<あらすじ>
不動産会社の御曹司で、同社の副社長・高梨一弥(滝直希)が、自宅マンション近くで殺された! 月島中央署の面々は遺体発見現場へ急行。だが、凶器どころか、犯人特定の手掛かりとなる指紋や足跡も一切残されていなかった。そんな状況下で、糸村聡(上川隆也)は茂みの中から、包装紙にくるまれたシーサーの置物を発見。続けて、被害者の財布を改めた糸村は首を傾げる。財布自体はセレブらしい高価なものであったが、肝心の中身の金額は少なく、商店街のスタンプカードが入っていた。しかも、被害者がそのスタンプカードで、500円の無料券と引き換えるためのポイントを集めている形跡もあったのだ。
月島中央署の面々が聞き込み捜査を進めていくと、被害者の妻・優香(水谷妃里)や父・徹弥(谷本一)らの証言から、高梨は昔から女性関係が派手だったことが判明。殺される前日まで出かけていた沖縄旅行も、実は竹下友那(山本紗也加)というエステティシャンとの不倫旅行だった。しかも旅行から戻って以降、友那は消息を絶っているばかりか、イベント会社の社長・西岡毅(RIKIYA)という婚約者がいたというではないか! 月島中央署の面々は友那をめぐるトラブルを視野に入れ、捜査を続行することに。
やがて、高梨の身辺を調べるうち、結城美奈世(浅見れいな)という女性が捜査線上に浮かび上がる。糸村と刑事課長の水沢響子(斉藤由貴)は、美奈世を訪問。美奈世が高梨との間に駿(藤本哉汰)という子をもうけたものの、高梨とはすでに絶縁状態だということを知る。しかも、遺留品のスタンプカードは彼女の自宅近くの商店街のものだった。糸村と響子は美奈世が何かを隠している気がしてならず…。
その矢先のことだ。響子は通りかかった工場で、駿とキャッチボールをする工員を見て、はっと息をのむ。その工員・一場克斗(佐藤祐基)、そして工場の経営者・松崎忠男(モロ師岡)は、響子と過去に“ある接点”を持つ人物だった!
(公式HPより)
では、続きから(一部、重複アリ)……
不動産会社の副社長・高梨一弥が殺害された。
だが、今回は凶器も指紋も発見されない。
そんな中、流石の糸村が包装紙にくるまれたシーサーの置物を発見。
さらに、被害者の財布から商店街のスタンプカードに注目する。
スタンプカードには、500円の無料券と引き換えるためのポイントを集めている形跡が残されていたのだ。
セレブが商店街で買い物し、スタンプカードにポイントを貯めるだろうか?
高梨の妻・優香や父・徹弥らによると、高梨は昔から女性関係が派手だったらしい。
殺される前日までの沖縄旅行も、実は竹下友那というエステティシャンとの不倫旅行だった。
しかも、友那にはイベント会社社長・西岡毅という婚約者が居たのである。
森田たちは友那を巡るトラブルを中心に捜査を開始する。
一方、高梨の過去の女性関係から結城美奈世が捜査線上に浮上。
水沢と糸村はコレを訪問する。
美奈世と高梨との間には、駿という子供があった。
美奈世によれば高梨とは既に絶縁状態だそうだが……。
遺留品のスタンプカードが美奈世の自宅近くの商店街の物と判明。
だが、美奈世は自分の物ではないと否定。
最近はもっぱらスーパーで、商店街で買い物はしないとまで述べる。
その帰路、水沢と糸村は通りかかった工場で駿に出会う。
駿は工員の男性とキャッチボールしていた。
その男性を目にした水沢は息をのむ。
