなので触れないように。
本作はどちらかと言えば、厳密性よりも「暖流」「寒流」の人間模様を描くことに重きを置いた作品というポジションなのかもしれませんね。
追記終わり
<キャスト>
沖野一郎:椎名桔平
○
前川奈美:芦名 星
沖野蓉子:有森也実
福光喜太郎:中尾 彬
伊牟田博助:笹野高史
○
桑山英己:石黒 賢 ほか
(公式HPより、順不同、敬称略)
◆松本清張先生関連過去記事
【小説】
・「霧の旗」(松本清張著、新潮社刊)ネタバレ書評(レビュー)
・「書道教授」(松本清張著、文藝春秋社刊)ネタバレ書評(レビュー)
・「球形の荒野」(松本清張著、文藝春秋社刊)ネタバレ書評(レビュー)
・『寒流』(松本清張著、新潮社刊『黒い画集』収録)ネタバレ書評(レビュー)
・『市長死す』(松本清張著、光文社刊『青春の彷徨』収録)ネタバレ書評(レビュー)
・『熱い空気』(松本清張著、文芸春秋社刊『事故―別冊黒い画集1』収録)ネタバレ書評(レビュー)
・『波の塔 上下』(松本清張著、文藝春秋社刊)ネタバレ書評(レビュー)
・『危険な斜面』(松本清張著、文藝春秋社刊)ネタバレ書評(レビュー)
・『疑惑』(松本清張著、文藝春秋社刊)ネタバレ批評(レビュー)
・『十万分の一の偶然』(松本清張著、文藝春秋社刊)ネタバレ書評(レビュー)
・『事故』(松本清張著、文芸春秋社刊『事故―別冊黒い画集1』収録)ネタバレ書評(レビュー)
・松本清張先生原作「砂の器」が5回目のテレビドラマ化決定。テレビ朝日制作、主演は玉木宏さん!!&「砂の器」ネタバレあらすじ
【ドラマ】
・月曜ゴールデン特別企画 松本清張生誕100年スペシャル「中央流沙」(12月14日放送)ネタバレ批評(レビュー)
・月曜ゴールデン特別企画 松本清張生誕100年記念スペシャルドラマ『火と汐』(12月21日放送)ネタバレ批評(レビュー)
・松本清張ドラマスペシャル「顔」(12月29日放送)ネタバレ批評(レビュー)
・金曜プレステージ「松本清張ドラマスペシャル 山峡の章」(1月29日放送)ネタバレ批評(レビュー)
・生誕100年記念作 松本清張ドラマスペシャル〜霧の旗「歌舞伎界のプリンスが現代劇初主演!原作と異なる衝撃のラスト!魔性の女3人に振り回される傲慢敏腕弁護士誰もが陥る心の闇と罠の先に待つ真実の幸せとは?真犯人は誰?」(3月16日放送)ネタバレ批評(レビュー)
・金曜プレステージ 文化庁芸術祭参加作品 松本清張2夜連続SP球形の荒野・前編「連続殺人の裏に隠された昭和史の光と影〜奈良古寺に残る亡霊の筆跡!」(11月26日放送)ネタバレ批評(レビュー)
・土曜プレミアム 松本清張2夜連続SP球形の荒野・後編「昭和39年東京オリンピック開催日にすべての謎は明かされる!刑事も涙した戦争で引き裂かれた父娘の結末」(11月27日放送)ネタバレ批評(レビュー)
・サスペンス特別企画「砂の器〜松本清張の最高傑作遂に放送へ!秋田−東京−伊勢−出雲、日本縦断3000キロの殺人捜査!!操車場の死体とカメダの謎!?二人の刑事が追う宿命…」(9月10日放送)ネタバレ批評(レビュー)
・サスペンス特別企画「砂の器〜松本清張の最高傑作遂に完結へ!日本縦断3000キロの捜査が暴く連続殺人の罠!?二人の刑事が見た父子永遠の旅!!天才作曲家の殺意…衝撃の結末」(9月11日放送)ネタバレ批評(レビュー)
・水曜ミステリー9「松本清張3週連続スペシャル 張込み〜平凡な幸福を壊す殺人者!美しい人妻の秘められた過去!密会現場で刑事が最後に見た真実(3週連続松本清張特別企画“張込み” 強盗殺人犯追う刑事逃亡の果てに昔の女は家族を捨てるか?)」(11月2日放送)ネタバレ批評(レビュー)
