<あらすじ>
湯川愛子(竹下景子)と朋美(三船美佳)母娘は、久しぶりに群馬県高崎市にある愛子の亡夫の墓を訪れた。そして、2人は夫の知人、宇田川源治(内藤剛志)が経営する古い写真館の前を通りがかった。
その翌日、前日に宇田川の写真館で家族写真を撮った森島家の主人、幹夫(谷川昭一朗)が、何者かに殺されたことを知り、愛子は驚いた。幹夫は妻・静江(古村比呂)、長男・洋一(加藤良輔)、長女・香織(秋月三佳)との四人家族。独りよがりで暴君のように振る舞う幹夫は家族から疎ましがられていた。また、ハンマーのような鈍器が凶器だと推定されたが、現場に残っていなかった。
群馬県警の刑事、須藤彰俊(篠塚勝)と藤永耕平(佐渡稔)は、家族による犯行ではないかと疑う。父親に反発していた洋一を怪しく思い取り調べるが、洋一にはアリバイがあり、静江と香織には犯行当日の行動に不明な点が残った。
証拠と証言が乏しい事件の手掛かりを得ようと、県警は中央警察科学研究所に現場に残った血痕の鑑定を依頼する。依頼を受けた杉山晴彦室長(ベンガル)は愛子と助手の佐野利行(吉川裕朋)を派遣。
愛子は三日月形に残った一つの血痕に着目し、直径9ミリのボタンのような物が現場に落ちていたのではないかと指摘する。
一方、須藤刑事は、静江と香織が宇田川写真館に出入りをしていたという情報を得る。そして宇田川が2人に頼まれて幹夫殺害に及んだのではないかと疑惑を深める。宇田川のシャツのボタンが取れていたことも疑わしいポイントのひとつだった。
そんなある日、戦場カメラマンだった宇田川の作品展が開かれ、愛子は朋美とともに訪れる。すると宇田川が会場で倒れ、入院してしまう。
須藤刑事が病室を訪れ、宇田川に静江と香織との関係を聞くと、宇田川は自分の犯行だと自供。その言葉通りに凶器が発見された。
これで事件解決かと思われたが、愛子は三日月形血痕の正体が気にかかり、実験を繰り返し検証を続けるが・・・。
(公式HPより)
では、続きから……。
森島幹夫が殺害された。
死因はハンマーのようなものによる撲殺。
現場には接着剤と大工道具が転がっていたが……。
幹夫は家族に横暴であったことから嫌われており、容疑は妻の静江、息子の洋一、娘の香織へと向かう。
だが、誰の犯行か決め手がない。
其処で湯川愛子が現場に派遣され調査することになった。
残された血痕から、直径9ミリのボタンのような物が無くなっていることが判明するが……。
矢先、写真館を経営する宇田川が倒れ、愛子の娘・朋美が勤務する病院に入院することに。
宇田川は悪性の腫瘍を患っており、手術が必要であった。
だが、宇田川は娘・薫を事故で失っており、生きる気力を持っていなかった。
そんな中、香織と宇田川に接点があることが判明。
幹夫に反発していた香織は夜な夜な遊び回り、援助交際も行っていた。
ある夜、しつこい男に絡まれていた香織を見かねた宇田川が助けたのだ。
以来、香織は宇田川に励まされ援助交際からも手を退いていた。
ところが、当の宇田川が幹夫殺害を自供する。
だが、明らかに様子がおかしい。
愛子たちは宇田川が誰かを庇っていると考える。
宇田川が庇うとすれば、香織しかあり得ない。
宇田川が自分を庇っていると知った香織は幹夫殺害当日の自身の行動を打ち明ける。
その日、自宅に戻った香織。
既に幹夫は殺害されていたそうだ。
其処で慌てて逃げ出してしまったのである。
この姿を目撃した宇田川が香織の犯行と誤解し、庇おうとしたのである。
香織は宇田川に手術を受けるよう手紙で説得。
これを受けて宇田川は手術に挑む。
一方、静江、洋一にもアリバイが成立し容疑者が居なくなってしまう。
愛子は再度、現場の血痕に取り組むことに。
結果、何者かが床を這うようにして調べた痕跡を発見する。
これに消えた直径9ミリのボタンのようなものを組み合わせると……。
愛子は犯人がハードコンタクトをしており、犯行時に床に落とした為に必死に探して回収したのでは……との仮説を提示。
捜査陣が関係者を調べたところ、香織経由で長峰三郎が浮上する。
長峰は香織の援助交際の相手の1人。
近頃では相手をされなくなった為に、ストーカー紛いになっていた。
長峰三郎を調べる捜査陣だが、ハードコンタクトの痕跡は検出されない。
