<あらすじ>
末端価格にして15億円にもなる違法ドラッグをある山中に隠匿している、という情報を元に、新興麻薬組織『クリプトガム』の足取りを追っていた椚谷評介(上川隆也)ら特捜課。手がかりは、情報提供者が息を引き取る直前に残した「きた」という言葉だけ…。麻薬対策班と協力して情報を集めた結果、ようやく幹部のひとり・ロバート原口(本宮泰風)の居所をつかむ!
だが追跡の最中、ロバートは何者かによって刺殺。現場に残された遺留品の革ジャンと手袋のDNAから、それらの持ち主が元麻薬捜査官の伊沢竜司(平山浩行)のものだということがわかる。『クリプトガム』を追っていた伊沢は三ヶ月前から消息不明。警察内では、伊沢と『クリプトガム』の親密な関係が疑われていた。
ロバートが殺害され、その現場に伊沢の持ち物と思われるものがあったことで、特捜課は伊沢を重要人物として追うことに。さらに、解析していたデータから、『クリプトガム』が拠点を京都に移していたことがわかり、評介らは京都へと向かう!
ほどなくして『クリプトガム』のボスが“クラシキ”という人物だということが判明。だが評介の相棒である警察犬のブルカーン、そして京都府警の嘱託訓練士・朝水彩栞(原沙知絵)と見習い犬のハスティらが総力をあげて組織を追う中で、『クリプトガム』の幹部たちが相次いで殺されていく!
次第に浮かび上がってくる伊沢と『クリプトガム』との関連――。伊沢はなぜ姿を消したのか? そして事件との意外な関連とは?
特捜課の刑事たちと7頭の警察犬たちによる、決死の捜査が始まる…!
(公式HPより)
では、続きから(一部、重複アリ)……
犯罪組織「クリプトガム」を追う評介、杜氏、松城たち特捜課の面々。
ちなみに、評介の相棒は警察犬・ブルカーンである。
矢先、「クリプトガム」幹部の1人・ロバート原口の情報を掴んだ評介たちは、麻薬対策班の乾部の協力を得てこれを追い詰める。
だが、評介たちの目と鼻の先で原口は殺害されてしまうのであった。
この犯人として評介の元親友・伊沢が浮上。
こうして、伊沢を追うことに。
一方で、「クリプトガム」殲滅作戦も並行して進んでいた。
その本拠地が京都にあると判明し、とりあえず向かった一同。
其処で伊沢の妹で警察犬・ハスティの訓練士である朝水彩栞と合流し捜査に当たる。
以前から何となくマークしていた「クリプトガム」幹部の中田先生を見張る一行。
中田先生は金八先生テイストの人物。
何故か、修学旅行生を相手に薬物を販売していた。
どうやら、「理科のテストはいつ?」とのフレーズを合言葉に客かどうかを見分けているようだ。
早速、客に化け囮捜査を決行する評介たち。
だが、あっさりと見抜かれ「不合格」との烙印を押されてしまう。
これに衝撃を受けた直後、中田先生も何者かに殺害されてしまう。
一方、伊沢に対する捜査も進んでいた。
彼にはマリと言う名の恋人が居たが「クリプトガム」に殺されていた。
伊沢は「クリプトガム」に復讐を誓っていたのだ。
その数日後、「クリプトガム」のボスが“クラシキ”なる人物と判明。
直後に先代の「クリプトガム」ボスである竹内もハンマーでガツンと殺害されてしまう。
どうやら、クラシキが殺害して回っているようだ。
原口も中田先生もクラシキに殺害されたっぽい。
その後、「クリプトガム」紅一点の武闘派幹部・岩間キリエも、ちょっとしたアクションシーンを披露したかと思うとクラシキに殺害されてしまう。
だが、乾部たちはその場に残された証拠から全ての犯行を伊沢がやったことに違いないと決め込む。
その数日後、評介は伊沢について思い返していた。
過去、伊沢と評介は親友であった。
当時、伊沢はリリコと交際していた。
だが、リリコは闇組織に薬漬けにされ辱められ死亡してしまう。
伊沢は私的に復讐し闇組織を壊滅した。
これに評介は反発し、2人は決別したのだ。
実は、リリコは評介の妹であった……。
伊沢との日々を思い出した評介は伊沢犯人説に懐疑的になる。
伊沢は暴走したが、正義だけは忘れていない筈だったからだ。
評介は彩栞と協力し、伊沢の無実を証明しようとするが……。
矢先、どうやら設定上で評介たちの仲間だったらしい長谷川が裏切っていたことが判明。
しかも、その長谷川に彩栞が捕まってしまう。
愉快な鼻歌を聞かせる長谷川は軽快なステップを踏む……恐ろしい相手だ。
そして彩栞を人質に、廃工場へと誘き出される伊沢。
一方、評介たちも彩栞を追って廃工場に。
此処で評介らを残し、何故か乾部が先行して廃工場へ突入する。
数分後、廃工場内に居た長谷川がクラシキに射殺されてしまう。
さらに、彩栞もクラシキに銃撃される。
さらにさらに、後から出て来た伊沢も撃たれてしまう。
とっくの昔にお分かりだろう。
撃ったのは乾部であった。
言わずとも分かると思うが、乾部こそがクラシキだったのだ。
な、なんだって〜〜〜!!
