2013年06月21日

「実は私は」第20話「肝試しに行こう!」(増田英二作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「実は私は」第20話「肝試しに行こう!」(増田英二作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)です。

ネタバレあります、注意!!

第20話登場人物一覧:
黒峰朝陽:主人公、通称「アナザル」。
白神葉子:朝陽の意中の人物。ある秘密が……。
紫々戸獅狼:葉子の幼馴染。彼もまたある秘密を……。
紫々戸獅穂:葉子の幼馴染。彼女もまたある秘密を……。

藍澤渚:クラス委員長。彼女にも秘密が……。
藍澤涼:渚の兄、意外な形で登場することに……。
紅本茜:紅本の親族らしい。彼女にも秘密が……。
紅本明里:教師。
朱美みかん:朝陽の幼馴染。新聞部所属。通称「オレンジ」。
岡田:朝陽の友人の1人。通称・岡。眼鏡が特徴。割と友人想いの様子。
嶋田:朝陽の友人の1人。通称・嶋。軽い。
桜田:朝陽の友人の1人。通称・サクラ。渋い。
葉子の父:吸血鬼。額に十字傷を抱く巨人。

<ネタバレあらすじ>

〜〜〜これまでのあらすじ〜〜〜〜

「アナザル」こと「絶対に秘密を守れない男」黒崎朝陽は憧れのヒロイン・白神葉子の秘密を知ってしまった。
その秘密とは「白神葉子がハーフの吸血鬼である」こと。
朝陽は葉子の為に、この秘密を守らねばならない―――。
取り巻く人々を相手に、朝陽は秘密を守り抜くことが出来るのか?

矢先、実は宇宙人であった委員長・渚、狼男で肉食系女子な獅穂、悪魔っ娘の茜も加わって……。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

季節は夏、廃校舎には幽霊が出るとの実しやかな噂があった。
そして、校長室では―――。

葉子と茜が角を突き合わせていた。
葉子はともかく、茜は本当に角を突き出していた。
そして互いに言葉こそ柔らかいが、目は笑っていない。
発端は何だったのだろうか……いや、今はもう関係ない。
どうにもこの2人、近親憎悪だろうか……相性が悪いようだ。

牽制し合う2人、此処で茜が決着をつけるべく肝試しを提案する。
舞台はもちろん、幽霊の噂がある廃校舎だ。
葉子は1も2もなくこれに応じるのだが……。

約束の時間、廃校舎前。
日もとっぷりと暮れ、人ならざる者たちの時間である。

其処に、人ならざる者である筈の悪魔と吸血鬼が居た―――互いに肩を寄せ合い怯えた姿で。
2人の正体は悪魔が茜で吸血鬼が葉子だ。
実は2人は極度の怖がりであった。
そんな2人を保護者である明里と朝陽が見守る……なんだこの構図。

「とりあえず、もう止めれば……」
あまりに怯え続ける茜と葉子を見かねた朝陽と明里が助け舟を出す。

だが、茜と葉子は揃って首を横に振る。
2人は頑固であった。
それは別の時点ならば美徳であったが、此処では単なる無意味であった。

それどころか、震えつつも互いに相手との差を強調するべく秘密兵器を用意したことを盛大に自慢する。
茜は巫女服着用であった。
そして、葉子は十字架を持参している。

巫女服を着た悪魔に、十字架を抱える吸血鬼。
朝陽は何かが違う……と首を傾げる。
だが、本人たちが本気である以上、仕方が無い。

しかし、本人たちは本気でも精神に身体が追い付かないようだ。
廃校舎の入り口を前に、完全に及び腰である。
そんな面々の前に騒ぎを聞きつけたのか人影が姿を現した。

ああ、騒いじゃってごめんなさい……謝罪しようとした朝陽が硬直する。
いや、朝陽だけではない。
茜も葉子も明里も等しく止まった。
彼らの目の前には、額に三角布を充てた如何にもな格好をした女性の幽霊が立っていたのである。

幽霊を目にし大騒ぎする茜と葉子。
反面、朝陽は悪魔と吸血鬼も居るんだし、幽霊もなぁ……と冷静である。
これは明里も同じようだ。

「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ幽霊ぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ」
未だ騒ぎ続ける茜と葉子。
そして、「えっ、幽霊?どこどこ、怖い!!」と叫ぶ幽霊。
状況が混沌としてきたようだ……。

パニックを起こした葉子、茜、幽霊の3者。
遂には、恐怖のあまり茜の理性が振り切れてしまう。
こうなると、実力者だけに恐ろしい。

茜は自身の力をその小さな身体に満たし始める。
物理的に幽霊を消し去るつもりのようだ。

「いやぁぁぁぁぁ、殺さないでぇぇぇぇぇぇ」
命乞いを始める幽霊。

「いや、もう死んでるでしょ……」
朝陽のツッコミも耳に入らないようだ。

とはいえ、この状況は誰かが取りまとめなければならない。
そして、取りまとめることが出来るのは明里と朝陽の2人のみだ。
こんなとき、互いの保護者歴の長さが物を言う。

