2013年06月07日

「実は私は」第18話「泳げるようになろう!」(増田英二作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「実は私は」第18話「泳げるようになろう!」(増田英二作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)です。

ネタバレあります、注意!!

第18話登場人物一覧:
黒峰朝陽:主人公、通称「アナザル」。
白神葉子:朝陽の意中の人物。ある秘密が……。
紫々戸獅狼:葉子の幼馴染。彼もまたある秘密を……。
紫々戸獅穂:葉子の幼馴染。彼女もまたある秘密を……。

藍澤渚:クラス委員長。彼女にも秘密が……。
紅本茜:紅本の親族らしい。彼女にも秘密が……。
紅本明里:教師。
朱美みかん:朝陽の幼馴染。新聞部所属。通称「オレンジ」。
岡田:朝陽の友人の1人。通称・岡。眼鏡が特徴。割と友人想いの様子。
嶋田:朝陽の友人の1人。通称・嶋。軽い。
桜田:朝陽の友人の1人。通称・サクラ。渋い。
葉子の父:吸血鬼。額に十字傷を抱く巨人。

<ネタバレあらすじ>

〜〜〜これまでのあらすじ〜〜〜〜

「アナザル」こと「絶対に秘密を守れない男」黒崎朝陽は憧れのヒロイン・白神葉子の秘密を知ってしまった。
その秘密とは「白神葉子がハーフの吸血鬼である」こと。
朝陽は葉子の為に、この秘密を守らねばならない―――。
取り巻く人々を相手に、朝陽は秘密を守り抜くことが出来るのか?

矢先、実は宇宙人であった委員長・渚、狼男で肉食系女子な獅穂、悪魔っ娘の茜も加わって……。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

友人の1人・岡田と学校の廊下を歩く朝陽。
季節はもう夏である、陽射しが暑い。
岡田は煮え切らない朝陽と葉子の関係を見かねて、ある策を朝陽に提案する。
「葉子をプールに誘え」と言うのだ。
「鉄板中の鉄板。間違いないから」との岡田の太鼓判に後押しされ、葉子へアタックする朝陽だが……。

「ごめん!!」と一発撃沈されてしまう。
そそくさと逃げ出す岡田。
取り残された朝陽は心のうちで血の涙を流す。

葉子と共に居た獅穂によれば、葉子がプールを断るのは泳げないことが原因らしい。
どうやら、日光が苦手やら何やら言い訳をつけては泳がなかったことが影響しているようだ。

獅穂に実情を暴露された葉子。
一念発起して「泳ぎを練習出来るのなら」と応じることに。
進退窮していた朝陽は「2人きりのデートだ!!」と大喜びするのだが……。

そんな朝陽の気も知らぬ葉子は、獅穂と渚も誘ってしまう。
露骨に気落ちする朝陽。
獅穂と渚は「可哀想に」と同情する。

そんなこんなでプール当日。
何処から聞きつけたのか、岡田、嶋田、桜田と男性陣も加わって賑やかに。

そんな中、早速、葉子の水泳教室が開始されることに。
教官は獅穂、補佐として渚である。

獅穂はとっておきの練習法があると豪語する。
その方法とは―――好みの異性を見つけた後、その後ろを潜りながら尾行するとのモノであった。

はい、やっちゃいましたね。
真に受けた嶋田が実行に移し、不審者として連行されるとのハプニングを経て次の練習方法へ(嶋田脱落)。

次に獅穂は渚の協力を要請する。
真面目な渚は疑うことなく、獅穂に協力するが……。

此処で獅穂が暴走。
渚の胸元の水着を引き剥がすや「見られないように必死に潜水する練習方法」と主張する。
当然、獅穂は渚の怒りの一撃を受けることとなり、プールサイドに沈むことになった(獅穂脱落)。

嶋田に続き、獅穂まで―――かくも水泳とは厳しいものなのだろうか。
と思いきや、次の教官となった渚は的確な指示を出す。

朝陽と葉子を2人1組にすると「水中で目を開ける」から「ダルマ浮き」、「伸び」と順にステップアップして行く。
獅穂の後ということもあり、朝陽と葉子は目から鱗である。

