ネタバレあります、注意!!
<ネタバレあらすじ>
・前話(2話)はこちら。
「SHERLOCK(シャーロック)」シーズン2 2話「バスカヴィルの犬(ハウンド) The Hounds of Baskerville」ネタバレ批評(レビュー)
精神科に通うジョン。
疲れ果てた様子で彼が口にした言葉は「親友のシャーロックが死んだ」であった。
物語は3ヶ月前に遡る。
シャーロックは次々と大事件を解決し、「ライヘンバッハ・ヒーロー」として世間の注目を浴びていた。
そんなある日、シャーロックの宿敵・モリアーティが、ロンドンの有名施設3箇所の厳重なセキュリティを同時に破るという前代未聞の犯罪を敢行した。
だが、特に被害らしい被害は出ていない。
さらに急転直下。
モリアーティが逮捕までされる―――もちろん故意である。
シャーロックはモリアーティの狙いを訝しみながらも、止めを刺すべく鑑定人として裁判に出廷することに。
其処でシャーロックはモリアーティの危険性を説くが……。
陪審員を脅迫したモリアーティは無罪になってしまう。
無罪になったモリアーティはその足でシャーロックを尋ねる。
「何故、3箇所のセキュリティを破ったのか」を問うモリアーティ。
これにシャーロックは「1つ1つでは意味がなく、3箇所すべてを破ったことに意味があるとするならば、どんなセキュリティをも突破する鍵を手に入れたということだ」と返答する。
モリアーティはこのシャーロックの答えに満足するや「どんな厳重なセキュリティをも無効化するコードを手に入れたのだ!!」と声高に語る。
さらに、指でリズムをとりながら「借りは返す」と不気味な宣言を行うが……。
それから2ヶ月―――特に何事もなく平穏に過ぎた。
そんなある日、マイクロフトに呼び出されたジョンは「弟を守ってくれ」と頼まれる。
なんでも、シャーロックの周囲に凄腕の殺し屋たちが集結しつつあるらしい。
「この兄弟にも情があったのか」と意外の念を抱くジョンだが、言われるまでもない。
シャーロックを守り抜くことを請け負うが……。
その帰路、自宅玄関前に謎の封筒を見たジョン。
中には砂が入っていた。
報告しようとするが、当のシャーロックは児童誘拐事件の捜査に携わっていた。
現場に残された手掛かりと、ジョンから聞かされた砂をヒントに児童を助け出したシャーロック。
砂は誘拐犯からのヒント、犯人はモリアーティであった。
常人では辿り着かないであろう推理に驚嘆するレストレード警部やドノバンたち。
ところが、これこそがモリアーティの罠であった。
あまりにも常人離れしたシャーロックの推理にドノバンが自作自演を疑い出したのだ。
すべてはシャーロックが自身の手柄を得る為の犯行だとしたら……もしかして、今までもすべて同じだったのでは?
このドノバンの考えは、シャーロックに反感を抱く者たちの支持を得た。
あっという間にシャーロックは犯罪者に仕立て上げられてしまう。
しかも、これをジャーナリストのキディ・ライリーもが支持し始める。
こうしてマスコミも一転、シャーロックをペテン師として扱い始める。
ドノバンとキディ。
互いが互いの推測を補い、シャーロック自作自演説が強調されて行く。
特にキディの報道は、シャーロックの生い立ちにまで至るものであり、彼に近い者が情報提供していると思われた。
そして、遂にドノバンが逮捕状を申請。
シャーロックは逮捕されることに。
だが、すべてをモリアーティの陰謀と見抜いていたシャーロックはジョンと共に逃走。
この最中、殺し屋に命を助けられたことから、例のセキュリティ無効のコードをシャーロックが所持していると知ることに。
だが、シャーロック自身にその覚えはない。
とはいえ、モリアーティとシャーロックの立場は完全に逆転する。
もはや、犯罪コンサルタントとなったのはシャーロックである。
逃亡するシャーロックはキディの情報提供者に注目し、キディ宅に侵入する。
キディの情報提供者はリッジ・ブルック(リチャード)。
彼こそはモリアーティであった。
ところが、キディは意外なことを口にし始める。
モリアーティ自体がシャーロックの妄想の産物だと言うのだ。
シャーロックに雇われたリッジ・ブルックが演じた役に過ぎないと主張する。
信じられないジョンを前に、シャーロックは1人逃走する。
