ネタバレあります、注意!!
第19話登場人物一覧:
黒峰朝陽:主人公、通称「アナザル」。
白神葉子:朝陽の意中の人物。ある秘密が……。
紫々戸獅狼:葉子の幼馴染。彼もまたある秘密を……。
紫々戸獅穂:葉子の幼馴染。彼女もまたある秘密を……。
藍澤渚:クラス委員長。彼女にも秘密が……。
紅本茜:紅本の親族らしい。彼女にも秘密が……。
紅本明里:教師。
朱美みかん:朝陽の幼馴染。新聞部所属。通称「オレンジ」。
岡田:朝陽の友人の1人。通称・岡。眼鏡が特徴。割と友人想いの様子。
嶋田:朝陽の友人の1人。通称・嶋。軽い。
桜田:朝陽の友人の1人。通称・サクラ。渋い。
葉子の父:吸血鬼。額に十字傷を抱く巨人。
<ネタバレあらすじ>
〜〜〜これまでのあらすじ〜〜〜〜
「アナザル」こと「絶対に秘密を守れない男」黒崎朝陽は憧れのヒロイン・白神葉子の秘密を知ってしまった。
その秘密とは「白神葉子がハーフの吸血鬼である」こと。
朝陽は葉子の為に、この秘密を守らねばならない―――。
取り巻く人々を相手に、朝陽は秘密を守り抜くことが出来るのか?
矢先、実は宇宙人であった委員長・渚、狼男で肉食系女子な獅穂、悪魔っ娘の茜も加わって……。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「ごごごごごごご……ごめん、きゅ、きゅ、きゅ、急用が出来て……」
朝陽の必死の言葉。
これを聞いた渚や獅穂、岡田たちの顔が綻ぶ。
いいから、いいからと言わんばかりの彼らに祝福されて、朝陽が送り出された。
朝陽の向かう先は……もちろん、葉子のもとである。
これに先立つ5分前、葉子もまた同様にグループから離脱していた。
だからこそ、バレバレなのだが……。
残された面々は2人に幸多からん事を祈る。
その頃、朝陽は葉子と合流していた。
2人の目的地は学校、そのプール。
これから深夜の水泳教室が待っているのだ。
日も暮れて……いつもの登校路も異なって見える。
いや……連れ立つ彼女の存在が大きいのかもしれない。
朝陽の心が大きく弾む。
だが、目的の学校は既に閉まっている筈だ。
何処から出入りするつもりなのだろうか……。
そんな疑問を抱く朝陽に、葉子は金網の裂け目を示す。
それは葉子の父母が在校していた20数年前から其処にあったものだそうだ。
裂け目を潜って侵入する2人。
プールはすぐ其処だ。
「ほら、折角やし。泳げるようになりたいし」
動機を語る葉子と共にドギマギしつつ着替えを済ませると、水泳の練習開始だ。
交代しながらバタ足練習。
ふと、葉子は父母のことを思い浮かべる。
そして、朝陽に感謝の言葉を述べる。
最初は正体がバレてはいけない。
その一念で、学校生活を送っていた。
だから、いつも1人ぼっち。
それはとても寂しかった。
母から聞いていた学校生活とはまるで違う。
全然、楽しくない。
いつしか、たとえバレてもそれはそれでいいかと思うようになった。
そして、朝陽に正体がバレた。
だが、朝陽は葉子を庇ってくれた。
それから環境が激変した。
渚とみかんと出会い、獅穂が転校して来て、朝陽の友人たちとも親しくなれた。
すべて朝陽が葉子に与えたモノ、すべて朝陽のおかげである。
そんな気持ちが素直に言葉になった葉子。
つい、黒峰君ではなく朝陽君と名前で呼んでしまう。
「白神、名前で……」
名前で呼ばれたことに感動する朝陽。
朝陽もまたその喜びを伝えるべく、葉子を葉子さんと名前で呼ぶ。
お互いに顔を赤く染めて……。
「ネズミが2匹いるな……いや、1匹はコウモリか」
そんな様子をニヤニヤと眺める人物が居た。
いや、直接的ではなく千里眼を用いてのことではあるが。
そう、その正体は茜である。
その傍らには明里の姿もある。
茜の言葉に朝陽と葉子のことだと気付いた明里。
茜はと言えば、20数年前の葉子の父母の恋愛を思い出し感慨に耽っているらしい。
当時、茜は彼らの担任教諭であった。
そして、彼らは吸血鬼と人の間で愛情を育んだのだ。
結果、葉子が生まれた。
「さて、今度の人と吸血鬼はどんな物語を見せてくれるかな」
茜が不敵に呟く―――20話に続く。
<感想>
「週刊少年チャンピオン」にて「さくらDISCORD」を連載されていた増田英二先生の新作。
「さくらDISCORD」は未読の管理人ですが、1話を読んで注目している作品です。
コミックス1巻の発売も決定とのことで、目出度い。
そして、本作かなり面白い!!
その19話です。
前回に引き続き、よもやのプール回。
サブタイトルも「泳げるようになろう!」から「泳げるようになろう!!」に。
んんん……同じ?
いえいえ「!」が1つ増えていますよ。
それにしても、今回も良回。
まずはアナザルのアナザルたるゆえんが披露。
ちなみにお邪魔するほど、獅穂は野暮ではなかったか。
そして、葉子の心中披露。
着替えの件でも分かる通り、既に朝陽のことを異性として意識しているようです。
後はそれを本人が理解するのみなのですが……これがなかなか。
外的要因(おそらく父か)からの圧力が無ければ、2人の仲は進展しなさそうだなぁ。
そして、茜は少なくとも此処20年以内に校長になった模様。
つまり、葉子父を受け入れたのは前任者となりますね。
当時の茜は現在の明里と同じ立場だったようですね。
う〜〜〜む、前任の校長、その正体も気になります。
でもって、プール話も1区切りとして、次回は練習の成果を見せるのか。
それとも、肝試しなどの季節ネタに移るのか。
要注目です!!
上記のあらすじは本作の魅力を伝えられるよう改変を加えてまとめていますが、その面白さを伝えきれていません。
やっぱり、あの絵とコマ割りなどのテンポあっての本作。
是非、「週刊少年チャンピオン」本誌を読んで欲しい。
もう1度繰り返しましょう。
本作に興味を持たれた方には、是非、「週刊少年チャンピオン」本誌を捜して読んで欲しい。
最近の「週刊少年チャンピオン」は「名探偵マーニー」や本作など本当に粒揃いでクオリティが高い作品が多い。
注目の雑誌の1つと言えるでしょう。
◆関連過去記事
・「実は私は」第1話から10話まで(増田英二作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)まとめ
・「実は私は」第11話「狼男がやってくる!」(増田英二作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)
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・「実は私は」第16話「大人になろう!」(増田英二作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)
・「実は私は」第17話「お近付きになろう!!」(増田英二作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)
・「実は私は」第18話「泳げるようになろう!」(増田英二作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)
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