・水曜ミステリー9「松本清張3週連続スペシャル 鉢植を買う女〜愛したから殺した!?金に執着する女2人の戦い!死体が語る消えた3000万と花壇の謎(3週連続松本清張特別企画“鉢植を買う女” 愛する殺人…優雅な暮らしの金貸し女が愛欲に溺れたとき、不幸は始まった)」(11月9日放送)ネタバレ批評(レビュー)
・水曜ミステリー9「松本清張企画最終章 聞かなかった場所〜謎に満ちた夫の急死!燃える山鹿灯籠が暴く愛人との密会…女性官僚が堕ちた獣道(3週連続松本清張特別企画“聞かなかった場所” 夫に愛人が?女性官僚が堕ちた罠…俳句に隠された密会の屋敷)」(11月16日放送)ネタバレ批評(レビュー)
・松本清張没後20年特別企画『市長死す 死体になるまでの5日間に市長が見たものは何か?日記に隠された市長の意外な一面が驚くべき真実を浮かび上がらせる!たった一行の文章に秘められた誰も知らない12年前の出来事…53年ぶりに隠れた名作を映像化!』(4月3日放送)ネタバレ批評(レビュー)
・松本清張没後20年特別企画「ドラマスペシャル 波の塔 汚職官僚連続殺人!!捜査検事に仕掛けられた女の罠!?“点と線”に続く大ベストセラーを完全映像化!東京〜京都〜富士、証言者を追う1000キロの旅衝撃の結末」(6月23日放送)ネタバレ批評(レビュー)
・松本清張没後20年特別企画「危険な斜面 偶然再会した元恋人によって、眠っていた“出世欲”に目覚めてしまった男…しかし芽生えたのは殺意だった!普通の男から悪魔へ…このまま男は昇りつめるか転落するか?」(9月30日放送)ネタバレ批評(レビュー)
・金曜プレステージ 松本清張没後20年特別企画第3弾「疑惑 夫殺しの疑いをかけられた若き悪妻はシロかクロか?個性派女性弁護士が史上最強の悪女と闘う〜無実だったら覚えていろ!衝撃の真相とは」(11月9日放送)ネタバレ批評(レビュー)
・水曜ミステリー9「松本清張没後20年特別企画 事故〜黒い画集〜 疑惑の事故が招く連続殺人!不倫密会の代償点と線を結ぶ捜査が暴く死体移動トリック」(12月12日放送)ネタバレ批評(レビュー)
・テレビ朝日開局55周年記念 松本清張没後20年 2週連続ドラマスペシャル「十万分の一の偶然〜激突!事故か殺人か!?東名高速四重衝突!!一枚の写真が暴く赤い火の玉の謎…結婚目前に消えた娘〜父の追跡」(12月15日放送)ネタバレ批評(レビュー)
【関連する記事】
- 月曜名作劇場「駅弁刑事・神保徳之助10 〜近江八幡人情編〜 人気シリーズ第10弾..
- 土曜ワイド劇場「再捜査刑事・片岡悠介9 死を呼ぶプロポーズ〜結婚詐欺連続殺人!美..
- 月曜名作劇場「横山秀夫サスペンス 刑事の勲章 横山秀夫最高傑作「64(ロクヨン)..
- 土曜ワイド劇場「森村誠一の棟居刑事 偽完全犯罪 美女作家のニセ者は二度死ぬ?血痕..
- 水曜ミステリー9「マザー・強行犯係の女〜傍聞き〜 伝えたい話を別人の会話から漏れ..
- 月曜名作劇場「横山秀夫サスペンス 陰の季節 横山秀夫最高傑作「64(ロクヨン)」..
- 「科捜研の女 春スペシャル 謎の美人四姉妹の周りで次々と殺人が!犯人は…魔女!?..
- 土曜ワイド劇場「温泉(秘)大作戦(17) 香川うどん県こんぴら温泉 瀬戸内海の孤..
- 金曜プレミアム「松本清張スペシャル 一年半待て 密室夫殺人事件!正当防衛を訴える..
- 水曜ミステリー9「ソタイ2 組織犯罪対策課〜この男、危険なり! ドラッグ密売組織..
