2013年09月15日

土曜ワイド劇場「ミステリー作家 六波羅一輝の推理(3) ニライカナイの語り部 南海の離島連続殺人!! 神の島伝説・悲恋の女 崖っぷちコンビが挑む!! 鉄壁のアリバイ 」(9月14日放送)ネタバレ批評(レビュー)

土曜ワイド劇場「ミステリー作家 六波羅一輝の推理(3) ニライカナイの語り部 南海の離島連続殺人!! 神の島伝説・悲恋の女 崖っぷちコンビが挑む!! 鉄壁のアリバイ 」(9月14日放送)ネタバレ批評(レビュー)です!!

<あらすじ>

売れない、書けない、後がない…崖っぷちのミステリー作家、六波羅一輝(上川隆也)は、担当の編集者、北村みなみ(横山めぐみ)に尻を叩かれ、琉球の国づくり伝説を取材するため沖縄の離島へと向かう。その船中、相変わらず小説を書くことに気が乗らない一輝は、船酔いとみなみの小言にさいなまれながら、崖の上に立つ白装束の美しい女性、島袋高子(手塚真生)の姿を目撃する。地元で“神の島”と呼ばれるニライ島では、神々と交信する女性の司祭『カミツカサ』の8日間にわたる就任式が、まさに始まろうとしていた。みなみの目的は、40年ぶりに行われるという就任の儀式を次の小説の題材にすること。そして、この高子こそ、新たにカミツカサに就任する女性だったのだ…。
ニライ島に到着した二人は、さっそく現カミツカサで高子の祖母・ワカ(岡田茉莉子)の元へと向かう。カミツカサ就任儀式は本来、島の人間以外立ち会うことはできない。しかし、そこは押しの強いみなみ。就任式を最後まで見届けるという約束のもと、取材許可を勝ち取る。「もしも途中で逃げたら、死ぬ」という、ワカの恐ろしい言葉とともに…。
その夜、一輝とみなみは、島のリゾート開発をめぐりいがみ合う若者たちに遭遇する。神のお告げで高子の結婚相手に決まったという金城俊一(末吉功治)は反対派のリーダー。そのため、高子が営む食堂は反対派の拠点と化していた。一輝とみなみを島まで連れてきてくれた、漁師の長嶺海人(海東健)の姿もある。そんな中、その場にいた謎の老人・キジムナー爺(笹野高史)が、リゾート開発でガジュマルの古木を倒せば、ガジュマルの木の精霊・キジムナーが祟り、海で人が死ぬだろうという、不気味な言葉を口にする。さらに、一輝の顔をのぞき込んだキジムナー爺は、「あんた、死にそうな顔しとる」とも。その直後、老人の言葉通り、一輝は突然の高熱に意識を喪失。その場にぐったり倒れてしまう!
島に医者はいない。高子は、カミツカサと同じように霊力を持ち、カミツカサを補佐する役割のサジである知花クラ(銀粉蝶)の元へ、一輝を運ぶ。クラは、一輝はマブイ=魂を落としてしまったという。戸惑うみなみに一輝を抱きかかえさせたクラは、怪しげな言葉で祈祷を始めるが…。
翌朝、一輝は嘘のように回復。ところが、反対派のリーダー・俊一が水死体で発見され、島は大騒ぎになる。「海で人が死ぬ」…キジムナー爺の予言が的中してしまったのだ!
俊一の死因は溺死。しかし、その口には、猛毒を持つというハブガイがくわえさせられていた。ハブガイは善人と悪人を見抜き、悪人のみを刺し殺すとの言い伝えがある。もしも、これが殺人ならば、犯人は俊一が悪人だと言うメッセージを伝えたかったということに。一輝は小説の構想もそっちのけに、謎解きに取りつかれていく…。
(土曜ワイド劇場公式HPより)


では、続きから……(一部、重複あり)。

作家・六波羅とその担当編集者・みなみは起死回生を賭けて「神の島」と呼ばれる「ニライ島」を訪れた。
「ニライ島」では、40年ぶりに女性司祭「カミツカサ」が就任しようとしていたのだ。
この就任に挑むのは島袋高子という若い女性。
六波羅たちは彼女の就任式の様子を取材し、次作の題材にしようとしていたのである。

「ニライ島」では「カミツカサ就任式」と並行して、リゾート開発問題に揺れていた。
若者たちの間でも賛成派と反対派に分かれて熾烈な衝突を繰り広げていたのだ。
中でも反対派をまとめる金城俊一、大里一平らはかなり過激な主張を繰り広げていて……。
しかも、俊一は高子をモノにしようと狙っていた。