その正体に、遅れて駆け付けた評介が気付いた。
口封じしようとする乾部。
だが、周囲は何時の間にか大量の捜査官に囲まれていた。
何故、もう少し早く辿り着けなかったのか……視聴者の心の声が響く。
しかし、此処で思わぬ展開が待ち受けていた。
追い詰められた乾部兵庫は2丁拳銃で周囲の捜査官相手に奮戦を始める。
相手は―――20数人。
そう、乾部1人に対し20人の捜査員が応戦する。
飛び交う銃弾。
交錯する死線。
舞う乾部。
戸惑う評介たち。
乾部が引き金を引くたびに1人、また1人と倒れて行く……。
そんな中、警察犬たちが次々と犠牲に。
ハスティもまた乾部の銃弾の犠牲となった。
銃弾が尽きれば装填し、縦横無尽の活躍を魅せる乾部。
片手間に隠していたダイナマイトをも投擲する。
耳をつんざく爆発音。
爆風が乾部と評介たちの間に壁を作る。
そして、また射撃の応酬。
周囲には悲鳴が木霊し、硝煙と血の匂いがその場を覆い尽くす。
多大な戦果を挙げる乾部。
だが、乾部も無傷では済まなかった。
回り込んだ松城により、足を負傷してしまう。
続いて、評介により腕を撃たれてしまう。
そして、ブルカーンの一撃で倒れ込んだ。
こうして、“クラシキ”こと乾部が逮捕された。
最後まで立っていたのは評介のみであった……。
連行されて行く乾部。
伊沢は救急車の中で評介に見守られつつ命を落とす。
本部にて、伊沢の死を知った杜氏は涙を隠す為かグラサンを着用。
沈む夕日を前に、伊沢に代わり正義を誓う評介と生きていた彩栞―――エンド。
<感想>
あの名作ドラマ「特捜最前線」の2013年バージョンを謳った作品です。
どうやら、「特捜最前線 361話 疑惑 警察犬イカロスの誘拐!」のリメイク作品らしい。
ちなみに、管理人はリメイク元を未視聴。
では、ドラマ感想。
このドラマは語り継がれるべきだと思う―――そう偉大なネタドラマとして。
これは比喩でもなんでもない、厳然たる事実である。
ただ、特捜最前線と名乗るのだけは止めて頂きたい。
別のドラマならば素直に楽しめただろうに。
それぐらいネタドラマとしては面白かった。
例えば、オープニング直後で廃屋に銃を持ったまま複数人で突入したときなんて、あまりに直線に並び過ぎてて射線上に固まっていたから発砲したら同士討ちするんじゃないかとハラハラしたくらい。
でも、あんなの序の口だった。
他にも、中田先生の金八先生ぶりや、あの合言葉「理科のテストはいつ?」など、ツボを外さないその狙いは素晴らしかった。
あれで感覚がマヒし始めた。
怖いぐらいのネーミングセンスも、朝水彩栞が捕まった時のスタンガン振りかぶりもなかなかだった。
そして……第1の犯行は時限爆弾まで用意しといて、伊沢の携帯は偶然の産物かよ!!
これらのツッコミ所を用意している点も素晴らしい。
だが、何よりも驚くべきはその終盤。
まさかの乾部による両手持ちガンアクション。
某映画風のスタイリッシュさ。
刑事ドラマを視聴していた筈が、何時の間にアクションに変わったのか?
突き抜けてる!!新しい!!
