2013年01月20日

「テレビ朝日開局55周年記念 黒澤明ドラマスペシャル 野良犬〜拳銃を盗まれた刑事!タイムリミットは5日…東京−呉700キロの殺人捜査!!男女5人同窓生が招く復讐の殺意!?黒澤明の傑作サスペンス初ドラマ化!」(1月19日放送)ネタバレ批評(レビュー)

「テレビ朝日開局55周年記念 黒澤明ドラマスペシャル 野良犬〜拳銃を盗まれた刑事!タイムリミットは5日…東京−呉700キロの殺人捜査!!男女5人同窓生が招く復讐の殺意!?黒澤明の傑作サスペンス初ドラマ化!」(1月19日放送)ネタバレ批評(レビュー)です。

<あらすじ>

事件はある夏の早朝に起きた…。城北署の刑事、村上翔一(江口洋介)は張り込み捜査の帰路、バスの車内でホルスターに納めていた拳銃を何者かにすられてしまったのだ…!
村上は自らの責任で犯人を捕らえ、拳銃を取り戻そうと決意する。しかし、保身に走る上層部はそんな村上の行動を許さず、ベテラン刑事・佐藤正賢(大杉漣)に極秘捜査を命じた。
同僚たちから拳銃の密売に手を染めたのではとまで疑われ、やりきれない思いの村上は、スリの前科者リストから柳下銀次(柄本佑)の名を発見し、凍りつく。銀次は、村上の中学時代の同級生だったのだ! 昔の友人に拳銃を盗まれたと直感した村上は謹慎処分を無視し、血眼になって銀次を追う。
だが、銀次は頑なに犯行を否定するばかりか、「会わせたい奴がいる」といって村上をある場所に連れて行く。そこにいたのは、中学時代、番長的な存在だった同級生・重山浩介(中村獅童)。いまや社長となり、裏社会とも通じている重山は村上が拳銃を盗まれたことを知っており、回収してやると約束。そのかわり、村上のかつての親友・遊佐英(永瀬正敏)を捜してほしいと持ちかけてきた。遊佐と村上は中学時代、兄弟同様に暮らした仲だったが、“ある事件”を機に町を出て以来、疎遠になっていた。重山によると、遊佐は数年間、運転手として重山に仕えていたが、半年前、会社の重要書類を持って姿を消したという。
手がかりを求めて、村上はかつて淡い恋心を抱いていた遊佐の妹・アキ(広末涼子)を訪ねる。ジャズシンガーとしてステージに立つアキにまぶしさを感じ、落ち着かない村上。だが、アキも兄の行方は知らないと話す。
そんなとき、恐れていた事態が発生した! 村上の拳銃を使った事件が起き、その犯人として遊佐の名前が挙がったのだ。いったい、誰がどうつながっているのか…!? 必死の捜査を進めるうち、村上は忘れかけていた少年時代の苦い過去を思い出さざるを得なかった…。はたして銀次、遊佐の人生を翻弄し、そして今、村上のキャリアをも奪い去ろうとしている“因縁の事件”とは…!? 
(公式HPより)


では、続きから(一部、重複アリ)……

遊佐と村上は父親同士が親友だったこともあり、遊佐の父が自殺した後、共に生活した仲であった。
その遊佐がそれと知らず村上の拳銃を用い殺人を犯してしまった。
相手は遊佐を追っていた重山の部下である。
重山が語った重要書類を巡るイザコザのようだ。

村上は、過去にあった“因縁の事件”を思い浮かべる。

中学時代―――村上、遊佐、重山、柳下は同じ野球部に所属していた。
当時からリーダーとして暴君の如く君臨していた重山。
ある日、後輩の遊佐に火を点けた。
村上は重山に反抗出来ず、これを黙認していた。
面白がった重山は村上にも火を点けるよう強要。
拒否できず困った村上の窮状を見かねた遊佐がその身代わりを引き受け、柳下に火を点けた。
柳下は火だるまになり、熱さのあまり踊り狂った。
これを指をさして大笑いする重山。

この事件が明らかになり、大騒ぎになった。
だが、重山の罪はその父親の権力で黙殺された。
代わりに、実行犯として遊佐が処分されたのだ。
遊佐は退学することになり、村上の前から消えた。
遊佐は村上の身代わりとなったのである。
これが村上の心の傷であった。

大物代議士たちへの贈賄で重山が注目された。
特捜も重山逮捕に動き出しているらしい。

矢先、村上は重山に呼び出される。
其処には暴力を奮われボロボロになった柳下の姿があった。
重山は銃の隠し場所を吐くよう、柳下を拷問したのだ。

見るに見かねた村上は数十年の時を経て、重山に反発し柳下を助け出す。

助け出された柳下は、遊佐が重山の生命線とも言える資料を所持していること、その資料を用い重山を脅迫していることを明かす。
さらに、村上から拳銃を盗み、遊佐に渡したことも。

柳下は、あの事件に関わった重山、村上、遊佐を恨んでいた。
其処で、全員に復讐すべく拳銃を奪い、利用したのだ。

その晩、遊佐から村上に電話がかかって来る。
遊佐は、柳下の言葉通り重山を脅迫する資料を所持していた。
当然、重山は遊佐を殺してでも資料を奪回しようとしている。
それから身を守るための拳銃だそうだ。
だが、同時に遊佐の最終目的が重山の命にあることを明かす。
実は、遊佐の妹・アキは重山の愛人であった。
その関係もアキの本意ではなく、重山に強制されてのものらしい。
アキを解放する為にも、今更後には退けないと語る遊佐。

