2013年01月23日

【第2回犯人予想】「薔薇十字館殺人事件」第4話(「金田一少年の事件簿」、講談社刊「週刊少年マガジン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

【第2回犯人予想】「薔薇十字館殺人事件」第4話(「金田一少年の事件簿」、講談社刊「週刊少年マガジン」連載)ネタバレ批評(レビュー)です!!

【「薔薇十字館殺人事件」登場人物一覧】
金田一:主人公。最終エピソードまで犯人にも被害者にもならないでしょう。
美雪:言わずと知れた金田一少年のベストパートナー。最終エピソードまで犯人にも被害者にも(以下略)。

高遠遥一:ご存知「地獄の傀儡師」。今回に限っては犯人ではない。

白樹紅音:不動高校の教師、呪われし高校伝説に一役買いそうな予感。
佐久羅京:写真家。
祭沢一心:社長。第3の被害者に……。
冬野八重姫:フラワー・アーティスト。
月読ジゼル:歌人。
小金井睦:薔薇園経営者。第2の被害者に……。
禅田みるく:織物師。
皇翔:第一の被害者。バラバラ死体で発見される。
毛利御門:薔薇十字館の執事を名乗る男。おそらく雇われただけのキャスト。

ローゼンクロイツ:高遠に挑戦状を送りつけた怪人物。

<4話あらすじ>

・前回まではこちら。
【第1回犯人予想】「薔薇十字館殺人事件」第3話(「金田一少年の事件簿」、講談社刊「週刊少年マガジン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

皇に続き、小金井も死亡してしまった。
恐怖に囚われる面々だが、薔薇が館を囲んでいる限り脱出路はない。
仕方なく、館内に引き返すことに。

それぞれの部屋に戻った面々に、入浴時間がやって来た。
毛利から特徴的な薔薇柄入りのタオルを渡される金田一と美雪。
ご丁寧なことに、柄も別々である。
どうやら、薔薇の品種ごとに分かれているようだ。

そして、疲れをほぐすのはお風呂。
というワケで、お楽しみの入浴タイムがやって来た。
殺人事件の衝撃も何処へやら、世俗の垢を湯船で流して……。

こちらは女湯。
入浴するのは白樹に美雪である。
と、湯船には先客が。
どうやら、ジゼルのようだ。
ジゼルは2人がやって来るなり、慌てた様子で風呂から上がると逃げ去ってしまう。
その背中に、十字架の痣を見る美雪と白樹。
金田一から白樹の手に十字架の痣があったことを聞かされていた美雪は訝しむ。
そんな美雪に白樹は兄弟が居ることを明かす。

一方、男湯。
こちらは金田一、高遠、佐久羅の3人。
祭沢は後から遅れてくる様子だが……。
金田一としては宿敵と裸の付き合いをしているワケでどうにも落ち着かない。
結果、早々に風呂を上がることに。

外には毛利が待っていた。
其処へ遅れてやって来た祭沢。
彼は浴室に入るなり、落ち着かない様子で戻って来る。
「自分は悪くない」と連呼する祭沢は、そのままタオルを洗濯物カゴに放り込むと部屋に戻ってしまう。
どうにも挙動不審だが……。

その一方で、金田一が「まるでホテルマンみたい」と評した一言に過剰反応する毛利。
こちらも挙動不審である。

激動の一日が終わろうとしていた。
各自の部屋に戻った面々は睡眠をとり始める。
だが、寝ていない人物も居たのである。

翌朝5時30分、金田一の部屋に据え付けられた壁時計が大音声を上げる。
たたき起こされた金田一に、扉の外から美雪の声が。
なんでも、各自の部屋にローゼンクロイツから招待状が届いたのだそうだ。
確認すると、金田一の部屋にもソレが。

「青いバラをお見せしたい」と書かれたソレに従い、指定された部屋を訪ねた金田一たち。
ところが、肝心の部屋には鍵がかかっていた。
仕方なく、庭から廻り込んで屋内の様子を確認する金田一の目に驚愕の光景が!!

なんと、中では祭沢が胸に杭を打ちつけられて死んでいた。
しかも、その死体から扉に向けてはびっしりと薔薇が敷き詰められている。

これを見た高遠は呟く。
「密室だ」と―――5話に続く。

<感想&推理>

新シリーズ「薔薇十字館殺人事件」第4話です。
20周年記念のラストを飾る作品ということで、今回も力が入りまくりでしたね。
なんといっても雰囲気がいいですね、やっぱり「館モノ」は偉大です!!

