ネタバレあります、注意!!
第5話登場人物一覧:
黒峰朝陽:主人公、通称「アナザル」。
白神葉子:朝陽の意中の人物。ある秘密が……。
藍澤渚:クラス委員長。彼女にも秘密が……。
朱美みかん:朝陽の幼馴染。新聞部所属。通称「オレンジ」。
岡田:朝陽の友人の1人。割と友人想いの様子。
嶋:朝陽の友人の1人。軽い。
<ネタバレあらすじ>
〜〜〜これまでのあらすじ〜〜〜〜
「アナザル」こと「絶対に秘密を守れない男」黒崎朝陽は憧れのヒロイン・白神葉子の秘密を知ってしまった。
その秘密とは「白神葉子がハーフの吸血鬼である」こと。
朝陽は葉子の為に、この秘密を守らねばならない―――。
取り巻く人々を相手に、朝陽は秘密を守り抜くことが出来るのか?
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
教師に遅刻の理由を問い質す女子生徒が居る。
彼女は授業時間の大切さについて得々と説くが、その周囲からは「今のお前の説教こそが授業時間を削ってるじゃん」とのツッコミが。
女子生徒は慌てて自説を収めることとなった……。
その女子生徒こそ、朝陽のクラス委員長である藍澤渚である。
そして、朝陽の告白前にこれを袖にするとの荒業を為したのも彼女であった。
彼女の外見的な特徴は頭に生えたネジ。
真面目ながら何処かズレている藍澤渚、そんな彼女には秘密があった。
携帯の電池残量のようなものに目を留めると、保健室へと走り込む渚。
周囲を確認すると、ネジの蓋を外し充電を開始する。
その中からは、渚を50分の1ほどに縮小したようなもう1人の渚が。
こちらはネジの代わりに触覚らしきものが生えている。
そう、藍澤渚―――その正体は小型の宇宙人。
人間大のこの渚はそっくりなロボットだったのである。
渚は人間世界を調査する為に送り込まれていた調査員だったのだ!!
そんな渚が最近になって気にかかる相手が居る。
誰あろう、あの朝陽である。
渚が朝陽をフッタのは半年ほど前に遡る。
あの時点では、調査と言う目的があった為にそれを優先させただけであった。
ところが、朝陽はすぐに白神葉子に熱を上げてしまった。
以来、なんだか朝陽が気にかかって気にかかって仕方がないのだ。
渚自体はこの気持ちの正体を知らない。
だから、自分がこんなに朝陽のことを気にかける理由―――それは「朝陽が葉子にのぼせ上り周囲を警戒しておらず、これが朝陽自身の為にならないからであり、隙だらけの朝陽に常在戦場であることを教えなければならないから気にかかるのだ……」と妙な理屈をつけている。
この日、渚は朝陽にその精神を教え込むべく、授業中にも関わらずネジの蓋を外すと本体が密かに脱出。
朝陽に向けて光線銃を放つ。
上手く避けろよ……そう念じていた渚だが、朝陽が避ける筈もなくそのまま命中。
とはいえ、朝陽にとってそれは蚊ほどの痛みも伴わないものであった。
逆に授業中に危険を冒した渚は岡田に本体を目撃されかけてしまう。
いや……目撃されたのかもしれない。
渚自身はギリギリセーフとの判定だが……。
朝陽のことを未だ気にかける渚。
そのうちに、朝陽がこれだけ早く乗り換えたのはそもそも自分に好意が無かったからではないか。
にも関わらず、自分が勝手に自惚れてフッテしまったのではないか。
さまざまな想いが去来するように。
もうこうなっては取り留めもない。
思い余った渚は朝陽に直接問い質すことに。
それがどんな結果をもたらすことになるかも知らずに……。
朝陽を呼び止めた渚。
それとなく聞き出そうとするが、あまりに遠まわし過ぎてまったく伝わらない。
結局、ストレートに「自分のことが好きなのかどうか」と尋ねることに。
これはもう告白したも同じである。
周囲は渚が朝陽に告白したとして大騒ぎに。
そんな中、朝陽はただ正直に「(以前は)好きでした」と応じる。
これが尚更、騒ぎを大きくして……。
居た堪れなくなった渚は「すぐに別の相手に乗り換えて、こんな奴好きじゃないわよ!!」と言い切ってしまうのであった。
ただでさえ、一度フラレタ上に止めを刺された朝陽。
そんなに自分のことが嫌いだったのか……と落ち込みムード。
一方の渚も「そんなつもりでは……」と本意と異なる結果にがっくりと肩を落とすのであった―――6話に続く。
<感想>
「週刊少年チャンピオン」にて「さくらDISCORD」を連載されていた増田英二先生の新作。
「さくらDISCORD」は未読の管理人ですが、1話を読んで注目している作品です。
本作、かなり面白い!!
今回も良かったですね!!
此処数話が面白かったものの、みかんに依存しがちなところがあったので新鮮でした。
それと、キャラの動かし方や思春期の心情に触れていた点が「空が灰色だから」っぽくもあった。
ただ、みかん回に比べると、些か作者の持ち味を活かしきれていない気がしないでもない。
ちなみに公式の「前回までのあらすじ」が「白神家にて崩落事故」だったり……。
それと、渚ロボのエネルギー残量が携帯電池みたいに3段階なのには笑った。
それにしても「この学校には普通の人間があまり居ないのでは」とか思った。
ひょっとして、その事実を知らないのは「葉子や渚など本人ばかり」なのだろうか。
今回にしても、岡田が渚に気付いたような感じもするし……。
それを見ても騒ぎ立てないのは、面白そうだから見逃しているのか。
或いは事情がありそうだから情けをかけているのか。
はたまた、朝陽やみかんを除いて皆それを知ってるのだが言わないだけなのか。
何かあったりして……。
次回は「渚とみかん」になるのかなぁ……それとも新キャラか?
この点も注目!!
本作に興味を持たれた方には、是非、「週刊少年チャンピオン」本誌を捜して読んで欲しい。
最近の「週刊少年チャンピオン」は「名探偵マーニー」や本作など本当に粒揃いでクオリティが高い作品が多い。
注目の雑誌の1つと言えるでしょう。
◆関連過去記事
・「実は私は」第1話「告白します!」(増田英二作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)
・「実は私は」第2話&第3話「弁当を食べよう!」(増田英二作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)
・「実は私は」第4話「お見舞いに行こう!」(増田英二作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)
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