2013年02月04日

「実は私は」第1話「告白します!」(増田英二作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「実は私は」第1話「告白します!」(増田英二作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)です。

ネタバレあります、注意!!

第1話登場人物一覧:
黒峰朝陽:主人公、通称「アナザル」。
白神葉子:朝陽の意中の人物。ある秘密が……。
朱美みかん:朝陽の幼馴染。新聞部所属。通称「オレンジ」。

<ネタバレあらすじ>

主人公・黒崎朝陽は、どんな秘密もその態度や表情からすぐに周囲に報せてしまう為に、「穴の開いたザル」=「アナザル」と不名誉な名前で呼ばれていた。
だが、朝陽自身も報せたくて報せているワケではない。
従って、この難儀な体質は朝陽に大きな苦痛を強いていた。

そんな朝陽だが、たった1つだけまだ誰にも知られていない秘密があった。
それが同級生・白神葉子への恋心であった。
白神葉子は白い肌も眩しい美少女で、クラスの人気者であった。
これだけは誰にもバレていない筈であった―――朝陽の中では。

そう、この事実すらとっくの昔に周囲には筒抜けだったのだ。
知らないのは朝陽と白神葉子本人ぐらいのものらしい。

以前にも、告白前に想いを見抜いた相手からフラれてしまうとの経験があった朝陽。
今度こそは……と意気込むや教室に1人残っているらしい白神のもとへ。

教室内からは、白神の声が聞こえる。
何かをしているらしいが……「ええい」と覚悟を決め扉を開いた朝陽。
だが、目にしたものは予想の遥か上を超えていた。

なんと、白神は教室内で羽を伸ばしていたのである。
いや、此処での「羽を伸ばす」は「寛ぐ」の意味ではなく、文字通り「羽を伸ばしていた」のだ。

白神には蝙蝠のように羽が生えていたのだ。
そして、可愛らしい口元には牙も見える―――白神は吸血鬼の末裔だったのだ。

呆気にとられる朝陽に、葉子は狼狽し始める。

白神はハーフの吸血鬼。
日光に当たっても大丈夫な代わりに、日焼けし易い肌の持ち主らしい。
白い肌は彼女なりに気を遣った結果だったのである。

さらに、普段のクールな彼女と違い気さくに話しかけてくる。
笑顔を絶やさない葉子。
普段は牙を隠すために無理にクールを気取っていたらしい。
素はこちらのようだ。
白神葉子の笑顔を初めて見た朝陽はさらに惹かれる。

最後にいい思い出が出来たと口にする葉子。
実は、葉子は正体を知られれば学校を去らなければならなくなっていた。
責任を感じる朝陽に、葉子は責める必要はないとさらに気遣う。
なおさら、葉子に惹かれる朝陽。

事此処に至り、朝陽は葉子に告白を決意する。
「秘密を知る自分が隠し通せば問題はない、交際してください」
そう告げるつもりが、緊張の所為か「友達として」と余計な一節を挟んでしまう。

だが、これに葉子は大喜び。
今更、恋人になって欲しいとも言い出せず、朝陽は肩を落とす。

こうして、「アナザル」と呼ばれる朝陽が大きな秘密を抱えてしまった。
朝陽はこの秘密を守り通すことが出来るのか?

そんな朝陽に第一の敵が迫る。
朝陽が「オレンジ」と呼ぶ少女である。

「オレンジ」その正体は、朝陽の幼馴染にして新聞部員。
朝陽を便利な情報ソース扱いしている朱美みかんである―――2話に続く。

<感想>

「週刊少年チャンピオン」にて「さくらDISCORD」を連載されていた増田英二先生の新作です。
「さくらDISCORD」は未読の管理人ですが、巻頭カラーに惹かれ読んでみました。
そしたら、なかなかに面白い!!

設定自体こそ割と見かけるモノですが、その見せ方、作品の雰囲気やテンポには稀有なモノを感じます。
と言うワケで、早速ネタバレ批評(レビュー)しちゃいました。
これを読んで興味を持たれた方は、本作も如何でしょうか?

さて、第1話「告白します!」。
登場人物の設定紹介でしたね。

どんな秘密も本人の意思に関わらず筒抜けになってしまう主人公の朝陽。
そんな朝陽が知ってしまったヒロイン・白神葉子の秘密(吸血鬼である)を何処まで隠し通せるか!!
ただでさえ、難易度の高いこのミッションをさらに困難にする存在として朱美みかんが登場。
これまで、みかん相手に散々痛い眼に遭わされたに違いない朝陽が、次回如何にして秘密を守るのか?
要注目です!!

それにしても、正体の露見を避ける為に、自分を押し殺していた白神葉子。
これが彼女にとって正しいのかどうか―――それもテーマになるのかな?

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posted by 俺 at 12:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 漫画批評(レビュー) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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