2013年03月10日

土曜ワイド劇場「検事・朝日奈耀子(13)医師&検事〜2つの顔を持つ女!犯人が行列するロープウェイ、標高932m殺人トリック…赤いコートを着ると背中を日焼けする!?」(3月9日放送)ネタバレ批評(レビュー)

土曜ワイド劇場「検事・朝日奈耀子(13)医師&検事〜2つの顔を持つ女!犯人が行列するロープウェイ、標高932m殺人トリック…赤いコートを着ると背中を日焼けする!?」(3月9日放送)ネタバレ批評(レビュー)です!!

<あらすじ>

東京地検の朝日奈耀子(眞野あずさ)は、医師免許を持つ異色の女検事。所属する刑事部の上司・倉持刑事部長(北村総一朗)や、よき相棒である検察事務官・大山聡(内藤剛志)、後輩検事・立川正人(松田悟志)、北野留美(木下あゆ美)らとともに連日、多くの事件を担当している。
ある日、耀子のもとに、殺人事件の被疑者・久保美佐子(宮本真希)が送致されてきた。人気レストランのシェフである美佐子は、閉店後の店内でレジをあさる強盗・野々村真司(國本鍾建)と遭遇、もみあいの末にキッチンにあったナイフで刺したが、殺意はなかったと主張していた。 だが、耀子は致命傷となった刺し傷が心臓に達するほど深いこと、そして「風邪気味で悪寒がする」と言いながら右腕をさする美佐子の様子に着目。実況検分の前に、MRIで美佐子の頸部の精密検査をする。
すると耀子がにらんだとおり、美佐子は風邪ではなく、頸椎の椎間板ヘルニアに罹患していることが判明する。ヘルニアのために右腕に力を入れることができない美佐子には、致命傷を負わせることは不可能だったのだ。耀子は医学的見地から、野々村を殺害したのは美佐子ではないと結論、嫌疑不十分で美佐子を不起訴処分とする。だが、美佐子がなぜウソの供述をしたのか、そのウソの供述の裏に何が隠されているのかはわからないままだった。
真実を探るため捜査を進めた耀子は、殺された野々村が、5年前まで伊香保の建設会社で社長秘書として働いていたことを知る。5年前といえば、美佐子の夫で群馬・伊香保で新聞記者をしていた良介(児玉貴志)が事故死したのと同じ頃……。良介の元同僚で、何かと美佐子の息子・良太の面倒を見ている安永雄二(池田政典)は、何かを知っているような素振りを見せるが、耀子が尋ねても答えづらそうに口を閉ざした。
そんな中、伊香保の森林公園で、野々村の妻・直美(塩山みさこ)が絞殺体となって発見された。しかも、現場付近から走り去る美佐子の姿が、地元ミニコミ誌編集者・高村絵里香(未來貴子)によって目撃されていた。マスコミは、野々村真司の殺害を供述していた久保美佐子を釈放した耀子の捜査ミスが、野々村の妻・直美の殺害につながったと騒ぎ立て、耀子は窮地に追い込まれるが…!?
(土曜ワイド劇場公式HPより)


では、続きから……(一部、重複アリ)

野々村真司に続き、その妻・直美が殺害された。
直美の死体は派手に日焼けをしていた。
さらに、殺害直前の直美と思われる赤いコートの女性が森林公園に向かうロープウェーの防犯カメラに撮影されていたが……。

直美の死体の第一発見者とされる高村絵里香によれば、逃げ去る美佐子の姿を見たと言う。
高村は美佐子の亡き夫・良介の元同僚だそうだが……。

こうして、両方の事件に久保美佐子が関わっていたことから、容疑は美佐子に向くことに。

医師の資格を持つ検事・朝日奈耀子は美佐子に椎間板ヘルニアの症状があることを看破し、右手が使えない美佐子に犯行は不可能と判断する。

一方、良介が過去に取材先を恐喝していたのではとの疑惑が浮上。
良介が恐喝していたとされるのは、リバーフラッグ建設の社長。
殺害された野々村真司がその秘書であったことも分かる。

良介の死に木下裕一という男性が関わっていたことが判明。
木下は美佐子にストーカー紛いに付きまとっていた男であった。

実は、良介は喧嘩を始めた木下を止めようとして、木下に押され誤って転倒し死亡してしまったのである。
その後、良介の恐喝疑惑が浮上し、これを隠蔽した功績で良介の親友・安永が本社で部長に出世したそうだが……。

矢先、安永が服毒死してしまう。
遺書には「良介の恐喝を止められずに放置していたところ、野々村から良介の仲間として脅迫され、その為に野々村を殺害。その後、それについて脅迫して来た直美をも殺害した。朝日奈により犯行が露見しそうになった為に自殺する」と記されていた。

だが、朝日奈は現場から「プレガバリン」を発見。
「プレガバリン」は「椎間板ヘルニアの処方箋」であった。
当然、美佐子も所持している。
容疑はまたも美佐子に向くが……。

