<ネタバレあらすじ>
登場人物一覧:
里見偲:男性。警視庁機動捜査隊所属。相棒の猪熊と恋人同士。
猪熊夕貴:女性。警視庁機動捜査隊所属。相棒の里見と恋人同士。
橘カラ:女性マネージャー急性アルコール中毒死(実は他殺?)の犯人?猪熊に興味を持つ。
渡:猪熊の寮の向かいに住む。カラを家に置くこととなった。
千歳:生活安全課所属。
・前回までのあらすじはこちら。
「サイレーン」第11話「災難な日」(山崎紗也夏作、講談社刊「週刊モーニング」連載)ネタバレ批評(レビュー)
その日、猪熊夕貴は仕事を終えると署を後にした。
向かうは、恋人・里見が待つ居酒屋である。
ルンルン気分で足を進める猪熊。
そんな猪熊の背後からひっそりと彼女を眺める影が1つ。
その正体は橘カラであった。
カラはストーカーのように、猪熊を尾行する。
だが、猪熊はカラの存在に気付かない。
里見と食事を始める猪熊。
その近くに席をとるカラ。
里見と猪熊の話題はテレビで報道された指名手配犯の逮捕。
なんでも、整形までして潜伏していたが故郷の訛から身許がバレたらしい。
整形と聞き「チャレンジしてみようか」と呟く猪熊。
そんな猪熊に「整形後に維持するだけでも大変らしいぞ」と教える里見。
これを猪熊は笑い飛ばす。
2人の様子を眺め見るカラは里見を敵視するのであった。
里見と別れた猪熊は寮の自身の部屋へ。
それを追うようにカラもまた同居中の渡の部屋へと戻る。
一方、渡はカラへと好意を寄せていた。
いつか、彼女をモノにしたい……だが、強引なのは嫌だなぁ。
カラの正体を知らず、自身の想いを募らせる渡。
当のカラはと言えば、向かいにある猪熊の部屋を覗き込む。
彼女をモノにする……執念を燃やすカラ。
渡とカラ、互いに欲しいものを手に入れることは出来るのか。
その翌日、市民プールへとやって来た猪熊は声をかけられる。
相手は、あのカラであった―――13話に続く。
<感想>
「週刊モーニング」では『レンアイ漫画家』や『シマシマ』、『はるか17』などで知られる山崎紗也夏先生の新連載です。
『レンアイ漫画家』は設定と展開が面白くて読みました。
それだけに新連載への期待も高まります。
そんな「サイレーン」、内容は刑事もの……しかも男女バディもので、「警視庁機動捜査隊(キソウ)」を取り上げた作品となりました。
設定に「キソウ」を採用している点が珍しいですね。
ドラマでも「キソウ」がメインになった作品は「警視庁機動捜査隊216」くらいか。
・月曜ゴールデン「警視庁機動捜査隊216V 命の値段 知らされなかった誘拐事件が生んだ最悪の偶然!?命か金か?選択を迫られた家族の運命と犯人を繋ぐ社会の暗闇!」(12月24日放送)ネタバレ批評(レビュー)
その第12話。
サブタイトルは「橘カラの欲しいもの@」。
「前編」ではなく「@」ということは少なくとも4話以上はこのエピソードが続きそうか。
そして、「橘カラの欲しいもの=猪熊」となれば、まさにメインエピソードとも言えそう。
以前、「カラが女性マネージャーの死亡後に綺麗になった」とのことから「カラはひょっとして自身に無い物を補うべく対象を特定すると、これに近付き自身に欠けた物を相手から奪う。その後に相手を殺害するのではないか」と書きましたが、アレの真偽も判明しそうか。
果たして、如何なる結末を迎えるのか……。
その第1回は小手調べ的な内容でしたね。
カラの現状が再確認されました。
一方で、「橘カラ“を”欲しいもの(者)=渡」の現状も確認。
カラ側と比較することでダブルミーニングになっていたようにも思います。
渡のカラへの好意が、カラを滅ぼすことになりそうかなぁ。
そして、再会した猪熊とカラ。
カラは里見を明確な敵とみなしましたし、こちらも危ない。
次回以降で里見と猪熊の仲を引き裂く手を打つことは想像に難くない。
あるいは、タクシー運転手と同様にもっと物理的に里見を排除するか。
さらに、作中で整形についても触れられており、これは暗に「カラも整形している」ことを示しているのかもしれませんね。
此処で薬局息子撲殺事件と絡むか。
これらも注目!!
果たして、里見は恋人を守れるのか……13話に期待!!
ちなみに、山崎先生と言えば『七瀬ふたたび』のコミカライズでも知られる方です。
・「七瀬ふたたび」(筒井康隆著、新潮社刊)ネタバレ書評(レビュー)
◆関連過去記事
・「サイレーン」(山崎紗也夏作、講談社刊「週刊モーニング」連載)第1話から第10話までネタバレ批評(レビュー)まとめ
・「サイレーン」第11話「災難な日」(山崎紗也夏作、講談社刊「週刊モーニング」連載)ネタバレ批評(レビュー)
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