正直、評介が完全に喰われてた。
この作品、実は乾部が主役だったのではないだろうか。
何より、本作中で此処だけが本当に格好良かったのがまた切ない。
このガンアクションは本当に評価出来た。
「特捜最前線」を騙らず、あのガンアクションを全面に押し出していればネタ抜きで良作だっただろうに……。
此処だけは視ないと損なシーンだと断言できる。
其処がまた視聴者として悔しい。
さらに、犬が次々と……あのシーンでは愛犬家団体や動物愛護団体からクレームがつくのではと視聴者をドキドキさせた。
そして、むしろ全員爆死でもおかしくないと思わせる乾部の活躍と怒涛の展開。
ラストも凄かったな。
伊沢が死んじゃって、杜氏とかがグラサンをかけながらその死を悼むんだけど、視聴者的に思い入れも積み重ねもないから本来は感動的なシーンの筈が置いてけぼり。
乾部のガンアクションのインパクトだけが残って、ポカーンとしてるうちに終わっちゃった……。
あの名曲「私だけの十字架」も流れてたのに、印象に残らない……。
正直、真面目なドラマとしてはキャストの無駄使いかなぁ……。
言うなれば「コレジャナイ」感が物凄い。
思わず検索して「コレジャナイロボ」を探してしまったほど、コレジャナイ。
アマゾンさんで「コレジャナイ」を検索して本記事下部に関連商品へのリンクを用意してしまうほど、コレジャナイ。
そう、管理人の視たかった「特捜最前線」はコレジャナイんだ……。
……それとも、これが「特捜最前線」だったのだろうか。
なんだか、そんな気がしてきた。
知らず知らず過去作を美化していたのだろうか。
いや、違う……少なくとも違うと思いたい。
これならリメイクする必要なかった。
管理人の記憶の中で美しいまま、そっとしておいて欲しかった。
今、必死になって困惑を抑えてる。
なんだかよく分からなかった。
とりあえず上滑り感が凄まじい。
とりあえず雰囲気ドラマ。
とりあえず……もうなんだか否定しないと自分の信じて来た「特捜最前線」が汚されてしまうような気がしてならない。
これで「特捜最前線」を名乗るなんて騙りレベルだよなぁ……と思いたい。
でも、あのガンアクションシーンは本当に良かった。
あのシーンは必見だった。
ただ、これは「特捜最前線」ではないと思う。
少なくとも、管理人の知るソレとは異なってた。
今の管理人の気持ちは「コレジャナイロボ」を買い与えられた子供みたいな感じです。
◆関連過去記事
・名作刑事ドラマ「特捜最前線」が帰って来る!?「特捜最前線2013」撮影中とのこと!!
<キャスト>
椚谷評介:上川隆也
特捜課。警察犬「ブルカーン」とコンビを組んでいる。薬物犯罪に関しては、特別な思いを持つ。伊沢竜司とは旧知の仲。冷静沈着で自分の信念を大切にしている。
松城実朗:石黒賢
特捜課係長。警部。刑事としての直感を大切にしている。
紅竹咲馬:平岳大
特捜課。巡査部長。メンバーからの指示にコンピュータを駆使して助けていく。
鷹柳岳志:平山祐介
特捜課。巡査部長。体育会系の熱い男。
栗風流:渡部豪太
特捜課。巡査部長。バイクの追跡を得意とする。
杜氏梅吉:笹野高史
特捜課主任。警部補。通称「オヤジさん」。冷静沈着で情を大切にする。
朝水彩栞:原沙知絵
京都府警嘱託。警察犬訓練士。警察犬「ハスティ」とコンビを組んでいる。強気な女性で評介にライバル心を抱く。
伊沢竜司:平山浩行
麻薬捜査官。一連の事件に関わっていると思われる重要人物。評介との過去に秘密が…。
乾部兵庫:小日向文世
警視庁麻薬対策班。責任感が強く、特捜との連携を大切している。
榊田聡一郎:小林稔侍
特捜課課長。警視。ボス。信頼が厚く、的確な指示を出していく。 ほか
(公式HPより、敬称略、順不同)
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2時間ドラマのあとここにきて感想を読むと2倍楽しめます!今回の感想はおもいきり笑わせてもらいました。
コレジャナイロボもamazonで検索してみました…。面白いものを考えるものです。孫もいないので買いませんけど。
特捜最前線は30年以上も前に見ていたので二谷さんの印象しか残っていなかったのですが別物として観た方が楽しめるようなので、忘れていて良かったと思うことにします。
小日向さんは救命24時のやさしいソラマメ先生が好きでしたが、ダブルフェイスなどのあぶない組長さんもさまになっていて、幅の広い俳優さんだなあと思っていましたが、今回は幅広過ぎて突き抜けていました…。
でもおしなべて面白かったですよ。
「私だけの十字架」笹野さんの歌でしたね。歌はしっかり思い出しました。昔は外国人の歌手だったかな。
特捜最前線と関係なくてもいいので、こんな無条件に楽しめる作品もたまにやってくれたらいいなと思いました。
管理人の“俺”です(^O^)/!!
