2013年04月29日

『スーサイド・パラベラム』第1話(道満晴明作、講談社刊『メフィスト』連載)ネタバレ批評(レビュー)

『スーサイド・パラベラム』第1話(道満晴明作、講談社刊『メフィスト』連載)ネタバレ批評(レビュー)です!!

<ネタバレあらすじ>

その日、あるパーティー会場に兎の覆面を着用した人物の姿があった。
本来なら目立つその格好も、仮装パーティーというこの環境下では特に目を惹くことも無い。
その人物は適当にパーティー会場で提供されていた食べ物を見繕うとそのまま部屋を出る。

途中、パーティーの主催者であるドン・アンブロージュと擦れ違う兎覆面。
アンブロージュはパーティーの成功に上機嫌の様子である。

兎覆面は会場を出ると、エレベーターホールへ。
そのまま階下へと降りて行く。

着いた先は謎の小部屋。
扉の前に立つ見張り役の男によると、中に誰かが捕まっているらしい。

兎覆面は無造作に室内へと入ると、食事とワインを差し入れと称して振る舞う。
見張りたちは喜んでこれに手を着けようとして……兎覆面に立ち位置を調整された。

何の意味があるのか……疑問に思う見張りたちに鉛玉が解を与えてやった。
哀れ、見張りたちは兎覆面により射殺されてしまう。

兎覆面は覆面を外す、中から出て来たのはポニーテールの美少女。
美少女は椅子に拘束された人物の戒めを断つ。
そして、相手の顔を見て……唖然とした。
見ず知らずのオカマだったからである。
美少女が助けようとした相手―――オウカではなかった。

しまった……と後悔する美少女にオカマは礼を告げると逃走する。
去り際にボスは滅多に人前に姿を現さないらしいと言い残して。

これを聞いた美少女は銃を刀に持ち替えてパーティー会場へと向かう。

一方、パーティー会場では大きな衝撃音と共に壁が崩れ始めた。
慌てて逃げだそうとするアンブロージュの前に、あの少女が刀を突き付ける。
縦一閃―――真っ二つにされたアンブロージュの中から別の美少女が現れた。

アンブロージュは人前に姿を現さない。
その人物が人の多いパーティー会場に居ることには意味があったのだ。

来てくれると思ってたわ。
オウカと呼ばれた少女は、ポニーテールの少女をチハヤと呼んだ。
瞬間、オウカの足元が虚空に呑まれ消えた。

オウカは垂直落下して行く。
次の第9階層(ステージ)で待ってるわ……と言い残し。
これをチハヤが追いかける。

彼女たちの目的は何か。
一体、何を意味するのか―――第2話へと続く。

<感想>

『メフィスト』の新連載です。
謎が謎を呼ぶ第1話となりました。

今回の登場人物はメインで3人。
チハヤ、オウカ、ドン・アンブロージュ。
このうち、ドン・アンブロージュはオウカの擬態だったので実質2人か。

ただ、このドン・アンブロージュの扱いが謎だな。
ドン・アンブロージュはあの世界で実在しており、オウカが化けていたものか。
そもそも、あの世界自体が架空の物であり、アンブロージュというキャラもオウカの隠れ蓑として用意されたものだったのか。
どちらかと言えば、後者のような気がします。

だとすると、2人の居る世界は仮想現実……あるいはそれに類する世界なのか。
これはオウカの足元が消えたり、壁が崩れたりしたこと、オウカ自身の次は第9層との台詞からも分かりますね。

2人は仮想現実(架空世界)で追いかけっこを繰り広げていることになるが……。
これは自分の意志によるものなのかどうかも気になるなぁ……。

全体的に抒情的な世界で繰り広げられる追いかけっこ。
次回に注目です!!

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posted by 俺 at 12:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 漫画批評(レビュー) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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