- 月曜名作劇場「税務調査官 窓際太郎の事件簿30 月曜名作劇場第一弾は窓際シリーズ..
- 土曜ワイド劇場「検事・朝日奈耀子(17)医師&検事〜2つの顔を持つ女! イケメン..
- 金曜プレミアム「松本清張スペシャル かげろう絵図 大奥に暗躍する巨悪に立ち向かう..
- 土曜ワイド劇場「京都南署鑑識ファイル10 狙われた社長令嬢・誘拐犯が殺された!2..
- 「松本清張特別企画 喪失の儀礼 松本清張の長編推理小説!中伊豆の旅館と深大寺の公..
- 月曜ゴールデン「内田康夫サスペンス 浅見光彦シリーズ35 風のなかの櫻香 尼寺で..
- ドラマスペシャル「ストレンジャー バケモノが事件を暴く 永遠の時を生き続ける不老..
- 土曜ワイド劇場「タクシードライバーの推理日誌39 スキャンダルな乗客 舞台上の連..
- 金曜プレミアム「山村美紗サスペンス 赤い霊柩車36 惻隠の誤算 放送開始24年目..
- 水曜ミステリー9「犯罪科学分析室 電子の標的2 猛毒ウィルスを密かに開発していた..
原作を読んだことが無い者とすれば、最後は安直な終わり方でイマイチでしたが、最後以外はなかなか面白かったです♪
第三者の立場で観ていると、沖野って男の惨めさと男ってバカだなぁって思い知らされますね(>_<)
個人的には、最後は3人とも破滅ってオチが面白いんですけど…ついでに福光喜太郎も破滅でってオチ!
疑問が多すぎて困ってます(^_^;)
要するに全て沖野の行動は筒抜けって事でいいんでしょうか?
何度か見逃した場面もあるのですが蓉子は救急車で運ばれた後、
別居?離婚?したんですか?その後単身桐生へでしたが。
奈美と歩いてる時に蓉子のオーバードーズ知ってたのはなぜ?
沖野が話さない限りは周囲に知られずに済むと思うのですが。
伊牟田も福光もグル?どっちも桑山に買収されてたんですかね。
伊牟田の写真は全部ピンボケでカメラが古いからって
仕事道具なのにそりゃないでしょう!プロとして。
訪ねた3日前に辞めてるのもタイミングよすぎ。
中古車販売業になってカメラ新しくしたからって
探偵でもないのにまた撮りに行くもの?
写真出すのもいい出来なのも怪しい。
桑山の方が顔も広いし、頭取の娘婿というバックもあるから
実は福光と仲良かったりして。よく沖野もあの人選ぶよなぁー。
工作シーンがないので説明が少し欲しかった。
伊牟田も車のすり替え手伝う義理はないでしょう。
さすがに頭取&嫁は怒ってる筈で何かの形で巧妙に離婚とか
いつかはなるんじゃ…という不毛な想像しかできないけど。
相変わらずの桑山、奈美はさらにステップアップ?
高い立場の男性に鞍替えと本当に悪いやつら。
でもいちばん怖いのは沖野の執着心ですね。
さらに左遷のラストもちょっと虚しい。
長々とスミマセンでした。
なんとも、後味が悪いというか、スッキリしないドラマでしたね。(^^;) そして、一番の疑問は、「別の車」があったとして、「キー」はどのようにしたのか? ということです。
「車社会」の田舎に住んでいるもので、たぶん、「運転できない人」の方がごく僅か、という状況。そういう立場から見ると、誰でも疑問を感じるシーンではなかったか? と思われますねェ。(−_−;) 初回から長々と、失礼いたしました。m(_ _)m
管理人の“俺”です(^O^)/!!
Re:ピエロさん
>最後以外は〜〜〜
ドラマ自体の雰囲気は良かったですね。
それだけに結末改変が……。
>沖野って〜〜〜
確かに、桑山も沖野も男のサガのままに生きていましたね……。
あれが許されたのも「暖流」側の人間だったからなのかも。
>最後は3人とも〜〜〜
それは……よもやの全滅エンド!?