村上はそんな遊佐に出頭を求めるが、遊佐は応じない。
知らぬこととは言え、村上の拳銃を使ったことを謝罪する遊佐。
その言葉には死を覚悟したものの凄味があった。
遊佐は事果たせずば、重山に殺されることも想定していたのだ。

村上も遊佐も互いに友情を忘れていなかった。
村上は遊佐を見逃すか、それとも止めるべきか悩む。
思い詰めた村上は、先輩刑事の佐藤に遊佐が重山と接触するとの情報を伝える。

その頃、柳下は佐藤に連行され、犯行のすべてを自供した。
これにより、村上が拳銃を売ったのではないかとの疑惑は晴れることとなった。

重山が広島に向かった―――贈賄疑惑で注目される重山の所在を見失う筈は無かったが……。
重山の奇策により、まかれてしまう。

村上は重山と遊佐がアキの働く店で取引する筈だと推測する。
「野良犬は人を殺し狂犬となった。狂犬は真っ直ぐしか見えない。遊佐は重山しか見えていないだろう。
同時に、重山も遊佐に生命線を握られている限り、遊佐しか見えない筈だ」
こう語った佐藤は村上の推測を指示、共に店に潜入する。

予測は的中。
村上たちの目の前で、重山と遊佐が取引を開始。
すると突然、遊佐は拳銃を抜き重山へ向ける。
奪われた銃に残されている弾は3発。

必死に逃げ出す重山、これを庇う佐藤。
村上も前へと飛び出そうとするが、重山の部下に取り押さえられる。
そして、発砲。

これは佐藤に当たってしまう。
振り返ることも無く逃げ続ける重山は屋外へ。
これを拳銃を手にした遊佐が追いかける。

佐藤は村上に遊佐を追うよう指示、傷は深くはないようだ。
アキもまた遊佐たちを追跡する。

その頃、店外では……逃げる重山、追う遊佐。
脱兎のごとく走る重山だが、遊佐の執念も凄まじい。
遂に公園へと追い詰める。

重山へ向け、さらに発砲する遊佐。
だが、重山には当たらない。
其処へ村上が到着する。

制止するよう遊佐へ銃口を向ける村上。
それを横目にしつつ、遊佐は最後の一発を。
村上も同時に発砲する……。

2つの銃声が夜の闇に響き、倒れ込んだのは遊佐であった。
胸からは血を流している、致命傷であった。
そのまま、遊佐は絶命してしまう。
この光景を目にしたアキは言葉を失う。

一方、遊佐の弾は重山には届かなかった……。

翌日、重山が逮捕された。

重山が恐れた遊佐の証拠書類とは、遊佐の手による運転手時代の行動記録であった。
其処には贈賄の履歴が詳細に記録されており、これが決め手となったのだ。

そして村上は、拳銃を奪われたことの責任をとり交番勤務となった。
村上は思う―――友人を1人失った、と。
いや、もう1人失ってしまった……脳裏に浮かぶのはアキの姿である。
村上は心の痛みと共に天を仰ぐ―――エンド。

<感想>

黒澤明監督の名作映画「野良犬」、そのドラマリメイク版。
オリジナルとなる黒澤明監督版「野良犬」は1949年公開の映画なので、実に64年を経たリメイク作品となりました。
映画版のあらすじは下記過去記事よりどうぞ!!

黒澤明監督「野良犬」が2013年1月19日にドラマになって帰って来る!!

では、ドラマ版の感想を。

まず、完全なる敵役・重山。
重山が皆を狂わせたのですね。
彼の行為が、村上にトラウマを与え、柳下からは真っ直ぐな心を奪いました。
遊佐からは友情と未来を奪い、最終的に命すら奪いました。
アキからは実の兄の命と、村上との繋がりを奪いました。
重山は非常に罪深い人物であります。

次に、主人公・村上。
村上が強い正義感に囚われ、無謀とも思える行動を繰り返したのも過去に遊佐を救えなかった後悔から来るものだったのでしょう。
それを今回の事件で乗り越えた―――そう思った矢先の友の死。
しかも、それは村上の手により行われたもの。
得た物と失った物、いずれが大きいのでしょうか。

ただ、村上には彼を支える妻子が居ます。
いずれ傷を癒してくれることでしょう。

そして、切なかったのは遊佐。
何処までも重山の呪縛から逃げ出せず、抗った末に友の手で命を落としました。
ですが、遊佐はソレを望んでいたようにも思えます。
殺人犯として追われ、重山を殺すことも出来なかった以上、ソレしか道が残されていなかったのかもしれませんね。

なんとも切ない物語でした。

キャストもなかなか良かったですね。
ドラマ版の主役は、先頃「再会」にて名演技を見せた江口洋介さん。

土曜プレミアム「大型ミステリー特別企画・江戸川乱歩賞受賞作品 再会〜その再会は秘めた過去に導かれた〜江口・常盤・堤・香川四大俳優奇跡の共演!!犯人はこの中にいる!東野圭吾、天童荒太、大絶賛の傑作ミステリーが遂にドラマ化!!」(12月8日放送)ネタバレ批評(レビュー)

そして、広末さんも登場。
江口さんと広末さんと言えば、ドラマ「トライアングル」を思い起こしました。
中村獅童さんも完全なる悪役を怪演されてましたし、永瀬正敏さんも良かった。

全体的に、なかなか手堅い作品だったように思います。

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