ネタバレあります、注意!!
<あらすじ>
どんな賭けにも負けない力を得た少女の物語。第七回ミステリーズ!新人賞佳作の気鋭による入選第一作
(東京創元社公式HPより)
<感想>
第七回ミステリーズ!新人賞『商人の空誓文』に続く、明神しじま先生の第2作です。
・「商人の空誓文」(明神しじま著、東京創元社刊「ミステリーズ vol.44」掲載)ネタバレ書評(レビュー)
『商人の空誓文』の実質続編ですね。
なんと、あのフェイが再登場。
これはシリーズ化されるのかな?
結論として、物凄く面白かった。
伏線も細かく張り巡らされているけど、回収も見事に為されているし、それを拾うことが苦にならないほど上手い。
ファンタジックな世界観も良し。
前作同様、光と影のバランスも良し。
何より、読者に向けての謎の提示法が巧み。
しかも、謎への興味を持続する点でも優れている。
もう「読め」としか言いようがないほど、面白かった。
読むべし。
早くもシリーズ次作が気になる。
フェイを中心としたシリーズだと思うので、連作短編として単行本化されるのが待ち遠しい作品。
今作のワジや前作のキドウなどが、単行本のラストエピソードに上手く絡めば一大叙事詩になり得るポテンシャルがあると思うほど。
ワジがフェイに惚れ込んだのと同様に、管理人も本シリーズに惚れ込みました。
オススメ!!
<ネタバレあらすじ>
登場人物一覧:
エミリア:魔女と称される女性。ある秘密が……。
タシット:エミリアの恋人になるが……。
ライヤ:タシットの母。
イル:エミリアの相棒になるが……。
ベイン:イルの相棒。
ワジ:エミリアに力を与える謎の人物。
フェイ:『商人の空誓文』にも登場した男性。
月の夜、エミリアは湖にその身を沈めようとしていた。
彼女は自殺しようとしていたのだ。
そんなエミリアを呼び止める声があった。
印象的な金色の髪を抱いた青年である。
金髪の青年はエミリアの目的を察した上で、彼女の行為を押し留めた。
エミリアは筆談にて礼を述べる。
何故なら、エミリアは口が利けないからであった。
しかし、これは先天的なものではない。
エミリアは素晴らしい声の持ち主であった。
その歌声は多くの者を魅了した。
特に母から教わった歌は彼女の魅力を最大限に引き出した。
そんなエミリアが何故、声を失ったのか―――。
ある事情から青年に説明出来ないエミリア。
そんなエミリアを、追及するでもなく暖かく接する青年。
そんな2人の様子を、鳶色の瞳を光らせながら女が見詰めていた……。
エミリアは筆談で金髪の青年に賭けを持ちかける。
それは、ある希望を抱いてのモノであった。
エミリアは「青年の名前を当てることが出来る」と主張し、あっさりと青年の名が「フェイ」であると当てて見せた。
だが、当てられたフェイはさして驚く様子もない。
これを見て、2人を見詰める女が彼らに近付いた。
女はワジと名乗り、フェイに助けを求めた。
ところが、フェイはワジの言葉が嘘であると見抜くと一蹴してしまった。
ワジは自身の正体を看破したフェイに興味を抱いた様子であったが、やがて姿を消した。
ワジを目にしたフェイに過去が甦った。
過去、エミリアには家族と呼べる人物が2人居た。
父と母である。
だが、父は賭け事にのめり込んだ。
そんな父に呆れた母は、父とエミリアを捨て家を出た。
幼かったエミリアは母の顔すら知らずに成長したのである。
しかし、それでも父の賭け事癖は治らなかった。
それはエミリア自身も巻き込み、親娘は賭け事で生計を立てるようになった。
そんなある日、父がボロ敗けした挙句に自分自身さえも賭けてしまった。
このままでは、父は命を奪われてしまう。
焦るエミリアに近付く影があった。
この影こそが、ワジであった。
ワジはエミリアにある取引を持ちかけた。
その美しい声と引き換えに、どんな賭けにも勝つ魔力を授けようと言うのだ。
賭けに勝てば、父の負けを取り返せる!!