血の雨が降りそう。
Re:ジュンさん
ドラマ版は省略されている点が多くて、混乱する点もありましたね。
一応、省略部分が特に改変されていない前提で、原作に基づいてご疑問に解答させて頂きますね。
まず、原作では伊牟田は沖野側、福光は桑山側の人間です。
伊牟田が早期に退職していたのも原作通り。
福光に関しては、後に桑山に買収されていたことを明示する描写がありました。
確か、岩上が福光の知人だった筈。
従って、最後の窃盗の罠について桑山は知りませんでした。
ただ、ドラマ版では罠の内容が原作と異なっています。
詳しくは感想にもある『寒流』ネタバレ書評(レビュー)の通りです。
次に、ドラマ版で蓉子は救急車にて運ばれましたが、原作では離婚しています。
おそらく、ドラマ版もあの後に離婚したものと思われます。
奈美が蓉子について知っていたのは、推測となりますが、沖野と別れたがっていた奈美が桑山経由で聞いたからではないでしょうか。
おそらく、蓉子が倒れた時点で救急車も出動する騒動なので人の口に戸は立てられないでしょう。
支店長クラスの人間が離婚すれば、噂になる可能性も高いかも。
確かに、沖野の執着心は凄かった。
あれこそサガなのかなぁ……。
Re:ポプラさん
こちらこそ、初めまして(^O^)/!!
車のキーの件ですね。
やっぱり疑問ですよね。
原作の方法だとキーを挿しっ放しでも問題ないのですが、ドラマだと大いに問題に。
個人的には、桑山たちが料亭「諫早」滞在中に鍵をすり替えたと思うようにしました。
1日経過して思ったのですが、本作は厳密性を問わず、人間模様を中心とした雰囲気と展開を楽しむドラマだったのかもしれませんね。
前回はコメントありがとうございました。
さて、ドラマ化の少ない清張の作品で期待して見ましたが、これはドラマ化されんでしょう。
原作は読んでませんが、あまりにも復讐の動機がせこすぎて笑いました。また、最後の罠も、あまりにも稚拙。
結局、家庭を捨てたような男、ストーカーのような男には、ハッピーな結末は無いと言うことでしょう。
よくこんな作品、制作し、放送したなという気分です。
こんばんわ!!
管理人の“俺”です(^O^)/!!
こちらこそ、コメントありがとうございます。
沖野の奈美への執着心はインパクト大きかったですね。
あれは物凄かった。
既に2日が経過しましたが、未だに印象的です。
ドラマ版で結末が改変されていたのは、ちょっと納得いかないかなぁ……。
私も清張原作のドラマが好きでよく見ておりますが、今回のラストがどうも納得いかず、検索していたところ、こちらのサイトにたどり着きました。
レビューはとても的を得ており、なるほど と、膝を叩いた次第であります。
そこで感想ですが、なぜ、この脚本家はこのように変更したのでしょうか?
せっかく途中まで奈美に翻弄され、異常な嫉妬心で復習に執着する沖野をうまく表現していたのに、お粗末な罠にわざわざ変更し、別に見せる必要のないその後の結末などを付け加えたのでしょうか?
これで全て台無しです。
最近、原作を勝手に変更しまったく面白くなくなってしまうドラマ、映画が多く、辟易しています。
見たいのは、映画化するほど面白い原作であって、脚本家が考えた別の内容の話ではないのです。
それなら、脚本家が最初から書いた話を映画化すればよいのにと思ってしまいます。
今回、特にその部分が顕著に感じ、コメントさせていただきました。
乱文、失礼いたしました。
こんばんわ!!
管理人の“俺”です(^O^)/!!
コメントありがとうございます。
確かに、本作の改変には首を傾げる点が多かったように思われますね。
「折角、原作をドラマ化したのならば、原作に忠実な作品にして欲しい」とのお気持ち分かります。
事情があるのだろうとは思うのですが、原作ファンは原作の映像化を楽しみに視聴するのだし、原作を知らない人はドラマを視て原作を読んでみようと興味を持つ筈。
極力、原作に沿った実写化が望まれると思います。
それでも尚改変する場合は、原作のテイストを活かした上でこれを超えるモノ、あるいは、これをより良く強調したモノ、それとは別に異なるアプローチながら原作を意識させるモノであることなどが好ましい筈。
この条件をクリアすることは相当ハードルが高くなると思います。
それゆえにこそ、これを満たす名作を望んで止みません。