工員の名は一場克斗。
過去に水沢が担当した事件の犯人であった。
だが、水沢に逮捕され服役した後、工場の経営者・松崎忠男のもとで働いていたのである。
水沢は懐かしさから一場と松崎と共に話し込むことに。
松崎によれば、駿は再生不良性貧血を患っているらしい。
そんな駿の相手を一場が一生懸命にしているそうだ。
糸村の聞き込みにより、美奈世が最近も商店街を利用していたことが判明。
一方で、高梨が利用した様子はない。
さらに、現場付近にある監視カメラの映像から高梨がジャケットを着用していたことが分かる。
しかし、遺体はジャケットを着用していなかった……。
その夜、駿は美奈世に水沢たちが工場へやって来たことを話す。
翌朝、高梨殺害の凶器と焼却されたジャケット片がゴミ袋に入った状態で発見された。
早速、村木の出番である。
村木は例の如く、不貞腐れていた。
紙幣もスタンプカードも複数の指紋が重なっており、検出出来なかったからである。
さらに、凶器の入ったゴミ袋の指紋を調べたところ、ある人物と合致する。
ゴミ袋から検出された指紋と合致したのは、結城美奈世であった。
美奈世は犯行を認めるが、スタンプカードは知らないと供述する。
残された駿のことを考え、犯人逮捕も喜べない水沢。
そして、糸村も何やら難しい顔をして考え込んでいた。
糸村はスタンプカードの利用履歴から、カードが美奈世の物であると考えたのだ。
ふと、駿の顔を思い出す糸村はある仮説を導き出す。
それは「遺留品すべてが偽物だ!!」とのモノであった。
だとすれば、美奈世は誰かを庇っている。
それも駿の為だろう。
ジャケット片から旋盤の削りカスが検出された。
糸村は遂に結論に辿り着く。
水沢と共に松崎を訪ねた糸村。
その夕方、糸村は美奈世の取調べを開始する。
あの日の夜、美奈世は高梨に呼び出された。
高梨は美奈世に、沖縄旅行に同行したと嘘を吐くよう求めた。
実際は友那との旅行だが、婚約者である西岡からの報復を恐れたのである。
シーサーの土産はこのときのものだ。
この帰路、美奈世はある人物を見かけた。
そして、その人物を庇った。
その人物とは、一場克斗であった。
一場は昔の仲間に借りたバイクを壊し、修理代に困っていた。
其処で近くに居た高梨をカツアゲしたのだ。
だが、高梨は一場の顔を、息子・駿を通じて見知っていた。
高梨は金を返すよう、逆に一場を脅迫。
これに狼狽した一場が高梨を殺害したのだ。
一場は慌てて逃げ去った。
美奈世は現場を目撃し、一場を庇うことにした。
女性関係トラブルに偽装する為にシーサーの土産を置いた。
次いで恐喝の痕跡を消す為に、現金を自分の財布から移した。
だが、紙幣の間にスタンプカードが入っており、これが高梨の財布に紛れ込んだのは誤算であった。
その上で、ナイフとジャケットを持ち去った。
ところが、糸村たちが一場に辿り着いた。
いや、正確には水沢が一場と顔見知りだっただけなのだが。
しかし、そんなことを駿から聞かされた美奈世が分かる筈もない。
追い詰められた美奈世は、自身が身代わりになるようゴミ袋に指紋を残した上で、凶器とジャケット片を収め発見させたのである。
しかし、此処にも誤算が。
ジャケット片から旋盤の削りカスが検出されたのだ。
つまり、一場を指し示していた。
駿が居るにも関わらず、何故、こんなことをする必要があったのか?
