2013年04月22日

「リピートアフターミー」第3話「仰るとおりソイツです」(ヤマモトマナブ作、マッグガーデン刊「月刊コミックブレイド 5月号」掲載)ネタバレ批評(レビュー)

「リピートアフターミー」第3話「仰るとおりソイツです」(ヤマモトマナブ作、マッグガーデン刊「月刊コミックブレイド 5月号」掲載)ネタバレ批評(レビュー)です。

ネタバレあります、注意!!

第3話登場人物一覧:
三好善美:主人公、善行ポイントを集めている。ループの中心……の筈。
九條:上司(大浦)に解雇通告を受けた男。善美と共に事件解決に挑む。ループを理解している。
大浦:九條を解雇した。何故か何度も「通行止め」の手で殺害されてしまう。
石名坂:九條の同僚。何かある?
通行止め:街で噂の連続殺人鬼。
謎の少女:善美が助けた謎の少女、実は……。

<ネタバレあらすじ>

オリジナルを含め4周目のループに突入した。
3周目のループでも大浦を救えなかった九條は困り果てていた。
そんな九條に善美は情報提供する。
大浦殺害直後に石名坂の部屋へと人が消えたのだ。
さらに、大浦の死体の背中に「通行止め」の交通標識をガムテープで象ったマークが残されていたことから、善美は巷で評判の連続殺人鬼「通行止め」の犯行であると推測。
これを聞いた九條は石名坂こそが「通行止め」であり犯人だと疑うが……。

そんな九條を放置しつつ、善行ポイントを貯めて行く善美。
一方でコンビニの先輩を助けるべく、彼が参加予定であった合コンへ潜入する意志を固める。

その準備を始める善美。
まず、後輩に3周目の経験を活かしたマニュアルを手渡す。
次に居酒屋へ出入りする為に、量販店で衣装を揃えることに。

同じ頃、九條は今度こそ大浦を救うべく「通行止め」について心当たりがないか大浦を探っていた。
だが、大浦自身は全く身に覚えがないらしい。

服を選ぶ善美、その背後で何やら騒ぎが持ち上がる。
どうやら、警察官に保護された児童が何故か反発しているようだ。
善行ポイント回収のチャンスとそちらへ向かった善美は絶句する。

其処に居たのは例の神様であった。
年齢を想像できない外見の為に、子供と間違われたらしい。
「罰当たりな奴め」と罵る彼女を宥めつつ、知り合いとして身柄を引き受けることに。

善行ポイントは貯まらなかったが、この出会いには意味があった。
彼女から他の者は死亡しても次のループで生き返るが、善美のみは死亡してしまうと精神的な死を迎えてしまうことを宣告されたのだ。
こうして、善美は慎重に動かなければならないことを知った。

とはいえ、逃げることは出来ない。
量販店で手に入れたパーティー用のチャイナ服(それしかなかった)を着込み、潜入することに。

先輩が参加していたのは「コンビニ店員のみが参加する合コン」。
それなりに盛り上がっているらしい。
そのメンバーの中で、先輩以外に見知った顔を見つける善美。
なんと、善美がコンビニ強盗(1話参照)を捕まえたことで助けられたコンビニ店員の女性が参加していたのだ。

オリジナルでは先輩は生存していた。
だが、2周目以降では先輩は「通行止め」の手で殺害されている。

オリジナルと2周目以降の差は、善美がコンビニ強盗を捕まえたかどうかだ。
この女性店員こそが特異点に違いないと考えた善美は彼女を呼び出すと「あなたが通行止めね!!」と挑発する。
だが、相手はきょとんとするばかりで何も理解していない様子。

あれ、間違ってたか……?
困惑した善美はとりあえずその場を逃げ出すのだが。

その頃、九條は大浦を救うべく先回りしていた。
其処へ、通行止めらしきヘルメット男が現れる。
九條はこれを不意討ちで倒すのだが、騒ぎを聞きつけた大浦が駆け付けてしまい、意識を取り戻したヘルメット男の凶刃に倒れてしまう。
怒った九條はヘルメット男を今度こそ昏倒させ、顔を確認するが石名坂とは似ても似つかぬ別人であった。
驚いたところを、何者かによる背後からの一撃に気絶してしまう。
「通行止め」は複数居たのだ……。

同じ頃、善美は混乱しながらも例の女性コンビニ店員を監視していた。
ふと、角に消える彼女を追った善美は思わぬ衝撃を受ける。
なんと、相手は善美を待ち構えると襲撃を仕掛けて来たのだ。

しまった、油断した……一度、否定してしまったことで気の緩みを突かれた善美は倒れ込んでしまう。
其処へ、止めを刺そうとする女性店員。
まさに絶対絶命!!