シャーロックが頼ったのは、彼に想いを寄せるモリーのもとであった。
シャーロックはモリーに何事かを依頼する。
一方、残されたジョンはマイクロフトに接触。
リッジ・ブルックがキディにもたらしたシャーロック関連の情報がすべて彼が教えたものであると告発する。
マイクロフトはモリアーティをコントロールしようとし、逆に手玉に取られたのだ。
だからこそ、弟を守るようジョンに依頼したのである。
こうして、シャーロックの無実を信じたジョンは再度、力になろうとシャーロックのもとへ。
再会した2人だが、シャーロックはと言えば相変わらずの様子である。
其処へハドソン夫人が襲われたとの報が届く。
「虚報だ」と微動だにしないシャーロックとは対照的にジョンは激しく動揺。
シャーロックと袂を分かち、ハドソン夫人のもとへ。
理解されないことに苦しむシャーロックにモリアーティから連絡が届く。
シャーロックは屋上へとモリアーティを呼び出す。
ハドソン夫人のもとへ辿り着いたジョンだが、彼女は元気であった。
襲われた覚えもないらしい。
シャーロックの言葉が正しかったことを知ったジョンは急ぎ戻る。
屋上にて、シャーロックを迎えるモリアーティ。
モリアーティはすべてシャーロックを追い詰める為の罠であったことを認める。
シャーロックは、セキュリティ無効コードの正体が以前に見せたモリアーティの指の動きにあったと推理。
これさえあれば、モリアーティに対抗できると宣言。
ところが、これをモリアーティは一笑に伏す。
そもそも、そんな便利なコードは存在しなかったのだ。
3箇所のセキュリティを破ったのも、内通者の協力を得たに過ぎなかった。
愕然とするシャーロックに、モリアーティは屋上からの飛び降り自殺を強要する。
断れば、シャーロックの身近な人物(ジョン、ハドソン夫人ら)を殺すと言うのだ。
親しい人々を救う為、屋上のふちへと歩み寄るシャーロック。
だが、ここでふとあることに気付く。
モリアーティが居る限り、自殺しなくても中止命令が出せるではないか!!
シャーロックはどんな手を使ってでもモリアーティに中止命令を出させると宣言する。
これを聞いたモリアーティは一瞬、虚を突かれたような顔になり……なるほどと納得すると拳銃自殺してしまう。
これで中止命令も出せなくなってしまった。
もはや、親しい人かシャーロック自身かいずれかの死しか結末は存在しない。
決意を固めたシャーロックは下界を見下ろす位置に移動する。
其処へ戻って来るジョン。
シャーロックはジョンに電話を架けると、これまでの非礼を謝罪。
すべてモリアーティが主張したように自身の謀略であったと語り、飛び降りてしまう。
これにより、ジョンやハドソン夫人への暗殺命令は撤回。
彼らは命を取り留めた。
だが、偉大なるシャーロックは消えてしまったのだ……。
ハドソン夫人もジョンも大きなショックを受けた。
特にジョンの衝撃は大きく、冒頭へと繋がるのだ。
……だが、そんなジョンを陰から見詰める人物が居た。
驚くなかれ、あのシャーロックである―――シーズン3に続く。
<感想>
「現代版シャーロック・ホームズ」こと「SHERLOCK(シャーロック)」。
その「シーズン2」3話のネタバレ批評(レビュー)になります。
・2話はこちら。
「SHERLOCK(シャーロック)」シーズン2 2話「バスカヴィルの犬(ハウンド) The Hounds of Baskerville」ネタバレ批評(レビュー)
上述のネタバレあらすじですが、かなり端折っています。
モリーとシャーロックの会話や、モリアーティとシャーロックの会話などですね。
特にモリアーティとシャーロックの対峙シーンでは、モリアーティの存在についていろいろ考えさせられるので、気になる人は是非、本編をご覧頂きたい。
ちなみに、本作におけるモリアーティについては下記で少し触れてみます。
そして、遂にモリアーティとの因縁に決着が。
シーズン3制作が決定した本作ですが、それにはモリアーティは登場しないとのことなので、あの拳銃自殺にてモリアーティは本当に死亡したことになるようです。
もっとも、シーズン3には出ないけど未知のシーズン4で「実は生きていた!!」として登場しても驚きませんが。