美奈世にとっては重大な理由があった。
一場と駿の間には再生不良性貧血を治療する為のドナーの関係が成立していたのだ。
一場は「何か1つ誰かの役に立ちたかった……」と涙ながらに洩らす。
美奈世は駿に移植手術を受けさせる為に、罪を引き受けようとしたのだ。
一場が逮捕された。
駿は何度となく繰り返す、慕った彼の名を、命を繋ぐ筈だった彼の名を。
だが、彼は振り返らない。
俯き加減のままに連行されて行く―――。
だが、一場から駿の移植手術は受けられることとなった。
人道的措置として許可されたのだ。
東京地検から水沢に書類が届いた。
水沢は森田のもとへ急ぐ。
美奈世の起訴猶予が決定したことを森田に教える水沢。
実は、移植手術が受けられるよう意見具申したのは森田であった。
どうやら、彼も月島署で変わったらしい。
いや、本来がこうだったのか。
同じ頃、川原では、居なくなった一場に代わり糸村が駿のキャッチボールの相手をしていた。
とはいえ、糸村は教えられる一方だが。
そんな2人の様子を、川原に咲くタンポポがただ静かに見詰めていた―――6話了。
<感想>
3度、我々の前に姿を現した「遺留捜査(2013年版)」。
その第6話です。
なかなかでしたね。
かなりの変則回でした。
遺留品がすべて第3者により用意された偽物ということで、今回は遺留品に遺された死者の想いはありませんでした。
代わりに生者である美奈世の息子・駿への想いが強調されていましたね。
良かったです。
ちなみに、第3者により用意された遺留品ということで、後期クイーン問題を思い出しました。
物凄く簡単に述べると「犯人が用意した信頼出来ない証拠品(遺留品)から偽の真相に導かれる恐れがあるが、この信頼出来る証拠と信頼出来ない証拠はどう見極めるのか」(このまとめ方に異論があることは認めます)との問題。
今回は、遺留品が科学鑑定されることで信憑性が確認され真偽が明らかになりました。
先述の問題の視点に立てば、それ(科学鑑定)すら犯人の織り込み済みで誤誘導されている可能性もある。
そこで、工作者の誤算あり、犯人の自供ありで裏付けが行われることで真偽を補強しましたね。
この裏付け自体も犯人の工作の可能性が……と言えそうですが、コレはコレでアリでしょう。
それと、美奈世逮捕時に糸村が落ち込んでいたにも関わらず、駿ではなく遺留品関係で悩んでいるとしか思われていないのには笑った。
とはいえ、本当に遺留品について悩んでいたワケですが……。
でも、ラストで駿についても配慮していたのにね。
そして、森田がツンを経てデレ期へ移行。
うん、これはこれで良し。
森田がエピソードの中心となるであろう最終回へ向けて面白くなって来た〜〜〜!!
ちなみに横山君。
公式HPの人物紹介には、彼の加入には何らかの意味があるらしいことが……。
さらに、佐久間と二宮が捜査一課に呼ばれたのも「ある事件の捜査」に関連してらしい。
森田の関わる事件こそが「ある事件」なのか……此処も気になる。
この「ある事件」が最終話になってしまうと、佐久間も二宮も最終話まで登場しないのかも……。
これらの謎に注目しつつ、7話に期待ですね!!
◆関連過去記事
・「遺留捜査(2013年版)」第1話「ハーモニカ」(4月17日放送)ネタバレ批評(レビュー)
・「遺留捜査(2013年)」第2話「ルビーの指輪」(4月24日放送)ネタバレ批評(レビュー)
・「遺留捜査(2013年)」第3話「赤の香水」(5月1日放送)ネタバレ批評(レビュー)
・「遺留捜査(2013年)」第4話「ふたつの茶杯」(5月8日放送)ネタバレ批評(レビュー)
・「遺留捜査(2013年)」第5話「折れた絵筆」(5月15日放送)ネタバレ批評(レビュー)
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良かったですね〜
ただ個人的には、最後の経緯を省いて、移植が出来ると分かったところで終わって、余韻に浸るパターンか捕まったことによって、移植が出来ないという不条理な最後で終わってムズムズするパターンが良かったですが!
遺留捜査も初回がイマイチだったので、あまり観てませんが、当たり回遭遇できてラッキーでした♪
こんばんわ!!
管理人の“俺”です(^O^)/!!
第6話「スタンプカード」なかなか良かったですよね。
>ただ個人的には、最後の経緯を省いて〜〜〜
前者がイイですね!!
遺留品が中心になる物語だけに基本ハッピーエンドは望めないので、偶にはアリかな〜〜〜と思ったり。
この調子で次回にも期待ですね(^O^)/!!