ところが、この危機に見知らぬ男性が助けに入る。
彼のおかげで一命を取り留めた善美は感謝するが……。
そんな善美に男は連絡先を書いた名刺を残して去ってしまう。
その名前は石名坂であった。
どうやら、石名坂はこの界隈でナンパに精を出していたらしい。
この時間に此処に居た石名坂に大浦殺害は不可能であると結論付ける善美。

一方、目を覚ました九條は大浦殺害で警察に逮捕された。
担当刑事によれば、大浦の事務所が荒らされていたらしいが……。
自身にかけられた容疑を晴らすべく、善美に電話するよう刑事に依頼する九條。
これを容れた刑事は善美に対し尋ねる。
「九條さんに容疑がかかっているんだが」
だが、善美は非情な一言を。
「仰るとおりソイツです」
コレで決まった。九條は逮捕されてしまう。
とはいえ、あと15分で5周目に突入。
当然、リセットされることになるのだが―――4話に続く。

<感想>

「月刊コミックブレイド」にて連載が開始されたヤマモトマナブ先生の作品です。
「善行をポイント化することが生きがいの女子高生が、ひょんなことから同じ1日を10回繰り返す」ことになる作品。

その中で「如何にして皆をハッピーにするか」がポイントの模様。
今回も、かなり気になる展開になってますね。

どうも「通行止め」こそが事の元凶である様子。
しかも、この「通行止め」が複数存在。
ある目的の為に動く集団なのか。
それとも超自然的な力のもとで支配された人々なのか。
現状での印象としては特に組織だった感じは受けませんが……。

もしかして、善美に肩入れした神が居たように、それに対立する存在が居て「通行止め」を操っているのか。
あるいは、善美が時を繰り返すことになったそもそもがコレに対抗する為などの裏事情があるのか。
それとも、善美が変えた時を復元しようとする力……はないか。

まだまだ謎は深まるばかりです。

一方、石名坂、何か意味がありそうなキャラです。
彼もまた何かを知るキャラなのか。

さらに、万能の如く思われていた善美に大きな弱点が。
他の人々と違い、善美のみ周回中の死がリアルな死に直結してしまう。
これにより善美は行動に注意を払う必要があることに。

ちなみに、「ミステリ」で1日を繰り返すと云えば、西澤保彦先生『七回死んだ男』が思い浮かびますが、本作はどちらかと言えば「ひぐらしの鳴く頃に」に近いかもしれない。

『七回死んだ男』(西澤保彦著、講談社刊)ネタバレ書評(レビュー)

そんな中、本作「リピートアフターミー」の特徴は「善行ポイント」が存在していること。

「1日を繰り返す」タイプの作品だと「最後の1日まではどう足掻いても問題解決が為されない」ことは既に分かっています。
これは1話の冒頭でビルから転落した善美が洩らす台詞からも判明。
おそらく、どう立ち回っても回避できない二律背反的な状況が成立してしまったものと思われます。
善美の親友や野球部員など、誰かを助ければ誰かが助からない状況か。

これに対し、10万ポイントが何らかの救済に繋がっているのは間違いなさそう。
おそらく結末としては「何度挑戦しても事態は改善されず冒頭の諦めシーンへ、其処からラスト10回目がスタートし善行10万ポイントと引き換えに神様が奇跡を起こしベストな形に繋がる」と言ったパターンが予想されますが……果たして!?

おそらく構成的に全10話から11話、長くても12話と思われます。
その分、結末へ向けて綺麗に伏線を配している筈。
伏線好きな読者には堪らない本作、次回にも期待!!

◆関連過去記事
「リピートアフターミー」第1話「今日という日は2度と来ない」(ヤマモトマナブ作、マッグガーデン刊「月刊コミックブレイド 3月号」掲載)ネタバレ批評(レビュー)

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