美佐子は犯行を否定。
ただし、野々村真司殺害は安永の犯行であったことを認める。
なんでも、安永から良介が恐喝していたことをバラされたくなければ、罪を被るように強要されたらしい。
しかし、最近になって「良介の恐喝」が嘘だったのではと気付いたそうだ。
安永に詰め寄ったところ、かなり動揺していたらしいが……。

一方、木下裕一が安永を殺害したと自首して来る。
木下は美佐子を巡り、安永を排除したと主張する。

だが、朝日奈はこの犯行を疑問視。
木下が美佐子を庇っていると考え、調査を始める。

木下は誤って良介を殺害してしまった後にこれを悔やみ、美佐子と良太を陰ながら見守り続けていた。
ストーカーと思われていたのはコレだったのだ。
今回も、美佐子を救う為に偽証していたらしい。
涙ながらに美佐子の無実を訴える木下に、朝日奈は犯人ではないと確信する。

野々村直美の背中にあった謎の日焼けが気にかかる朝日奈。
直美が死の直前に落合橋付近で赤いコートを着用し歩いていたとの証言も飛び出す。

朝日奈は直美の日焼けが死後に出来たものと判断。
だが、死体はコートを着ていた。
コートを着ていては日焼けはしない。
この事実から、朝日奈はある推論を……。

数日後、朝日奈の執務室に呼び出された人物が居た。
朝日奈は直美の日焼けが死後のものである以上、殺害後にコートを脱がされたに違いないと判断。
其処から、落合橋付近で直美が殺害されたことを突き止めていた。

では、森林公園へと向かうロープウェーの防犯カメラに映っていた赤いコートの人物は誰か。
それこそ、犯人に違いない。

そして朝日奈に犯人と指摘された人物―――その正体は高村絵里香であった。

実は、リバーフラッグ建設社長の愛人は高村だったのだ。
高村はスクープを追うばかりに、リバーフラッグ建設社長と愛人関係になってしまった。
安永はこれをネタに高村を脅迫し、さらにリバーフラッグ社長を脅迫した。
ところが、この脅迫する姿を野々村に撮影され、安永は野々村から脅迫されてしまう。
野々村からの執拗な脅迫に苛立った安永はこの排除を決意。
高村は美佐子を利用することを提案。
野々村を殺害することまでは成功するが、美佐子へ罪を着せることには失敗する。
結果、直美が安永に目をつけ脅迫して来た。
今度は直美を排除しなければならなくなった。
其処で、安永と高村の2人は直美の名前で美佐子を呼び出した。
直美を事前に気絶させコートを奪うと、高村がそれを着込み森林公園へ。
美佐子が森林公園に到着したことを確認すると、気絶した直美の傍に待機していた安永へ連絡。
安永はその場で直美を殺害した。
これで、死亡推定時刻上は美佐子の犯行が疑われるのだ。
その後、安永が直美の遺体を移動させ高村と合流。
高村は自身の着ていたコートを直美に着せ替えた。
そして、高村は第一発見者を偽装したのだ。

ところが、安永は美佐子に恐喝の真相を見抜かれ始め怯え出した。
口封じの必要があると判断した高村は安永を毒殺した。
もしもの際に美佐子へ容疑を向けるべく「プレガバリン」を置いたのも高村であった。

良介が行ったとされる過去の恐喝は、すべて安永と高村による偽りであった。
安永は恐喝の事実を知り止めるよう告げた良介を、リバーフラッグ建設社長を介して買収させようとしたのだ。
だが、良介はこれを拒否していたのである。

真相が白日の下に曝され、高村が逮捕された。
美佐子もまた偽証罪で罪に問われることとなった。
最後まで美佐子を見守る木下だったが、美佐子からは別れを告げられる。
それは木下が美佐子から罪を許された瞬間だったのかもしれない―――エンド。

<感想>

「検事・朝日奈耀子シリーズ」第13弾。
前作は2012年6月2日に放送されており、およそ9ヶ月ぶりの新作となりました。
シリーズ前作などについては感想の後に過去記事がありますね、興味のある方はどうぞ!!

では、ドラマの感想を!!
実に1週間ぶりの「2時間サスペンス」となりました。
全体的に、なかなか良かったのではないでしょうか。
割と盛り沢山な内容で、特に怒涛の終盤には圧倒されました。
個人的には、「2時間サスペンス」の王道的展開で期待したに相応しい作品であったと思います。

印象的だったのは「脅迫の連鎖」かな。
安永に始まり、野々村、直子と脅迫者の系譜が連なる様は恐ろしかった。
被脅迫者も、リバーフラッグ建設社長、高村、安永、美佐子となかなか多い。
特に安永は「脅迫する側」であり「脅迫される側」でもあるということで、なかなかに複雑でした。
此の点、「因果応報」との言葉がちらほら。

それにしても、高村は何故、あそこまで執拗に美佐子に罪を着せることに拘ったのか。
自身が貫けなかったジャーナリストの王道を貫いた久保への嫉妬がその妻に向いたのでしょうか。
それとも、久保を密かに愛しており、その妻を憎んでいたのでしょうか。謎だ……。

でもって、気になる点が2点。

まずは、直美殺害について。
実際は直美は殺害直後に森林公園に運び込まれたらしいので、死亡後に日焼けしたというのは当たらないかなぁ……と。
おそらく、高村が直美を気絶させコートを奪っている間に日焼けしたものと思われます。
だとすると、生前の日焼けになるわけですが、となると、一旦、コートを脱いだ際のものとも考えられるので犯行に際しトリックがあったかどうかは曖昧になると思うんだけど。
それとも、生前に日焼けした物が死亡直後に進んだとの理解で良いのかな?

