2013年04月19日

「実は私は」第12話「狼女がやってきた!」(増田英二作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「実は私は」第12話「狼女がやってきた!」(増田英二作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)です。

ネタバレあります、注意!!

第12話登場人物一覧:
黒峰朝陽:主人公、通称「アナザル」。
白神葉子:朝陽の意中の人物。ある秘密が……。
紫々戸獅狼:葉子の幼馴染。彼もまたある秘密を……。
紫々戸獅穂:葉子の幼馴染。彼女もまたある秘密を……。

藍澤渚:クラス委員長。彼女にも秘密が……。
紅本:教師。
朱美みかん:朝陽の幼馴染。新聞部所属。通称「オレンジ」。
岡田:朝陽の友人の1人。通称・岡。割と友人想いの様子。
嶋田:朝陽の友人の1人。通称・嶋。軽い。
桜田:朝陽の友人の1人。通称・サクラ。渋い。
葉子の父:吸血鬼。額に十字傷を抱く巨人。

<ネタバレあらすじ>

〜〜〜これまでのあらすじ〜〜〜〜

「アナザル」こと「絶対に秘密を守れない男」黒崎朝陽は憧れのヒロイン・白神葉子の秘密を知ってしまった。
その秘密とは「白神葉子がハーフの吸血鬼である」こと。
朝陽は葉子の為に、この秘密を守らねばならない―――。
取り巻く人々を相手に、朝陽は秘密を守り抜くことが出来るのか?

矢先、実は宇宙人であった委員長・渚と狼男で肉食系女子な獅穂も加わって……。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

目の前で光と共に消えた獅狼。
代わりに現れたのは、扇情的な表情とスタイルを誇る女性。
葉子は彼女の名を呼ぶ「獅穂」と。
葉子によれば、彼女こそ幼馴染らしい。

「獅狼」は「獅穂」の別人格だったのだ。
月をみることがスイッチになっており、「獅穂」と「獅狼」が精神はおろか身体ごと入れ替わってしまうそうだ。
ちなみに、主人格は「獅穂」で「獅狼」の記憶は「獅穂」も共有できるが「獅穂」の記憶は「獅狼」にはないらしい。

思わぬ展開に混乱する朝陽。
その目の前で獅穂は次々とご乱行に及ぶ。
葉子の胸を無造作に揉んだかと思えば、朝陽を誘惑したのだ。

ドギマギしっぱなしの朝陽。
これを見て平常心ではいられない葉子は獅穂と朝陽を自宅へ誘う。

葉子宅にて。
「獅狼と違い、葉子を連れ戻すつもりはない」と語る獅穂。
獅狼と獅穂は人格も別なだけに、判断なども別になるらしい。

と、その間も獅穂は相変わらず朝陽を誘惑し続けていた。
朝陽に抱きついたまま離れないのだ。

敵愾心を抱いた葉子は、朝陽との身体的距離を少しずつ縮めて行く。

さて、2人の美女に挟まれた朝陽はといえば、自身の置かれた状況を薄々理解していた。
右からは葉子の刺すような視線、左からは獅穂のねだるような視線。
胃が痛い……。

事あるごとに朝陽にベタベタする獅穂に対し、葉子は遂にキレた。
「おっと、ごめ〜〜〜ん」とばかりに月の写真を獅穂に向けたのだ。

瞬く間に獅穂の身体が輝きに包まれ、変身して行く。
「あっれ〜〜〜写真でも変身しちゃうんだったっけ」空惚ける葉子。
光が収束し、次に現れたのは獅狼であった。

途端、獅狼は「さっきはよくも騙しやがったな!!」と朝陽に掴みかかる。

マズい!!
慌てた葉子は再び月の写真をかざす。

「あっ!!」獅狼の声と共に現れたのは獅穂。
獅穂はそのまま朝陽に身体を寄せて……。

「えい!!」
またも、葉子の手から月の写真が。

そして、獅狼が現れて……自身の格好を見て驚愕する。
今は朝陽を組み敷くように跨っていたのだ。
「てめぇ〜〜〜獅穂に何を!!」

またも朝陽ピンチ。
葉子の手から(以下略)。

こうして、獅穂が現れた。
獅狼、獅穂のリレーに翻弄された朝陽は息も絶え絶えだ。
そして、獅穂によるダメ押し。
獅穂の胸元に顔をうずめた朝陽は夢心地で気絶してしまう……。

これを見ていた葉子は狼狽しながら「アカン……アカンよ」と制止を繰り返す。
だが、獅穂は動じない。
それどころか「なにがアカンなの?」と聞き返す。

これに言い淀む葉子。
「いや、黒峰君には藍澤さんという彼女が居るから……」

この言葉を聞いた獅穂は何故か朝陽から急に距離を取る。
「鈍いんだから……」
そう呟く獅穂に「鈍くない、鋭いよ」と応じる葉子。
「いや、他人の気持ちもそうだけど、葉子は自分自身の気持ちにも鈍いよ」
これまでにない真剣な表情を見せた獅穂はそのまま帰ってしまうのであった。

翌朝、登校した朝陽と葉子。
葉子は自分の幼馴染について朝陽に謝罪する。
いや、普段はうちの幼馴染が迷惑かけてるから……と、みかんの顔を思い浮かべる朝陽。

だが、獅穂の脅威は未だ終わっていなかったのである。
その日、朝陽と葉子のクラスに転校生が紹介された。
その生徒の名は、紫々戸獅穂。
そう、獅穂が転校して来たのだ。

「「早退させてください」」
朝陽と葉子の声がハーモニーする―――13話に続く。

<感想>

「週刊少年チャンピオン」にて「さくらDISCORD」を連載されていた増田英二先生の新作。
「さくらDISCORD」は未読の管理人ですが、1話を読んで注目している作品です。
本作、かなり面白い!!

その12話です。
11話「狼男がやってくる!」と対になった「狼女がやってきた!」。
肉食系女子・獅穂さんの登場です。

それにしても、葉子自身も朝陽にかなり惹かれている様子ですね〜〜〜。
でも、自分自身の気持ちに気付いていない。
あるいは、気付いていても気付かないふりをしているものか。

獅穂はそんな葉子を素直にする為に、朝陽を誘惑する役を買って出ている模様。
あの他者とは「獅狼」のことですかね。
獅穂の言い方だと葉子の過去に何かありそうともとれるが……。

獅穂、渚、みかん……3人が3人とも朝陽が葉子に恋心を抱いていることを知り後押ししている状態ながら、当の葉子はそれを認めようとしない。
葉子自身も朝陽を憎からず思っているにも関わらず……。

う〜〜〜もどかしいぞ!!
でも、これこそがラブコメの醍醐味ですね。
心して味わうべし!!

それにしても、獅穂は月の写真でも変身してしまうとは……これは日中の授業中と言えど油断できないな。
獅穂は学生として籍があるが、獅狼には籍がないから、登場したら即不審者だな。
このパターンもありそうだ。

主人公の恋敵兼新ヒロインの参戦!!
次回も注目です!!

本作に興味を持たれた方には、是非、「週刊少年チャンピオン」本誌を捜して読んで欲しい。
最近の「週刊少年チャンピオン」は「名探偵マーニー」や本作など本当に粒揃いでクオリティが高い作品が多い。
注目の雑誌の1つと言えるでしょう。

◆関連過去記事
「実は私は」第1話から10話まで(増田英二作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)まとめ

「実は私は」第11話「狼男がやってくる!」(増田英二作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

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posted by 俺 at 12:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 漫画批評(レビュー) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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