いよいよ第7話にて第4の殺人が発生しそうな展開に。
このトリックを先んじて予想してみます。
興味のある方は感想へどうぞ!!
【「薔薇十字館殺人事件」登場人物一覧】
金田一:主人公。最終エピソードまで犯人にも被害者にもならないでしょう。
美雪:言わずと知れた金田一少年のベストパートナー。最終エピソードまで犯人にも被害者にも(以下略)。
高遠遥一:ご存知「地獄の傀儡師」。今回に限っては犯人ではない。
白樹紅音:不動高校の教師、呪われし高校伝説に一役買いそうな予感。
佐久羅京:写真家。
祭沢一心:社長。第3の被害者に……。
冬野八重姫:フラワー・アーティスト。
月読ジゼル:歌人。
小金井睦:薔薇園経営者。第2の被害者に……。
禅田みるく:織物師。
皇翔:第1の被害者。バラバラ死体で発見される。
毛利御門:薔薇十字館の執事を名乗る男。おそらく雇われただけのキャスト。
ローゼンクロイツ:高遠に挑戦状を送りつけた怪人物。
<6話あらすじ>
・前回まではこちら。
【薔薇密室のトリックに挑戦!!】「薔薇十字館殺人事件」第5話(「金田一少年の事件簿」、講談社刊「週刊少年マガジン」連載)ネタバレ批評(レビュー)
ホールに集まった面々。
高遠は「ローゼンクロイツ」への牽制に、祭沢の死が他殺であると主張する。
祭沢の殺害現場は密室であった。
だが、胸元から床まで貫通した杭は自殺ではあり得ないとのロジックだ。
高遠の指摘はある意味を示していた。
すなわち、ローゼンクロイツの脅威は未だ排除されていないということに。
これに、禅田や冬野らは顔色を変える。
さらに、高遠が口にした「火」とのキーワードに過剰反応を見せる。
一方、高遠の意図を計りかねる金田一。
こうして、探偵役ならば高遠が十分に勤められている。
にも関わらず、何故、金田一も呼ばれたのか?
そんな金田一に「ジョーカーの役目」であると説明する高遠。
呼び出した経緯から見ても、「ローゼンクロイツ」は高遠を熟知している。
ところが、高遠は「ローゼンクロイツ」を知らない。
これは大きなハンデと言える。
其処で「ローゼンクロイツ」にも同様の不確定要素を用意したのだ。
それが金田一であった。
果たして、金田一は真に「ジョーカー」となれるのか?
その頃、当の「ローゼンクロイツ」は不確定要素に頭を悩ませていた。
高遠の言う「ジョーカー」こと金田一である。
「邪魔になるようならば」と何らかの覚悟を露にするが……。
部屋に戻った招待客たち。
中の1人、佐久羅は自身のPCで写真を確認している。
その1つに過剰な反応を見せる―――其処には崩れた建物に挟まれ炎に呑み込まれる女性の姿があった。
そして、禅田みるくのもとには謎の招待状が。
次いで、部屋がノックされる……。
同じ頃、金田一と美雪のもとにも招待状が。
内容は「11時55分に館の南方にある封鎖区域へ来い」とのもの。
かなり高圧的な文面で、もはや脅迫状である。
仕方なく、金田一は美雪と共に指定された部屋へ。
封鎖されている為に、館内からの移動は出来ない。
従って、一度屋外へ出てから廻り込む金田一たち。
すると、誰かの悲鳴が!!
どうやら、目的地のようだ。
「白樹先生が!!」
美雪が叫び、金田一が慌てて走り出す。
背後に立つ十字架の影が金田一の背に落ちる―――7話に続く。
<感想&推理>
新シリーズ「薔薇十字館殺人事件」第6話です。
20周年記念のラストを飾る作品ということで、今回も力が入りまくりでしたね。
なんといっても雰囲気がいいですね、やっぱり「館モノ」は偉大です!!