さらに、カミツカサを補佐する「サジ」である知花クラも怪しげな行動を示すが……。
こうした何やらきな臭い情勢に六波羅は巻き込まれて行くことに。

六波羅が取材に行くところ常に事件あり。
「カナイ島」でクラ、海で俊一が相次いで殺害されてしまう。

その殺害に犯人の強い意志を感じ取った六波羅は犯人を突き止めようとする。
だが、高子が「海人兄い」と慕う長嶺海人らには「ニライ島」で飲み会に出ていたとのアリバイが成立し……。

調べて行くうちに高子の出生の秘密を突き止める六波羅。
高子はユイと島外の男性との間に出来た娘だったのだ。
島以外の血が混ざっていることは血縁を重視する「カミツカサ」にとっては致命的な出来事。
クラはこのことをネタに高子の「カミツカサ」就任に反対していたようだが……。

さらに、リゾート開発賛成派と反対派にまつわるある秘密も判明。
これに俊一とクラ殺害のトリックにも六波羅が気付く。

一同を呼び集めた六波羅。
六波羅はリゾート開発反対派こそがSLC開発と結び、そちらに有利になるよう図っていたことを明かす。
その為に「カミツカサ」を抱き込もうとしていたのだ。
高子は利用されそうになっていたのである。

犯人はこれを阻止しようとしていた人物。
六波羅が指摘したのは海人であった。
だが、海人には「ニライ島」で飲み会参加のアリバイがある筈だが……。

海人のアリバイはすべてトリックによるものであった。
事前に「カナイ島」へ渡った海人はクラを拘束し、自身の漁船へ監禁。
「ニライ島」に戻ると港に船を止め、飲み会に参加。
その途中で隙を見て抜け出し、「ニライ島」でクラを殺害した。
その後、飲み会終了後に船を出し、「カナイ島」にクラの死体を放置したのだ。
あたかも、クラがずっと其処に居たように。
クラは「カナイ島」で殺害されたと思われていたが、「ニナイ島」で殺害されていたのだ。
海人によれば、クラが高子の「カミツカサ」就任に反対し出生の秘密を暴露しようとしていたことが動機のようだ。

続いて俊一殺害。
これには潮の満ち引きが関わっていた。
海人は俊一に睡眠導入剤を服用させた。
その上で、船に放置し友綱を短く結んだ。
その日は大潮の日、満潮になり俊一は溺死した。
こうして、その場に居ずとも溺死させることが可能だったのだ。

何故、海人は高子の大事な時期にも関わらず殺人を犯したのか。
高子は「海人兄いが私を助ける為だった」と叫ぶ。
俊一は力ずくでも高子をモノにしようと欲望を滾らせていたのだ。
猶予は残されていなかった。
これを阻止するべく海人は俊一を殺害したのだ。

海人は逮捕された。
高子の儀式は滞りなく行われ、カミツカサとなった。

そして、明かされる海人の真の動機。
海人と高子は父親違いの兄妹だったのだ。
この事実を高子は知らないが、海人は知っていた。
だからこそ、海人は高子を守ろうとしていたのである。

高子と海人の絆の秘密は六波羅とみなみの胸の埋に。
当然、次作の題材にするワケにも行かず……六波羅とみなみの取材旅は続くのであった―――エンド。

<感想>

「ミステリー作家 六波羅一輝の推理」シリーズ第3弾。
前作は2012年4月21日に放送されており、実に1年5ヶ月ぶりの放送となりました。
そして、1作目(12月4日)、2作目(4月21日)と放送日に「1、2、4」が含まれる法則ですが、今回は9月14日ということで「1、4」のみ続くことになりました。
シリーズ第4弾も「1、4」のつく放送日に放送されるかどうかに注目!!

そして、シリーズについてはネタバレ批評(レビュー)ありますね。
興味のある方は過去記事をどうぞ!!

さて、本作「ニライカナイの語り部」。
その原作は鯨統一郎先生『ニライカナイの語り部 作家六波羅一輝の推理』(中央公論新社刊)。
あらすじは次の通り。

<あらすじ>

海の彼方にあるという楽園〈ニライカナイ〉伝説が残る沖縄の村で、殺人が!! 容疑者は死者!? 六波羅一輝の推理が冴え渡るシリーズ第二弾 解説 西上心太
(中央公論新社公式HPより)


鯨統一郎先生先生と言えば、異色作『邪馬台国はどこですか?』で知られる作家。
なお、この「六波羅一輝シリーズ」は中央公論新社から6作が発表されている。

それぞれ『白骨の語り部』、『ニライカナイの語り部』、『京都・陰陽師の殺人』、『小樽・カムイの鎮魂歌』、『湯布院・産土神の殺人』、『作家 六波羅一輝の推理 秩父夜祭・狼の殺意』(シリーズ刊行順)の6つ。
したがって、本作は原作シリーズ2番目の作品のドラマ化となる。

では、ドラマ版の感想を。

語り部など舞台装置こそ重々しかったのですが、蓋を開けてみるといつもどおりといった印象。
この点は気軽に視聴出来ましたね。

そして、アリバイトリックは両方とも「事前に仕掛けを施しておくパターン」でした。
この点も気軽に視聴出来ましたね。

とはいえ、何と言っても本作最大の魅力はキャスト。
特に六波羅役の上川さんの飄々とした演技、みなみ役の横山さんとの掛け合いも秀逸でした。
さらに、笹野さんの怪演もあり面白く視聴出来ました。
シリーズ次作にも期待!!

