2013年05月25日

「サイレーン」第4話「機捜VS.山の悪魔」(山崎紗也夏作、講談社刊「週刊モーニング」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「サイレーン」第4話「機捜VS.山の悪魔」(山崎紗也夏作、講談社刊「週刊モーニング」連載)ネタバレ批評(レビュー)です。

<ネタバレあらすじ>

登場人物一覧:
里見:男性。警視庁機動捜査隊所属。相棒の猪熊と恋人同士。
猪熊:女性。警視庁機動捜査隊所属。相棒の里見と恋人同士。
カラ:女性マネージャー急性アルコール中毒死(実は他殺?)の犯人?猪熊に興味を持つ。

「断捨離、断捨離」
その日、猪熊は里見宅で服を捨てていた。
もちろん、里見の服である。
衣替えのシーズン故に恋人として良かれと思っての行動であったが……。

以来、猪熊は里見に口を利いて貰えなくなった。
相手を見ても視線を外され、無言の冷戦状態が続いている。

とはいえ、仕事はそんなときでもあるもので。
特に里見と猪熊は同僚である。
当然、出動がかかれば2人共に同じ現場となる。
今回も同様である。

だが、多少気楽な点もあった。
今回の仕事は山捜し―――大人数だったからである。

事の起こりは、ある拳銃強奪犯が逮捕されたことにあった。
犯人は男性で、交番から拳銃を盗み出し発砲していたのである。
この際、巡査が1人負傷していた。
犯人はすぐに逮捕された。
だが、拳銃を所持しておらず、本人の供述から山に捨てたらしいことが判明した。
そこで、捜査一課の応援で機捜が出向いたワケである。

2人きりではない点は気楽である……だが、山を侮ってはいけないのだ。
特に恐ろしいのは山ヒルの存在だ。
一度血を吸われると、一週間は離れない。
無理に引き剥がせば、皮膚にヒルの頭部が残る。
それは皮膚の下まで突き刺さっており、外科的手術でなければ取り除けない。
つまり、皮膚ごと切除する必要があるのだ。

戦々恐々する猪熊。
一方、里見は山捜しを眺める犯人の様子から山に捨てたとの供述が嘘ではないかと考え始めていた―――5話に続く。

<感想>

「週刊モーニング」では『レンアイ漫画家』や『シマシマ』、『はるか17』などで知られる山崎紗也夏先生の新連載です。
『レンアイ漫画家』は設定と展開が面白くて読みました。
それだけに新連載への期待も高まります。

そんな「サイレーン」、内容は刑事もの……しかも男女バディもので、「警視庁機動捜査隊(キソウ)」を取り上げた作品となりました。
設定に「キソウ」を採用している点が珍しいですね。
ドラマでも「キソウ」がメインになった作品は「警視庁機動捜査隊216」くらいか。

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その第4話。
今回はカラのエピソードはお休み、別の事件への対応に追われることに。
これは同時に、カラが作品全体を通じての宿敵となるであろうことを示していますね。
里見の派出所配属直後(新人時代)の薬局店息子の殺害事件もカラの仕業と考えて良さそうです。
だとすると、あれがカラの初犯であり、以降、心を喪った(すなわち空=カラ)ゆえの犯行というのも俄然、現実味を帯びたか。

ちなみに今話の犯人は里見の予測通り、山中には銃を捨ててはいないんでしょうね。
何処か別の場所に隠している状態か。
果たして、これがどう明かされて行くのか?
次回の展開が気になります。

ちなみに、カラこそが女性マネージャー殺害の犯人だと思われます。
どうも仲良くなった女性を殺害する性癖の持ち主の様子。
あるいは、殺す為に仲良くなるのか。
彼女の次のターゲットは猪熊なんでしょうね。
果たして、里見は恋人を守れるのか……こちらも気になります。

5話に期待ですね!!

ちなみに、山崎先生と言えば『七瀬ふたたび』のコミカライズでも知られる方です。

「七瀬ふたたび」(筒井康隆著、新潮社刊)ネタバレ書評(レビュー)

◆関連過去記事
「サイレーン」第1話「相棒の秘密」(山崎紗也夏作、講談社刊「週刊モーニング」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「サイレーン」第2話「タイムリミット」(山崎紗也夏作、講談社刊「週刊モーニング」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「サイレーン」第3話「悪夢」(山崎紗也夏作、講談社刊「週刊モーニング」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「レンアイ漫画家(5)<完> (モーニング KC)」です!!
レンアイ漫画家(5)<完> (モーニング KC)



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posted by 俺 at 12:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 漫画批評(レビュー) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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