2013年02月23日

『相棒シリーズ X DAY』(大石直紀著、櫻井武晴脚本、小学館刊)

『相棒シリーズ X DAY』(大石直紀著、櫻井武晴脚本、小学館刊)ネタバレ書評(レビュー)です!!

ネタバレあります、注意!!

<あらすじ>

大人気シリーズ映画最新作を完全ノベライズ

燃え残った数十枚の一万円札とともに殺されたのは、大手都市銀行システム部に籍を置く銀行員。彼はネットに不正アクセスし、機密情報を流していた疑いで、サイバー犯罪対策課からもマークされていた。殺人事件として真相を追う警視庁捜査一課刑事・伊丹憲一、一方で不正アクセス疑惑から捜査を進める専門技官・岩月彬、立場の違いから、互いにいがみ合いながらも捜査にあたる二人だったが、やがて目に見えない大きな圧力に行く手を阻まれる。
そして、殺人の真犯人追及とともに、浮かび上がってくるネット上にバラ撒かれた謎のデータの正体。杉下右京たちも、そのデータに触れ、否応なく政官財の巨大な権力構造に巻き込まれていく。次第に明らかになる日本政府のために仕掛けられた金融封鎖計画。その「X DAY」に向かって、刑事たちの闘いは続く。
いまや国民的ドラマとも呼ばれる人気シリーズの映画最新作を完全ノベライズ。
(小学館公式HPより)


<感想>

特命係に神戸、甲斐が居ない。
特命係は右京1人となっており、その右京がロンドンに長期休暇に出ている。
これらのことから、時系列的にはシーズン10の後、シーズン11直前のエピソードと思われます。

従って、甲斐は登場しません。
代わりに、伊丹、岩月は当然として、三浦、芹沢ら伊丹の仲間たち、捜査二課に関連して角田たち、右京、神戸、雛子に陣川が登場します。
本作を読んで、映画版の予告映像の意味も分かりました。
なるほど〜〜〜。

内容的には、リアル路線に軸を置いて、あるかもしれない未来を描いた作品と言えるでしょう。
結末はある意味でホラー、警鐘を鳴らしていると言えるかと思います。

ただ、結果としては「大山鳴動して鼠一匹」だったことは事実かな。
作中にて、ある大きな陰謀が提示されますが、結局、解決しません。
最終的には個人的な話に終始します。
その為、余韻を残す終わり方とは言えますが、モヤモヤした気持ちも残るでしょう。
読者によっては「え〜〜〜っ、これまでは何だったの?」と不満を覚える向きもあるかも。

少なくともタイトルで「XDAY」を主張しておいて、解決しないのは問題な気もします。
それについては手も足も出ないワケなので。
いずれ、ドラマの中で触れられる日が来るのでしょうか。
注目です!!

ちなみに2013年2月27日には相棒11の17話「ビリー」が放送。
これに岩月も登場するので、先に本作を読んで勉強しておくのもありかも。

<ネタバレあらすじ>

このネタバレあらすじを御読み頂くいにあたり、オススメの方法が1つ!!
登場人物等については「相棒シリーズ X DAY」公式HPのキャストを見ながら楽しむ理解が深まる筈!!


では、ネタバレスタートォォォォォ!!

大手都市銀行の1つ東京明和銀行にシステム部に勤務する銀行員・中山雄吾が死体で発見された。
中山の死体の周囲には、燃やされたとみられる数十枚の一万円札が……。
この事件の担当となったのが伊丹たちであった。

其処へ、サイバー犯罪対策課の岩月が現れる。
実は、中山は「ジャスティス」と称し、ネットに不正アクセスし機密情報を流していた。
この容疑でサイバー犯罪対策課から追われていたのだ。

こうして、伊丹と岩月は中山殺害を追うことに。
果たして中山の死の裏に何があるのか?

数日後、一部の銀行で、システムエラーにより預金の引き出しが出来なくなる事態が発生。
暴徒まで出る事態に発展する。
芹沢はと言えば、陣川に経費の立替分の早期支払いを頼み込むまでに追い詰められる。

一方、組対5課の角田らは大規模摘発を実行。
「桂木企画」を手入れし、神林という男を逮捕する。

その頃、中山が「ジャスティス」として流出させたデータに注目した人物が居た――――片山雛子である。
雛子は神戸を通じ、右京にデータの分析を依頼。
休暇でロンドンに滞在していた右京であったが、神戸の頼みを断り切れず分析することに。
結果、現状の経済状況の悪化、ひいてはそこから2015年5月1日に金融封鎖が行われる予定であること。
すなわち「XDAY」と、それに繋がるシミュレーション計画の存在が明らかとなる。
雛子はこれを受けて「XDAY」の首謀者たちに接触を試みる。