遂には、2人でバタ足にまで辿り着いた。
ほほぅ……と感心するプールサイドの岡田たち。

其処へ見知った顔が近付く。
なんと、相手はみかんであった。
その周囲には弟らしい2人の少年が甘えている。

学校での姿は何処へやら、お姉さん振りが板についているみかん。
これを目撃した岡田たち。
みかんは思わぬ姿を目にされたことで、激しく動揺。
急に普段の彼女に戻ると、弟たちを追い散らす。
どうやら、公私の別を切り分けているらしい。

そんなみかんが朝陽と葉子に気付いた。
「初恋なのかもねぇ」ふと洩らすみかん。
これまで朝陽が好きになった相手は、朝陽に無い物を持っていた相手。
つまり、憧れだったのだろう。

だが、葉子は違う。
朝陽は葉子に対しては、教え、護ることが出来る相手なのだ。

シリアス顔のみかんを見て笑う岡田。

数瞬後、岡田の眼鏡がプールに浮かんだ。
どうやら、流れるプールに流されたようだ(岡田脱落)。

こうして、ドタバタの中で1日が終わった。
プールの閉園時間が迫り「白神は泳げるようにならなかったなぁ」と胸の内で呟く朝陽。
そんな朝陽に葉子が急接近、密かに耳打ちする。

内容を理解するや、真っ赤になる朝陽。
そんな朝陽を置いて、葉子はさっさとプールを上がってしまう。

置いてけぼりを喰らった形の朝陽だが、今はそれどころではない。
葉子の言葉を必死に反芻していた。

何故なら、朝陽は葉子から深夜に学校のプールに来るように誘われたのだ。
しかも、今度は2人きりで―――19話に続く。

<感想>

「週刊少年チャンピオン」にて「さくらDISCORD」を連載されていた増田英二先生の新作。
「さくらDISCORD」は未読の管理人ですが、1話を読んで注目している作品です。
コミックス1巻の発売も決定とのことで、目出度い。
そして、本作かなり面白い!!

その18話です。
よもやのプール回。
作中シーズンは既に夏真っ盛りのようです。
リアルタイムよりも早い……。

そして、葉子に深夜のプールに誘われた朝陽。
とはいえ、色っぽい話では無さそうです。
おそらく、葉子は純粋に水泳の練習をしたいだけでしょう。
しかも、まさに羽を伸ばして伸び伸びと。
其処で、深夜の学校プールを指定した物か。

となると、次回登場しそうなのは……。

これを嗅ぎ付けた獅穂(獅狼)。
学校なので茜。

……が候補になりそうか。
場所が屋外、朝陽と葉子を進展させないとすると獅穂(特に獅狼)はありそうだなぁ。

でもって、今回はみかんのツンデレが炸裂。
特に「初恋〜〜〜」の台詞は切ない。
一番、朝陽を身近から見守っていただけのことはあるなぁ。

それと、みかんも葉子の正体に気付いてそうな感じもあるね。
ただ、朝陽の気持ちを尊重して黙っているところもありそう。
その意味で、節度は守ってそうだな。
これまた切ない。

今回はコメディ要素よりも、みかんのエピソードが印象的でしたね。
そして、眼鏡だけが浮かぶ岡田……。

それにしても、みかんも渚も「朝陽と葉子」を見守る態勢なのに、肝心の葉子が気付かない。
次回、2人きり(?)のプールで事態は急展開を見せるのか―――注目です!!

上記のあらすじは本作の魅力を伝えられるよう改変を加えてまとめていますが、その面白さを伝えきれていません。
やっぱり、あの絵とコマ割りなどのテンポあっての本作。
是非、「週刊少年チャンピオン」本誌を読んで欲しい。

もう1度繰り返しましょう。
本作に興味を持たれた方には、是非、「週刊少年チャンピオン」本誌を捜して読んで欲しい。
最近の「週刊少年チャンピオン」は「名探偵マーニー」や本作など本当に粒揃いでクオリティが高い作品が多い。
注目の雑誌の1つと言えるでしょう。

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