2013年03月07日

『ネメシスの杖』第2話『オカピの群れ』(朱戸アオ作、講談社刊『月刊アフタヌーン』連載)ネタバレ批評(レビュー)

『ネメシスの杖』第2話『オカピの群れ』(朱戸アオ作、講談社刊『月刊アフタヌーン』連載)ネタバレ批評(レビュー)です。

ネタバレあります、注意!!

<ネタバレあらすじ>

・前回まではこちら。
『ネメシスの杖』第1話『占い師の杖』(朱戸アオ作、講談社刊『月刊アフタヌーン』連載)ネタバレ批評(レビュー)

紐蔵から「桶谷食品の食品被害」について教えられた阿里は、思いも寄らぬ視点からの助言に新たな光を見出す。
だが、あくまで紐蔵自身には協力を拒否されてしまう。

同僚と共に当時の事件を調べ始めた阿里。
問題となったのは「桶谷食品」から販売された飲料。
これに「シャーガス病」を媒介する原因物質が含まれていたのだ。
CMも放送されていたが、わずか1週間で回収騒動が発生していた。
だが、事件自体は早々に終結を迎えたらしい。

どうやら、対象飲料が「トクホ(特定保険用食品)」に認定されていたことも関係しているらしい。
さらに、実はある大物も関与しているそうだが……。

事件を調べる契機となった告発者から事情を確認することに成功する阿里。
告発者によれば、他にも同じ症状の者が出ているらしい。
しかも、不思議なことに彼らは一様に自ら罹患していると申告し受診していた。
これに対し、院長が対応していたようだが……これは一体何を指し示すのか。

専門家の協力が不可欠と察した阿里は土産を手に再度、紐蔵を訪ねる―――2話に続く。

<感想>

新進気鋭の朱戸アオ先生による連載「ネメシスの杖」、その第2話「オカピの群れ」です。
勢いのある線で描かれたキャラに骨太な内容と、第2話もなかなか重厚な物語が展開されました。

本来ならば群れをつくらないオカピ。
それと同様に大量発生する筈のない病気が発生している。
だからこその「オカピの群れ」。

しかも、患者にはある共通点がある様子。
やはり、人為的な復讐が根底にあるのか。

タイトルである「ネメシス」はギリシア神話に登場する女神の名前。
「憤り」と「罰」を司り、「神罰の執行者」としての側面を持つらしい。
そこから考えても「桶谷食品の食品被害」が発端なのは間違いないか。

おそらく桶谷の死は謀殺となるのでしょう。
冒頭に女子高生が飛び降り自殺しており、これが「桶谷食品」の食品被害に遭った人物だとすると復讐が真っ先に考えられます。
あるいは桶谷の背後に黒幕がおり、これによる口封じの線もあるか。
次回が気になりますね。

ちなみに「シャーガス病」は実在の病気のようです。
『ネメシスの杖』はそれだけとってもかなり本格的な医療ミステリと言えそうですね。

それと、ネタバレあらすじはかなり改変されているので、オリジナルを読むことをオススメします!!

◆関連過去記事
『ネメシスの杖』第1話『占い師の杖』(朱戸アオ作、講談社刊『月刊アフタヌーン』連載)ネタバレ批評(レビュー)

2話が掲載された「月刊 アフタヌーン 2013年 04月号 [雑誌]」です!!
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第1話が掲載された「月刊 アフタヌーン 2013年 03月号 [雑誌]」です!!
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posted by 俺 at 12:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 漫画批評(レビュー) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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