それと、安永殺害について。
高村は美佐子が薬を飲んでいたこと知っていたのかなぁ……と。
これがないと工作出来ないし。

此の点が気になりました。

他は全体的にバランスよくまとめられていて、なかなか良かったと思います。
朝日奈も主役の貫録を示し、同時に大山も活躍していました。
良し!!

次回にも期待!!

2013年3月12日追記

上記で謎としていた直美の日焼けの理由について、みちこさんからコメントで教えて頂きました。
森林公園へと移動させる前に、人気が少なくなるまでの待機時間があったんですね。
この時間に日焼けしたワケです。

コメント頂いたみちこさん、ありがとうございます(^O^)/!!
追記終わり


◆関連過去記事
土曜ワイド劇場「検事・朝日奈耀子(12)医師&検事〜2つの顔を持つ女!白骨の女に4回殺された男!?海と陸の時刻表トリックを紫色の砂浜が暴く!!」(6月2日放送)ネタバレ批評(レビュー)

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<キャスト>

朝日奈耀子:眞野あずさ
大山  聡:内藤剛志
倉持哲也:北村総一朗
宮崎礼子:大島さと子
久保美佐子:宮本真希
木下裕一:相島一之
野々村直美:塩山みさこ
安永雄二:池田政典
田島夕子:大谷みつほ
高村絵里香:未來貴子 ほか
(敬称略、順不同、公式HPより)


「検事はその時」です!!
検事はその時





「女検事ほど面白い仕事はない (講談社文庫)」です!!
女検事ほど面白い仕事はない (講談社文庫)



【関連する記事】
この記事へのコメント
こんにちは。

なかなか面白かったですね♪

さすが土ワイと言ったところでしょうか!

個人的に最近、宮本真希ブームがきてます。


Posted by ピエロ at 2013年03月10日 11:36
確かに、朝日奈は貫禄でしたねぇ〔笑〕
検事らしい落ち着きと厳しさがありました。

日焼けの件ですが、午後二時に殺害した後、
観光客がいなくなるのを待っていました。
だからその時間・・・多分二時間位でしょうか
日差しに背中が晒されていたという事です。

それよりもロープウェイの映像は顏が映って
ないのだから直美とは断定出来ないし、
返って怪しい女の存在が浮彫りに。
科捜研の女でやっていた映像解析にかけられ
たらすぐに人物が違うという事が出てしまい
そう。

プレガバリンについては何の説明もなかった
ですね。高村が美佐子を調べていたであろう
ぐらいですかね。

木下が中々の存在になっていましたね。
Posted by みちこ at 2013年03月11日 21:37
こんばんわ!!
管理人の“俺”です(^O^)/!!

Re:ピエロさん

本作は「2時間サスペンス」が1週間ぶりということでハードルも上がっていたのですが、楽しめました(^O^)/!!

宮本真希さんと言えば、2時間サスペンスで年に5、6回登場されてますね。
登場作では印象的な活躍をされる女優さんです。
管理人も注目してます(^O^)/!!

Re:みちこさん

管理人、朝日奈シリーズには割と厳しい評価だったのですが、今回はかなり良かった印象。
特に朝日奈が主役として活躍してました!!

>日焼けの件ですが〜〜〜

なるほど、其処に気付いていませんでした。
森林公園に運ぶために人気が無くなるのを待っていたんですね。
これでスッキリです(^O^)/!!
早速、記事を訂正させて貰います!!

>ロープウェイの映像は〜〜〜

管理人も思いました。
特定出来ていないですよね。
そこに木下の写真が出てくれば、第一発見者である高村の嘘は明らかになるし。

>科捜研の女でやっていた映像解析〜〜〜

同感です。
他の2時間ドラマでも「ああ、これが科捜研ならなぁ」と思うことって多々ありますね。

>プレガバリンについては〜〜〜

作中では特に触れられてませんでしたよね。
やっぱり、密かに調べていたからになるのかな。

そして、木下のインパクト良かったです。
ラストも彼の姿が1番印象に残っています。
あらすじでも、居酒屋パートをカットして其処をラストにしちゃったぐらいです。

朝日奈シリーズ、次回も期待出来そう(^O^)/!!
Posted by 俺 at 2013年03月11日 23:27
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