今回は容疑者リストが登場。
祭沢の色が変わっているので、被害者入りは確定。
でもって、どうも禅田みるく女史が殺害された模様。
おそらく、ノックに応じ扉を開けた禅田が犯人に殺害されたのでしょう。
その後、南端の部屋(開かずの間)に置かれているものと思われます。
そして、第一発見者となった白樹が禅田の死体を見て悲鳴を上げたものか。
なにしろ、美雪が悲鳴の主が白樹だと指摘しているので。
読者にこそ分かりませんが、声から判断したといったところ?
こうなると、次回以降としては開かずの間なので「犯人は何処に消えたか?」が問題視されそうか。
あるいは、またも密室の謎か。
ちなみに、管理人の予想通りだと此処で発見される死体はバラバラ死体になると思われる。
【第4の殺人トリック予想】
まず、「薔薇十字館」自体について触れておきたい。
実は「部屋が回転するのではないか」と考えた前回同様に館自体に秘密があると思っている。
其処で当初は、部屋同様に地階自体が展望台のように時計回りに回転しているのではと考えたが、其処までしなくても大丈夫な方法があった。
それがコレ。
「ひょっとして、1階と地階の向きが違うんじゃないか」説。
あの見取り図自体も図自体は合っているんだけど、方角が違う予感。
1階と地階が時計回りで90度ずれているのではないか。
見取り図上にて、1階の南の真下が地階の東だとする。
これだと、1階東が地階の北、1階北が地階の西、1階西が地階の南にあたることになる。
もともと、螺旋階段の位置も意図的過ぎた。
中央に1つ、南の端に1つ。
その南の端の1つは、開かずの間で実質使用不可状態だし。
「薔薇十字館」にて1階と地階を繋ぐのは中央の螺旋階段のみの状況。
螺旋階段により方向感覚は奪われる。
地階に降りた時点で方角は曖昧になる筈。
館の構造が十字なのもこれを助ける筈だ。
問題は南端の螺旋階段だが、地階からしか使用できない。
なので地階からの出口に、1階南端の開かずの間とそっくりな別の出口を用意すれば良い。
これで「見取り図上で地階東から1階南に繋がる開かずの間」と「見取り図上で地階南からしか行けない開かずの間」の2つが出来た。
今回、死体が発見されるのは「見取り図上で地階東から1階南に繋がる開かずの間」。
金田一たちは死体発見後、地階から現場に向かうが「犯人が忽然と消える」と。
もちろん、金田一たちが辿り着いたのが「見取り図上で地階南からしか行けない開かずの間」である為だ。
で、もうお分かりのことと思うが、このトリックの種が「ソックリな2つの部屋」と「2つの死体」。
部屋については条件を満たしているので、後は死体だ。
此処で皇のバラバラ死体が利用されるのではないか。
だとすると、次のような展開が予想される。
白樹の悲鳴を聞きつけた金田一たち、駆け付けると開かずの間の中にバラバラ死体が。
被害者の顔はよく見えない。
金田一たちは1階中央の螺旋階段から地下を抜けて、南端の螺旋階段を用い再び1階へ。
バラバラ死体の正体が「禅田みくる」と判明の流れか。
で、この際の最初のダミーが皇のバラバラ死体と思われる。
ちなみに、1階と地階の方角が違うのではないかとの根拠は他にもある。
まず、今回やけに強調されていた開かずの間付近の十字架の影。
あれが多分、トリックを暴くカギになるのではないか。
管理人の推理通りだと、影の位置までは変えられないので。
そして、皇のバラバラ死体を活かす機会が此処であろうと思われること。
さらに、本トリックが皇の死体出現時のトリックの大規模な応用である点。
これで、あの時点でトリックを明かした理由も説明がつく。
そして、わざわざ11時55分と時刻を指定したこと。
あれだけ高圧的かつ脅迫してまで、時間を厳守させるには意味がある。
この時間だけ、トリックが可能になるからとしか思えない。
つまり、各人の時間を縛ることで初めて成立する際どいトリックだと言うことだ。
その点でも、これが相応しい。
では、これが実行可能な人物が犯人となるが……。
【犯人「ローゼンクロイツ」は誰か?】
ずばり、上記のトリックが用いられるとするならば白樹だと思われる。