その正体は、代議士の戸張と金融界の実力者たちであった。
先のシステムエラーこそがシミュレーション計画の第1弾だったのである。
雛子はこれを黙認する代わりに、自身の意向をプランに加えるよう取引することに。

その頃、岩月は上司から「XDAY」の意味と、その社会に与える影響を告げられて悩んでいた。
仮に中山殺害事件が解決したとしても、犯人の動機が「XDAY」に絡んでいるのは間違いなく、これを逮捕することで「XDAY」それ自体が公開されてしまえばパニックになると教えられたのだ。

岩月は、その影響のあまりの大きさに事件の捜査を取り止めようとする。
これに反発する伊丹。
2人は仲違いしてしまうが……花の里の女将・幸子の言葉を受けて岩月は再度、事件に立ち向かうことに。

「新ジャスティス」を名乗る人物が新たにデータ流出を再開。
これを追った伊丹と岩月はその正体が中山の恋人・麻生美奈と突き止める。
美奈は中山の遺志を継ぎ、その目的を果たそうとしていたのだ。

実は「XDAY」のシミュレーションプログラムを完成させたのは中山であった。
これは中山の上司・朽木の指示だったらしい。
もちろん、朽木の裏には政財界の大物が控えているに違いない。
だが、中山は自身の行いに悩み、結果として正義を行うべく「XDAY」に関する情報をネットに流出させたのだ。
そして、何者かに殺害されたのだ……。

朽木への事情聴取を行おうとする伊丹たち。
だが、朽木は犯行を否定。
代わりに意外な情報を入手することに。

中山が情報を流出させたことに気付いた朽木は上の意向に従い、中山に退職を勧告した。
この事態を想定していなかったのか、中山は「流出したデータを削除するので許して欲しい」と申し出たそうだ。
だが、それで許される筈もない。
言い争いとなり、結局、中山はその場を飛び出したそうだ。
そして、死体となって発見された……。
朽木によれば、この前後に神林が居たらしい。

伊丹を巻き込むことを怖れた岩月は、単独で決着をつけるべく角田たちに取り調べを受けている神林のもとへ。
岩月は神林を中山殺害容疑で逮捕する。

これに神林は何を思ったか、すべてを打ち明け始める。
中山を殺害したのは、やはり神林であった。

中山が流出させたデータから「XDAY」に気付いた神林。
「XDAYが行われる具体的な日時を知れば、金になる」と考えた神林は朽木に近付く。
だが、朽木は情報を洩らさない。
そんなとき、朽木と中山の言い争いを聞いた神林は中山も詳細を知っていることに気付く。
そこで、職を失おうとしている中山ならば……とこれに接近し買収しようとしたのだ。
ところが、中山はこれに応じなかった。
「XDAYが来れば、価値は無い」と札束に火を点けてしまった。
これがきっかけで神林と中山が揉み合ううちに、中山が死んでしまったのである。

こうして事件は解決。
犯人が「XDAY」実行側に居なかったことにより、この結果は公のものとされた。
神林が何を叫ぼうが、戯言にしかならないとの判断が為されたようだ。

確かに中山殺害事件は解決した。
だが、「XDAY」は依然として残されているのだ―――エンド。

・本作から半年後の事件となっています。
「相棒season11(eleven)」第17話「ビリー」(2月27日放送)ネタバレ批評(レビュー)

◆ノベライズ版の著者・大石直紀先生関連過去記事
「相棒 ―劇場版2―」(大石直紀著、小学館刊)ネタバレ書評(レビュー)

「交渉人 THE MOVIE」(大石直紀著、小学館刊)ネタバレ書評(レビュー)

「映画ノベライズ版 十三人の刺客」(大石直紀著、小学館刊)ネタバレ書評(レビュー)

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posted by 俺 at 12:00| Comment(2) | TrackBack(0) | 書評(レビュー) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
今週の「相棒」の記事から、こっちにもきました。
TVで放送したら見るでしょうが、劇場までは行かないだろうなぁ。

ところで、角田課長たちの組織犯罪対策課って2課でしたっけ?
捜査2課は、経済犯罪を扱う部署(右京さんが特命対策係の前にいた)だと思ったんですが……?
私の勘違いでしたら申し訳ありません。
m(__)m
Posted by パンプキン at 2013年03月01日 19:37
Re:パンプキンさん

こんばんわ!!
管理人の“俺”です(^O^)/!!

ああっ、角田たちは組対5課所属でしたね。
ご指摘ありがとうござます。
早速、こっそり訂正しておきます(^O^)/!!
Posted by 俺 at 2013年03月01日 22:13
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