2013年05月05日

「C.M.B. 森羅博物館の事件目録」第75話「ダイヤ泥棒」(加藤元浩著、講談社刊「月刊少年マガジン 2013年6月号」掲載)ネタバレ批評(レビュー)

「C.M.B. 森羅博物館の事件目録」第75話「ダイヤ泥棒」(加藤元浩著、講談社刊「月刊少年マガジン 2013年6月号」連載)ネタバレ批評(レビュー)です!!

ネタバレあります、注意!!

登場人物一覧:
森羅:主人公。C.M.B.の指輪の主。多大な影響力を持つ。
七瀬立樹:森羅のパートナー。身体を動かすことが得意。

日比野千太:退職を間近に控えた美術館館長。
品川有理:保険会社社員。今回の依頼人。
大久保:宝石鑑定協会から派遣された鑑定士を名乗るが……。

<ネタバレあらすじ>

森羅を中心に何人かの男女が立ち尽くしている。
そんな中、森羅はいきなり彼の決め台詞を口にする―――「驚異の部屋(ヴァンダー・カンマー)へ案内します」と。
(こんな奴に分かるワケが無い)
森羅を知らない泥棒はニヤケつつこの台詞を聞いていた……。

泥棒は事の起こりを思い返す……それは数ヶ月前のこと。
美術館館長・日比野千太は退職を間近に控え、記憶に残るイベントを開催しようと時価数十億円のダイヤの展示会を計画した。
展示にあたり、保険会社と契約。
保険会社は厳重な警備体制を敷くことを条件に契約に応じた。

展示室は出入り口が1つだけの奥まった個室を選ぶこと。
展示室内の内と外にそれぞれ警備員を1人ずつ配置すること。
防犯カメラを置くこと。
以上、3点である。
そして、保険会社はこれとは別に切り札をも用意した。

こうして、完璧な警備体制を敷いたかに思われた。
だが、この内容はダダ洩れになっていたのである。

そして、数週間前。
顔を隠した男が泥棒に接触して来た。
男は警備体制の詳細を泥棒に教えるとこう切り出した。
「時価数十億円のダイヤだ。盗み出せたら5千万円で買い取ろう」と。
幾らなんでも取分が少な過ぎると思った泥棒だが、それでも5千万円は大きい。
この誘惑に負けた泥棒は依頼を引き受けた。

そして、美術館では特設展示会が開催。
これが好評を博し、連日大勢の客が観覧に訪れた。

一方、泥棒は1週間前から姿を変えつつ、連日客に混ざって足を運んだ。
だが、下調べの為ではない。
毎日、担当の警備員に同じことを告げたのだ。
「もしかして、偽物にすり替わっているのではないか?」と。

最初こそ、特に気に留めていなかった警備員だったが、毎日繰り返されたことで不安になりだした。
其処で、数日前から日比野に報告し始めたのである。
当初は相手にしなかった日比野だが、引き続く報告に警備員同様に不安になりだした。
今日になって「宝石鑑定協会」に連絡を入れ、鑑定士の大久保が呼ばれた……となっていた表向きは。

だが、この鑑定士の大久保を名乗る男こそが泥棒だったのだ。
泥棒は、事前に日比野の携帯から「宝石鑑定協会」のアドレスを自身の連絡先に変更していた。
連日、警備員たちに不安を与えたのは、大久保として呼ばれるように仕組む為であった。
同時に、その場でダイヤを盗んだとしても、1週間前に既に盗まれていたと偽装する意味も兼ねていた。

「あ〜〜〜これは偽物ですね〜〜〜」
鑑定する振りをして、この一言を口にした泥棒。
こうして、大久保を騙りまんまとダイヤを盗み出した筈だったが……。
此処で思わぬ邪魔が入った。

保険会社の担当者として品川有理が現れたのだ。
しかも、切り札として森羅を連れていた。

森羅を知らない泥棒は余裕を持って構えていた―――それが冒頭のシーンである。
ところが、此処から泥棒は思わぬ展開に動揺を見せることになる。

まず、森羅は泥棒の1週間前からの工作を看破。
盗まれたのは今此処であり、当然、犯人とダイヤがこの場にあると断言したのである。
泥棒は迂闊に逃げられなくなってしまった。