此処で愛子は次なる仮説を提示。
落としたハードコンタクトは幹夫の血に汚れてしまった。
当然、再使用は出来ない。
もしかしたら、血に塗れたハードコンタクトを服のポケットに回収したとしたら……服から幹夫の血液が検出されるかもしれない。
調べた結果、長峰の衣服から幹夫の血痕が検出。
長峰が逮捕されることに。
逮捕された長峰は真相を語り出す。
幹夫は長峰を呼び出すと、香織に近付くなと脅しつけた。
だが、長峰はそんな幹夫をせせら笑い、「香織の身体は良かったよ」とからかった。
実際は長峰と香織の間にそんな関係は無かったのだが、これを真に受けた幹夫は逆上し金槌を持ち出すと襲い掛かった。
揉み合う内に、幹夫が返り討ちに遭ったのが真相であった。
その後、長峰はコンタクトを落としたことに気付いた。
慌てて、床を捜し回ると、回収したコンタクトを服のポケットに入れ逃げ出したのだ。
「あれは正当防衛ですよ!!」
必死に訴える長峰。
幹夫は食卓の椅子を修理しようと接着剤と大工道具を用意していた。
幹夫は不器用ながらも家族を大切に思っていたのだ。
だからこそ、香織を救おうと長峰の排除を目論んだのだ。
しかし、それが仇になったのである。
そんな幹夫の真情を知った香織たちは涙を流すのであった。
手術した宇田川だが腫瘍は転移していた。
宇田川は自身の運命を察しながら、残る命を力強く生きることを誓うのであった―――エンド。
<感想>
「血痕 警科研・湯川愛子の鑑定ファイル」シリーズ第4弾です。
原作は坂井活子先生『血痕は語る』(時事通信社刊)。
前作は2010年1月25日に放送されているので、実に3年5ヶ月ぶりの新作となりました。
前作は批評(レビュー)していますね。
興味のある方は過去記事をどうぞ!!
・月曜ゴールデン 血痕3「警科研・湯川愛子の鑑定ファイル〜幼女誘拐事件の犯人は死者!?警科研に突きつけられた死者からの挑戦か?真相は1年前の殺人事件…飛び散った血痕が語る」(1月25日放送)ネタバレ批評(レビュー)
では、ドラマの感想を。
奇しくも、裏番組が「ガリレオ」となり湯川対決となりました。
・「ガリレオ」第10話「最終章・聖女の救済−前編−愛という名の完全犯罪!!」(6月17日放送)ネタバレ批評(レビュー)
シリーズ4作目ですが、これまでに比較するとかなり毛色が変わった印象。
いや、作品の雰囲気自体は同じなんです。
ただ、鑑定シーンとか物的証拠の扱いがこれまでよりもかなり軽くなった感じ。
これまでは、もっと物的証拠や鑑定結果に執着していたような……。
気の所為かなぁ……。
それと、幹夫……無茶にもほどがあるぜ!!
真相が明かされた段階で、それまでの描かれ方と180度変わったのでビックリした。
まさに急変だったな。
幹夫としては「もしも、これからも香織に付きまとうようなら、香織との関係を長峰の会社や家族に告げるぞ」と脅していたのだから、長峰が関係を認めるような発言をしたのなら尚更追い詰めるチャンスだったような気もするな。
そこからの、よもやの金槌攻勢……それだけ香織を愛していた証拠なんだろうけども無茶な気もするな。
だからこそ、不器用な人物だったのだろうけども。
キャスト的には、湯川愛子役の竹下景子さん良かったですね。
それと、宇田川役の内藤剛志さんが特に良かった。
どちらかと言えば、メインは内藤さんだったとも言えそうなほど。
ちょっと今回はどうかなと思うところもありましたが、シリーズ次回も期待ですね!!
◆関連過去記事
・月曜ゴールデン 血痕3「警科研・湯川愛子の鑑定ファイル〜幼女誘拐事件の犯人は死者!?警科研に突きつけられた死者からの挑戦か?真相は1年前の殺人事件…飛び散った血痕が語る」(1月25日放送)ネタバレ批評(レビュー)
<キャスト>
湯川愛子:竹下景子
○
湯川朋美:三船美佳
○
森島香織:秋月三佳
森島静江:古村比呂
森島洋一:加藤良輔
森島幹夫:谷川昭一朗
○
須藤彰俊:篠塚 勝
藤永耕平:佐渡 稔
○
杉山晴彦:ベンガル
佐野利行:吉川裕朋
○
宇田川源治:内藤剛志 ほか
(公式HPより、敬称略)
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