今回にて、美雪が悲鳴を聞きつけたことで被害者と思わせて、第一発見者になる流れの筈。
となれば、その後の金田一たちの行動をその場でコントロールするような発言をすると思われる。
金田一たちを先行させた隙にトリック用にばら撒いた皇のバラバラ死体を回収するのではないか。
この際に「犯人を開かずの間で見た」などと証言し、アリバイを作るかもしれない。
ちなみに動機については、前々回から述べている通り。
【今回で考えられる「ローゼンクロイツ」の動機とは?】
前々回から述べているけど、誰かが焼死したことによる復讐と思われる。
この根拠が白樹の手とジゼルの背中の十字の痣。
これは火傷の痕と思われます。
あの形状から考えると、焼けた鉄の格子窓に触れたものかな。
炎から逃げた際に出来た火傷だろう。
そして、毛利が過剰反応したことから元ホテルマンだと考えあわせると、ホテルの出火事故が思いつく。
今回、集められた面々はホテルの宿泊客で、皇、小金井、祭沢たちは出火の原因を作っており、この火事で大事な人物を亡くしたローゼンクロイツに復讐されているのではないか。
これが「薔薇十字館殺人事件」のバックボーンなのだろう。
しかし、こうなると高遠の異母妹の話は完全に眉唾。
これ、高遠がローゼンクロイツにプランナーとして協力している自作自演の疑いが……。
確かにローゼンクロイツ自身ではないが、まったくのシロとも言えないような……。
そうなると、白樹には兄弟が居たらしいが、あれは高遠の異母妹を示すものではなく、この火事で弟を亡くしたことを指している可能性がある。
高遠の異母妹だと読者に思わせるミスリードではないか。
もし、これが正しいとしても白樹が一躍容疑者筆頭に……。
【で、誰が「ローゼンクロイツ」なのよ?】
トリック面以外に消去法で犯人に迫れないか、トライしてみよう。
とりあえず、「ローゼンクロイツ」こそが殺人犯として。
容疑者は全部で8人、これは前回に作中で例の容疑者リストが発表された為。
此処には金田一、美雪、高遠、皇の姿が無いので彼らは犯人ではない。
高遠はプランナーの可能性があるが。
残った8人のうち、小金井、祭沢は黒く表示されているので消えた。
流石に地の文とも言えるリストで虚偽の情報を掲載はしまい。
ジゼルもないと思われる。
背中の十字傷を見せちゃってるので。
如何にも「何かありそう」では犯人は出来ない……筈。
毛利もないと思われる。
皇の事件で真っ先に疑われるのは分かっていた筈。
ローゼンクロイツならばそんな危険は避けると思われる。
もっとも、その危険回避の為に探偵役として高遠を招いた可能性はある。
だが、それ以外にも館内の構造を「ローゼンクロイツ」を除き、もっとも熟知していると思われる人物が犯人と言うのは流石にないだろうと思われるので。
となると、残るは白樹、佐久羅、冬野、禅田の4人。
さて、誰だろうか。
予想通りならば、次回にて禅田は殺害されるので無い。
残るは3人だが、冬野は影が薄すぎる上に、狙われる側として覚えがありそうな様子なので消えた。
さて、これで白樹か佐久羅か。
佐久羅が少女の写真を見ていたが、あれを撮影した人物が佐久羅とは言い切れない以上、少女の復讐を狙う側である可能性も依然として残る。
そして、白樹もかなり怪しい。
予想のトリック通りだと、白樹か。
というワケで、根拠薄弱ながら消去法上は白樹、佐久羅のいずれかだと思われますが。
なので、個人的には白樹を推したいが、これまた次回以降に持ち越し。
【6話感想】
冒頭でも述べたけど、今回も面白かったですね。
一方で、「ローゼンクロイツ」による被害者はまだまだ出そうな感じ。
少なくとも、あと2人は被害者になりそうな流れかな。
となると、自然に容疑者リストも幅が狭くなる筈なのですが……。
でもって、何より主張したいことが1つ。
持ち物検査をすべきでしょう。
少なくとも靴の裏を確認すべき。
今回全員が庭に出てしまってますが、犯人は杭と薔薇を用意しており、他者より汚れている筈だよ。
其処をチェックすべきだよ!!
それと、庭の薔薇の毒はハッタリの可能性が高まったな。
小金井は事前の毒物っぽい。
何故かって?