父を救える―――そう考えたエミリアはワジの取引に応じた。
この契約を破棄する方法は2つ。
1つ、エミリアが賭けに負ける。
2つ、ワジがこの秘密を誰かにバラす。
ただし、エミリア自身が秘密を明かすことは出来ない。
また、力を持った状態のエミリアが賭けに負けることがあれば、大金が手に入るそうだが……。
エミリアはこうして声を失った。
だが、代わりにどんな賭けでも勝てるようになった。
エミリアはこの力で父を救った。
父の賭けの相手を追い詰め、相手がイカサマをしていることに気付くと、負け分以上に勝ちを重ねた。
相手は破滅し、エミリアと父は大いに潤った。
ところが、父はこれに味を占め、その日のうちに次の賭けに出ようとしてあっさりと命を落とした。
財布の金を狙われ、殺されてしまったのだ。
これはエミリアにもどうしようも無かった。
エミリアは唯一の肉親を失った。
しかも、声も失ってしまったことで生活が成り立たなくなってしまった。
絶対に賭けに勝つ力を手に入れていても、相手がエミリアを侮って賭けに応じてくれない。
声を取り戻す為にも賭けをする必要があるにも関わらず……。
辛い日々が過ぎた。
そんなある日、面白がって賭けに応じた2人組が居た。
ベインとイルである。
2人はエミリアの力に屈し、惨敗した。
このとき、エミリアは気付いた。
ベインとイルもまたイカサマを働いていることに。
エミリアは2人に自分が絶対に賭けに勝つ力を持っていることを明かし、トリオを組むことにした。
その力を目の当たりにした2人はこれに飛びついた。
エミリアたちは、この力をどう活かすべきか話し合った。
エミリアが表に立つのは都合が悪い。
何しろ、絶対に負けないのだ。
相手に警戒されてしまう。
結果、ベインが相手と勝負する陰でイルとエミリアが賭けをし、エミリアが「ベインの勝ちに賭ける」との方法を採用した。
こうすれば、エミリアの力でベインは勝つことが出来る。
勝ってはいけないときは、エミリアの力を使わなければいい。
これは名案に思われた。
現に、3人は上手く立ち回り続けた。
だが、思わぬことが起こったのである。
エミリアは自身の力を使うに当たって、宣誓する必要がある。
つまり、紙に賭けの内容を書く必要があるのだ。
ある日、焦っていたエミリアは「ベインが勝つに賭ける」とするところを「ベインは負けないに賭ける」と書いてしまった。
結果、ベインは負けなかったが勝ちもしなかった。
ベインと賭けの相手の頭上にシャンデリアが降って来て、勝負がご破算になったのだ。
これを見たベインとイルはエミリアを怖れ、その日のうちに消えてしまった。
エミリアにこれまでの稼ぎの3分の1を残して。
またも1人になってしまったエミリア。
だが、彼女を見初めた人物がいた。
街の有力者の息子・タシットである。
タシットがエミリアが口が利けないことを知り、彼女の働き口を探してくれた。
これにはタシットの母・ライヤも協力的であった。
ライヤはエミリアが口が利けないことを知ると、むしろその方が信頼できると喜んだ。
当のライヤもまた、目が不自由だったことも影響しているのかもしれない。
楽しい日々が過ぎた。
タシットとエミリアはどんどん親しくなった。
やがて、2人は結婚を意識し始めた。
エミリアはタシットに自慢の声を聞かせたいと願った。
しかし、声は戻らない。
其処で、エミリアは自身の知る限りの歌を子供たちに教えることにした。
もちろん、その中には母の残したあの歌も含まれている。
子供たちは、エミリアから教えられた歌を喜び、こぞって口にした。
歌は流行となり、タシットはエミリアの声を聴いているようだと無邪気に笑っていた。
エミリアは幸せであった。
ところが、ライヤが急変した。
エミリアとタシットの結婚はおろか、交際それ自体にも異を唱えたのだ。
遂にはエミリアを追い出そうとまでし始めた。
エミリアは驚き、次いで悲しんだ。