上川さんと笹野さんと言えば、2013年9月29日(日)に放送予定の「特捜最前線2013」も楽しみですね。

名作刑事ドラマ「特捜最前線」が帰って来る!?「特捜最前線2013」撮影中とのこと!!

<キャスト>

六波羅一輝:上川隆也
北村みなみ:横山めぐみ
島袋高子:手塚真生
長嶺海人:海東健
比嘉賢太郎:山口翔悟
喜屋武まりね:三津谷葉子
大里一平:井之上チャル
キジムナー爺:笹野高史
知花クラ:銀粉蝶
金城俊一:末吉功治
比嘉善次郎:小野武彦
島袋ワカ:岡田茉莉子 ほか
(順不同、敬称略、公式HPより)


◆関連過去記事
【書籍関連記事】
「白骨の語り部 作家六波羅一輝の推理」(鯨統一郎著、中央公論新社刊)ネタバレ書評(レビュー)

【ドラマ関連記事】
土曜ワイド劇場「ミステリー作家 六波羅一輝の推理 白骨の語り部(白骨の語り部〜遠野オシラサマ伝説殺人!死体が一夜で白骨に!?トリック作家が挑む美人四姉妹の謎)」(12月4日放送)ネタバレなし批評(レビュー)

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【その他】
邪馬台国はどこですか?

ドラマ原作であるシリーズ第2弾「ニライカナイの語り部―作家六波羅一輝の推理 (中公文庫)」です!!
ニライカナイの語り部―作家六波羅一輝の推理 (中公文庫)





第1弾「白骨の語り部 - 作家六波羅一輝の推理 (中公文庫)」です!!
白骨の語り部 - 作家六波羅一輝の推理 (中公文庫)





第3弾「京都・陰陽師の殺人―作家六波羅一輝の推理 (中公文庫)」です!!
京都・陰陽師の殺人―作家六波羅一輝の推理 (中公文庫)





第4弾「小樽・カムイの鎮魂歌(レクイエム)―作家六波羅一輝の推理 (中公文庫)」です!!
小樽・カムイの鎮魂歌(レクイエム)―作家六波羅一輝の推理 (中公文庫)





第5弾「湯布院・産土神の殺人 - 作家六波羅一輝の推理 (中公文庫19-5)」です!!
湯布院・産土神の殺人 - 作家六波羅一輝の推理 (中公文庫19-5)





第6弾「作家 六波羅一輝の推理 - 秩父夜祭・狼の殺意 (中公文庫)」です!!
作家 六波羅一輝の推理 - 秩父夜祭・狼の殺意 (中公文庫)





同作者による異色作「邪馬台国はどこですか? (創元推理文庫)」です!!
邪馬台国はどこですか? (創元推理文庫)





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この記事へのコメント
原作を思い切り改変していましたね。
犯人も動機も全く違います。

まず、原作の犯人は島袋高子です。
高子はドラマのような巫女ではなく、ニュースキャスターで
恋人も地元のダイビングインストラクターです。
知花クラも死にません。殺されるのは上記の
高子の恋人と、その友人です。

そしてその動機も、高子が大企業の社長と結婚する為に
前の恋人が邪魔になったから殺し、
友人も殺害現場を見られたから殺すという
完全に男と金という私利私欲の為に殺すという極めて下衆な動機です。
原作の高子は悪女で、ドラマのような清楚な巫女的イメージは欠片もありません。

原作は2010というまだ最近刊行された作品であり、
トリックや舞台背景に原作が古いから改変せざるを得ないような
箇所は無いと思うのですが…。
最近のドラマは役者を決めてから制作にかかるというのもあるそうなので
高子役の役者には原作の高子のような悪女は演じきれないと踏み、
原作を大幅改変した可能性もありそうですが…。
Posted by 翔 at 2013年09月15日 02:56
Re:翔さん

こんばんわ!!
管理人の“俺”です(^O^)/!!

原作とドラマの相違点を教えて頂きありがとうございます(^O^)/!!
原作だと犯人は高子なんですね。
そして、動機も全く違う。
ドラマと原作は別物と言えそうだなぁ……。

そして仰る通り、原作は文庫版が2010年、ノベルス版が2008年で最近の作品ですね。
もしかすると、興味を持った方に原作も読んで貰う為に、敢えて原作と異なるドラマ化がされてたりして……。
Posted by 俺 at 2013年09月16日 01:32
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