「薔薇十字館殺人事件」ラストで、不可能と思われていた毒薔薇ルートから高遠が逃走する為さ。
そして、金田一たちが館から帰るには毒薔薇じゃ帰れないからさ。
6話は此処まで。
以上を踏まえつつ、7話に期待!!
ちなみに「香港九龍財宝殺人事件」が2013年1月12日土曜日にドラマ放送されました。
ドラマ版について詳しくはこちらをどうぞ!!
・ドラマ版「金田一少年の事件簿 香港九龍財宝殺人事件・アジア北米同日放送〜美雪誘拐!破滅の街の悲劇…死体出現密室トリックの謎はすべて解けた!」(1月12日放送)ネタバレ批評(レビュー)
さらに「リアル脱出ゲーム」さんとコラボすることも判明。
タイトルは「からくり館からの脱出」とのこと。
さらに「若桜町ミステリーウォーキング 〜消えた金田一少年を追え!!〜」イベントも開催予定。
こちらも注目です!!
・超イベント開催判明!!「金田一少年の事件簿×リアル脱出ゲーム『からくり館からの脱出』」とは!?
・「金田一少年の事件簿」ファンは鳥取へ向かえ!!「若桜町ミステリーウォーキング 〜消えた金田一少年を追え!!〜」が2012年11月3日、4日開催予定!!
◆「薔薇十字館殺人事件」関連過去記事
・「薔薇十字館殺人事件」第1話(「金田一少年の事件簿」、講談社刊「週刊少年マガジン」連載)ネタバレ批評(レビュー)
・【トリック予想開始】「薔薇十字館殺人事件」第2話(「金田一少年の事件簿」、講談社刊「週刊少年マガジン」連載)ネタバレ批評(レビュー)
・【第1回犯人予想】「薔薇十字館殺人事件」第3話(「金田一少年の事件簿」、講談社刊「週刊少年マガジン」連載)ネタバレ批評(レビュー)
・【第2回犯人予想】「薔薇十字館殺人事件」第4話(「金田一少年の事件簿」、講談社刊「週刊少年マガジン」連載)ネタバレ批評(レビュー)
・【薔薇密室のトリックに挑戦!!】「薔薇十字館殺人事件」第5話(「金田一少年の事件簿」、講談社刊「週刊少年マガジン」連載)ネタバレ批評(レビュー)
・「薔薇十字館殺人事件」は2012年12月26日より「週刊少年マガジン」にて連載開始!!
・「金田一少年の事件簿」20周年記念最終エピソードのタイトル判明、その名も「薔薇十字館殺人事件」!!遂に「あの人」も登場!?
◆シリーズ関連過去記事
・「金田一少年の事件簿」より「香港九龍財宝殺人事件」のまとめはこちら。
「香港九龍財宝殺人事件」(「金田一少年の事件簿」、講談社刊「週刊少年マガジン」連載)まとめ
・「金田一少年の事件簿」より「暗黒城殺人事件」のまとめはこちら。
「暗黒城殺人事件」(「金田一少年の事件簿」、講談社刊「週刊少年マガジン」連載)まとめ
・「金田一少年の事件簿」より「人喰い研究所殺人事件」のまとめはこちら。
「人喰い研究所殺人事件」(「金田一少年の事件簿」、講談社刊「週刊少年マガジン」連載)まとめ
・「金田一少年の事件簿」より「ゲームの館殺人事件」のまとめはこちら。
「ゲームの館殺人事件」まとめ(「金田一少年の事件簿」より)
・「金田一少年の事件簿」より「錬金術殺人事件」のまとめはこちら。
「錬金術殺人事件」まとめ(「金田一少年の事件簿」より)
・同じく「高度1万メートルの殺人」のまとめはこちら。
「高度1万メートルの殺人」まとめ(「金田一少年の事件簿」より)
・さとう先生による読み切り「トキメキトキナ消失宣言」のネタバレ批評(レビュー)はこちら。
「別冊少年マガジン」(講談社)より「トキメキトキナ消失宣言」ネタバレ批評(レビュー)
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◆金田一少年の事件簿シリーズ映像作品はこちら。
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