いち早く事態収拾に動いた明里は幽霊を逃がすよう朝陽に指示。
自身は茜をお菓子を以て制御しようと試みる。

明里の指示を受けた朝陽は幽霊と葉子を連れ廃校舎内へ批難する。
命拾いしたと呟く幽霊。
これまた不思議な話である。

一方、少し平静を取り戻した葉子は手にした十字架を使用。
「こめん、成仏して」と繰り返しつつ、十字架ブローを幽霊に叩き込み続ける。
悲鳴を上げる幽霊。

ん……また、違和感が。
何故、実体のない幽霊に葉子が触れるのだろう……。

そんな朝陽の疑問に気付いたか、気を取り直した幽霊は「あなたは何十年に1人の特別な力を持った云々」と葉子に対し説明を始める。
これに真剣な表情で応じる葉子。
最初の恐怖は何処へやら。

その一方で、はて……と疑問に思った朝陽が手を伸ばすとこれまた幽霊に触れることが出来るではないか!!

何やら取り乱しつつ「君も選ばれた云々」と朝陽に向かって続ける幽霊。
だが、どうにも怪しい。

朝陽の疑惑に気付いた幽霊は自身が幽霊である証明として周囲に火の玉を浮かべて見せる。
(ふっ、流石にこの技術を見抜くことは出来まい)
何やら納得している幽霊だったが……。

その目の前で、葉子の頭上にはコウモリの大群が集結しつつあった。
(ひぃぃぃぃぃぃ、何コレ怖い!!)
恐怖に駆られる幽霊だが、まだ早い。

その後方からはカラスの大群が迫っていたのである。
つまり、茜が近付いて来たのだ。

茜は冷静さを取り戻しているのかいないのか、ふわふわと宙に浮きつつ接近して来る。
その隣では明里が「お前、もう戻ってるだろ」とツッコミを入れている。

前門の葉子(コウモリ)。
後門の茜(カラス)。
もはや、逃げ場はない。

くっ……と呻く幽霊を茜が取り押さえた。
いや、茜によれば幽霊ではないらしい。

「もはや、これまで。この機体は放棄する」
幽霊の呟きに応じ、三角布の奥から出て来たのは……大きなネジ!!
それは渚の頭部にある物と寸分違わない。
そのネジが割れ、中からは小人が。
これまた渚と寸分変わらない……つまり、宇宙人だ。

しかし、宇宙人は茜に摘まみ上げられてしまう。
茜は既に宇宙人であると分かっていたらしい。

まさに蛇に睨まれた蛙状態。
吊り下げられた宇宙人は叫ぶ。
「俺は藍澤渚の兄・藍澤涼だ」と。
「「ええ〜〜〜っ、委員長のお兄さんっ!?」」
朝陽と葉子の声がハモる―――21話に続く。

<感想>

「週刊少年チャンピオン」にて「さくらDISCORD」を連載されていた増田英二先生の新作。
「さくらDISCORD」は未読の管理人ですが、1話を読んで注目している作品です。
コミックス1巻も重版出来とのことで、目出度い。
そして、本作かなり面白い!!

その20話です。
よもやの渚兄こと藍澤涼の登場回!!

渚兄はコロンボにおける「うちのカミさん」的存在と思っていただけに意外でしたね。
こうして実際に登場させてしまうと、今後で渚の回想に出しにくい気がするが……。
そして、獅狼同様にこれだけ強力な出オチキャラを活かすことは出来るのか?
次回は兄妹対面となりそうだし、凄いことになりそうだ。

でもって、涼のことだから渚を心配して……と言うよりは母星で何かやらかして逃げて来た(ほとぼりを冷ましに来た)と言ったところなんだろうなぁ。
その内容こそが次回のオチかも。

そして、茜。
今話を読む限り、意外としっかりしている様子。
天然のように見えて、肝心なところはきっちり押さえるタイプか。
だからこそ、校長なんだろうねぇ。

次回も要注目です!!

上記のあらすじは本作の魅力を伝えられるよう改変を加えてまとめていますが、その面白さを伝えきれていません。
やっぱり、あの絵とコマ割りなどのテンポあっての本作。
是非、「週刊少年チャンピオン」本誌を読んで欲しい。

もう1度繰り返しましょう。
本作に興味を持たれた方には、是非、「週刊少年チャンピオン」本誌を捜して読んで欲しい。
最近の「週刊少年チャンピオン」は「名探偵マーニー」や本作など本当に粒揃いでクオリティが高い作品が多い。
注目の雑誌の1つと言えるでしょう。

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