さらに、森羅はこの工作を行うメリットについて言及。
あっさりと大久保が偽物であると指摘する。
大久保は自身が犯人ならば、本物のダイヤは何処に消えたのかと主張。
重ねて、腹痛を理由に逃げ出そうとするや、調べる為に偽のダイヤを持ち帰りたいと言い出す。
だが、これも森羅により拒否されてしまう。

何故なら、消えたダイヤは其処にあったからである。
偽物とされるダイヤを手にした森羅が、少し触れると……。
ダイヤが割れ、中から1回り小ぶりな別のダイヤが出て来た。
大久保は偽のダイヤの中に本物のダイヤを隠し、身体検査を誤魔化し持ち出そうとしていたのだ。

もはや、言い逃れは出来ない。
その場で逮捕される大久保こと泥棒。

ところが、森羅はまだ事件は終わっていないと続ける。
偽のダイヤから出て来たダイヤもまた偽物だったのである。
本物は別の場所にあるとする森羅。

そして、森羅が指摘した本物のダイヤの在処。
それは日比野のポケットの中であった。

森羅の指摘通り、日比野のポケットの中から本物のダイヤが発見され日比野もまた逮捕されることに。
この事件、内部から何者かが手引きしないと不可能であった。
そして、日比野の行動には不審な点が多かった。
何故、ダイヤが偽物ではないかとの報告が上がってすぐに対処しなかったのか。
それは泥棒も知らなかったが、日比野こそがこの事件の黒幕だったのである。

日比野は退職金よりももっと儲かる方法を模索した。
其処で、今回のダイヤ窃盗を思いついたのである。
ダイヤが被害に遭ったとしても、保険で相殺され美術館に傷はつかない。
ダイヤの代金がまるまる懐に入るのだ。

日比野は顔を隠すと泥棒に接触し、警備体制を教えると共に窃盗を依頼した。
もちろん、泥棒の犯行方法を予測した上での行動だ。
その後、頃合いを見計らって泥棒の罠にかかったふりをしつつこれを電話で呼び出すと、大久保に鑑定を任せるように見せかけ取り出した際に本物のダイヤと偽物を摩り替えたのだ。
すべては泥棒に罪を着せる狙いであった。

逮捕され連行されて行く泥棒は日比野に叫ぶ。
「俺は此処まで悪辣なことはしねぇぞ!!」と―――エンド。

<感想>

「月刊少年マガジン」2013年6月号掲載「75話 ダイヤ泥棒」です。

日比野(名古屋)、品川(東京)、大久保(東京)と、登場人物名が地名(駅名)になってますね。

ちなみに、今回は変則的な倒叙形式だったと言えるでしょう。
漫画版では泥棒の顔が中盤まで黒く塗りつぶされており、判然としない形式なってました。
ただ、此処は早期に明かしても特に問題はなかったような気がします。

自らは保身を図りつつ、泥棒の上前を撥ねようとした日比野。
かなりの「悪」ですね。
そんな彼の悪を見抜いた森羅、流石です!!

次回は「C.M.B. 森羅博物館の事件目録」はお休みとのこと。
代わりに「月刊少年マガジン」本誌に「Q.E.D.証明終了」が登場。
久しぶりの本誌登場ですね、期待です!!

◆関連過去記事
【「C.M.B. 森羅博物館の事件目録」シリーズ】
「C.M.B. 森羅博物館の事件目録(「月刊少年マガジン」2012年6月号掲載分)」(加藤元浩著、講談社刊「月刊少年マガジン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

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2012年6月現在の最新刊「C.M.B.森羅博物館の事件目録(20) (講談社コミックス月刊マガジン)」です!!
C.M.B.森羅博物館の事件目録(20) (講談社コミックス月刊マガジン)





「C.M.B.森羅博物館の事件目録(1) (月刊マガジンコミックス)」です!!
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