皇、小金井に続き、祭沢も死亡。被害者が3人に。
後述しますが、今回の事件の発端は誰かの焼死の可能性が高く、ソレも含めれば1話につき確実に1人のハイペース。
これで生存者は9人となりました。

【今回で考えられる「ローゼンクロイツ」の動機とは?】

さて、先ほど述べた誰かの焼死について。
おそらくこれがローゼンクロイツの動機と思われます。

この根拠が白樹の手とジゼルの背中の十字の痣。
これは火傷の痕と思われます。
あの形状から考えると、焼けた鉄の格子窓に触れたものかな。
炎から逃げた際に出来た火傷だろう。

そして、毛利が過剰反応したことから元ホテルマンだと考えあわせると、ホテルの出火事故が思いつく。
今回、集められた面々はホテルの宿泊客で、皇、小金井、祭沢たちは出火の原因を作っており、この火事で大事な人物を亡くしたローゼンクロイツに復讐されていると考えられる。

これが「薔薇十字館殺人事件」のバックボーンなのだろう。

しかし、こうなると高遠の異母妹の話は完全に眉唾。
これ、高遠がローゼンクロイツにプランナーとして協力している自作自演の疑いが……。
確かにローゼンクロイツ自身ではないが、まったくのシロとも言えないような……。

そうなると、白樹には兄弟が居たらしいが、あれは高遠の異母妹を示すものではなく、この火事で弟を亡くしたことを指している可能性がある。
高遠の異母妹だと読者に思わせるミスリードではないか。
もし、これが正しいとすると白樹が一躍容疑者筆頭に舞い戻ることになるが……。

【祭沢の殺害トリックについて】

扉の出口までを薔薇で敷き詰めた部屋で殺害された祭沢。
出口の薔薇が踏まれた形跡が無いことから、密室と考えられる。
次回以降の描写にもよるが、現状でのトリック候補は次の通りか。

まず、「部屋自体がエレベーターで動くので密室にならないよトリック」。

これは皇の死体登場トリックの発展。
よくよく考えると、あそこでアレを明かす必要があったのかが気になる。
もしかすると、アレの発展を何処かで利用するのではないか……との着想。

皇の死体は二重底のエレベーターで運ばれた。
これの大型が今回の部屋にも適用されているのではないか。
もともと、薔薇十字館は十字型の構造。
部屋自体が1階と地階とで、エレベーターになっていて1階からは密室でも、地階からは入り放題とか。

どうだろ?
では、次……と行きたいところだけど、今のところがこれぐらいかなぁ。

気になる点と言えば、扉付近に壁時計が多数あったこと。
他には、祭沢がわざわざ杭で殺害されていること。
ここにも手掛かりがありそう。
とりあえずは、次回以降に注目。

【で、誰が「ローゼンクロイツ」なのよ?】

とりあえず、「ローゼンクロイツ」こそが殺人犯として。
容疑者は全部で8人、これは作中で例の容疑者リストが発表された為。
此処には金田一、美雪、高遠、皇の姿が無いので彼らは犯人ではない。
高遠はプランナーの可能性があるが。

残った8人のうち、小金井は黒く表示されているので可能性は低い。
流石に地の文とも言えるリストで虚偽の情報を掲載はしまい。

同様に今回の祭沢も消えた。
あの状況で生きているとは思えない。
次回にも、部屋に突入せず放置されればその可能性もあるが……低いだろう。

ジゼルもないと思われる。
今回で背中の十字傷を見せちゃってるので。
如何にも「何かありそう」では犯人は出来ない……筈。

毛利もないと思われる。
皇の事件で真っ先に疑われるのは分かっていた筈。
ローゼンクロイツならばそんな危険は避けると思われる。
もっとも、その危険回避の為に探偵役として高遠を招いた可能性はある。
だが、それ以外にも館内の構造を「ローゼンクロイツ」を除き、もっとも熟知していると思われる人物が犯人と言うのは流石にないだろうと思われるので。

となると、残るは白樹、佐久羅、冬野、禅田の4人。
さて、誰だろうか。

前回はジゼルと同様の理由で白樹を外したが、今回の兄弟話で俄然浮上してるしなぁ。
白樹はかなり怪しい。

だが、一方で佐久羅も相当だ。
残された4人のうち唯一の男性だし、力仕事も出来る。

冬野と禅田はどちらが犯人でも影が薄いんだよなぁ……。
どちらかといえば、4番目の被害者候補だと思われるが。

というワケで、白樹と佐久羅のいずれかだと思われますが。
特にどちらかでないと実行できないトリックは今のところないようだし、どちらだろう?
個人的には白樹かと思ってるけど、これまた次回以降に持ち越し。

