<あらすじ>
中学3年のときの同級生、圭子(田中麗奈)、貴子(国仲涼子)、美弥(ともさかりえ)の元に不思議なメールが届く。「私を憶えていますか?冬葉」。京都への修学旅行で3人と同じ班だったが、旅行の途中でこつ然と姿を消し、今だに行方不明のままの冬葉からのメールである。圭子は同じ班だった島(山本耕史)と東萩(桐谷健太)にも声をかけ、5人は20年ぶりに顔を合わせる。その時から5人の身の上に、次々と災難が降りかかるようになっていく。
(公式HPより)
では、続きから(一部、重複アリ)……
フルートによる「アルルの女メヌエット」の演奏が過去の記憶を呼び起こしたのだろうか……。
「アルルの女メヌエット」を演奏する少女、その正体は小野寺冬葉であった。
20年前、中学3年生(15歳)の三隅圭子、御堂原貴子、秋芳美弥、鯖島豊、東萩耕司、小野寺冬葉は京都へ修学旅行にやって来た。
その最中、冬葉がふらりと消え、消息不明になってしまう……。
当時、この失踪事件は大きな話題になったが、冬葉は見つけられなかった。
そして、20年後―――35歳になり、それぞれの生活を送っていたメンバーにあるメールが届いた。
「私を憶えていますか? 冬葉」
中学時代の同級生から届いたそのメールはさまざまな波紋を引き起こす―――。
35歳の三隅圭子は中堅編集者になっていたが、最近は行き詰まりを感じていた。
だが、夫の井上が浮気し、離婚にまで発展していたのだ。
夫の浮気相手の圧力で、圭子は文藝担当編集者の座を追われつつあった。
さらに、新たに担当となった大御所作家との折り合いが上手く行っていなかった。
矢先、担当作家の原稿を失くしてしまう。
何者かに盗まれたらしい。
その夜、赤字でバツが書かれた状態で原稿が担当作家の手元に戻った。
当然、作家は激怒、圭子はその逆鱗に触れることに。
もはや、圭子には職場での居場所が失われつつあった。
35歳の秋芳美弥は歌手として成功し、小説家としても頭角を現しつつあった。
だが、過去に麻薬所持容疑で逮捕されており、これ以上のイメージダウンは避けたいところであった。
35歳の御堂原貴子は河野と結婚し主婦になっていた。
娘を有数の進学校へ入学させた貴子。
だが、進学校はセレブグループにより管理されていた。
当然、支出も嵩む。
これに、夫がリストラに遭ってしまう……。
困り果てた貴子は「カトレア会の木村」と密接に連絡を取る。
35歳の鯖嶋豊はエリート銀行マンになっていた。
だが、女性問題が原因で妻と離婚し、息子の親権も失われていた。
35歳の東萩耕司は刑事になっていた。
東萩は世田谷の路上での殺人事件を担当することとなった。
容疑者は榎という男性、過去に美弥と関係があった人物だ。
東萩は美弥を調べ出す。
矢先、圭子、美弥、貴子のもとへ冬葉からメールが届いた。
「私を憶えていますか? 冬葉」
そのメールは彼らに20年前の事件を思い出させた。
不安を感じた圭子たちは、東萩と鯖嶋に助けを求める。
こうして、20年ぶりにメンバーが揃い旧交を温めることに。
東萩はその経験から、それぞれに恨みを持つ人々をピックアップする。
だが、これといって共通する人物は浮かばない。
貴子は「冬葉がSOSを送っているのでは……」と口にする。
圭子や美弥もメールが届いて以来、冬葉の姿を幻視していた。
その冬葉はいつもフルートを手に「アルルの女メヌエット」を演奏し続けていた。
冬葉失踪事件について、思い出す圭子たち。
冬葉が消えて以来、圭子たちが冬葉を苛めていたとの根も葉もない噂が流れていたが……。
冬葉は死んでいるのではないか―――東萩は職業柄厳しい意見を述べる。
これに、冬葉を忘れていた自分たちから見れば彼女は死んでいるのと同じではないか―――と呟く圭子。
冬葉を中心とする話題は、メンバーの会話を奪って行った。
結局、20年ぶりにも関わらず、早々に別れることとなった。
直後、東萩と美弥が別行動を取り、貴子がある行動を取っていたのだが……圭子が知る筈もない。
東萩は美弥に接近し、榎事件の情報を得ようとしていた。
一方、貴子はある社長を相手に一夜限りの愛人契約を結んでいた。
「カトレア会」の斡旋だ。
そう「カトレア会」は主婦売春の管理組織だったのだ。
そして、貴子はこの一員だったのである。
同じ頃、1人無人の自宅に帰宅した鯖嶋の前に女性が現れる―――第2話に続く。
<感想>
ドラマ原作は柴田よしき先生『激流』。
過去にネタバレ書評(レビュー)していますね。
・『激流』(柴田よしき著、徳間書店刊)ネタバレ書評(レビュー)
1話を視た限り、ドラマ版は原作に忠実な様子。
だとすれば、正しい視聴方法も原作に準ずる筈。
と言うワケで、正しい原作の楽しみ方となりますが……本作は原作のネタバレ書評をご覧頂ければお分かりの通り、ミステリではなくサスペンス。
そして、サスペンスと言うよりも群像劇の色合いが強い作品。
厳密に「誰が何をしたので犯人」といったロジックは抜きにして、その急展開に溺れるべきドラマと言えそうです。
少なくとも「全員の危機を仕組むことが可能な人物はあの人しかいない……」と言ったミステリ視点で視聴すると原作通りならば最終話で度胆を抜かれることになる筈です。
本作はあくまで展開をメインに楽しむべきでしょう。
その視点で、この第1話を視聴すると、かなり高評価ですね。
如何にして視聴者の興味を惹くか……今後の展開に注目させるかの点で大きく成功していると言えそうです。
原作既読の管理人も、あのシーンがこうなったかと見入りました。
良かったです!!
キャストもマッチしてました。
特に鯖嶋役の山本耕史さんが静かな中にも存在感を見せており良かった。
そして、次回は遂に旭村正隆、毛利佳奈子、小野寺裕子も登場!!
毛利佳奈子役に賀来千賀子さんとのことで原作通りのラストだと想像すると……凄いな!!
でもって、ドラマ版で現状、起きている事件を並べると……。
圭子:冬葉メール、夫との離婚、原稿盗難。
美弥:冬葉メール、過去の薬物疑惑、榎関連の殺人事件。
貴子:冬葉メール、売春。
鯖嶋:妻との離婚。
東萩:榎関連の殺人事件。
といったところでしょうか。
うん、原作と比較するとまだまだ事件は続きそうですね……。
特に、貴子と鯖嶋が……。
ちなみに、ラストで鯖嶋の前に登場したあの女性こそが……原作の鯖嶋を○○する相手なのでしょうね。
そして、嗚呼、貴子のあの平和そうな夫が……。
などと、思わせぶりなことを述べ煽りつつ、1話感想は此処まで。
◆関連過去記事
・『激流』(柴田よしき著、徳間書店刊)ネタバレ書評(レビュー)
・『観覧車』(柴田よしき著、祥伝社刊)ネタバレ書評(レビュー)
・『回転木馬』(柴田よしき著、祥伝社刊)ネタバレ書評(レビュー)
・金曜プレステージ「私立探偵・下澤唯〜悲しみの殺人迷路〜夫の失踪から7年・京都〜東京〜会津〜夫の居場所を教えたのは白骨死体だった!再会が明らかにする真実は?」(7月22日放送)ネタバレ批評(レビュー)
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