何処の馬の骨とも分からぬ自分だけに仕方がないとも思ったが、あまりの急変振りに納得できなかった。
タシットは尚更である。
若い2人はライヤに理解を求め、説得を繰り返した。
だが、ライヤは頑なで聞く耳を持たなかった。
エミリアは絶望し、ある作戦を思いついた。
それを実行すべく、ベインとイルを捜した。
だが、今になって彼らが見つかる筈もない。
しかし、エミリアはこれまたある行動を取ることでクリアした。
エミリアはイルに再会した。
再会するなり、イルは彼女が力を使ったことを批難した。
でなければ、エミリアがイルを見つけ出すことが出来る筈がない。
そう、エミリアは「尋ね人に出会うことが出来る」に賭けたのだ。
そして、勝った。
だから、イルに出会うことが出来た。
そして、エミリアはイルに賭けに協力するよう依頼した。
その内容は「自分がタシットと結婚出来る」との賭けを行うこと。
この賭けを実行すれば、力がある限りエミリアはタシットと結婚出来るだろう。
これを聞いたイルは難色を示した。
イルは何故、エミリアと別れたかを説明し始めた。
あのとき、エミリアは「勝つ」ではなく「負けない」と賭けをし、危くベインを死なせかけた。
それはつまり、エミリアは何時でもその気になればベインとイルを殺すことが出来るのだ。
例えば、エミリアが誰かと「ベインとイルが死ぬ」と賭けを行えば、完全犯罪が成立するのである。
これはベインとイルにとっては、恐ろしいことであった。
エミリアの機嫌を損なえば命が危い。
いや、機嫌を損ねずとも、何かの拍子に危険が待っているのだ。
これを聞かされたエミリアは、自身の力の使い道に気付き、慄然とした。
また、その対象とされる人々の恐怖を知った。
エミリアはタシット相手に力を使うことを諦めた。
そんなエミリアの決断を、イルは褒め讃えた。
エミリアはタシットの居る街へ戻り、普段から肌身離さず持ち歩いている筆談用の羊皮紙が無くなっていることに気付いた。
おそらく、イルが戯れに盗んだのだろう……。
その翌日、エミリアはライヤが入水自殺したと聞かされた。
何でも、寝間着姿のままで川に身を投げたのだそうだ。
其処までライヤを追い詰めていたのだろうか?
其処まで自分は嫌われていたのだろうか?
エミリアは心を痛めた。
タシットは愛する母を亡くしたことにショックを受けている様子であった。
だが、タシットはエミリアを見るなり彼女に詰め寄った。
「お前は魔女なのか」と。
街でエミリアの力が噂になったのだ。
それがライヤの死と結びつくのに、時間はかからなかった。
愛するタシットに疑われたことで、エミリアは絶望した。
何度も誤解を訴えるが、タシットは「お前の口から聞かない限り、信用出来ない」とにべもない。
こうして、エミリアはライヤ同様に入水自殺を図ろうとし、フェイに止められたのだ。
だが、この事情をエミリアはフェイに告げられる筈もない。
そんなエミリアに、フェイは自分と賭けをしないかと持ちかける。
その賭けを果たせば、エミリアは声を取り戻すことが出来るのだそうだ。
ただし、今のエミリアの力は使い方次第では世界を手に入れることも容易なモノ。
それを本当に失っても良いのかとフェイは尋ねる。
だが、エミリアの答えは1つであった。
全てを見透かしたかのようなフェイに、エミリアは一縷の希望を寄せる。
こうして、賭けが行われることになった。
フェイから教えられた宣誓すべきことは1つ。
エミリアは「自身の声を取り戻すことが出来る」と賭けた。
もし勝てば、声が取り戻せる。
もし負けても、その時は契約が破棄され声が戻るのだ。
いずれにしても、絶対にエミリアは声を取り戻すことが出来るのだ。
こうして、エミリアは声を取り戻した。
契約通り、空から大量の金貨が降る光景にフェイは「この地方では空から金貨が降るんですね」とおどけた。
エミリアはフェイに自身のこれまで経験したすべてを打ち明けた。
静かに全てを聞き終えたフェイ。