シャーロックとモリアーティ、まさに光と影。
モリアーティが居るからこそ、シャーロックも真価が発揮でき輝く。
同様に、シャーロックが居るからこそ、モリアーティも真価が発揮でき輝く。
互いに必要な存在でどちらが欠けても精彩を欠くことになる……筈でした、モリアーティにとっては。
ですが、シャーロックにはジョンが居ました。
それこそが、モリアーティにはなく、シャーロックにあるもの。
ゆえに嫉妬したモリアーティが本作のように婉曲的な手段を採用したのでしょうね。
それゆえに、シャーロックの言葉に目的を達成できなくなり、自殺を選んだ。
シャーロックが生存していた方法についてですが、モリーへの依頼が鍵を握って居そうです。
最終的な結末を予期したシャーロックがモリーに依頼し、偽の死体を用意していたと言ったところでしょうか。
これはシーズン3の1話までの宿題となりそうですね。
ちなみに、シャーロッキアンの中には「実際にモリアーティがシャーロック・ホームズが創作した敵役である」との説が存在するようです。
なかなかに興味深い。
そんなシャーロッキアンの定説の数々を描いた漫画作品が下記の「シャーロッキアン!」。
興味のある方は是非、読んでみて下さいね。
なかなか面白いです!!
・「シャーロッキアン!」第28話「カレーの問題」(池田邦彦著、双葉社刊「漫画アクション」連載)ネタバレ批評(レビュー)
そして、気になるその他の『SHERLOCK(シャーロック)』シーズン3情報はこちら。
・【海外ドラマ】『SHERLOCK(シャーロック)』シーズン3について、少しだけ情報が明かされる!!
ちなみに、シーズン1ですがNHKさんにて地上波初放送されることが明らかになっています。
・【遂に来た】「SHERLOCK(シャーロック)」NHKにて2013年地上波初放送決定!!
放送されるのは2013年1月16、23、30日の3日間全3話。
放送時間は0時25分から1時55分までの1時間30分。
これは間違いなく朗報と言えるでしょう。
視るべし!!
一方、米国でも現代版シャーロック・ホームズを描いた「Elementary(エレメンタリー)」の存在が。
こちら、ワトスンが女性です。
こちらも注目です!!
・ワトスンが女性に!?米国版「シャーロック・ホームズ」こと「Elementary」が斬新な新設定を採用!!
さらに、さらに、NHKさんでシャーロック・ホームズと言えば思い浮かぶのはグラナダ版。
そのグラナダ版がブルーレイにて発売中!!
・シャーロッキアン必携!!グラナダ版「シャーロック・ホームズの冒険 全巻ブルーレイBOX」発売!!さらに『別冊映画秘宝シャーロック・ホームズ映像読本』も!!
さらに、さらに、さらに、映画「ヤング・シャーロック」のリメイクも判明しております。
・【映画情報】「ヤング・シャーロック/ピラミッドの謎」がリメイク決定&「ヤング・シャーロック/ピラミッドの謎」ネタバレ批評(レビュー)!!
神戸では「シャーロック・ホームズ扮装ツアー」も開催中。
・神戸で「シャーロック・ホームズ扮装ツアー」に参加してみよう!!
2013年は「シャーロック・ホームズ」の年になりそうです!!
◆関連過去記事
・「SHERLOCK(シャーロック)」シーズン2 2話「バスカヴィルの犬(ハウンド) The Hounds of Baskerville」ネタバレ批評(レビュー)
・「シャーロッキアン!」(池田邦彦著、双葉社刊「漫画アクション」連載)まとめ
・現代に甦るシャーロック・ホームズ譚!!ドラマ「Sherlock(シャーロック)」が流行する!?
・北原尚彦先生、『SHERLOCK(シャーロック)』のパスティーシュ小説を手掛けられる!!
・シャーロッキアン必携!!グラナダ版「シャーロック・ホームズの冒険 全巻ブルーレイBOX」発売!!さらに『別冊映画秘宝シャーロック・ホームズ映像読本』も!!
・【映画情報】「ヤング・シャーロック/ピラミッドの謎」がリメイク決定&「ヤング・シャーロック/ピラミッドの謎」ネタバレ批評(レビュー)!!
・神戸で「シャーロック・ホームズ扮装ツアー」に参加してみよう!!
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