Re:名無しさん
確かにアクションシーンが多かったので「西部警察」の方がイメージ的に近い気がしますね。
「特捜最前線」の名さえ冠して居なければ素直に視聴出来たのになぁ……。
Re:とりこさん
「特捜最前線」らしさに欠け、ツッコミどころも多いドラマだった印象です。
やっぱり「特捜最前線」の名さえ冠して居なければ素直に視聴出来たのになぁ……。
『私だけの十字架』も良い歌だけに、もっと効果的に使用して欲しかったなぁ……。
ただ、確かに「ハスティ」と「ブルカーン」の活躍シーンは良かったですね。
Re:あおによしさん
かなり戸惑ってしまい、それが記事に出てますね。
お恥ずかしいです。
小日向さん、凄かった。
あのアクションシーンは視た甲斐がありました。
そして、「私だけの十字架」と言えばF・チリアーノさんですね。
本作が「特捜最前線」の名を冠して居なければ、面白い作品だと素直に認められると思うのです……。
とりあえず
クラシキはどこから銃をあんなに出せたんだ
そしてなぜそれに誰も気づかない
あんなに拳銃身体中に仕込んでたら膨らみとかで誰か気づきそうというかいつもあんなに持ち歩いてるのだろうか
それともクラシキはどこぞの国家錬金術師のように銃を錬成でもできるのだろうか
とりあえず爆笑しましたが
爆弾もあんなに近くで爆発してたら誘爆されそうというかあんなに銃撃戦してたのに被害者はきっと伊沢と最初の人質だけ
ラストはまさかの犬と戯れる回想
もうその辺のコメディドラマより笑えます
いきなりの観光地でのバイクレースとか
こういう荒唐無稽なアクションシーンはさすが刑事ドラマということでしょうか
いえ昔のドラマにありがちだったのでそう思ってしまいました
そういえば明日の夜に「よく考えるとハッとしてキャーな話」という番組が放送されるのですが管理人様が興味あるかもしれないかなと思いました
内容としては「意味がわかると怖い話」系ですが
と番宣のステマをしてみました(笑)
こんばんわ!!
管理人の“俺”です(^O^)/!!
あのガンアクションシーンがすべてを持って行ったと断言しても過言ではない……作品。
アクションシーンは良かったのになぁ……。
そして確かに、クラシキの銃は何処から出して来たのかと絶句するほど凄かった。
さらに、銃撃戦に爆弾から流れるようにラストに入った為にラストの印象があまりありません。
今、思い返しても「特捜最前線」でさえ無ければ素直に楽しめたのになぁ……との感想です。
「よく考えるとハッとしてキャーな話」。
おおっ、ステマされてしまいましたね。
フジテレビ系列で23時25分放送なんですね。
「新感覚謎解きクイズ」とのこと。
同局で放送されていた「放送禁止」のような持ち味の番組の様子。
何気なく語られたストーリーの中に、別の意味が含まれている……これは確かに興味があるし面白そう(^O^)/!!
このステマなら、喜んで宣伝されましょう。
良さそうな番組を教えて頂きありがとうございます。
欠かさず視聴しなければ(^O^)/!!
「善良な小市民が運命のいたずらで罪をおかしてしまう」
→「地道な捜査の結果真相を突き止め、逮捕する刑事たち」
→「犯人しょんぼり、視聴者しょんぼり、安アパートの向こうに落ちる夕陽」
→「エンディングロールの夕陽映像に変わり、♪ほーしーのゆーれーるみーなーとをー」
のイメージでしたので(実際には派手な事件もたくさんあった筈ですが)、今回のドラマには管理人様同様とても戸惑いました。
でも管理人様のレビューが面白かったからいいです(笑)
しかし乾部さん、連日捜査に当たりながら時間を割いて口封じして回ったり、見事なガンアクションを見せたり、頭脳と度胸と武力を兼ね備えた稀に見る人物ですね。
麻薬組織運営だけでなく、最終的に日本中の悪を掌握する帝王になれそうな勢いでした。
とりあえず「小日向さんアクション上手い」「笹野さん唄上手い」という新発見があったので良かったです。
こんばんわ!!
管理人の“俺”です(^O^)/!!
>「善良な小市民が……」〜〜〜
ほろ苦いゆえに心に残るラスト……まさにソレです。
仰って頂いたそれこそが、管理人が思い描く「特捜最前線」のイメージでした。
それを念頭に置いて視聴しただけに本作に抱く管理人のイメージは「困惑」とか「戸惑い」になってしまう……。
ギャップが埋まらない……。
>しかし乾部さん〜〜〜
乾部さん、知勇兼備の優秀な人物ですよね。
ある意味、真の主役と言えそう。
>とりあえず〜〜〜
管理人も、小日向さんと笹野さんの新たな一面を確認出来たのは収穫でした。
そして、よりお2人のファンになりました(^O^)/!!