エミリアは今すぐにでもタシットに会いに行こうとするが……フェイはそれを止める。
何故なら、エミリアとタシットは結ばれない運命だからである。
ライヤの反対には理由があったのだ。
それにフェイは気付いた。
ライヤの急変、その直前に何があったか。
それはエミリアが子供たちに歌を教え、大流行したことであった。
その中には、エミリアが母から継いだ歌も混ざっていた。
ライヤはこれを耳にして、反対せざるを得なくなったのだ。
ライヤこそ、消えたエミリアの母であった。
つまり、エミリアとタシットは実の姉弟なのだ。
当然、2人が結婚することなど出来る筈もない。
だからこそ、ライヤは反対したのである。
「あれは子どものための歌だったのに……」
エミリアは自身の歌がライヤを自殺に追い詰めたと心を痛める。
そして、エミリアは取り戻した自身の声を確かめるべくその場を離れた。
1人残されたフェイは「先程はすみませんでした。出て来てくださいワジ」と周囲に呼びかける。
これに応じ、現れたのは先程のワジである。
ワジは悪びれる様子もなく、フェイに近付く。
フェイはワジに問う。
「あなたは何故、ライヤさんを追い込んだのですか」と。
これに「あまりに平凡過ぎてつまらなかったからさ」とワジは言い放った。
ライヤを追い込む為に、エミリアをタシットに近付けたのだ。
ライヤは、エミリアとタシットが姉弟であることを明かすことが出来た。
だが、実際には明かさなかった。
何故か?
彼女もまたエミリア同様に契約に縛られていたからである。
ライヤは鳶色の瞳を持った女性であった。
その瞳とエミリアたちを捨てることを条件に、ワジと契約し上流階級の妻となる力を手に入れたのだろう。
もしも、打ち明けてしまえば今の生活を失うことになる。
そして、その生活を手放すことを怖れたライヤが自殺するとは思えない。
また、寝間着姿も自殺には不自然だ。
つまり、寝間着姿の際に何者かに殺害されたのだ。
しかも、寝間着姿であったことから近しい人間しかあり得ない。
そして、エミリアを問い詰めながら様子を見に来ない。
いや、見に来ることが出来ない人物がいる―――タシットだ。
タシットこそがライヤを殺害してしまったのだ。
おそらく事故だったのだろう。
だが、これにより精神の均衡を大いに崩していることは考えられた。
ワジはフェイの推測を認め、薄く笑う。
それはフェイがワジのお眼鏡に適った証拠であった。
ワジはフェイに美しい金髪の代わりに力を授けようと持ちかけることに決めた。
エミリアもライヤも、あれだけの力を持ちながら狭い世界に囚われてしまった。
だが、このフェイと言う男ならば、同様の力を以てしても世界を変えてしまうに違いない。
少なくとも、世界に後世に残るほどの影響を与えることが出来るだろう。
それは、ワジにとってとても面白いことであった。
ワジはフェイに契約を持ちかけようとして―――其処へエミリアが戻って来た。
時はまだまだある……ワジは1人頷くと姿を消した。
ワジはフェイの中に執着を抱くだけの可能性を見出したのだ。
戻って来たエミリアに、フェイは別の街へ行くことを勧める。
これにエミリアは戸惑った。
そんなエミリアにフェイは、自分が此処へやって来たきっかけを伝える。
とある街で酔っ払ったまま外へ放り出された男と出会ったのだそうだ。
男は相棒に「過去の女に拘るな、もう彼女を想って酒に溺れるのは止めろ」と諭されたらしい。
その男の名はイル。
イルはフェイに介抱されながら、エミリアのことを託した。
その際、ある手帳を渡された。
それは、イルがエミリアから盗み取ったあの羊皮紙である。
其処にはこう書かれていた―――「幸せになれよ」と。
「あなたが幸せになることを望んでいる人が居るんです」
フェイの言葉にエミリアは涙ながらに頷いた―――エンド。
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