2013年06月22日

「サイレーン」第8話「許されざる者 前編」(山崎紗也夏作、講談社刊「週刊モーニング」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「サイレーン」第8話「許されざる者 前編」(山崎紗也夏作、講談社刊「週刊モーニング」連載)ネタバレ批評(レビュー)です。

<ネタバレあらすじ>

登場人物一覧:
里見:男性。警視庁機動捜査隊所属。相棒の猪熊と恋人同士。
猪熊:女性。警視庁機動捜査隊所属。相棒の里見と恋人同士。
カラ:女性マネージャー急性アルコール中毒死(実は他殺?)の犯人?猪熊に興味を持つ。
渡:猪熊の寮の向かいに住む。カラを家に置くこととなった。

白い靴下を履いた若い女性の他殺死体が発見された。
口にも靴下を詰め込まれるとの同様の手口から、連続して発生している猟奇殺人事件と同一犯と思われたが……。

(俺は許されているんだ)
タクシー運転手は誰に告げるともなく、胸中で呟いていた。
そう、彼こそは例の連続殺人事件の犯人。
彼は若い女性と白い靴下の組み合わせに興奮する性癖があった。
だからこそ、好みの乗客に靴下を強要し殺害してしまうのである。

そんな彼が次の獲物を見つけた。
彼は思う、これはとびきり上等な獲物だ……と。
やはり、俺は許されているのだ……と。

彼のタクシーに乗った獲物は彼を見て何かを感じ取った。
そして、彼に向けて微笑んだ。
彼は興奮しつつ、獲物に白い靴下を勧めた。
獲物は少し躊躇したが、彼の目を見ると納得したように素足に靴下を履いた。

彼の興奮は絶頂に達した。
彼は自身の思いの丈をぶつける算段を練り始めた。
だから、彼は気付かなかった。
彼が獲物と思っていた人物が、彼を観察し続けていることに。

彼が獲物として狙っていた人物―――その正体こそ「カラ」。
カラは彼の正体を見抜きながらも微笑んでいた―――9話に続く。

<感想>

「週刊モーニング」では『レンアイ漫画家』や『シマシマ』、『はるか17』などで知られる山崎紗也夏先生の新連載です。
『レンアイ漫画家』は設定と展開が面白くて読みました。
それだけに新連載への期待も高まります。

そんな「サイレーン」、内容は刑事もの……しかも男女バディもので、「警視庁機動捜査隊(キソウ)」を取り上げた作品となりました。
設定に「キソウ」を採用している点が珍しいですね。
ドラマでも「キソウ」がメインになった作品は「警視庁機動捜査隊216」くらいか。

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その第8話。

サブタイトルは「許されざる者 前編」。
ということで、前後編と思われます。

許されていると思っているタクシー運転手ですが、やはり許されざる者なのでしょうね。
次回には罰を受けそうな感じ。
特に自身を狩人と思い込んでいる彼ですが、相手がカラでは逆に獲物として狩られてしまいそうです。
と言うか、狩られることでしょう。
次回には、白い靴下を履き、口に白い靴下を詰め込まれた運転手の死体を発見する里見と猪熊的なシーンがありそう。

ただ、今回のことでカラは悪人を狩っているのかもしれないとの可能性が浮上。
ひょっとすると、これまでもそうして来たのでしょうか。
だとすると、里見が過去に語った薬局店の息子殺しもそれが理由か。
薬局店の息子も特異な性癖の持ち主であり、カラを狙って殺害されたものか?
もしかすると、1話で殺害された女性マネージャーも店員に対し悪事を行っており処刑されたのか?
しかし、この仮定は次のカラの標的が猪熊だからそぐわないしなぁ……。
とはいえ、捨て難い設定ではある。
うむむ……。

カラは搦め手(渡)から猪熊へと接近中。
遂には渡宅に住み着くことに……恐るべし!!
彼女の次のターゲットは猪熊。
果たして、里見は恋人を守れるのか……こちらも気になります。

9話に期待ですね!!

ちなみに、山崎先生と言えば『七瀬ふたたび』のコミカライズでも知られる方です。

「七瀬ふたたび」(筒井康隆著、新潮社刊)ネタバレ書評(レビュー)

◆関連過去記事
「サイレーン」第1話「相棒の秘密」(山崎紗也夏作、講談社刊「週刊モーニング」連載)ネタバレ批評(レビュー)

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「レンアイ漫画家(5)<完> (モーニング KC)」です!!
レンアイ漫画家(5)<完> (モーニング KC)



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posted by 俺 at 12:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 漫画批評(レビュー) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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