【4話感想】

冒頭でも述べたけど、今回も面白かったですね。
一方で、「ローゼンクロイツ」による被害者はまだまだ出そうな感じ。
少なくとも、あと2人は被害者になりそうな流れかな。
となると、自然に容疑者リストも幅が狭くなる筈なのですが……。

でもって、何より主張したいことが1つ。
持ち物検査をすべきでしょう。
少なくとも靴の裏を確認すべき。
今回全員が庭に出てしまってますが、犯人は杭と薔薇を用意しており、他者より汚れている筈だよ。
其処をチェックすべきだよ!!

それと、庭の薔薇の毒はハッタリの可能性が高まったな。
小金井は事前の毒物っぽい。

何故かって?
「薔薇十字館殺人事件」ラストで、不可能と思われていた毒薔薇ルートから高遠が逃走する為さ。
そして、金田一たちが館から帰るには毒薔薇じゃ帰れないからさ。

4話は此処まで。
以上を踏まえつつ、5話に期待!!

ちなみに「香港九龍財宝殺人事件」が2013年1月12日土曜日にドラマ放送されました。
ドラマ版について詳しくはこちらをどうぞ!!

ドラマ版「金田一少年の事件簿 香港九龍財宝殺人事件・アジア北米同日放送〜美雪誘拐!破滅の街の悲劇…死体出現密室トリックの謎はすべて解けた!」(1月12日放送)ネタバレ批評(レビュー)

さらに「リアル脱出ゲーム」さんとコラボすることも判明。
タイトルは「からくり館からの脱出」とのこと。
さらに「若桜町ミステリーウォーキング 〜消えた金田一少年を追え!!〜」イベントも開催予定。
こちらも注目です!!

超イベント開催判明!!「金田一少年の事件簿×リアル脱出ゲーム『からくり館からの脱出』」とは!?

「金田一少年の事件簿」ファンは鳥取へ向かえ!!「若桜町ミステリーウォーキング 〜消えた金田一少年を追え!!〜」が2012年11月3日、4日開催予定!!

◆「薔薇十字館殺人事件」関連過去記事
「薔薇十字館殺人事件」第1話(「金田一少年の事件簿」、講談社刊「週刊少年マガジン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

【トリック予想開始】「薔薇十字館殺人事件」第2話(「金田一少年の事件簿」、講談社刊「週刊少年マガジン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

【第1回犯人予想】「薔薇十字館殺人事件」第3話(「金田一少年の事件簿」、講談社刊「週刊少年マガジン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「薔薇十字館殺人事件」は2012年12月26日より「週刊少年マガジン」にて連載開始!!

「金田一少年の事件簿」20周年記念最終エピソードのタイトル判明、その名も「薔薇十字館殺人事件」!!遂に「あの人」も登場!?

◆シリーズ関連過去記事
・「金田一少年の事件簿」より「香港九龍財宝殺人事件」のまとめはこちら。
「香港九龍財宝殺人事件」(「金田一少年の事件簿」、講談社刊「週刊少年マガジン」連載)まとめ

・「金田一少年の事件簿」より「暗黒城殺人事件」のまとめはこちら。
「暗黒城殺人事件」(「金田一少年の事件簿」、講談社刊「週刊少年マガジン」連載)まとめ

・「金田一少年の事件簿」より「人喰い研究所殺人事件」のまとめはこちら。
「人喰い研究所殺人事件」(「金田一少年の事件簿」、講談社刊「週刊少年マガジン」連載)まとめ

・「金田一少年の事件簿」より「ゲームの館殺人事件」のまとめはこちら。
「ゲームの館殺人事件」まとめ(「金田一少年の事件簿」より)

・「金田一少年の事件簿」より「錬金術殺人事件」のまとめはこちら。
「錬金術殺人事件」まとめ(「金田一少年の事件簿」より)

・同じく「高度1万メートルの殺人」のまとめはこちら。
「高度1万メートルの殺人」まとめ(「金田一少年の事件簿」より)

・さとう先生による読み切り「トキメキトキナ消失宣言」のネタバレ批評(レビュー)はこちら。
「別冊少年マガジン」(講談社)より「トキメキトキナ消失宣言」ネタバレ批評(レビュー)

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